上砂理佳のうぐいす日記

7月18日(木)~23日(火)まで、茶屋町の「ギャラリー四匹の猫」で「夏への扉」展に参加します★

大ちゃんはスタートを切ったぞ

2006-02-17 | トリノ五輪
トリノ五輪も中盤です。
男子フリー観戦、お疲れさまでした。生きてるかあ~死んでるかあ~。私はかなり立ち直って元気です。はははのは。悲喜こもごもです。
ジョニーに関しては…ちょっと、言葉にするのにまだ時間がかかります…。だもんでご容赦を。まだ今は無理。
先に御贔屓選手、大ちゃんのお話を書きます。特に去年秋くらいからこのブログ、「ジョニー・ウィアー」と「高橋大輔」検索で来られる方が多いのか、その話を書いた日はアクセスがむっちゃ多いのですね。で、需要もあるかと。全国ン万人(?)の大ちゃんファンに愛を込めて★

五輪初挑戦の大ちゃん、フリーは9位。SPの貯金が効いて総合8位。今日は朝から外まわりだったので、帰宅してから夕刊を読み…男子の順位を見て「ほよよ~」と思い(かなり滅入った)、早速録画で確認。それがね。大ちゃん、もっとボロボロかと思ってたら、意外に「ちゃんと」滑れてたので、ひと安心しました。
公式練習ではきれ~に入っていた4回転。紫の衣装のヒラヒラが回転して綺麗でした。しかしトリノ入りしてからの成功率は50%位だったのでは。やはり本番では緊張するって分を見越して、確率を上げておかないとねえ。早朝からの練習でもばっちしコンビネーションで跳べる、プルさんくらいの成功率でないと無理かもしれません(朝6時に4回転跳ぶ人間って一体なんなんだ…)。
回転不足で3回転カウントになってるけど、これって「4回転予定のうえでの3T」だから、3Tに入らないのでは?結局、3Tを2回、3アクセルを2回跳んだことになり、3ルッツも2回跳んでしまった。でこれがノーカウントになってしまい勿体なかったワケですが。でも、全日本の織田君のような「攻めのジャンプ」の末の判断ミスなので、これは致し方なし、かな。
今季は4回転の入り方を変えた、と(クーリックに習った?直線からカーブで入るやり方に変えたそうな)聞いたので、新しい跳び方がまだ身体に沁み込んでない感じです。でも今後を見据えたら、4回転はもう絶対必要なんで、ここで挑戦した事に意義がある。来季はもっと早い段階から4回転対策を練ることが必要。今季はちょっと、ギリギリでしたけんね。
サーキュラーでつまづいてしまった。スピンももっと速く出来たかも。ストレートラインも全日本のような「入魂ステップ」にはあとひとつ。
でも、NHK杯の時のような萎縮した演技にはならず、スケート自体は良く滑っていたなあ~と。やっぱり私は、大ちゃんの「酔っぱらいそうなディープエッジ」が大好きだな~と(笑)。
ですがですが、「滑りの技術」と「ジャンプの技術」は五十嵐さんによると別モノだそうなので、このままTOPを目指すのなら、どうしてもジャンプ技術を上げないといけないね。去年までに比べると格段に良くなってるけど、まだあともう少し。
モロゾフと長光コーチが「大輔、やっちゃったなあ~」と笑ってましたね。あれを見てホッとしましたよ。ああ、大丈夫だわ、と。大丈夫、大丈夫。
キス&クラや一連のインタビューやら、今回の五輪を見てて、「ああ、大ちゃんは本日今ここから、“本物の大人のアスリート”としてスタートしたんやわ」と痛切に思いました。
世界ジュニア優勝から高校生時代は、「物凄く上手いのだが何かが足りない」状態で、昨季はついに行き詰ってしまった。そして、今季は筋力を大幅にアップさせ、身体能力が向上。これで「スケート技術+体力」とここまで身につけた。
んであとはもう「練習で出来ている事をいかに大事な場面で発揮できるか」ここだと思う。何があってもビクともしない。そんな骨太なものを身につけられるか。
大ちゃんはBクラスで終わる人じゃない。ジョニーと同じく、チャンピオンになれる器の人だと思うので、あともう少し時間が要りそうです。
最初のミスでも大崩れせず、アクセルもきっちり2回入れて、どうにかまとめる事も出来ました。きっと、昨年までなら18位ぐらいに陥落してたと思う。大幅に成長したな、と思いました。今回紆余曲折を経て、五輪代表になって経験したことは、すごくすごく大きな収穫だった。だからやはり出ておいて良かったのですよ。
「もうイヤになっちゃった。スケートやめたくなった」とは思ってないでしょう。フリーが終わった直後に、「あーこりゃいかん。すぐ練習だ!」と、モチベーション上がりまくったと思います。良い事です!もしメダル獲ってたりしたら「勘違い」のまま行ってしまうと思うから。だから「あー。今から本物のアスリートになるんだ!」と自覚出来たと思う。
モロゾフとコーチも、その辺がおわかりなので笑ってたのでしょう。「コイツは子供から大人になったぞ。目覚めたぞ」と。欧米人(特にヤグ&プル)に比べれば遅いのかもしれませんが、丁度いい頃合?でしょう。才能は充分です。おつり来るくらいです(笑)。
本田君のほうが「スケート選手としてトータルの才能」は上なのかもしれません。でも「音楽を滑りで表現する才能」は大ちゃんが上。これだけは、鍛錬で身につける事が出来ないので、とてつもない武器です。モロゾフとの相性もバッチシなので、ほんま「モロゾフよ。頼むよ、ひとつ。」って感じです。今年、こんなに素敵なPGを作ってくれて有難う。感謝よ。もう、モロゾフにおまかせって感じだわ。

大ちゃんはバンクーバーに向けて、スタートを切りました。次の五輪でも23歳。充分です。男子シングルの充実期です!4年間…って、でもあっという間よ。大きな怪我だけはしないように。怪我すると1年はロスしてしまうから。カルロスさんに鍛えてもらって(?)健康に、万全にね。
きっと来季には、また新しい大きな魅力をひっさげて、スケートファンをビックリさせてくれるだろう、と確信しています。そして御本人も、今回の五輪の演技をビデオで見返して「あーオレ、何やってんねん~。ガキやでー」と大笑いする事でしょう。
大言壮語?いえ、わたしゃ本気よ(笑)。ということで、SPとフリーの演技を「あ~かわゆいな~。よしよし。」と、微笑みながら見ています★
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする