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上砂理佳のうぐいす日記

阪神百貨店の女流版画家5人展無事終了。多くの方にご高覧いただきました。ありがとうございました★

オススメ映画「教皇選挙」★

2025-05-09 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ

(画像は、映画.comからお借りしました)

今月から私は、訪問診療と訪問看護の契約をして、抗がん剤の外来治療と並行していくことにしました。「通院」と「在宅」の二刀流。
痛み止めの薬をたくさんもらいました。
「なるべく痛み止めは飲まないようにしてるんですが。。。(慣れると効かなくなる?)」と訪問の看護師さんに言ってみたら「いやいや!これは一番軽い痛み止めだから、毎日頻繁に使って全然大丈夫なんですよ!」というお答え。なので上手く使って外出もしようと思います。あとは腰痛に効く体操の本とYouTube動画を見て、自己トレーニング。
結局、腰痛の原因って、何なのかよくわからない。
でもどっちにしても対処方法って、薬という「他力」と、自分でなんとかする「自力」の組み合わせなんで。動かないとますます筋肉が固まるから、動けるなら動いた方がいい。
そういうことが相談出来るのも、訪問診療の良いところだと思います。

ということで前から興味のあった映画「教皇選挙」を見てきました。面白かった~!\(^∇^)
タイムリーなせいか平日なのに満席で、滑り込みセーフ。
今朝、現実世界でも初のアメリカ人の方が教皇に決まったそうで、いやはや映画の方はどれだけリアルなんだろ。内部世界は面白いです。様々な陰謀がうごめいていて、聖職どころじゃないよ。マフィアの巣窟かい!と思っちゃったよ。
選挙期間中はドアを閉じて外界とは遮断されますが、事務方のシスターは立派なパソコン使ってるし、全然遮断になってないやん~。
世界中から枢機卿が集まってきて、みんなゴロゴロでっかいカートを転がしてくる様は圧巻です。
爺さん達がみんな、赤い法衣で赤いちいちゃいベレー帽みたいなの被ってて可愛い。

主演のレイフ・ファインズって、昔はイケメンアイドル的なポジションだったような。
今は立派な?イケオジとなられまして、なかなかの存在感でした。
彼は教皇選挙を仕切る「首席枢機卿」なのですが、ある意味「普通の人」です。「普通の人」らしく考え、いろいろ動きます。
終盤、そんな堅実な彼の感情がちょっと揺れた時、「ある事」が起こり、そこからはトンデモ展開となります。人間の悲哀や滑稽さが滲み出る上手い脚本・演出。
今、「多様性」が叫ばれていますが、世相反映という意味でも大変興味深く、テンポも良いのでエンタメ映画としても楽しめました。
ただ、大量のおじさんとお爺さんが同じ服でゾロゾロ出くるので、なかなか顔の見分けがつかない(笑)★
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一年生きたわ★

2025-04-01 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ


これは私の版画にも出てくる「スノーフレイク」の花です。可愛いでしょ。
昨年4月1日に手術してからちょうど一年経ちました。
「一年」はとりあえずクリア。
「二年」はわかりませんが。
でも私は先日の世界フィギュアを見て「ミラノ五輪は絶対見届ける!」と強く思いましたよ。
もしマリニンくんが金メダル獲るとトランプ大統領から祝福を受けるハメになる。そんな図は見たくないぞ~。
トランプさんてプロレス好きで「フィギュアスケートなんて女がやるもんだ」って言いそうやもん。
ネイサン金メダルの時、バイデンさんにホワイトハウスに招待されて祝福されたんですよね。
日本勢はなんとしても、マリニンくんの金メダルを阻止してください(笑)。

今日は12回目の抗がん剤で、あまり気持ち悪くもならず済みました。次にMRI撮ることになりました。ちょっと腰が痛いので、前にやった圧迫骨折なのか骨転移なのか、原因を知りたい。
そんなことを言ってたら、窪田くんと森山未來氏が舞台で共演!というニュースが。
しかも「チ。」じゃないか!
「チ。」て漫画原作のSFつうかファンタジーつうか?哲学?なんですけど。
最近までNHKでアニメをやっていたのに見逃してしまった…と思ったらEテレで4月5日から再放送と。見なくちゃ。
10月の舞台を東京まで見に行けるかしら。でもモチベーションにして頑張れるか。とりあえず頑張る★
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ブラボー!カーネーション★

2025-03-23 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ


↑カーネーションではなく乙女椿ですが。

半年間、毎朝椎名林檎の三拍子のテーマ曲と、赤いドレスのお人形のオープニングで楽しませてもらった朝ドラ「カーネーション(再放送)」。
遂に完走。いやー。素晴らしかった~!
デザイナーのコシノ3姉妹の母である小篠綾子さんがモデルの「糸子の波乱万丈洋裁人生」。面白過ぎました。脚本が神!キャストも演出も完璧。
糸子さん、70過ぎてから更に新しい分野に取り組んだり、90過ぎて家をリフォームして教室開いたり、もう常識突破でスゴすぎますわ。

とにかく戦中戦後、旦那さんを戦争で亡くしてるのに、家族も洋裁店の雇い人も誰も飢えさせることがなかった。そこもスゴいんだけど、晩年があんなにパワフルだったとは!
老人期は糸子が尾野真千子から夏木マリバージョンになり、少々違和感ありましたが、これはこれで滋味深~いパートになりました。今までの積み重ねから得られた「糸子格言」がボンボン。
苦労はしても、なんとかなんとか人生はつないでいくもんや。
失敗も沢山あって、ずーっと勝ち続けてたわけやない。
特に、還暦近くなった糸子が、三人の娘たちの新しいデザインセンスについていけず、「もう自分は店をたたむ時か…」と悩むところなんかグッときました。やっぱ私自身の年齢と同じだと「わかるわ~」となるのよね。
老境編も、私がその年齢になったらもっと、実感としてわかるんやろなあ。とにかく全編面白く駆け抜けました。

5月には小篠綾子さんの自伝映画が大地真央主演で公開されるそう。
どんなんなるんやろ~★

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卒業のシーズン★

2025-03-15 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ


今の時期は、芸術系の学校は「卒業制作展」目白押し。
京都芸術大学通信課程の卒業・修了制展覧会を見てきました。



銅版画教室で一緒に習っていた友達が、2年前に入学して、今日は彼女の卒業式なのです。
ピカピカの瓜生山キャンパスで、卒業制作の百号の油絵拝見。ずっとずっと努力し続けている人の集大成のような、見ていて色んな思いが駆け巡りました。
油絵、日本画、陶芸、染織…社会人になってからの大学生活は大変なこともあると思いますが、個々のバクハツ力(?)が、素晴らしかった。
ある陶芸作品の方がキャプションに「夢かなえました!還暦記念」と書いてはって、なんか泣けました~。うんうん、わかります!

ネットでも作品が見られますので、京都芸術大学通信課程のサイトをどうぞ
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聖なるイチジクの種★

2025-02-28 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ
「ヒジャブをきちんと被っていない」という罪に問われ逮捕され、後に死亡した若い女性の事件がありました。2022年のことでした。その事件があったイランが舞台の一家4人の物語。カンヌ国際映画祭で特別賞を獲り、米アカデミー賞にもノミネートされ話題となっています。

国家公務員として永らく勤めてきたお父さんが最近「予審判事」に昇進して、「これで3LDKに住めるわね!」と喜ぶお母さん。長女は大学生、次女は高校生。お洒落なインテリアの自宅に自家用車、美味しそうな食卓、今既にプチブルジョワ的な良い暮らしをしています。
「ヒジャブ事件」以降、街では毎日のように反政府派と取り締まり側の衝突が起こり、とても物騒です。
国家権力に反発を覚える長女のスマホにも、捉えられ警察から暴力を受ける人たちの生々しい動画が送られてきます。
ある日、長女の友人女性も重症を負いましたが、お母さんは「お父さんの出世に支障が出るから、反政府側の人と関わらないで!」と非難します。
お父さんは「政府に逆らう人」に刑罰を下すことが仕事で、日に何百人もの逮捕者を扱わねばならず多忙でイライラ。家族とロクに団欒もしていません。「国に忠実に仕えること」が、お父さんにとり一番大事なのです。
お母さんは、不機嫌な夫に気を遣い、反抗心を募らせる娘たちを叱りながら、なんとか精神の均衡を保っています。

昇進後、「護身用」として職場から渡されたピストルをお父さんが家に持ち帰りました。
「怖い」と驚くお母さん。寝室の引き出しにしまったのですが、ある朝お父さんはピストルが無くなっていることに気付きます。
国から託された武器を無くした、とあっては、懲役半年~三年の罪。何より信用を無くして、今までのキャリアと現在の地位全てがパーに。
焦ったお父さんは探しまくりますが、疑いは妻と娘に向けられ、やがて一家の日常は狂い出し。。。

私は他にもイランの映画を見たことがありますが、女性が被らねばならないヒジャブ=スカーフの存在が、単なる被服の問題ではなく「人権蹂躙」になっているのだと、痛切に感じます。生涯、身を隠すようにして生きていかねばならないとしたら、心も閉じ籠ってしまいそう。家父長制が厳格なイランで、女性が一人で身を立てて生きようとしたら、どんな職に就けばいいんだろう?
男の人たちの心情はわかりませんが、イスラム教の教義に従うことがやがて「権力」に結び付き、「逆らう者は排除するぞ=殺すぞ」にエスカレートしていく恐ろしさ。

「イチジクの種」は、鳥の糞に混じり木の下に落とされ、やがて芽が出たら地中に根を張る。
その根は伸びやがて強烈な力で、自分が張り付いた大木をも締め付けて殺してしまう。タイトルはそこからきているんだな~。
製作した監督は、「映画の内容が政府批判だ」と糾弾され、逮捕状が出ており国から脱出。命がけで作った映画は国内では上映禁止だそうで、肝心のイラン国民は見られない、という皮肉なことになっています。
世界中の人に見て欲しいなと思うし、女性を虐げる宗教文化って、何なのかな?と悶々としますが、とにかくサスペンス映画としても面白い。価値ある作品!★
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ああ広重展ラスト★

2024-09-01 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ

台風10号は結局どうなったのでしょうか!風は無しですよ、今のところ。
伊勢志摩あたりまで来てまた北上とかで、これから大雨来るのかもう終了なのか。曇り空の大阪です。
各所で豪雨に強風、昨夜はまた宮崎で地震もありました。災害のニュースばかり見てるのも辛いので、気分転換にあべのハルカス美術館で開催中の広重-摺の極-」を見に行こうと思っていたら、なんともう最終日。ぬかっていたなあ。
しかししかし、早朝からお腹の調子が悪く断念することにしました。とても人混みへ行けないわ。
まあ前にハルカスの浮世絵展見たし!3年前の高島屋「新版画展」にも行けたから!もういいか~、と自分を慰めるのでした。

「新版画」とは北斎や広重の活躍した時代から少し進み、明治~大正~昭和初期の木版画作品群の潮流を指すそうです。
大胆な構図、細く彫られた輪郭線、淡い色版を重ねて行く手法は浮世絵と同じですが、より装飾性も高くきらびやかになり、また「作家個人の芸術的志向」も強くなります。
「一枚絵」としての価値が高くなったというわけです。

画像は「新版画展」の時に購入した画集で、表紙は川瀬巴水(かわせはすい)の「尾州半田新川端」という木版画です。もう「ジャケ買い」ならぬ「表紙買い」で、惚れてしまった。
愛知県知多半島東の半田というところは醤油や酒造りで栄え、港町には蔵が立ち並んでいたとか(後の「ミツカン」の創業者がここの出身とは驚きです)。
港町の賑わいでなく、川端のしんとした雪景色を描いちゃうなんて。知多半島は明るい夏の日射しのイメージですが、こんな積もるような雪が降ってたんですねえ。

他には吉田博、笠松紫浪、伊東深水など有名な作家作品、チャールズ・バートレットなど日本で修行した外国人作家の版もおさめられています。全編美し過ぎ~で素晴らしい。日本の木版画って、川や海や湖や堀や雪や雨…なんつうか「水」の光景が多いように思います。
「水の光景」と木版画の水性絵具の滲み=淡さの相性が良いのかな、と思います。

私は川瀬巴水木版画のファンなのですが、大阪歴史博物館というところでこの秋に展覧会があるようです。10月5日~12月2日。
ということで広重さんはまた次を期待★
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バンクシー★

2023-10-30 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ
ストリートアートで有名な「あの」バンクシーが、パレスチナ自治区にいくつもの作品を描いているなんて。知りませんでした。
雑誌のバンクシー特集に載っていたのですが、ネットではこのGlobal voicesが詳しく解説してくれています(リンクフリーなので拝借)。
彼は2015年?実際にガザに潜入し、「壁」のパレスチナ側にも絵を描いたということですが、外国人は自由に入れるのでしょうか。
ベツレヘムにある「バンクシーのホテル」とやらは、作品で埋め尽くされているからまるで美術館みたいですが、実際に宿泊出来るそうです。
今はどうなっているのだろう。。。破壊されているのだろうか。
日々のニュースでどんどん街が破壊されていく様子がつらく、バンクシーも今、何を感じているのだろう?

芸術は無力なのだろうか。でもバンクシーのメッセージは、世界中の人に響いているはず。
このあいだ、ある番組の報道で、爆撃に追われ避難している子供の一人が「私たちは、普通の子供の生活が送りたいだけ!なぜそれが出来ないの!」と訴えていた姿が、ずっとずっと心に残っています。
ほんとだよね。。。ただ普通の子供でいたいよね。学校行って遊んでお菓子食べてサッカーして。。。
それは、全おとなの責任なのです。。。申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
バンクシーの絵は、世界に真正面から立ち向かい、戦っているようかのように見えます。
自分に出来ることは、何だろうか。考えざるを得ません★
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筋肉は一夜にしてならず★

2023-05-18 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ
歌舞伎町タワー6階「シアター・ミラノ座」のこけら落とし公演「エヴァンゲリオン・ビヨンド」を見てきました。
東京日帰り弾丸ツアーです。母をデイサービスに送り出し、夕方は静岡の姉に援軍を頼んでなんとか敢行。
一本遅い新幹線では間に合わなかったので、ホンマにギリギリ、スリルとサスペンスです。

