股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

トランスアメリカ

2007年03月27日 18時30分07秒 | 映画評論タ行
製作年 : 2006年
製作国 : アメリカ
2006年7月22日公開
監督 : ダンカン・タッカー
出演 : フェリシティ・ハフマン,ケヴィン・ゼガーズ,フィオヌラ・フラナガン
official site

トランスセクシャルのブリーは、男性としての身体を完全に捨てる手術を目前に控えている。そんなある日、ブリーは驚くような電話を受ける。ブリーがかつて、男性として一度だけ関係した女性との間に、息子がいたのだ。窃盗の罪で拘置所に入っていた息子トビーを保釈するため、ブリーは手術費用を切り崩してニューヨークへ向かう。ブリーは、自分の正体を明かさないまま、トビーを継父の暮らすケンタッキーへ送り届けようとするのだが…。
男性としての自分に違和感を抱き、肉体的にも完全に女性となる決意をした主人公・ブリー。本当の父親の姿を知らないまま、ドラッグや売春に手を染める息子のトビー。出会うはずのなかった2人が、ふとしたことからアメリカ大陸横断の旅に出る。お互いに、痛みの多い人生を歩んできた2人が、この特別な旅を通じて変わっていく様子を、ユーモラスに、そして少し切なく描いていく。主人公ブリーを演じたのは、人気ドラマ『デスパレートな妻たち』で知られるフェリシティ・ハフマン。女性に変わる直前の男性、という難役を、絶妙なぎこちなさと圧倒的なリアリティで演じきり、アカデミー主演女優賞にノミネートされた。監督は本作が長編デビューのダンカン・タッカー。
見てはいけない“モノ”を見てしまったような気がします(笑)主演のフェリシティ・ハフマンは性同一性障害という難しい役を見事に演じきっていました!最初見た時は“えっ?この人って男??”って思っちゃうぐらいのメイクでしたよ。ストーリーは複雑にもかかわらず見終わった後ではスッキリしてしまうぐらいの爽快感が残ります親が子供を守ったり、子供が自立しようとする姿やなど、今の日本にはないような親子の愛が描かれています。「スカートの下に何があるかより、もっと大切なことがある」というのが本作のテーマですが、まさにその通りだと思いました。愛っていうのは体がどうとか性別がどうとかいう問題ではなくて人が人を愛したり大切に思うってことなのだと感じました“日本では忍者に内臓をえぐりとられる”って台詞は偏見じゃね??(笑)

この作品の評価・・・・84点
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トゥモロー・ワールド

2007年03月27日 15時24分53秒 | 映画評論タ行
製作年 : 2006年
製作国 : アメリカ=イギリス
2006年11月18日公開
監督 : アルフォンソ・キュアロン
出演 : クライヴ・オーウェン,ジュリアン・ムーア,マイケル・ケイン
official site

西暦2027年。ロンドンには移民が溢れ、当局は移民たちを厳しく取り締まっていた。街にはテロが横行し、全てが殺伐としていた。18年間、人類には子どもが誕生しておらず、人々は未来のない世界を生きていた。ある日、エネルギー省官僚のセオは、元妻・ジュリアンが率いる地下組織FISHに拉致される。彼らはセオを利用し、人類救済組織“ヒューマン・プロジェクト”に、人類の未来を担う一人の少女を届けようとしていたのだ……。
英国作家界の女王P.D.ジェイムズの「The Children of Men(人類の子供たち)」を映画化した本作。子どもたちの声の聞こえない、銃弾の飛び交う荒んだ未来の世界を描いている。その世界には、テロや銃撃戦、裏切りが満ち満ちている。圧倒的な質量で描く銃撃戦のすさまじさには、思わず圧倒されてしまうはずだ。特筆すべきはアルフォンソ・キュアロン監督が徹底的にこだわったという8分間の長回しのシーン。完璧な計算とスタッフ・キャストの連携がなければ実現不可能なこのシーンだけでも、この映画を観る価値はあるだろう。なぜ、子どもたちが生まれなくなってしまったのか……、今を生きる私たちに深いテーマを投げかけてくる一作だ。
環境汚染…遺伝子操作…何故子供が生まれなくなってしまったのか?何故イギリス以外の国が崩壊してしまったのか?肝心な事が描かれていなかったのが気になりましたどうせなら英国以外全部沈没してくれた方が分かりやすくなって良かったんじゃないかと思っちゃったり(笑)ですが、ほとんどのシーンで使われている長回しのシーンは迫力が増してすごく良かったと思います♪映画は戦争の無意味さや命の尊さも、きちんと描かれていたと思います。ラストで子供を抱きながら兵士たちの前に出て行き、その一瞬だけ銃撃戦が止むシーンはすごく感動しました演出は良くてメッセージ性も強い作品でしたが、映画としての出来はイマイチ納得いかないような作品でした。もうちょい話のテンポを早くして2時間の上映時間内で話を完結させて欲しかったです。少子高齢化が進んでいる今の世の中。あと何十年後かに子供が生まれないなんていう事が実際に起きてもおかしくないわけです。つーかジュリアン・ムーアが前半で死んじゃったのは残念

この作品の評価・・・・68点
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インビジブル2

2007年03月23日 17時27分50秒 | 映画評論ア行
製作年 : 2006年
製作国 : アメリカ
2006年12月23日公開
監督 : クラウディオ・ファエ
出演 : クリスチャン・スレーター,ローラ・リーガン
official site

国家の安全を保つため、軍が開発した最新の武器“姿の見えない戦士”。実用化に備え、元特殊部隊員で最強の兵士を透明にする実験を行った。透明人間となったその兵士は、徐々に理性を失って暴徒と化し、手のつけられない殺人鬼と化してしまう…。透明かつ最強の敵を倒すために周囲がとった非常手段とは?!
本作は、ケヴィン・ベーコン主演で好評を博したSF映画『インビジブル』の続編。『トータル・リコール』や『氷の微笑』の鬼才ポール・バーホーベンが製作を担当し、主演を務めるのは『ブロークン・アロー』のクリスチャン・スレーター。彼が実験に協力する特殊部隊出身の軍人役を演じる。透明人間に変身しつつ、次第に理性を失い狂っていくという難しい役柄を、CG技術にひけをとらない確かな演技力で難なくこなしている。
前作「インビジブル」は透明人間という面白い発想で本当に楽しめた作品でした。その続編ということで期待はしてましたが、なんとなく今回は物足りない結果になりました。せっかく透明人間という武器を持っているのだから映像も脚本も面白く出来そうだけど前作よりイマイチ映像の凄さが感じられないし話もまとまりがなかった気がしますやっぱり色んな場所で戦うよりは前作の密閉された研究所みたいな空間で戦ってくれた方がハラハラ感も高まって良かったんじゃないかと思います。特殊部隊だってもうちょい頭使って作戦を考えて欲しいぐらい役立たずでしたし(笑)ラストは主人公が透明人間になっちゃうっていうB級的な終わり方こりゃあパート3もありそうな予感がします…。これ以上のC級作品が出来上がると思うとゾっとするな…(笑)

この作品の評価・・・・61点
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フラガール

2007年03月22日 23時15分29秒 | 映画評論ハ行
製作年 : 2006年
製作国 : 日本
2006年9月23日公開
監督 : 李相日
出演 : 松雪泰子,豊川悦司,蒼井優,山崎静代,岸部一徳,富司純子
official site

昭和40年。エネルギーの需要は石炭から石油へとシフト、世界中の炭鉱が次々と閉山していた。そんな中、福島県いわき市の炭鉱会社は、地元の温泉を活かしたレジャー施設「常磐ハワイアンセンター」の計画を進めていた。目玉となるのは、フラダンスのショー。早速、本場ハワイでフラダンスを学び、松竹歌劇団で踊っていたという平山まどかを東京から招き、地元の娘たちのダンス特訓を始める。しかし数世代も前から山で生きてきた住民は、閉山して“ハワイ”を作る計画に大反対。まどかや娘たちへの風当たりも強く…。
常磐ハワイアンセンター(現:スパリゾートハワイアンズ)の誕生秘話を、40年の時を超え完全映画化。すすけて色彩のない炭鉱町に、カラフルな60年代ファッションで降り立った勝ち気なダンス講師を松雪泰子が、母に猛反対されながらもフラに魅了されていく少女を蒼井優が、2人を優しく見守る炭坑夫の兄を豊川悦司が熱演。古い体制の中で愚直に働き続ける人、勇気を振り絞って新たな可能性に賭ける人……。時代の荒波にさらされた炭鉱の厳しい日常と、女が自立できる道を初めて知った少女たちの成長が描かれていく。見どころは何といっても、キャストが猛特訓したフラのシーン。
日本アカデミー賞など各賞を総なめにした作品。ストーリーは“再生”をテーマにしていて、よくある話ですがそれ以上にフラダンスでの努力だったり、炭鉱の人たちなどの苦労など色んな話が混ざる事なく見事に描かれています親子の問題だったり地域の問題など色々問題はありますが、それを時には面白く描かれていて時には泣けたりもします。ダンスの先生を演じる松雪泰子の踊りも素晴らしいですが蒼井優や南海キャンディーズの静ちゃんもホントに見事と言えるほど素晴らしい踊りでした。とくにラストのダンスシーンはすごい迫力があったと思います!福島弁も良いもんだね(笑)

この作品の評価・・・・90点
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ホステル

2007年03月21日 02時10分13秒 | 映画評論ハ行
製作年 : 2005年
製作国 : アメリカ
2006年10月28日公開
監督 : イーライ・ロス
出演 : ジェイ・ヘルナンデス,デレク・リチャードソン,エイゾール・グジョンソン
official site

オランダ、アムステルダム。アメリカから来た大学生のパクストンとジョシュは、バックパッカーでヨーロッパの旅を楽しんでいた。途中、フランスからアイルランド人のオリーが加わってからは、彼らの遊びは益々過激になり、アルコールやドラッグで毎夜、騒いでいた。ある日、ホテルの門限を過ぎ、通りをふらついていると、ドラッグでハイになった男に声をかけられる。男は3人を部屋に入れると、デジカメの全裸の女の画像を見せる。このホステルに行けば、最高の女と楽しめると聞いた3人は、スロバキアに向かうのだった。
鬼才クエンティン・タランティーノが製作を務める異色ホラー。大学生3人組がヨーロッパを旅しながら青春を大爆発させるロードムービーである。ジャンルとしてはホラーに入れられるが、タランティーノが関わっているだけあって、バイオレンスも満載。怖いというよりも痛いホラーだ。タイプとしては、『トゥルー・ロマンス』を思い起こさせる。監督は、『キャビン・フィーバー』で熱狂的なファンを掴んだイーライ・ロス。主演は、『ワールド・トレード・センター』にも出演し、これからブレイクしそうなジェイ・ヘルナンデス。二人とも今後注目のニューカマーである。『着信アリ』などのホラー映画で知られる、三池崇史監督が俳優として出演しているのにも注目だ。
個人的にはあんまり好きではないクエンティン・タランティーノ監督作品。たしかに前半はわかりやすい話の流れと拷問シーンなどがあり、なかなか面白いだなと思いました。ですがR-18指定のわりには思っていたよりグロくない指が切り取られるシーンだって肝心の切り取られる瞬間が映されてないのでホラー映画好きとしては物足りないです…。そしてA級とB級のボーダーラインとなったのが、怪しいおじさんがチェーンソーを振り回すシーン。切断された指に足を滑らせて自分の腹にチェーンソーが刺さるという、バカ以上のバカをしてくれちゃってますバナナじゃないんだから滑るかよ???(笑)そこからラストまではB級映画の王道を突き進んでますナイスタイミングで敵が現れたりしちゃってる。途中で片言の日本語をしゃべる日本人がいたりするのも笑えたそういうところは日本好きの監督の遊び心ってやつですかね。でも列車に潰されるなんて日本人としてはあんまり嬉しくない(笑)ラストに主人公は復讐を果たした感じですが、あの人を殺してもこれからもずっと観光客が拉致されて拷問されて殺され続けるんだから結局は何も解決してねぇなと思いますまぁこの映画で一番強いのはストリートチルドレンの子供達だったんですかね。だって頭陥没されてましたし(笑)

この作品の評価・・・・57点
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ナイト ミュージアム

2007年03月20日 01時14分37秒 | 映画評論ナ行
製作年 : 2006年
製作国 : アメリカ
2007年3月17日公開
監督・製作 : ショーン・レヴィ
出演 : ベン・スティラー,ロビン・ウィリアムズ,カーラ・グギーノ
official site

