夢うつつ♪つれづれ草子

書いて残しておきたい事が、たくさん出来ました(*^^*)
自分自身のための備忘録なんだけれど…いろいろ書きたいな♪

『ベルサイユのばら~フェルゼン編』(3) ジェローデル考察(笑)

2013-05-15 23:44:32 | 宝塚観劇つれづれ

大劇場で『ベルサイユのばら・フェルゼン編』の通常ver.を観てきました

特出ver.との大きな違いは、
・アンドレの毒殺ワインの場面がない
・フィナーレの「小雨~」がない
・第2幕に、国境越えをするフェルゼンとジェローデルの新場面がある
・フェルゼンの新曲「愛に帰れ」が聴ける

で、新場面

スウェーデンに帰っていたフェルゼンのもとを、ジェローデルが訪れる。
目的は王家の人々の救出の協力の要請。(ここまでは今までもあった場面。)
ふたりはフランスを目指すが、国境守備兵たちに阻止され、剣を抜いて一戦交え、国境を突破する。

フェルゼンが剣を抜くまでに、国境守備隊長らしきジェファソン(蓮城まことくん)と、よくわからない不毛な会話が延々と続くのですがそこはおいといて


ジェローデルが戦うために剣を抜いたのは、舞台では初めてでは
軍服ではありませんが、大好きキャラのジェローデルが、剣を振り回しているのは、かなり嬉しいです
しかもあそこは、峰打ちとかではなく、人殺しも辞さぬ設定らしいです


夢乃聖夏ちゃんがジェローデルにキャスティングされた時、意外だったのですね。
ちょっと熱すぎるのでは

でも

ともみんの「君はなんということを命令を撤回したまえ」のセリフを聞いたとき、これは有りだと感じたのですね
今までで、いちばん力強く、説得力があったのです。
ジャルジェ将軍が、オスカルの婿候補として認めるならば、軍人としても優秀な人材でなくてはならないはず。
ともみんのジェローデルは、それを体現していると思いました。

今回のジェローデルは「身を退きましょう」もなければ、通常ver.では、オスカルとの結婚話が持ち上がった、という説明さえありません。
原作をよく知らない観客の眼には、近衛時代のオスカルの優秀で忠実な部下として映るのです。
だから、軍人としての力強さを前面に出したジェローデルになりワタクシ的には、ともみんはなかなか嵌まっていた気がします。

アンドレに対し「お前の左目は見えない」と言い放つともみんジェローデルも好きです。
ジェローデルのオスカルへの気持ちが現れる場面は、ここしかないのですよね。
アンドレの心を傷つけることを承知で冷酷に言い放つ…オスカルは君ではなく、自分が守るのだとアンドレに宣言する。しかし逆にジェローデルはアンドレの真摯な思いにうちのめされる。(で、焦った彼はジャルジェ将軍に「オスカル嬢をください」と頼みにいくと)
この場面のジェローデルは、平民の従卒であるアンドレと、ちゃんと人間同士の会話をしていて、気持ちがいいです。
貴城けいさんのジェローデルがとても好きだったので、観る前は“熱いのはジェローデルではない”と思い込んでしまっていました
でも、ともみんを観て、新しいジェローデルの一面を発見した気持ちです


それにしても、どうしてめちゃくちゃな新場面が出来ちゃったのでしょう?
戦うジェローデルは嬉しいけれどね
フェルゼンもジェローデルも軍人なのだから、長旅をするのに、護身用に剣と銃は持ち歩くはずなのに、丸腰とは

まじめな話、フェルゼンは当時のスウェーデン国王グスタフ3世の信頼が篤く、革命で混乱するフランスへ行くことを、“力づくで阻止”されるような“スウェーデンの恥”である“お尋ね者”ではありません
そこまで歴史をねじ曲げなくてもいいのではないですか?
犯罪者扱いされるフェルゼンを観ているのは、辛いものがあります
強硬な反革命派であるグスタフ3世が、内情を探らせるためにフェルゼンをフランスに送り出した、というのが、史実のようです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする