股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

ルームメイト

2014年05月10日 16時36分27秒 | 映画評論ヤラワ行
製作年:2013年
製作国:日本
日本公開:2013年11月9日
監督:古澤健
出演:北川景子,深田恭子,高良健吾
official site

派遣社員として勤務する春海は、ある日交通事故に遭い、しばらくの間入院生活を送ることになる。そんな彼女をいたわり、親切に接してくれた看護師の麗子と春海はすっかり仲良くなり、二人は退院後にルームシェアを開始する。彼女たちの共同生活はスムーズに見えたが、春海が偶然、麗子の不可解な行動を目にしたことで…。
北川景子と深田恭子が初めて共演を果たし、今邑彩の小説を原案に描くサスペンスドラマ。『アナザー Another』や『今日、恋をはじめます』などの古澤健監督がメガホンを取り、美貌のルームメイトが繰り広げる激しい心理戦を映し出す。共演は、『千年の愉楽』『横道世之介』などの高良健吾。全く先の読めないスリリングなストーリー展開と共に、激しい演技バトルを披露する北川と深田の迫力に圧倒される。

チワワ鍋…犬好きの人は観ない方がいいと思います。ルームメイトになった2人の女性を巡る恐怖のサスペンスドラマ。いま流行ってるルームシェアですが、まぁ仲が良いと言っても他人ですから。しかも病院でたまたま出会った人といきなり一緒に暮らすなんて自分は嫌です…。ネタとしてはなかなか良いし、一緒に住んでいる人間が実は…!?みたいな展開は面白い。しかし早い段階で「あれ?これってまさか…多重人格?」と予想できてしまうのが残念。もう少しラストまで予想できないような作りにしてほしかった。ミステリーとしてもホラーとしても、ちょっと中途半端な出来でした。無関係の人を殺し過ぎじゃね?北川景子と深田恭子の美の共演は良かった。

この作品の評価・・・・65点
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プリズナーズ

2014年05月09日 15時45分19秒 | 映画評論ハ行
製作年:2013年
製作国:アメリカ
日本公開:2014年5月3日
監督:ドゥニ・ヴィルヌーブ
出演:ヒュー・ジャックマン,ジェイク・ギレンホール,ビオラ・デイビス,マリア・ベロ
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家族と過ごす感謝祭の日、平穏な田舎町で幼い少女が失踪する。手掛かりは微々たるもので、警察らの捜査は難航。父親は、証拠不十分で釈放された容疑者の証言に犯人であると確信し、自らがわが子を救出するためにある策を考えつくが…。
『X-MEN』シリーズ、『レ・ミゼラブル』などのヒュー・ジャックマンが愛する娘を誘拐され、自力で犯人を捕まえようと行動を起こす父親を演じるクライムサスペンス。ヒューのほか、事件を担当する警察官に『ブロークバック・マウンテン』などのジェイク・ギレンホール、容疑者に『リトル・ミス・サンシャイン』などのポール・ダノら実力派俳優陣が顔をそろえる。メガホンを取るのは、『渦』『灼熱の魂』のカナダ人監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ。わが子を誘拐され、悲しみや怒りをたたえた父親を演じるヒューの迫真の演技が見どころ。

予想以上に重い重い映画でした。そして重厚な映画でした。もしも愛する娘が誘拐されたら…そして目の前に疑わしい人間がいたら…。
非常に考えさせられる話でした。我が子がもしも誘拐されたら、きっと自分もこの映画の父親のような行動を取ってしまうかもしれない。ただの誘拐事件を描いた作品なのかと思いきや、どんどん物語の奥深くへと吸い込まれていく感覚になり、153分という上映時間の長さを忘れるほど集中して見入ってしまいました。娘は生きているのか?犯人は誰なのか?予想していくことが見事に裏切られていき、事件は意外な方向に進んでいきます。“まさか犯人は…!?”と一瞬驚かされてしまう場面もあります。点と点が線になるとは、こういう事を言うのかの思うくらい、散りばめられた伏線が最後は1つになるという演出は素晴らしいです!