ニューヨークに住むラリーは、現在失業中。しかも最愛の息子ニッキーは、元妻の再婚相手になついてしまっている。父子の絆を取り戻すため、まずは仕事を持とうと決心したラリーは、自然史博物館の夜警の仕事に就く。しかし勤務最初の夜、ひとり見回りを始めたラリーは愕然とする。ホール中央にあったティラノサウルスの骨格標本が、忽然と消えているのだ!その直後、ラリーは館内を動き回るティラノサウルスに追いかけられ…?!
恐竜のホネに動物のはく製、過去の偉人達の人形やジオラマ、そしてモアイやミイラ…。そんな自然史博物館のバラエティ豊かな収蔵物が、夜になるといっせいに動き出す?! 新米夜警のラリーはせっせと歴史を勉強し、その性格や“弱点”を把握、個性の強い彼らを次々と手なずけていく。そして初代ローマ皇帝オクタヴィウス、フン族の王アッティラ、米国大統領セオドア・ルーズベルトなど、博物館でしかありえない時空を超えた奇跡の“顔合わせ”が、次々と予想外の大事件を巻き起こす! ベン・スティラーとロビン・ウィリアムズという二大コメディ俳優の共演も見逃せない。VFXは『ナルニア国物語』のリズム&ヒューズ社。
全米3週連続1位となった大ヒット中の作品。ファンタジーでもあり、コメディでもある作品なので笑えるシーンがたくさんあります!展示品が動きだしてラリーと騒動を繰り広げるっていうのは今までありそうで無かった作品だったと思います。でもちょっと「ジュマンジ」に似てるなと思ったけど…そしてラストは親子愛がちゃんと描かれていて泣けはしませんが感動はしました!でも博物館で色んなモノが大暴れしてた割には全体としては意外とこじんまりしてた感じもしました。もうちょい博物館の外でも大暴れしてくれた方がもっと楽しめたんじゃないかなぁ。それでも親子でもカップルでも楽しめる作品です♪ロビン・ウィリアムズが良い味だしてたしね~

この作品の評価・・・・83点
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アンフェア the movie

2007年03月20日 01時11分40秒 | 映画評論ア行
製作年 : 2006年
製作国 : 日本
2007年3月17日公開
監督 : 小林義則
出演 : 篠原涼子,椎名桔平,江口洋介,成宮寛貴,阿部サダヲ,濱田マリ
official site

バツイチ、子持ち、大酒飲み。しかし、検挙率No.1の敏腕刑事の雪平は、警察の不正が書かれているという極秘文書を追っていた。元同僚の三上からは、危険だから手を引けと忠告されるが、信念は揺らがなかった。ある朝、雪平は娘の美央を学校に送るのをベビーシッターに任せ、三上と電話をしていた。どことなく寂しそうな娘だが、話に夢中の雪平は気付かない。「娘を車で送るのはよせ」、三上が言った瞬間、外で大きな物音がした。
CX系の大ヒットドラマシリーズが映画になって登場。主人公、雪平の奔放な生き方が多くの女性に共感を得たが、映画では最大の弱みである娘を奪われ、刑事ではなく母としての闘いが前面に出されている。一捻りもふた捻りもあるストーリー展開は一品。謎が解決したように見せかけて、なかなか見えてこない真犯人。二転三転するストーリーに眼が離せない誰が“犯人”かではなく、誰が“アンフェア”なのかがポイントであることに唸らされる。映画ならではの見応えある作品。出演は、篠原涼子、加藤雅也、寺島進、江口洋介ら、お馴染みのメンバーに、椎名桔平、成宮寛貴らが加わった。監督は、ドラマから続いて小林義則。
ドラマ版を一話も観たことがなかったので人物関係などは全く知らず、濱田マリが何者なのかも知りませんまぁっそれはドラマを観てなかった自分が悪いから仕方無いけど、それでも話にあんまり“まとまり”がなかった気がして残念です「アンフェア」だからこそっていう話ではなく、別に「アンフェア」じゃなくてもいいような普通の病院占拠事件のような感じがしました。それに裏切り者はラストで判明するのかと思いきや、いきなり最初に誰と誰と誰が裏切り者って分かっちゃうのもつまらなかったですハラハラドキドキを期待していた自分としては物足りない作品でしたよ。特殊部隊はすぐ死ぬし、メインキャストは無駄にどんどん死んでいくし、隔離施設は簡単に入れる二重ドアだし、斉木を撃ったのは結局誰なのかが分からないし…。映画化しなくても2時間ドラマSPで充分の内容だったと思います雪平のヒールの音がかなり気になったのは自分だけでしょうか??(笑)映画ぐらい“フェア”にいきましょうや!!

この作品の評価・・・・65点
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トンマッコルへようこそ

2007年03月18日 23時40分54秒 | 映画評論タ行
製作年 : 2005年
製作国 : 韓国
2006年10月28日公開
監督 : パク・クァンヒョン
出演 : チョン・ジェヨン,シン・ハギュン,カン・ヘジョン
official site

