股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

The Son/息子

2023年09月30日 00時41分35秒 | 映画評論サ行

製作年:2022年
製作国:イギリス/フランス
日本公開:2023年3月17日
監督:フロリアン・ゼレール
出演:ヒュー・ジャックマン,ローラ・ダーン,ヴァネッサ・カービー

映画『The Son/息子』公式サイト

ヒュー・ジャックマン主演 『ファーザー』監督最新作<本年度ゴールデングローブ賞ノミネート>親と子の〈心の距離〉を描く、衝撃と慟哭の物語|3月17日(金)全国ロードシ...

 


弁護士のピーター(ヒュー・ジャックマン)は新しいパートナーとの間に子供が生まれ、幸せな日々を過ごしていた。ある日、前妻が17歳の息子ニコラス(ゼン・マクグラス)を連れて現れる。息子は心に問題を抱えて苦しんでおり、ピーターのもとで暮らしたいというのだった。ピーターはニコラスを現在の家庭に迎え入れる。
『ファーザー』などのフロリアン・ゼレール監督が、親子の心の距離にフォーカスした人間ドラマ。同作に続き自身の戯曲を映画化した家族3部作の第2弾で、新たな家族と幸せに暮らす弁護士が、思春期にさしかかった前妻との間の息子を受け入れる。製作総指揮も務めた『レ・ミゼラブル』などのヒュー・ジャックマンを主演に、『マリッジ・ストーリー』などのローラ・ダーン、『私というパズル』などのヴァネッサ・カービー、『ファーザー』で2度目のオスカーを受賞したアンソニー・ホプキンス、ゼン・マクグラスらが出演する。

思春期の息子と父親の心の距離を描いた人間ドラマ。血の繋がった家族でも、そこには見えない壁があって本当の気持ちを伝えることが難しいときがある。家族のためを思ってしていることでも苦しめてしまうこともあるし、子供がいる人は特に共感してしまうと思います。父親らしさとは何か、母親らしさとは何か、子供らしさとは何か、自分らしさとは何か…。辛い、苦しい、逃げたい…でもこの気持ちをどうやって言えばいいのか分からない。思春期の頃ってそんなモヤモヤした時が自分にもあった気がする。完璧な親はいない。完璧な子供もいない。子供を一番に考えることは大事だが、親も一人の人間。人間の強さと弱さについて考えさせられました。父親のピーターも、息子のニコラスも、「ああなりたい」「あんな風にはなりたくない」が常に頭の中にあり、完璧でなきゃいけないと思い続けたせいで、すれ違いが増えてしまったのかもしれない。誰が悪いとか正しいとかの問題ではない。相手の気持ちを理解するって難しい。海のシーンが切なさを増しました。愛だけでは埋まらない溝がある。
非常に重い作品ではあったけど観て良かった。家族、友人、恋人…大切な人との時間には限りがある。今ある幸せを大切にしなきゃと改めて思わせてくれる良質な作品でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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オオカミ狩り

2023年09月28日 16時18分45秒 | 映画評論ア行

製作年:2022年
製作国:韓国
日本公開:2023年4月7日
監督:キム・ホンソン
出演:ソ・イングク,チャン・ドンユン,ソン・ドンイル,パク・ホサン

映画『オオカミ狩り』オフィシャルサイト

2023年4月7日(金)新宿バルト9ほか全国公開|ソ・イングク主演最新作!極悪犯罪者VS警察VS怪人 生死を掛けた海上監獄バトルロイヤルがいま、始まる。

映画『オオカミ狩り』オフィシャルサイト

 


フィリピン・マニラで逮捕された犯罪者たちを乗せた貨物船「フロンティア・タイタン号」が、釜山港に向けて出港する。長年凶悪犯罪を担当してきたベテラン刑事ら約20人が護送官として乗船し、釜山では海洋監視システムを設置して万全の態勢で臨む。船内には国際手配されたジョンドゥ(ソ・イングク)やドイル(チャン・ドンユン)ら凶悪犯も収容されていたが、彼らが船内で暴動を起こす。
『メタモルフォーゼ/変身』などのキム・ホンソン監督によるサバイバルアクション。極悪非道な犯罪者たちを乗せてフィリピンから韓国に向かっていた貨物船内で暴動が発生し、し烈な戦いが繰り広げられる。『パイプライン』などのソ・イングク、ドラマ「ノクドゥ伝 花に降る月明り」などのチャン・ドンユン、『探偵なふたり』シリーズなどのソン・ドンイルのほか、パク・ホサン、チョン・ソミン、コ・チャンソクらが出演している。

