くだらないことですが・・・
老人が心配なので台風に備えて実家に帰ったときのことだが、母との軋轢は帰省するたびに毎度のことながら、今回も色々あった。
年寄りっていうのは、ガンコなんだろうか・・・
実家母の生活では、2Lのペットボトルなんてほとんど縁のないものだが、まあ、災害に備えて水を用意しておいたほうがいいよと以前から言っておいた。
昭和ひとケタ生まれの母は、簡単にはものを捨てないので、春から夏に買ったペットボトルの容器が5本残っていた。
それは、私たちが行くたびに麦茶やウーロン茶などをスーパーで買った時のものだ。
昨年あたりから、実家の母は麦茶などを作らなくなった。自分が温かい緑茶ばかり飲んでいて冷たい麦茶なんか飲まないので、麦茶を作る習慣がない。たまに来る人間のためにわざわざ冷たい飲み物なんか用意しなくなったのだ。
麦茶の素を買っても無駄になるので、ペットボトルの商品を買って済ませた。その空容器に水道の水を入れれば非常時用になる。
実家母の場合、飲料水をお金を出して買うなんて考えられない。こちらが買って行ったら激怒されるだろう。
で、自分で水を入れるとなると、テレビによれば、水道水をペットボトルの口いっぱいまで入れて、空気を入れないようにするのが良いという。空気が入るとそこに雑菌がいるからである。
そうやって自宅で入れた水は、飲料用には3日間、飲料でなければ3ヶ月間は保存可能だとのことだった。
今回私が実家に到着したとき、母は床の上に3本の水入りペットボトルを置いてあったが、それは1カ月以上前に入れたものだそうだ。そして目いっぱいは入っていないので、かなり上が空いていて空気が入っていた。
今回、空のペットボトルがその他に2本あったので、そこにいっぱいに水を入れた。それは飲み水になる。
そこで、以前から水を入れて床の上に置いてあった3本のペットボトルの水も飲料水になるよう、台風前に入れ替えておこう、と私が言った。
ところが、母が納得しない。
「何で?」という。
「入れ替える必要は無い」という。
でも、その水は古くて飲料にはならないから、万が一のために入れ替えておけば、飲料にすることもできるでしょう、と私は言った。
だが、母は、「こっちは飲み水用じゃないから、このままでいいんだよ」と言うのだ。
なんで3本は飲み水ではなく、2本だけが飲み水?
5本飲み水用にしておけば、どうにでもなるじゃん。
母は自分が入れた水を、私が捨てて入れ替えることに非常な抵抗を示すのであった。
まったくわけがわからない。
母が言うには、断水なんかしないから飲み水をそんなに用意しておくことはないのだそうだ。
だが、2人なんだから、それで何日も断水したら飲み物が足りなくなるでしょ。
もし停電が続いたら、給水車がどこかに来ていても、どこに何時に来るなんていう情報さえ知ることができないかもしれないではないか。
まったくもう、なんで新しい水に入れ替えちゃいけないんだよ。
結局は、無理やり入れ替えて、口元まで一杯に水を入れておいた。
こういうことは、単に一部の例であって、その他にも多々、多々、意見の不一致、行動の不一致、見解の不一致のオンパレードであるのであった。