1950年代、朝鮮戦争が続く中、戦争とはまるで無縁の平和な村が山奥にあった。その名はトンマッコル。そんな村へまるで導かれるように、アメリカ人パイロットのスミス、韓国軍の2人、それに敵対する人民軍の3人がやってきた。顔を合わすなり、銃を持ってにらみ合う両者だが、銃や手榴弾を見たことがない村人たちは呑気なもの。偶然から村人たちの食料貯蔵庫を爆破してしまった兵士たちは、ひとまず協力して村人たちの畑仕事を手伝うことに。やがて両者に心の交流が生まれてくるが…。
「トンマッコル」、それは「子どものように純粋」という名の村。「戦争」や「憎しみ」といった汚れを知らない理想郷だ。そこでは敵味方もなく、双方の兵士が手を取り合って協力しあえるところである。それは朝鮮戦争という、同じ民族同士で殺しあった過去を持つ現代の韓国人が、「そんな過去はなかったことにしたい」という願いから生まれた夢かもしれない。現実は甘くないが、だからこそ映画の中では「理想」が表現できるのだ。ファンタジックな美しい映像、『千と千尋の神隠し』の実写版を見ているかのような錯覚を誘う久石譲の音楽(村の入口には似たような石像も登場する!)、そして涙なしには見られない感動のラストシーン、と美しくも見どころ満載の映画だ。
人間の本当の生き方みたいなものを教えてくれる作品でした。そして戦争の無意味さなどのメッセージ性も充分に伝わってきます。ファンタジーなんだけど、しっかりと脚本が作られていて不思議な感覚でした。それに加えて久石譲の音楽がまたピッタリジブリ映画の実写版のような感じでした。でもアメリカ兵や韓国兵など、敵対する色んな国の兵士が出会って協力し合うって話はすごく新鮮で良かったとは思うけど、なんかイマイチしっくりこない感動はするけど泣きはしないし、泣くためにはもう一声欲しかったのが率直な意見です。それに観た後で気持ちが沈んだのもマイナス

この作品の評価・・・・67点
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口裂け女

2007年03月18日 15時35分19秒 | 映画評論カ行
製作年 : 2006年
製作国 : 日本
2007年3月17日公開
監督 : 白石晃士
出演 : 佐藤江梨子,加藤晴彦,水野美紀,川合千春
official site

27年前、子供たちを震え上がらせた口裂け女の噂。現在、かつて口裂け女の噂が発生した静川町で、再び噂が広まりつつあった。ある日、噂を確かめようと公園で口裂け女の出現を待ち構えていた少年が、何者かに連れ去られてしまった。「口裂け女が現れた!」と町の人々は怯え、小学校は集団下校をし、保護者が迎えに来るという措置をとった。京子は、担任の生徒・美佳を自宅近くまで送るが、母親の姿を見ると、美佳は逃げ出した…。
30代後半以上の人なら、知らない人はいないであろう、口裂け女の噂話。この都市伝説が生まれたのは1979年。岐阜県美濃加茂市が発祥の地と言われている。監督の白石晃士は、この都市伝説を単なる噂話ではなく、裏側に社会事情を隠したものとして、深く鋭く追求した。本作は、ホラーとして観る人を恐怖で楽しませながらも、27年前から現在にかけて社会、特に家庭・学校が持つ問題を提起している。主演は佐藤江梨子、加藤晴彦。本作で、一番怖くて意外なキャスティングは、口裂け女役の水野美紀。当初、水野美紀には違う役でオファーをしたが、「口裂け女役なら出演したい」と、何と水野自身が逆オファー。急遽、脚本が書き直されたとか。

休日に観たせいか、周りは小中学生ばかりPG-⑫指定というのを感じさせず、まるで劇場を間違えて「ドラえもん」を観に来てるんじゃないかと思うぐらい小中学生がウジャウジャ。始まる前から“怖いよ~!怖いよ~!”と口が裂けてしまえばいいのにと思うくらい(冗談だけど)うるさかったです(笑)だったら観るんじゃねぇよ!というのが本音です…。
“これを観れば口裂け女の秘密がわかる!!”と広告に書いてあったので期待してました。さっそく観てみると、これがもうヒドいヒドい(笑)口裂け女の秘密がわかるっていうか演出がめちゃくちゃで、素人が使い古されたストーリーで作りました的な作品自分が知ってるのは

「整形手術中に医者がつけてたポマードの臭いがキツくて顔を動かしたら誤って口が裂けてしまった。もし口裂け女に出会ったらポマードを3回言うか好物のベッコウ飴を投げるかすればいい。口裂け女は100mを10秒で走りきる。」

っていうぐらい。このままの話で映画化しても十分楽しめるだろう話を何故か制作側は初めから脚本を作りなおすという理解不能な事をしてくれました。スタッフの中に“いやぁ~そのままの話で映画化した方がヒットしますよ~”と言う奴はいなかったのだろうか??そして内容と同じくらいヒドいのが主演のサトエリの演技力の無さ“なんでそんな事言うの!?”という台詞を言うシーンでは観客が一斉に笑い出す始末“上映中に声を出して笑うなんてありえない”と思う自分ですら“これは笑われても仕方無いな”ってぐらいタイミングと演技力の無さが目立っていました。加藤晴彦はギリギリ合格ってぐらいの演技力。そして注目の口裂け女役である水野美紀!その姿は…

               

怖すぎるでしょよくもまぁこんな役を自ら引き受けたよね…。そんんでもって無駄に口裂け女が強い。口裂け女が忘れ去られても女子プロレスラーでもやっていけそうなぐらい強いですホラー映画としても日本映画としても怖さも面白さも全くない作品でした。この際、演技派の水野美紀が主演でサトエリが口裂け女をやった方が良かったのでは?
まぁ色んな意味で口が裂けても言えないような間違いだらけの作品でしたとさ

この作品の評価・・・・56点
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UDON

2007年03月17日 22時37分41秒 | 映画評論ア行
製作年 : 2006年
製作国 : 日本
2006年8月26日公開
監督 : 本広克行
出演 : ユースケ・サンタマリア,小西真奈美,トータス松本,鈴木京香
official site

「世界を笑わせてやる!」と一流コメディアンを夢見て単身NYに渡った松井香助が、返し切れないほどの借金を抱え、一度は捨てた故郷・香川に舞い戻ってくる。製麺所を営み、日々黙々とうどんを打ち続けるがんこ一徹な父親は「なにしに帰ってきた」とにべもない。それでも、親友・庄介の紹介でタウン情報誌「さぬき」に職を得た香助は、香川名物さぬきうどんのコラムを企画し、やがて空前のうどんブームが巻き起こるのだが…。
ソウル・フード=“うどん”をテーマに、「踊る大捜査線」チームが挑んだ本作。人を笑わせることの難しさを嫌というほど思い知らされても、まったく懲りない主人公・香助をユースケ・サンタマリアが演じ、その打たれ強さが、波紋のように広がり、周囲にも浸透して行く。ある種の能天気さと、部活のノリの無邪気さで「うどん」を追求して行く彼らの姿に見ている方も楽しくなる。さらに、「ブームは祭り。だから必ず終わりが来る」と、現実を見据えるトータス松本演じる親友・庄介の存在も光る。最終的に笑いの原点に気づかせてくれたり、迷いに迷った回り道も決して無駄じゃないことを教えてくれる作品だ。
“うどん”という地味な食べ物をここまでよく話を盛り上げたなと関心します。けどやっぱり全体的に“うどん”をテーマに持ってきたのはどうかと思いますよ親子の絆を描きたいのなら、そこまで“うどん”を強調させなくてもよかったんじゃないかなぁ…。逆に“讃岐うどん”をメインにしたいなら親子の絆はそこまで濃くしなくてもよかったのでは?まぁどっちにしても、それを2時間以上続けられるのはいくら何でも長すぎですよキャストはメインの人たちより、途中途中で出てくる脇役の豪華さの方が気になりました。劇中でトータスさんが「バンザイ」を何故歌ってるのかが理解できませんでした(笑)やっぱり“うどん”じゃ感動が薄れてしまうのは事実です
ちなみに、前にコンビニで買った生卵付きのうどんを食べて腹を壊した自分は、卵を絶対にかけません!(笑)

この作品の評価・・・・71点
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グラスハウス2

2007年03月15日 02時10分51秒 | 映画評論カ行
製作年 : 2006年
製作国 : アメリカ
監督 : スティーヴ・アンティン
出演 : アンジー・ハーモン,ジョエル・グレッチ,ジョーダン・ヒンソン

不慮の事故で幼い息子を亡くした夫婦のもとへ引き取られることになったアビー(ヒンソン)と弟のイーサン。丘の上の豪邸で4人の幸せな生活が始まったかに見えた。やがて妻のイヴ(ハーモン)は、潔癖とまで言えるしつけを開始。夫婦は子供たちの一切の外出を禁じ、イーサンが病気になっても病院へ連れて行こうとしない…。そんな2人の異常な行動に反抗的な態度を取るようになったアビーに対し、やがて恐ろしい仕打ちが始まった。
前作「グラスハウス」は94点の高評価でした。シリーズものはほとんどの作品が2作目以降は評価が下がるのがお決まりのような感じですが、この作品はそんな事はありません!!1作目と同様にかなりのハラハラドキドキを体感できる作品だと思います。前作は兄弟の視点で描かれてましたが今回はどちらかと言えば里親の視点で描かれているのですが、これがまた面白い♪主演のジョーダン・ヒンソンも確かに素晴らしい演技力だけど、やはり殺人鬼と化す母親を演じたアンジー・ハーモンの怖さはヤバ過ぎです。現代の“幼児虐待”というテーマも盛り込んでいたりラストで衝撃の事実が明らかになったりと、良い意味で落ち着く暇がありませんでも幾つか気になったことが…まずはあの逃げていった人影は誰なのか?それと、あんなに子供が死んでるんだから監視している保健所はもっと変に思わないのかと思うまぁそんな事気にしなければ相当楽しめる作品です!!