脚本の良さもさることながら、俳優たちの演技もこの作品の見どころの1つ。父親役のヒュー・ジャックマンは今までヒーローというイメージが強かったですが、そのイメージを払拭して本作では娘を奪われた父親の苦悩を見事に演じきっていました。クールでありながら事件の真相を追及し続ける刑事役を演じたジェイク・ギレンホールもハマり役。そしてアレックス役のポール・ダノも凄い存在感!その他にも誘拐されるもう一人の少女の父母を演じたテレンス・ハワードとヴァイオラ・デイビスも、素晴らしかった!そう、この映画に出演している俳優たちは本当にそれぞれの役を完璧に演じきっていたと思います。
『プリズナーズ』とは「囚人たち」という意味。この映画の登場人物たちは皆、罪を犯しているのだ。そして人は誰もが罪人になる可能性があるかもしれない。終わり方もゾクっとさせる。色々な意味で恐ろしい映画でした。「この映画、人ごとではない」まさにその通り!

この作品の評価・・・・85点
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飛べ!ダコタ

2014年05月08日 11時41分37秒 | 映画評論タ行
製作年:2013年
製作国:日本
日本公開:2013年10月5日
監督:油谷誠至
出演:比嘉愛未,窪田正孝,柄本明,ベンガル,洞口依子,中村久美,芳本美代子
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終戦から5か月後の昭和21年1月14日。上海から東京へイギリス総領事を送る途中だったイギリス空軍要人機ダコタが悪天候に見舞われ、新潟県は佐渡島にある高千村の海岸に不時着する。ダコタは砂に埋もれ、滑走路もないことから乗組員は島にとどまることを強いられる。敵国であったイギリス軍人を前に、戦争で家族を失った者、いまだ戦地から戻らぬ息子を待つ者も少なくない住民たちは複雑な感情を抱く。だが、ダコタの第一発見者である千代子の父で村長の新太郎は、率先して彼らを温かに迎え入れる。
1946年に新潟県の佐渡島で起きた、イギリス軍要人機ダコタ不時着をベースにしたドラマ。佐渡島の小さな村に降り立つことになったダコタの乗組員らと、彼らを迎え入れて離陸に協力した住民たちの絆を見つめていく。監督を務めるのは、テレビドラマを中心に活躍し、本作で劇場用映画デビューを果たす油谷誠至。テレビドラマ「ハンチョウ」シリーズの比嘉愛未、『ガチバン』シリーズの窪田正孝、名優・柄本明を筆頭に、実力派が結集。戦争や国境という壁を越えた感動的な物語に加え、海外から取り寄せたダコタ実機も見どころ。

佐渡島に不時着したイギリス空軍要人機の軍人たちと、佐渡の人々との交流を描いた実話を基にしている本作。戦争映画でありながらも、メインは人と人との繋がりを描いていて、言葉や国は違えどお互いを想い合う気持ちは共通なんだと感じました。敵と思っていた人間でも、最後は「飛行機を飛ばす」という1つの目標に向かって協力し合う姿はとても良い。戦争は多くの命が犠牲になり、多くの涙が流れた。しかし、それでも誰かのためにと思う人間の感情って素敵ですね。同じ日本人として佐渡島の人々を誇りに思います。
ベテラン俳優陣の演技力が光っていました。特に息子の帰還を待つ敏江を演じた洞口依子の演技は素晴らしかった!逆に比嘉愛未と窪田正孝の2人の恋愛話がちょっと浮いてたかなと思います。良い話ではあったけど、もう少し感動できるかと期待していましたが、もう1つ何か欲しかった。ダコタの飛行シーンは明らかにCGで笑ってしまった…

この作品の評価・・・・73点
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相棒 -劇場版III- 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ

2014年05月07日 01時38分09秒 | 映画評論ア行
製作年:2014年
製作国:日本
日本公開:2014年4月26日
監督:和泉聖治
出演:水谷豊,成宮寛貴,伊原剛志,釈由美子,風間トオル,及川光博,石坂浩二
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東京から約300キロ離れた島・鳳凰島で馬に蹴られた男性が死亡する事故が発生。警視庁特命係の杉下右京と甲斐享は、不思議なうわさのある島の実態を調査することに。その島は実業家が所有し、元自衛隊員が集まり訓練に励んでいた。右京は男性の死亡理由が事故ではなく殺人であると確信。島には特命係、捜査一課、鑑識課が集結するが、彼らを何者かが襲撃し…。
2002年より連続テレビドラマとしてオンエアされて人気を博す刑事ドラマ「相棒」のおよそ3年半ぶりとなる劇場版。太平洋に位置する孤島を舞台に、水谷豊演じる警視庁特命係の刑事・杉下右京とその相棒で成宮寛貴演じる甲斐享が、実業家が所有し、元自衛隊員が訓練をする謎の島の真相を探るべく捜査に乗り出す。六角精児や川原和久らレギュラー陣のほか、伊原剛志や釈由美子、そしてかつての相棒である及川光博などが共演。防衛省や国の権力者の暗躍、ジャングルや岩礁での捜査など、劇場版ならではのスケールに期待が膨らむ。

劇場版1作目(83点)と2作目(76点)は見応えがあって楽しめました。しかし今回は…開始30分で「あれ?つまらない?」と気づいてしまいました。生物兵器、自衛隊、国防…なんだか堅苦しい内容の話でした。まぁそれはそれでいいのだが、スケールを無理矢理に大きくしようとして、逆に安っぽく小さくなってしまった感がありました。生物兵器の扱いも雑で、相棒らしい緊張感がない。右京さんの勘だけで物語が展開されていくので、さらに緊張感に欠ける。この程度の内容ならわざわざ「相棒」で取り上げるネタでもないし、劇場版する内容でもない。肝心の殺人事件も何の捻りもなく解決。犯人の殺害動機もくだらない。警察組織の黒幕がいるとか、そういう演出があれば楽しめたと思います。“相棒史上 最高密度のミステリー”とポスターに書くのは納得いきません。せっかくの孤島という舞台が全く活かされていませんでした。これなら、わざわざ孤島に行かなくても、どっかの田舎で殺せばいいんじゃないの?

この作品の評価・・・・58点
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ネイチャー

2014年05月06日 09時23分51秒 | 映画評論ナ行
製作年:2014年
製作国:イギリス
日本公開:2014年5月2日
監督:ニール・ナイチンゲイル,パトリック・モリス
ナレーター:滝川クリステル
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多くの人々が雨に濡れないように身を潜める中、雨は自然の神秘と奇跡の象徴だと愉悦を覚える少女。そこへ地球の旅への案内人が出現。世界最大の落差と称されるジンバブエの滝、大群のフラミンゴの色が瞬く間に変化する様子など、七つの大自然の王国を最新鋭のカメラが捉える。
『アース』などを製作したBBC EARTHが、水をテーマに大自然を特殊なカメラで撮影したドキュメンタリー。573日の撮影期間を要し、謎めいた森、燃え盛る地下世界、異国の砂、灼熱の平原、魅惑の海中都市、凍てつく山脈、荒れ狂う激流の七つのカテゴリーの自然で構成。『ウォーキング with ダイナソー』のニール・ナイチンゲイルと共にパトリック・モスが共同でメガホンを取る。ジンバブエ共和国のビクトリアの滝の縁からの眼下に落ちていく水、数千羽のフラミンゴの色が変化する過程など、迫力あるビジュアルでいまだ見たことのない大自然が眼前に広がる。

何気にこういうジャンルも嫌いじゃない、むしろ好きなほう。「ディープブルー」、「アース」、「オーシャンズ」と今までもBBC EARTHが製作した同じような作品を観てきて癒されてきました。観ていて思ったことは「あれ?どこかで見たことあるような映像…」ってこと。たしかに野生の動物たちに接近して撮影した映像は迫力があり、「一体どうやって撮ったの??」と思うくらいの映像が続きます。カメレオンや軍隊アリが良かったけど、一番感動したのは海の世界!こんなにも美しい世界が地球上にあるのかと思うくらい、魚たちの楽園の映像に心が癒されました。あー行きたい行きたい潜りたい潜りたい!!劇場の大画面で観て良かったと思います。

弱肉強食の世界で命がけで生きている動物たちの姿に感動しました。がっ…「ディープブルー」「アース」の時のような“今まで観たことがない!”と思える感動が無かったのが残念。地球の様々な場所で撮影しているのかと思いきや、ほぼアフリカ大陸だけで撮影しているので、地球って広いんだか小さいんだか分からない(笑)滝川クリステルのナレーションも抑揚が無くて退屈。王国、王国って言い過ぎてて鬱陶しかった…

この作品の評価・・・・68点
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アメイジング・スパイダーマン2

2014年05月05日 02時20分13秒 | 映画評論ア行
製作年:2014年
製作国:アメリカ
日本公開:2014年4月25日
監督:マーク・ウェブ
出演:アンドリュー・ガーフィールド,エマ・ストーン,サリー・フィールド
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スパイダーマンとしてニューヨークの平和を守り、グウェンとの関係も好調なピーター。だが、旧友のハリー・オズボーンがニューヨークに戻ってきたのを機に、充足していた生活が微妙に変化していく。そんな折、サイ型パワードスーツを装着したライノ、人間発電機エレクトロという敵が出現。苦闘を強いられる中、追い打ちをかけるように怪人グリーン・ゴブリンとなったハリーが襲い掛かってくる。
キャストとスタッフを一新した人気アメコミ超大作の第2弾。超人的能力を駆使して正義の味方スパイダーマンとして活躍する青年ピーターが、ニューヨークの平和を脅かす敵たちに立ち向かう。監督のマーク・ウェブ、主演のアンドリュー・ガーフィールド、エマ・ストーンと前作のメンバーが再結集し、『Ray/レイ』などのジェイミー・フォックス、『クロニクル』などのデイン・デハーンが新たに参加。迫力満点なアクションはもとより、ピーターに降り掛かる試練を見つめたドラマも見もの。

前作は68点の微妙な評価。今回はプチ贅沢して3Dでの鑑賞。前作以上に楽しめたと思います。迫力の映像が見応えあります!ジェイミー・フォックスの悪役っぷりは恐ろしいくらいハマっていたと思います。ただし宣伝で言ってるような3人の敵が襲ってくるというのは違うと思います。サイ型パワードスーツを装着したライノの出番は3分ぐらいでしょうか。今回はグウェンとピーターの関係もしっかり描かれているので、アクション+恋愛で観やすくなっていました。どちからと言えば恋愛に力を入れたか今回は。しかし、まさかの展開に3作目がどうなってしまうのかが色んな意味で不安です…。内容からするともう少し短くまとめられたかなと思います。やはりサム・ライミ版のスパイダーマンの方がヒーローとしての苦悩がハッキリ描かれていたかなと思います。それでも劇場で観て良かったと思える作品でした。必ず1作目を観てから本作を観ましょう。

この作品の評価・・・・73点
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四十九日のレシピ

2014年05月04日 18時38分22秒 | 映画評論サ行
製作年:2012年
製作国:日本
日本公開:2013年11月9日
監督:タナダユキ
出演:永作博美,石橋蓮司,岡田将生,二階堂ふみ,原田泰造
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熱田良平が急に妻の乙美を亡くして2週間が過ぎたころ、派手な身なりのイモが熱田家を訪問する。突然現われ、亡き妻から四十九日を無事に迎えるためのレシピを預かっていると言い彼女の存在に良平は目を白黒させる。そこへ夫の不倫で、離婚届を突き付けてきた娘の百合子が東京から戻って来て…。
NHKドラマとしても放映された伊吹有喜原作の小説を、『ふがいない僕は空を見た』などのタナダユキ監督が映画化した感動作。母が亡くなりそれぞれに傷を負いながらも、四十九日までの日々を過ごす間に再生への道を歩み始める家族の姿を描き出す。主人公に、『八日目の蝉』で高い評価を得た永作博美。その父親を石橋蓮司が演じ、二階堂ふみや岡田将生ら若手俳優も共演を果たす。新旧の演技派俳優が豪華共演を果たした繊細な人間ドラマが心に響く。

