本日は、書くことがないので、1月の中旬に見にいった「グランマ・モーゼス展」のことを書きます。
世田谷美術館で開催されています。
この人は、70代になってから初めて絵を描き始めた人で、それから画家と認められ、100歳まで描き続けた人でした。
それまでは、農家に嫁いで主婦として農作業や家事や手芸をして暮らしてきた人で、絵を描く前は刺繍で風景を描く「刺繍絵」というのを作っていたそうです。
しかし、年を取って刺繍をするのに手が辛くなったため、筆で絵を描くようになったのでした。
それで、多くの絵は、窓から見える田園風景や農作業をする人々や、日々の生活等で、美しく楽しいものが多いです。クリスマスカードのための絵もありました。
たくさんの子どもに孫にひ孫もいて、晩年も子孫家族と楽しく暮らす映像が公開されていました。
世田谷美術館は、元々の画家ではなく、素人のような人が途中から画家になるというような人の展覧会をすることが多いようで、昨年の秋には「塔本シスコ展・シスコパラダイス」もやっていました。
それも見に行ったのですが、ブログに載せないまま日々が経ってしまいました。
シスコさんは日本人のおばあさんですが、すごいパワーで絵を描いた方で、共通するものがありました。
グランマ・モーゼス展の絵葉書を何枚か買おうと思ったのですが、絵葉書はやめてカレンダーを買ってきました。これですと31枚の絵を毎日、日めくりにして見ることができ、欲しいと思うような絵が大部分入っているはずです。
買ってきたころに撮影した画像です。彼女の言葉も載っています。
農家の人々がラズベリーのジャムやメープルシロップなどを作っている絵もありました。
車を買って乗った時の絵や、子どもの頃の夢で王子様とお姫様の絵は思わず笑ってしまいました。
そうそう、世界中の多くの女の子の夢はお姫様になることだったと思います。その気持ちをおばあさんになっても覚えているってすごいなと思います。その絵もカレンダーの中にあります。
31日の絵は、100歳の時に描いた最後の絵で、虹が描かれています。
好きなことはやり続けることですね。
この人、1860年生まれだったと思います。ちょうど私より100年前に生まれたのです。
そして100歳まで絵を描いていて亡くなったのが1961年で、私が生まれたときにはまだご存命だったのでした。
ちょうど自分より100年前に生まれた人だと思うと、何か縁があるような気がします。
70代で絵を始めたのなら、60代の私なんかまだまだ若いですね。
いつまでも楽しく元気に何かに打ち込みたいものです。
会場の出口付近で、この人の年譜を見ていたら、先に息子さんが亡くなっていました。
そうですよね、自分が100年も生きると、息子さんが70代で亡くなったら、子のほうが先に逝ってしまうということですね。
長生きしたら、それだけ悲しみに遭遇することもあるんだなと感じました。
子には親より長生きしてもらいたいものですが、とにかく、好きなことをして楽しくたくましく生きていくというお手本に倣いたいと思いました。
2階では同時に「アート ミュージック」という展示をしていましたが、2階の展示はいつもついでに見るものの、わけのわからないものばかりで、1枚を1秒くらいで眺め、ついつい素通りしてしまいます。
コロナの中で、唯一の趣味である美術館巡りもあまりできなかった昨年でしたが、今年は例年のような頻度で出かけられるかなと思います。
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