この作品の評価・・・・89点
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RV

2007年03月14日 23時03分36秒 | 映画評論ア行
製作年 : 2006年
製作国 : アメリカ
日本未公開
監督 : バリー・ソネンフェルド
出演 : ロビン・ウィリアムズ,シェリル・ハインズ,ジョシュ・ハッチャーソン
official site

ビジネスマンのボブの家族はバラバラ。そこで彼はハワイへの家族旅行を計画するが、上司からの命令で急遽コロラドに行く羽目に。仕事が入ったとは口が裂けても言えない彼はキャンピングカーでのコロラド旅行を思いつき。家族に隠れて仕事をしながら旅行を決行する。やがて体を張って家族の信頼を取り戻そうと努力するボブの強い思いが暴走し始めて・・・。
全米1位で7千万ドルを超える大ヒットをしたのに何故か日本では未公開作品。理由はたぶんアメリカンジョークっぽい感じがあるから日本じゃ通用しないと配給会社は思ったのでしょうかねぇ。それかウ○コの大量放出シーンが問題で未公開になったのか…?でも日本人が観ても十分笑える作品でした!!アメリカ独特のお下品なシーンも幾つかあったけど気にしなければ問題ないです♪しかもただのコメディ映画というわけじゃなく、家族の絆が少しずつ深まっていくのが良かったです。最後まで飽きずに観れますよ

この作品の評価・・・・81点
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シュガー&スパイス 風味絶佳

2007年03月14日 17時00分03秒 | 映画評論サ行
製作年 : 2006年
製作国 : 日本
2006年9月16日公開
監督 : 中江功
出演 : 柳楽優弥,沢尻エリカ,夏木マリ,チェン・ボーリン,大泉洋,木村了
official site

東京・福生市。高校を卒業した志郎は“とりあえず”ガソリンスタンドで働く日々。自分を「グランマ」と呼ばせるアメリカかぶれの祖母は、“必需品”を連れてよくスタンドを訪れている。そんなある日、ガソリンスタンドに新たなバイトとして乃里子が入ってきた。彼女と一緒に過ごす時間が増えるにつれ、志郎は乃里子に、これまで味わったことのない感情を抱くようになる。一方乃里子も志郎の優しさに魅かれるようになり…。
山田詠美の短編小説「風味絶佳」を原作に、うぶな青年の初恋と失恋、成長を見つめたラブストーリー。もどかしくも初々しい恋の行方を、『冷静と情熱のあいだ』の中江功監督が繊細に描き出す。主演は、『誰も知らない』でカンヌ国際映画祭最優秀男優賞を史上最年少で受賞した柳楽優弥。初恋の相手役を、『パッチギ!』で数々の映画賞を総ナメにした沢尻エリカが演じる。主題歌を歌う人気ロックバンドのオアシスが、初めて邦画に楽曲を提供したことでも話題を呼んでいる。
「女の子はね―シュガー&スパイス。優しいだけじゃ駄目なんだよ。」勉強になりました(笑)まぁよくありがちなベタな話なんだけど、夏木マリ演じるグランマが間に上手く入っていて良かったと思います。三角関係のように描かれているけど、考えてみれば乃里子が元カレとハッキリしてないせいでダラダラな流れになってるんじゃないかと思います(笑)柳楽くんの演技はそこまで上手くはないと思うんだけどやっぱ賞をとったから個性的な俳優なんでしょうかねぇ。沢尻エリカは演技力より可愛さの方が目立っていて髪形や服が変わるたびに“かわいいなぁ”って思いました結局、ラストは沢尻エリカのワガママのような結論で終わってしまった気がします…。もう少しテンポ良くしてくれたら、もっと楽しめたかな。途中でサエコが出てきたけど沢尻エリカとサエコってかなり仲悪いらしいね。たしかに劇中での2人のシーンは全てサエコがしゃべってて沢尻が嫌な顔をするシーンばかりでした(笑)