さて窪田くん「風の又三郎」以来三年ぶり?の主演舞台、面白かったです!
文楽、獅子舞?太鼓(にご詠歌?)、日本古来の文化を意識して取り入れて、迫力の映像と無機質な未来感覚の舞台装置と、見事に融合してました。
舞台がすんごく傾斜してるんですよね。ボリショイバレエの舞台でもあそこまではいかないよ。。。その傾斜で激しく動いたり踊ったりで、みんな足滑らせてケガしないかハラハラ。
ローザンヌバレエコンクールで入賞してからヨーロッパで活躍してた大植真太郎さんを見たかった、というのもあり、ダンサーたちの動きと顔にカブりついていたのですが、傾斜で逆立ちしてた人、あれやっぱり大植さんだよね(パンフ見ると)。凄かった。
演出のシェルカウイさんが全体の振付もしてるみたいですが、ジョン・ノイマイヤー風味を濃く感じました(個人的感覚)。クラシックバレエではなくコンテンポラリーダンスです。

踊りとフォーメーションで伝えるパートが好きで、セリフの舞台劇とのバランスもちょうどいい。そして何より、ワイヤーアクションが!

エヴァンゲリオンて原作読んでないんですが、人型戦闘ロボットを少年少女が操縦するのね。敵と戦うために。
ワイヤーで吊られた少年少女たちが宙を舞い、ロボットを操縦するアクションを繰り広げるのですが、あれ、私なら三秒吊られるだけでもギブアップだと思う(笑)。筋力がないと、ワイヤーに振られて演技するどころではない。皆さん素晴らしいです。プロです。

窪田くんは少年少女を導く「先生」の役ですが、「かつての少年」シーンもあるので、両方の演じ分けが上手い。
声の出し方、佇まいや身のこなしに存在感があって、「風の又三郎」時の「無垢なるもの」からの進化を感じました。
そしてダンスもサスガー!なんす。
前から「窪田正孝はダンサーなんすから!」と心で叫んでいた私ですが、ノイマイヤー的振り付けはとても彼にマッチしてました。内面の苦悩や葛藤を具現化する動き。
技術的にどうなのかはわかりませんが、優れたダンサーの踊りをたくさん見てきた私でも、魂を揺さぶられるものでありました。
やはり、手足が長く頭小さく肩幅広い、という欧米人的体型も相乗効果なんか知らんけど、彼は「瞬時の動き」に時々、天才的な冴えを見せるんです。だから元々、「演技の運動神経」の才があるのだと思います。

ヒロインの石橋静河さんも、バレエをやってるんだろうな~と思わせる美しいアラベスク。凛とした佇まいが素敵でした。
仲間由紀恵の旦那さん、田中の哲ちゃんも、立ってるだけで「頑健な司令官」て感じで、少年少女たちの無邪気さとの対比がくっきり。
メインポスターのデザインが黒と白なのは、大人と子供、汚れたものと清らかなもの、の対比を意味してるのかな?

原作を知らない私は、ストーリーの余白部分を想像で補わねばならず、目も脳も大変忙しい状態になってしまいました。
でもそんなこんなも、クライマックスの窪田くんの「ひとりシルク・ド・ソレイユ」シーンで、全て持っていかれてしまった。凄すぎる。
あれを見るためだけに、新幹線に乗りチケットを買う価値は十二分にあります(笑)。

終幕には彼の、彫刻のように美しい上腕二頭筋も拝めますので、私は来月再び大阪で堪能したく思います。

いやしかし、「筋肉は一夜にしてならず」やね。
日々のコツコツ鍛錬でしか、筋力はゲット出来ない!
つくづくと実感した日でありました(エヴァンゲリオン関係ない)★
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ホラーだけじゃないよ★

2022-10-29 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ






ハルカス美術館へ。楳図かずおさんの展覧会を見てきました。

東京展の時から10ヶ月待ちに待って遂に。
新作の「わたしは真悟・続編」の絵は、アクリルガッシュという不透明水彩絵具でB4ぐらいのサイズに描かれているのですが、101枚もある!
シュールな寓話というかブラック絵本といいますか。漫画とは違うストーリー絵画です。
楳図先生、86歳にして四年がかりで黙々と準備してはったのですね。そのマグマ的エネルギーと根気強さに驚嘆します。
額縁がですね。「赤白しましま」の楳図カラーといいますか、真っ赤な額縁でした。それがよく合ってるの。
マットは暗いグレーだったっけ。絵が重いというか派手カラーなので、額が地味だと台無しです。先生の額チョイス、さすがですわ。
相変わらず細部まで凄い。そして相変わらず構図のダイナミズムが凄い(こんな構図、思いついても描けない)。

極彩色の絵の、鉛筆スケッチ(デッサン)バージョンが並べられた部屋もありまして、不気味な暗い一室に電話の音だけが鳴っているという。
先生はプロモビデオで「僕、絵の色使いが綺麗でしょ!」と自画自賛してられたのですが、正直、色よりデッサンの凄さの方が際立ちました。すごいすごい。

全体は、「漂流教室」と「わたしは真悟」「14歳」の3部構成になってましたが、どれも「未来」「地球」「人類と機械」「植物と動物」「災害」「宇宙」など壮大なテーマでつながっています。
驚きなのは、漫画の小さいコマを100倍は拡大してデジタルアウトプットしているのに、線描が粗くない!
繊細な細かい筆致のまんまなんです。
ということは、楳図先生がいかに精緻なペン画を描いているか、ということなのです。

「わたしは真悟」はコンピューターのお話ですが、コンピューターの画面って、拡大してみると小さな四角が連なって濃淡が表現されていますよね。
楳図さんはその四角をひとつひとつ手描きしていたのは、有名な話。。。パソコンで絵を描く時代じゃなかったもんね。。。
しかもそれは一枚絵じゃなくて、週刊誌の連載。。。
やっぱり先生、人間じゃねえ~~~~~

楳図さん自身をモチーフとして他の作家さんが表現した「かずお14歳」とか、「14歳」の物語の最後に出てくるゴキンチ先生の風に揺れる頭とか(滅亡後の地球で最後に生き残ったのはゴキブリ)、壁一面の巨大画とか、とにかく凄かった。
楳図さんはホラー漫画の巨匠だけど、素晴らしい芸術家です。
「過去はとうに過ぎ去ったもの。常に新しい挑戦を」という芸術家魂が、ヒシヒシと私にも伝わってきました。

楳図グッズはTシャツとか色々ありましたが、どれも怖すぎて買うことが出来ない(笑)。
「わたしは真悟」の毎週の扉絵なんて「一枚の絵画」として傑作なんですが、ポストカードになっていて嬉しかった。ということでカードと「漂流教室ムック本」を購入。

和歌山生まれで奈良育ちの楳図先生。
前にも書きましたがわたしは一度、近鉄奈良駅前の商店街でお見かけしました。
赤白のボーダーシャツでGパンでモジャモジャ頭だから、遠目でも先生と解っちゃう。
洋品店の方と楽しげに喋っておられたので、邪魔しないように後ろを通りすぎましたが、帰省中だったのかな。軽やかな、少年のようなお姿とお声でした★
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認知症本の決定版!★

2022-09-16 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ
最近読んだ本で最も自分的ヒットの一冊。
「マンガ認知症」といいます。ネットで見つけました。
漫画家のニコ・ニコルソンさんのお祖母さんが70歳位から認知症を発症。その娘であるニコさんのお母さんは、東日本大震災で大変な目にあいやっと落ち着いたと思ったら、今度はワンオペ介護で悪戦苦闘することになります。
東京でマンガ家をしていたニコさんは心配して介護に加わり、そこへ「お助けマン」として学者である佐藤眞一さんが「サトー先生」として加わり、物語は進行していきます。

ニコさんの漫画が可愛いギャグタッチで、悲惨なことでも明るいトーン。でも時にはじーんとくる。素晴らしい説得力です。
著者の佐藤眞一先生という方は、老年行動学、老年心理学専門の医学博士で、ご自身も家族の認知症介護を経験しておられるのでまた説得力に満ちています。
やはり、認知症の人と暮らす困難とか家族介護者の心情は、経験しないと本当のところはわからない。
認知症の権威で有名な長谷川和夫さんも、「自分が認知症になって初めて患者の気持ちがわかった」と言っておられましたが、介護する側の心理は最後までわからなかったと思います。
赤ちゃんのおしめを洗うのとは違い、親の(失敗)排泄処理をするというのは、仕事として割り切った感情で行うことは無理といってもいい。
なので「割り切る」のではなく、「なぜ認知症の人はこういう行動をとるのか」「なぜこういう発言をするのか」。
その仕組みを、脳科学的側面と心理的側面の両方からサトー先生が解説してくれるのが、とてもツボです。
「そうそうそう!」「(介護者は)それが辛い!」「これって母の症状と全く同じ!」
…のオンパレード。もう、うなずきまくり。
ニコさんのお母さんはちょうど私と同世代かな。
「娘だから母一人ぐらい私が面倒みれなくてどうする」
「離婚して娘(ニコさん)の面倒を母がみてくれたから、私は仕事が出来た。だから今度は母に恩返ししなくては」。
この心理、痛いほどわかります。お母さんはお母さんなりに必死で介護してるのに、お祖母さんは「お金取っただろ!」とか怒る。
一番身近にいて誰よりも苦労してるのに、感謝されるどころかひどいことばっかり言われる。この理不尽さ。
私は母にドロボー呼ばわりされたり、意味なく怒られたりはしなかったから、まだ良かったかもですが、認知症初期にはそれが脳の病気だとはわからないから、「なんで?なんで?」の連続で腹が立つばかり。
その辺りの、症状の経過・進行、周りとのすれ違いがなぜ起こるか?が、丁寧に過不足なく描かれます。
私も認知症の本をかなり読んだ方ですが、もうこれは決定版ね。
これ一冊読めば!救われる!
とすら言いたい。