母の残した一冊のレシピ帳。そのレシピを巡る父と娘の物語。ほのぼのしていて、ちょっと温かくて、ちょっと切ない話でした。永作博美と石橋蓮司の演技が凄く役に合ってる。母の死の悲しみから救ってくれたのは、母の心温まるレシピだった。四十九日ってこんなに楽しく賑やかにしていいものか。でもこういうのもアリかもしれない。皆で明るく笑顔で天国に送り出してあげようとする事って大切だと思います。色んな事情で子供が産めない人はたくさんいる。いない、できないからといって不幸なんかじゃない。幸せなんて人それぞれだと思います。そして育ててくれた親に感謝すること。どちらかと言えば、女性向きの映画かもしれない。
ただし、“レシピ”というタイトルが付いているにも関わらず、美味しそうな料理がほとんど登場したなかったのが残念でした。

この作品の評価・・・・71点
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ダイアナ

2014年05月03日 20時17分04秒 | 映画評論タ行
製作年:2013年
製作国:イギリス
日本公開:2013年10月18日
監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル
出演:ナオミ・ワッツ,ナヴィーン・アンドリュース,ダグラス・ホッジ
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1995年、ダイアナが夫のチャールズ皇太子と別居してからすでに3年の月日が過ぎようとしていた。ある日、彼女の良き友であり、治療師でもあるウーナの夫が倒れたと連絡が入り、ダイアナは急いで病院に駆け付ける。そこで彼女は、優秀な心臓外科医ハスナットと出会い…。
『インポッシブル』などの演技派女優ナオミ・ワッツが主演を務め、1997年に交通事故死した元イギリス皇太子妃ダイアナに迫る感動作。20歳で英国王室に嫁いだ若く魅力的な女性が出産や離婚を経験し、しなやかに変貌と自立を遂げる姿を描き出す。メガホンを取るのは、『ヒトラー ~最期の12日間~』『インベージョン』のオリヴァー・ヒルシュビーゲル監督。一人の女性として精いっぱい生き、36歳の若さで逝ったダイアナ妃の愛と苦悩と戦いの日々に心打たれる。

1997年に交通事故死した元イギリス皇太子妃ダイアナの密かな恋を描いた本作。慈善活動や地雷撤去に積極的に取り組んだ彼女を知ると、とても素晴らしい人だと思う。しかし、この映画で描かれているのは“不倫をする皇太子妃”ということ。いくら愛されたいとしても、彼女の立場を考えれば許される恋ではないと思う。恋をした医師のハスナットを追いかけ回して、振り向いてくれないと分かれば他の男とイチャイチャして、その姿をハスナットに見せつけて焼きもちを焼かすという始末。おいおい、これストーカーじゃねぇか!(笑)そもそもハスナットにそんなに魅力があるとは思えなかった。この件で一番迷惑なのは遊ばれたドゥディだろうな…。全体的に安っぽい恋愛映画でしかなかった。慈善活動がおまけで付いているように見えた。
20歳で英国王室に嫁いだダイアナにとっては想像を絶する苦悩があっただろう。36歳で亡くなるまでに様々な幸福と苦悩があったことは事実。しかしそれを、恋愛映画としてだけ描くのは勿体ない。彼女が亡くなった事故の真相も描かれていないのも気になるところ。そのこの映画は何のために作られたのだろうか。これを公開することで英国王室のイメージが悪くなっただろう。ナオミ・ワッツの演技は良かったです♪

この作品の評価・・・・59点
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上京ものがたり

2014年05月02日 11時53分22秒 | 映画評論サ行
製作年:2012年
製作国:日本
日本公開:2013年8月24日
監督:森岡利行
出演:北乃きい,池松壮亮,瀬戸朝香,谷花音,木村文乃,黒沢あすか,岸部一徳
official site