この作品の評価・・・・69点
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氷の微笑2

2007年03月11日 02時02分07秒 | 映画評論カ行
製作年 : 2006年
製作国 : アメリカ
2006年11月11日公開
監督 : マイケル・ケイトン=ジョーンズ
出演 : シャロン・ストーン,デヴィッド・モリッシー,デヴィッド・シューリス
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ある夜、ロンドン・テムズ川に一台のスポーツ・カーが猛スピードで転落するという事故が起きる。車に乗っていた超人気サッカー選手は死亡。同乗していた女性作家キャサリン・トラメルだけが生き残る。これまでも他の殺人事件の容疑者となっていたキャサリンは、事件の容疑者として精神鑑定を受けることに。キャサリンの鑑定を担当した精神分析医マイケル・グラス博士は、だんだんとキャサリンの妖しい魅力に引き付けられていく……。
1992年に製作され、シャロン・ストーンの妖艶な魅力で一大センセーションを巻き起こした『氷の微笑』。このヒロイン、キャサリン・トラメルが14年の時を経て帰ってきた! シャロン・ストーンが演じるキャサリンは、前作からよりパワーアップ。明晰な頭脳と美貌、そしてセクシーな肢体を武器に、近づく男たちを次々にその運命に巻き込んでいく。それにしても、48歳にしてこれだけの美貌を保っているシャロン・ストーンには、なんとも驚嘆してしまう……。今回キャサリンに標的にされる精神分析医を演じるのはイギリスの演技派デヴィッド・モリッシー。キャサリンに魅入られ、翻弄されていく姿はなんとも憐れ。
まず最初に、ラジー賞4部門受賞おめでとう!!前作「氷の微笑」を観てないので何とも言えませんが、まぁ本作もなかなかのエロさがあります。48歳のオバサンとは思えないほど美しいシャロン・ストーンです。ですが、内容を観れば何とも退屈な話です。誰が犯人とかいう心理戦みたいなものはなく男が地獄に落ちていくのを楽しんでいるシャロン・ストーンをただ2時間延々と見せられてた感じです(笑)

この作品の評価・・・・62点
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JIGSAW ゲーム・オブ・デス

2007年03月10日 19時04分30秒 | 映画評論サ行
製作年 : 2006年
製作国 : アメリカ
劇場未公開
監督 : アンディ・ハースト
出演 : アリシア・カッチャー,エリン・コンサルビ,カーリー・アバース

男女6人がが意識を回復した時、閉鎖された工場の廃墟にいた。彼らの共通点は、TVのリアリティ・ショー"恐怖の館"に出演応募のビデオを送ったこと。工場内に不気味な声が響きわたる…"さあゲームをはじめよう"。ルールは簡単、6人が応募ビデオで語った"一番怖い"と思うシチュエーションを再現し、その恐怖を克服した者が勝者となる。TV番組のドッキリカメラ的演出と思った6人は、一人ずつゲームに参加していくのだが・・・。
パッケージ、ストーリー、タイトル…どれをとっても「SAW」をパクったとしか思えないこの作品。完全に「SAW」の大ヒットに便乗しようとしてるのが分かります(笑)しかしこの映画、「SAW」と比べればかなりの手抜き映画に仕上がってます!「SAW」とは違って6人が同じ場所に集められてゲームが始まるっていう設定は面白いと思ったけど、その若者6人は自ら死にに行ってるような馬鹿っぷり最初に殺された男はテレビ番組だと信じ込んでたから仕方無いとしても、その後の兄弟とかは死ぬのを回避できたように思えてしょうがない!!最初に死んだ男が帰ってきてないし、プロデューサーと打ち合わせもしてないというのにノコノコとイスに座って手錠と首輪付けて電動ドリルで“きゃ~助けて~”なんて言われても共感できない(笑)次に銃で撃たれた男だって相手を信用しすぎだし、あの時、下にしゃがめば助かったんじゃないのか??と思う…。そしてそんな若者たちと同じぐらい馬鹿なのが犯人のおっさん。若者6人も拉致して廃墟まで運んだというテクニシャンなのに、監視カメラが壊されたぐらいであの慌てようは、普通のコメディ映画なんかより面白い(笑)監視カメラが壊されるくらい、ある程度予想しておいて欲しかったですそんでカメラが壊されたら自らの手で殺すっていう、いきなりB級映画丸出し
結局は家族の問題であり、若者たちは何も関係ないのに殺されるっていう意味がわからない話でした(笑)どこがどうダメとかいう問題ではなくて「SAW」に似せて作るのはもう勘弁してください

この作品の評価・・・・56点
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