よくネットに、「認知症の人に怒ってはいけません。認知症の人はすぐ忘れても“怒られた”という嫌な感情だけは残ってしまうんです。だから介護者は怒らないようにしましょう」という解説があります。
それは正論かもしれないけれど、「正解」じゃない。
怒りの感情を押さえ込むとどんどん介護者はストレスがたまりますから、果ては虐待や心中みたいになっちゃうんです。
「理不尽に耐えよ」ではなく、「なぜその“理不尽”が起こるのか」。仕組みを知ることが大切。
認知症の人の脳と心を理解して(推測して)、どう対処すれば介護者は救われるか。
「介護される人と介護する人両方が楽になる」実用本とも言えます。

マンガっていいですね。私も好きになったこのニコルソンさん(日本人女性ですよ)の、お祖母さんはその後在宅介護から施設へ入られたそうで、「施設入所編」が続編として出るそうです。
そう、施設へ入所したからといって、全て解決!じゃなーい!
そこにも様々な問題が。。。という続編も、また買ってしまいそう★
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「うそ」を誠に替える★

2022-07-15 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ


さださんライブ話続きます。
さださんは30数億円の借金を30歳にして背負った事は有名ですが、あれって、映画「長江」を共同製作してた某TV局が途中で降りちゃったからなんです。
でももう、中国での大々的なロケは進んでるし、止めるわけにもいかない。
だから「ええい、ままよ!」と最後まで撮影し完成させて、そこそこヒットしたものの、赤字で膨大な借金が。それを全て30年かけて返済しながら、故郷の長崎のために尽力したり、「風に立つライオン基金」を作ったり。
災害や病気で苦しみを抱えた人のために寄付金を集めたり企画を立てて活動したり、普通なら自分の借金返済だけで精一杯のはずなのに、八面六臂の活躍なんです。

長崎ピーススフィアという「平和のために長崎から発信する」活動も、さださんが理事長で長く続けてはります。毎回、ライブ会場には募金コーナーが設けられています。


(大宰府公式HPより画像拝借しました)

今回のライブも「トーク半分」「歌半分」てな感じで、笑いにうるさい関西人のツボもがっつり掴んでいきます。
ご両親の話、ロシアのウクライナ侵攻の話、いろいろ。
「パンプキンパイとシナモン・ティー」「サナトリウム」「フレディもしくは三教街」など、古参ファンが涙する懐かしい曲もあれば、新アルバムからの「キーウから遠く離れて」なども。
ラスト近くに歌った新アルバムの「鷽替え」という曲は、大宰府天満宮の神事をモチーフとした歌でした。
「鷽」は「うそ」で、鳥の名前です。
私も大宰府に行った時に見かけた「木鷽(きうそ)」という木彫りの鳥の形のお守りを、1月7日にみんな持参して、「替えましょ、替えましょ」という掛け声に合わせて交換する。
その場に居合わせた見知らぬ他人の持ってきた木鷽人形を、どんどん交換して、自分の木鷽はどこに行ったかわからないけれど、「鷽」=「嘘」を手放して「誠の心」に替えてもらう。
この行事を「鷽替え」というそうで、初めて聞きました。

今、世界で起こっている「嘘」=邪悪なことが、美しいものに替わりますように。
何かそんな、さださん流の今一番の願いがこめられた曲のようで、歌声にも熱が入っていました。
普段は、優しくあたたかい曲が印象的なんですが、今回は「コロナ禍や戦争で苦しむ」厳しい世界の中でもがく、いち歌うたいとしての新しい局面を、見た思いがしました。
(ドラマ出演の話もちょこっと)★
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Queen展に感激★

2022-05-01 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ


大丸梅田で開催中の、クイーン50周年記念展を見てきました。Tセンパイありがとうございます。平日でも結構老若男女が詰めかけていました。



いきなりバレエダンサーみたいなコスチューム。左半分は黒です。白黒チェック柄の衣装とか覚えてるわ。フレディ・マーキュリーは立ち姿、歌う姿が美しく、天性のダンサーだと思ってましたが、小さい頃は運動神経抜群で表彰されてたそうです。知らんかった!



レディオ・ガ・ガ!的な、撮影スポット。



メンバーが使用していた楽器のモデルだとか。



病気が進行していくなか、最後のレコーディングを行ったスイスのレマン湖湖畔に、フレディの銅像が立っているそうな。これも知らんかった!



晩年のステージ衣装。いかにもなQueenでなくKingなのね。




日本にも関西にも度々お越しでした。西宮球場とか。
西武の野球帽をかぶりながら歌う日本ツアーの映像がありました。日本語の歌ってあったのね。知らんかった!



