年明けにや〜っと見てきました。
1月ともなるとさすがに満席とはいかず。日曜の昼間という時間帯でも大丈夫でした。
それでも七割は埋まっていたのかな、神戸三宮のミント(OS)です。
いやはや、大ヒットする理由がわかる…老若男女問わず誰が見ても楽しい、良作でありました(実際、お客さんの層も“ろうにゃくなんにょ”でした)。
特に、「初デートで何の映画を見たらいいのか」悩んでいる方には、最適な「お助け映画」ではないでしょうか。ハズれません(!)
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いつも映画を見る際、「絵(画面)が素晴らしいか否か」で入るのですが、地面から空までの高さがこれほどまでに雄大で「高ーっっっ!」と思った作品はありませんでした。
とにかく世界観の造り方が素晴らしい。「360℃パノラマワイドビュー」って感じ(笑)。
新海監督の今までの作品を見てないので解りませんが、多分、他作品のポスター等を見ても「絵」が素晴らしいので、もともとこの監督さんは「絵描きさん」なのではないかと思いました。それか、写真家?
色や形の表現が素晴らしいかといったらそれはかなりオーソドックスで、個性的というわけではない。「カメラアングル」が特異ですよね。
地表からグォーッと大空を見上げる感覚をアニメで表現するというところが素晴らしい。細かいところの描写も凄い。
その素晴らしい世界の上に、キャッチーな音楽と元気な若者が「疾走」しているので、全体が生き生きと輝いたまま
2時間駆け抜けて終わりました。
あとには「ええもん見たなあ」という爽やか~な空気が。ほーんとデートには最適(笑)。
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「絵」といえば、主人公の女の子が寝てる和室の引き戸とか、電車のドアとか、「戸の開閉=ガラガラ」を真横の低いアングルから撮ったシーンが、何度も何度も出てきます。
私あれが気になって気になって、「何か意味があるんかな?」と注意してたのですが、別にストーリーに影響は無かった(笑)。あえて解釈するなら、「別世界へのジャンプ」を意図してるのかな、と。でも面白いですね、ああいうカット。
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ストーリーはやや複雑で、追いつくのに苦労しました。ほれもう脳が老いてるから(笑)。
いろんなものが絡み合ったストーリーは、1回観ただけでは理解できんのよ。それがオババというものよ
「枝葉末節」と言われればそれまでなんですが、疑問点も。まず、「3年先の他人のスマホを、すぐに使いこなせるのものなのか!?」←これ。
私だったら絶対駄目(笑)。
今の時代で3年の開きがあれば、かなり機能は変わっているのでは…でも作中の高校生は全然違和感なく使いこなしてる。すごい。オバサンには有り得ない(笑)。
それと「男女入れ替わり」。結構「あるある」になりました。映画やドラマでは。
これって、男子的には嬉しいだろうけど、女子的には嫌ちゃうん?
だってトイレなんか絶対嫌だよ。他人のモンをさわるワケでしょ(笑)。
お年頃の女の子なんだから抵抗感あり過ぎよ。。。
でも映画やドラマを作るのって、たいていが男監督だから、「ウヒヒ」趣味だろー!
「ああ一度は女になって胸とか触りたい…」というあくなき古典的願望が「ウヒヒ趣味」なんすわ。
まあ微笑ましいけど、女側は嫌やっちゅーねん(笑)。
この映画で言えば、別に男女入れ替わる必要性は無く、タイムワープ恋愛でいいやん、と思いました。見ててもややこしかったし。「今どっち?(男?女?)」って。
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「タイムワープ(SF)」「男女入れ替わり(愛)」「土着的文化(信仰)」「家庭内事情(人間ドラマ)」…色んな要素が詰め込まれ過ぎで、ちょっと散漫な感じがしました。
要素が多いのはいいんだけど、「点と点がつながって一本の太い線になる」という印象は受けなかった。
組み紐とかお酒とかお祖母ちゃんの教えとか、魅力的なモチーフをいっぱい散りばめているのに、うまくつながっておらず勿体ない感じ。
ここらへんが、「楽しかったけど人生最高の1本ではない」という感想につながります
でも、私が高校生でこの映画を見ていたら、多分一生忘れないでしょうね。
みずみずしく、キラキラしたファンタジーで、何度も見てしまいそうです
しかし、もはや映画でもドラマでも、スマホって必須アイテムなんですね~。
明けてもスマホ。暮れてもスマホ。世界の果てまで言ってもスマホ。
スマホなくしては何物も成り立たない…それってどうなの★