憧れの東京で美術大学に入学した菜都美だったが、画材費用のためキャバクラでアルバイトをすることに。同棲中の良介は怠けてばかり、さらにセクハラが原因で顔面神経まひになり、美大の成績は最下位と散々な日々。しかし、先輩ホステス、吹雪の言葉に奮起して絵の道に進むことにした菜都美は、出版社に売り込みをかけ…。
田舎から上京して美術大学に通い、作家デビューするまでを描いた西原理恵子の自伝的コミックを映画化した青春ドラマ。自分を特別な存在だと思っている少女が体験する挫折、そして夢をつかむまでのプロセスを赤裸々につづる。主演は、『武士道シックスティーン』などの北乃きい。無職の恋人を、『行け!男子高校演劇部』などの池松壮亮が演じるほか、瀬戸朝香、谷花音などが共演。メガホンを取るのは、西原原作の映画『女の子ものがたり』を手掛けた森岡利行。将来の夢や恋愛にもがきながらも、転んでもただでは起きないたくましさが共感を呼ぶ。

田舎から上京してきた女の子が、悩み、つまづき、凹んでも、前に進み続ける姿を描いた作品。北乃きいってこういう役が似合いますね。負け組は負け組なりの人生がある!ネガティブ思考の自分にとっては、共感できる部分もありました。「最下位には最下位の戦い方があると思う」「夢を持ってるやつがそんなに偉いのか!」と先輩ホステスの言葉に激しく共感!そうだそうだ!夢を持っていなくたって幸せだ!!夢を持って、その夢を叶えられる人なんて、ほんの一握りだ。未来がどうなろうと、とりあえずは前に進まなきゃ何も始まらないのだと思う。主人公の菜都美だって、まだまだ始まったばかり。上京した経験がある人はきっと共感できる作品かと思います。

この作品の評価・・・・70点
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47RONIN

2014年05月01日 15時49分37秒 | 映画評論ハ行
製作年:2013年
製作国:アメリカ
日本公開:2013年12月6日
監督:カール・リンシュ
出演:キアヌ・リーヴス,真田広之,浅野忠信,菊地凛子,柴咲コウ,赤西仁,田中泯
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大石率いるサムライたちは、吉良とミステリアスな女ミヅキのたくらみによって主君を殺され、自然が豊かな赤穂の領地を追われてしまう。さらなる謀略を企てる吉良の野望を阻止し、主君の敵を討つべく集まった47人の浪士たちは、はぐれ者の混血青年カイと手を組むことに。わずかな人数の彼らは、明らかに戦力差のある敵の軍勢の戦いに命を賭して身を投じる。
世界的スター、キアヌ・リーヴスを主演に迎え、歌舞伎や映画、ドラマなどで不動の人気を誇る「忠臣蔵」を大胆にアレンジしたアクションファンタジー。非業の死を遂げた主君の敵を討つべく集まった47人の浪士と異端の混血のサムライが協力し、数々の試練を乗り越え決死の戦いに臨むさまを描く。監督は、CMなどを手掛けてきた新鋭カール・リンシュ。共演には国際的に活躍する真田広之、浅野忠信、菊地凛子のほか、本作でハリウッド作初出演の柴咲コウに加え、赤西仁も名を連ねる。

「忠臣蔵」をハリウッドが作ったら…嫌な予感はしていたけど、やっぱりそうなった。外国人から見た日本ってホントに変な捉え方をしている。これは忠臣蔵じゃありません!ファンタジー・アクション大作とか全く別の物語と思えばまぁまぁの作品ではありました。CGもなかなかの迫力で、さすがハリウッドと思える映像でした。赤穂浪士という言葉を忘れて、中国あたりの架空の国の物語と思えば、映像も衣装も納得できるかもしれない。菊池凜子の妖艶さが印象強すぎて、他のキャストが薄くなっていたかと思います。浅野忠信は敵の大将とは思えないほど強く見えなかったし、柴咲コウは一応はヒロインなのに存在感無かった…。
CGもあり衣装も豪華で、アクションもなかなか迫力があるのだけど、この映画の世界観が小さく感じてしまうのは何故か。ミヅキが吉良の味方をする理由が分からなかった。ミヅキの方が普通に強いと思うのですが…。そもそも仇討する理由も分からない。やっぱり日本のことは日本人が作るのが正解です。

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