フレディと言えば、このポーズ。
そして「のけぞりイナバウアーポーズ」?
とにかく、身体柔らかいよ。そして顎の骨格と歯並びもあの歌唱力を作った要因と言われていますね。
「己の才能を正しく燃やして生ききった人」として、ほんまにフレディ・マーキュリー愛しい存在です。才能を燃やして世の人を喜ばせたのです。
この間、NHKでまた「ボヘミアン・ラプソディー」映画やってくれましたが、何度見てもボロボロ泣きますね~。

そういや月末に大阪の南港?で、「クイーンの花火」なるものがあるんですが、楽曲に合わせてドンドン・パッ!ドンドン・パッ!と花火が炸裂するんかいな★
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ベクシンスキーの絵★

2022-03-23 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ
だいぶ前に古本屋で見つけたベクシンスキーの画集。アメリカの刊行です。
MORPHEUS FINE ARTと書いてありますが、検索したら今も営業している画商のようです。
巻末年表では1998 年にアメリカで個展が開催されているので、その時の記念画集なのかも?

ちょっと不謹慎かもしれませんが、今のウクライナで最もひどい攻撃を受けているマリウポリの映像は、画家ベクシンスキーの悪夢のような絵と酷似しています。
砲撃を受け火で焼かれ、灰色の廃墟になっていく街。
遺体。骨。兵士の兜。銃。戦車。
クモの巣で覆い尽くされたような巨大な建物。
どうしたらこんなに悲惨な恐ろしい絵が描けるんだろう。。。
ギーガーはSFとかホラーの香りがしますが、ベクシンスキーは「死」「滅亡」の世界です。
人骨が大量に出てくるので、「ホロコースト」という言葉も浮かぶ。
殺戮の果てに人類は滅亡し、宇宙人なのか何なのか「異形の人」も出てきます。
めくるめく悪夢の連続絵に圧倒されますが、作風は繊細で美しい。そしてなぜか作品にタイトルはありません。想像せよ、ということか。

ズジスワフ・ベクシンスキーは1929年生まれのポーランド人。
ということで、ヒットラーと旧ソ連のポーランド侵攻の時は幼い少年だった。
一番多感な年頃に経験した「戦争」の生々しさが、作品に色濃く反映され、見る人の胸をえぐります。大学では建築を学んだそうで、道理で建物の描き方がガッツリ壮大。



ネット上では「ベクシンスキーの絵を三度見たら死ぬ」なんて噂がありますが、三度どころか画集で繰り返し見てる私は元気だっちゅうの。
こういう芸術が産まれる土壌。。。ウクライナとポーランドは似てる。うーん★
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国際女性デーに映画「ムクウェゲ」をご紹介★

2022-03-08 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ


今日、3月8日は「国際女性デー」ということですが、「国際男性デー」もあるのか?と調べてみたら11月18日とありました。男性デーに何をするのか?今年は注意してニュースを見てみよう。
ロシアのウクライナ侵攻の真っただ中で「女性デー」を迎えるということで、いろいろな思いが充満します。ウクライナは成人男性に「銃を取って戦おう」と推奨していますが(強制ではないらしい)、どうなのでしょうか。私が母親だったり妻だったら、嫌です。一緒に逃げます。でもあの立場に自分がいたら、自分も銃を取るのかもしれません。イザとなったらわかりません。

ミス・ウクライナの女性が銃を取って「国のために戦うわ」なんてニュースでやってましたが、「あ、駄目だ」と本能で思いました。たとえポーズとしても駄目でしょう。
男性と一緒の思考回路になってしまっては駄目なのです。「母国(家族)を守るために戦うことは尊い」という「聖戦」の固定観念が怖い。日本の戦時中もいましたね。割烹着姿で銃後を守る国防婦人会が。
「ほんとは銃なんて持ちたくないけど仕方がない」という個人の苦渋の決断なら別ですよ。
でも、戦時中に少女だったウチの母の証言を聞いていると、「みんな思考停止にならざるを得ない」だったと思います。
「戦争に協力して母国に勝利をもたらす」ことがデフォルトになってしまい、「戦争は嫌だ。やめよう」と言えなくなってしまう。付和雷同。同調圧力。強制的。それが駄目なのです。
でも今、当のウクライナの人たちも思いは様々だと思います。。。
ロシアで反戦デモに参加した多くの人が拘束されているということですが、「嫌だ。反対する」と言えない社会こそが恐ろしい。私の好きなロシアのフィギュアスケート選手たちも、誰もプーチンを批判出来ない。
あのプルシェンコですら歯切れの悪いSNS投稿でした。でもそれを責められないのです。
反戦メッセージをSNSに投稿する若い層の選手たちが、今後社会的に冷遇されたりしないか、そちらを心配します。
ある程度年をとった層は、SNSを見ないこともあり、「ロシアは正義、ウクライナは悪」と思い込んでいるか、保身のために「プーチン万歳」なのでしょう。
私は日本がこんな社会になったら、えらいことやなと思います。「駄目だ」と言える社会をキープすることは、民主主義を選ぶならとてつもなく大事なことでしょう。

