GWの新幹線の混みようを何年かぶりに目の当たりにして、5/6帰京時の座席指定を5/4に「アンフェア」を観る前に買っておいた。普通の指定席だと朝7時台までか夜6時以降になると聞き、覚悟してグリーン車にした。それでとった9:13名古屋発のひかりで帰ってきた。車中はまたまたMDプレイヤーで「ジキル&ハイド」の世界へひたり、極楽モードであった。
連休最後の日は一日雨という天気予報。その雨の中、東京駅を降りて向かったのは丸の内の丸ビル。4/27新丸ビルのオープンに伴って開催された「丸の内元気文化旬間」の一貫で、尾上菊之助の写真展「丸の内歌舞伎 春興鏡獅子開催記念 尾上菊之助写真展」があるので最終日に行くことにしたのだった。会場は3月に玉三郎写真展が開催された丸ビルの吹き抜けの3階部分の窓側の回廊。ガラスの手前に近年の公演の舞台写真のパネルが吊ってあった。玉三郎写真展のように大きな物ではなく、公演ポスターより一回り大きいくらいだったように思う。
中でも驚くほど良かったのは、多分海老蔵襲名公演の京都南座だと記憶しているが「助六」の揚巻の斜め後ろからの上半身のアップ写真。玉三郎に似せた顔の拵えがしっくりしていて光の当たり方にもよるのだろうが、ものすごく大人の揚巻に見えた。演劇界か何かで見た時はとても青い感じの揚巻だった。臈たけた感じがもっと出るといいのにと思っていたのだが、この写真だとそういう雰囲気が出かかっているように見えて、次回に期待が高まってしまった。
写真はこの展覧会のポスターの画像だが、「鏡獅子」のパネル写真の方の弥生も獅子の精も両方ともいい感じで撮れていた。昨年11月の演舞場の花形歌舞伎で観た「船弁慶」もよかった。特に前シテの写真はこれだけ大きい写真だと、玉三郎が贈ったという静の衣装の素晴らしさがあらためて堪能できた。名前に因んだ菊をちりばめた大きな文様が若いだけに映えると思った(玉三郎の静の文様は小ぶりの花文様で上品だった)。顔の拵えも私が観た日より美しかった。
菊之助は顔の拵えがまだまだあまりうまくないように思う。一ヶ月の公演でも後半にいくにしたがって巧くなっているように思える。こういう美しい写真を見ることができただけでも雨の中、来て良かったと思えた。
さらに雨をおして有楽町まで1駅分、カートを押しながら歩く。歌舞伎会カードの割引が使える映画館で映画を観ようという欲張り作戦だ。
国際フォーラムの建物を雨よけに使い、丸の内ピカデリーへ。1の方の「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」の13:00上映にちょうど間に合う。公開からずいぶんたっているし雨だしで余裕で座れた。そちらもすごくよくて泣いてきた。その感想はまた書くとして、予告編から2本ご報告。
6月封切りの菊之助主演の「怪談」。二枚目ぶりに目がハートになる予告映像にやっぱり観ないといけないと思った。秋封切りの勘三郎主演の「やじきた道中 てれすこ」もこちらも楽しそう~。うーん、予告編でこんなに時間をとるのになんで名古屋の「アンフェア」はあんなにすぐ始まってたのか、まだ疑問がとけないままだ。