私は静岡県生まれだが、東部に住んでいたので、浜岡原発のある御前崎市のほうにはほとんど行ったことがない。なので、原発のある地元の事情や様子はわからない。
菅首相の浜岡原発停止の要請について、静岡県知事は同意しているが、御前崎市長は賛成できない様子である。というのも、原発によって、市の財政が成り立っている部分が多いからだろう。原発で働いている人もいるだろうし、市民の多くが失業等したらどうなるのか、という問題も無視できない。確かに大変な変化だ。
しかし、大地震が来て福島原発のようになったら、取り返しのつかないことになる。そう思ったら、選択の余地はないと思う。
多くの人の雇用が無くなるというのは、確かに問題なのだろう。原発が無くなると、職場が無くなるから、解雇となる。
そう思うと、何も原発停止に限らず、解雇ということはなくもない。例えば、大きなホテルが老朽化し、廃業となった場合も、そこで働いていた従業員の多くが解雇となる。その他にも、普通の企業で、業績不振のため、人員整理などで大量解雇が行われることも多々あることだ。だから、雇用を守るために危険な原発を継続させるというのはどうかと思う。原発があると国から自治体に補助金が出たりし、それがなくなるのも問題らしい。当座の利益を考えるか、将来に続く安全を考えるか、しっかり考えてもらいたい。
浜岡原発が停止したことで、電力が不足するというのは一番の不安材料である。ただでさえ、福島原発の分がなくなっているのだから、これ以上中部電力まで不足したらどうなってしまうのだろうと思うのは理解できる。このことによってトヨタ等が車を生産できなくなったら支障が起きる。この点、火力発電や揚水発電などで代替できると海江田さんは言っているが、中部電力ではコストもかかって、そう簡単にはいかないような事を言っている。なんとかなってほしい。
それにしても、津波被害により、東北のクルマ部品工場が消失してしまい、いまだに部品がそろわず、トヨタも生産がままならない状況のようだ。トヨタのホームページを見ると、車の生産を年末あたりまでに元通りの状況に戻したいと考えているようだ。7月頃には増産させて行きたいとのことだが、部品調達の面でも、この夏、工場のフル稼働は難しいかもしれない。
原発を停止することで、現在の経済に打撃があることは否めないが、脱原子力の方向に進むための重要な時期でもある。ひとたび放射能に汚染されてしまったら、経済の低迷どころではないのだから、今こそ、節電や代替発電への道を全力で開拓するべき時だと思う。
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