Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

プロフェッショナルをみた

2007-02-12 00:36:26 | 日常
この前、NHKの「プロフェッショナル」という番組を楽しんで見ました。
毎回様々な分野のプロに焦点をあてるこの番組、今回はMITメディアラボで活躍する石井裕教授。私自身はまったくご縁のない人だけれど、仕事で関わっている人達にとってなじみのある場所、人、教授が出演ということだったので、なんとなく親しみを持って見ていた。

テレビだから、というのもあるけど、心に響く言葉がたくさんあった。

■「オリジナルこそ、命」
すでに誰かがやったこと、あるいはすでにある理論を自分なりにまとめるだけでは「それは後追いだよね」と言われる今の私の職場、この言葉は当たり前すぎてクリシェとなりつつあるけど、やっぱり一番むずかしいことだと思う。
番組では、競争には2種類あると言っていて、1つはみんなが同じゴールに向かってよーいドン!で走るタイプのもの、もう1つは同じゴールなど存在しなくて、1人1人が信じる方向にばらばらに散っていき「オリジナル」で価値あることを見つけてくるもの(アメリカ的だよなー)。後者のタイプの競争のほうがおもしろいのだろうけど、「これ、合ってる?」と常に誰かの判断を求めてしまう自分には向いているのだかどうだか(日本的だよなー)。

■「研究者は自分のアイディアを愛する」
これはむしろ悪例として。自分の思いつきやアイデアを愛してしまうからこそ、批判や他からの示唆に柔軟であれ、というメッセージだったと思う。これもすごくわかる。教訓として、今の私には一番ひびいたかも。いつも「これはこう!」と頑なに信じて批判をはね返そうとする。あーみっともない!

あと、個人的にびっくりしたのが、石井さんのヘヴィーなアクセント。歳とってからアメリカへ渡ったということが伝わってくる英語だった。それでも9人の優秀な学生を率いて、第一線で活躍している姿がとてもかっこよい。そして「自分は凡人」と認識してあれだけの努力と情熱を研究に捧げる姿は尊敬以外のなにものでもない。あんな人いるんだなあ、と本当に驚いた。テレビの話と、実際にご本人を知る職場の方々からの言葉はまったく同じで、だからこそものすごいリアリティがあった。

それと番組に出ていた大学院の雇われ研究生たち。Fも同じ立場なのでセメスターや年度の変わり目、次年度の契約をもらうまでハラハラしている。成果を出さなければ解雇される、というプレッシャーの中で日々の研究に打ち込むのって相当な努力と忍耐が必要。なんとなく、番組の中の研究生と重なって見え、そこにもリアリティを感じました。

他にもいろいろ刺激的なこと話されていましたが、とにかく、最近のテレビの中では一番ヒット!
遠い世界の話だけれど、元気をもらった。

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今日は夕方までずっと家にいた。Fは大切な論文の〆切りが月曜だそうで、徹夜でペーパーを書いていた。つなぎっぱなしのSkypeからは、こちらが昼間の間、向こうは夜で、ずっとカチャカチャカチャとパソコンをタイプする音が聞こえてた。私は私で、次年度に抱えている案件を少しでもさばこうと家で努力中。

NHK「プロフェッショナル」、再放送はあす月曜午後4:05か、14日水曜深夜1:10です。

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