2018年にノーベル平和賞を受賞されたコンゴ民主共和国のムクウェゲ医師を追ったドキュメンタリー映画「ムクウェゲ~女性にとって世界最悪の場所で戦う医師~」が、3月4日から公開されています。興味のある方も無い方も一度、リンクから解説と予告編を見て頂きたいです。
私はたまたまアップリンク京都のHPで見つけたのですが、大阪では第七藝術劇場で上映されるので、絶対観に行こうと思っています。
「アフリカのコンゴ民主共和国では、レアメタルや錫など豊富な鉱物資源があり、武装勢力はその利権をぶんどるため、性暴力で住民を脅す」とレビューにあります。
その被害者である女性たちを、長年自分の病院で治療し再生させてきた医師の物語だそうですが、いやこんなひどいことが世界の反対側で行われているなんて。
ムクウェゲ医師ご本人の言葉で、「世界の片側で起こっている問題は、全て自分にもつながっている」ことを痛感します。私らが気軽に使っているスマホにも使われるレアメタル。このスマホと、悲惨な目に合う産地の人々の生活がつながっていることを知ると、「なんとかせねば」という気になる。
少なくとも、「知らないまま」でいるよりも、「知って考える」方がいい。
もちろん全てを知ることは不可能ですが、映画という文化は、2時間弱で世界の様々な事象を誰でも知ることが出来る、有難いエンタメです。

前に「存在のない子供たち」の映画を見に行って衝撃を受けた話を書きましたが、このあいだテレ朝系のTVでド深夜に放映していて驚きました。
なんでこんな時間に。。。でもやらないよりマシなのか?この映画とか、有名な「スラムドッグミリオネア」などは、普段日本からめっちゃ遠い国の実情と悲劇を知るのに、とても有効です。
映画が自由に見られる、自由に考えて自由に意見を言える、そんな日本で今のところはありがたい、と思います。そして「自分に出来ること」に、また立ち返ってきます★
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エグいわ「決戦は日曜日」★

2022-01-18 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ
窪田君と宮沢りえちゃん共演ということで見てきましたが、予想外に面白かったです(笑)。暗くありません。お笑いです。
私は過去、姉がとある議員さんの選挙運動に関わっていたこともあり、無関心ではなかったですね。選挙のカラクリとか。

ベテランの地方議員の娘が急に選挙に出馬することになり、様々なトンチンカンが起こるのですが。。。あれ?選挙は予想外の方向に。どんどん運命が変わっていきます。
最初は、宮沢りえ嬢の純粋な熱意にほだされて、冷めきった議員事務所の秘書たちがだんだん彼女を応援し一致団結、万々歳。そんな予想をしてたのですが。
1986年生まれという坂下雄一郎監督(大阪芸大卒だ!)の若い感性は、そんなありきたりの感動ストーリーを許しませんでした。。。相当エグい「この日本の政治の現実」に、うっひゃーというか。でも笑わざるを得ない(笑)。
宣伝文句が「新感覚のポリティカル・コメディ」ですから。「人間悲喜劇」ですね。

あー。これから選挙を見る目が変わるな。
でも、大阪はちょっと違うな。維新に世襲議員は居ないから。やっぱり大阪は別宇宙かも。
パンフレットに池上彰氏がレビューを書いてるんですけど、ふんふんふんーって感じ。
これ、ほとんど無名に近い監督だから作れたのかも。大物になったら無理というか。いろんな所から圧力かかりそうで。
コメディの化粧を施しているけど、日本の現実はこれでいいんすかー。おかしいやろ!って監督のメッセージがちゃんと伝わる。鋭い映画ですよ。
舞台劇みたいなセリフの応酬が面白いんで、脚本まるごと載ってるパンフレット買いました。
もう一度、セリフを読み返して、反芻して味わう価値あり。

ラストも良い着地でしゃれてます。当選か落選か?
窪田君演ずる秘書・谷村の言葉が結論。それが「生きる道」ってことか。続きが見たい。
それにしても「エール」の前と後とで演技が変わったように見えました。
更に上手くなってるといいますか。リアリティが、ね。「犬猿」の頃と明らかに違う。
朝ドラで一年主役努めたから、鍛えられたんかな。
秘書ってとにかく「すみませんすみません」って頭下げまくるのが仕事なんですね。。。秘書それぞれのキャラも立ってて面白い。
みんな図太くてなかなか辞めないのは、お給料いいからだと思うわ(笑)。

坂下監督にはぜひ、この間問題になった議員さんの政務活動費のこととか、深掘りして描いて欲しい!あれ結局ウヤムヤやん。
今後に期待の監督です★
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