極悪犯罪者たちを乗せた貨物船の中で繰り広げられるサバイバルアクション。韓国映画お得意の超グロテスクシーンのオンパレードでした。久しぶりにここまで血飛沫が飛びまくるグロいシーンを連続で観た。逃げ場のない貨物船の中で、とにかくとにかく人が死にまくります。「えっお前も死ぬ?あなたも死ぬの?」ってくらい人が死んでいきます。途中までは“警察VS犯罪者”の構図でしたが、急にバイオハザード的な展開になったのが驚きでした。なんだか今までの話が無かったことになってしまったような急展開。あいつが強すぎて、もう絶望しかない雰囲気になってしまい、その後はワンパターンの殺し方が続いてしまったのが残念でした。そもそも護送用の船なのに警察も脇が甘すぎるってくらい犯罪者ばかり乗っている状況。
伏線が色々とありましたが最後まで回収されないところも幾つか。続編あるある終わり方でしたが、本作が興行収入的に失敗したらしいので続編が作られるのかどうか…。でもこういう容赦ない血まみれ映画は嫌いではないので続編作って完結してほしいです。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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M3GAN/ミーガン

2023年09月24日 19時56分50秒 | 映画評論マ行

製作年:2023年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年6月9日
監督:ジェラード・ジョンストーン
出演:アリソン・ウィリアムズ,ヴァイオレット・マッグロウ,ロニー・チェン

映画『M3GAN/ミーガン』公式サイト

『アナベル』シリーズのジェームズ・ワンと『透明人間』のブラムハウスが再びタッグ!恐ろしいほど一途なお友達AI人形<M3GAN(ミーガン)>が引き起こす、制御不能なサイ...

映画『M3GAN/ミーガン』公式サイト

 


おもちゃ会社の研究者ジェマ(アリソン・ウィリアムズ)は、子供にとって最高の友達で、親にとって最大の協力者となるためにプログラムされたAI人形「M3GAN(ミーガン)」の開発に打ち込んでいた。あるとき彼女は交通事故で両親を亡くした、めいのケイディ(ヴァイオレット・マッグロウ)を引き取ることになり、ケイディのためにミーガンの力を借りることにする。しかし、その決断がとんでもない恐怖を呼び起こす。
子供の良き友達となるように開発されたAI人形「M3GAN(ミーガン)」の愛情が暴走するスリラー。『インシディアス』シリーズなどのジェームズ・ワンとジェイソン・ブラムが製作陣に名を連ね、ジェラード・ジョンストーンが監督、ワン監督作『マリグナント 狂暴な悪夢』などのアケラ・クーパーが脚本を担当。『ゲット・アウト』などのアリソン・ウィリアムズ、『ブラック・ウィドウ』などのヴァイオレット・マッグロウのほか、ロニー・チェン、ジェン・バン・エップス、ブライアン・ジョーダン・アルバレスらが出演する。

子供と友達になってくれるAI人形“ミーガン”が暴走し人々を恐怖のどん底に陥れるホラー映画。ホラー映画なのだが、グロテスクなシーンは少ないのでホラーが苦手な人も観やすいでしょう。逆を言えばホラーファンの僕からしたら物足りなさを感じてしまいました。でも心優しいロボットに見えたミーガンが徐々に本性を現し、人間を襲い始める姿はやっぱり怖い!展開はこの手の話では王道あるあるネタ、ツッコミどころも多いですが、ミーガンの四足歩行やクネクネダンスなどインパクト大のシーンもあるので楽しめました。子供を育てることに関して考えさせられる部分もありました。愛情と憎しみとは紙一重ということ。難しいお年頃の子供と接するって色々と大変だ…
ミーガン役の子、ダンサーで演技初挑戦なのにお見事でした。アメリカで大ヒットしたおかげで続編も決定したそうで。ミーガンは近い未来のAIの完成形なんでしょうね。「ミーガンVSチャッキー」も観てみたい(笑)

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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ミステリと言う勿れ

2023年09月20日 16時59分12秒 | 映画評論マ行

製作年:2023年
製作国:日本
日本公開:2023年9月15日
監督:松山博昭
出演:菅田将暉,松下洸平,町田啓太,原菜乃華,萩原利久,鈴木保奈美,柴咲コウ

映画『ミステリと言う勿れ』公式サイト

大ヒット上映中!再び、人の心も、事件の謎も解きほぐす。菅田将暉主演の大人気ドラマ『ミステリと言う勿れ』待望の続編が映画化決定!

 


美術展のために広島に来た大学生・久能整(菅田将暉)は、犬堂我路(永山瑛太)の知人だという女子高生・狩集汐路(原菜乃華)と出会い、ある相談を持ちかけられる。それは彼女の家系・狩集一族の遺産相続を巡るものだった。当主の孫にあたる汐路をはじめ4人の相続候補者たちは、遺産を手にするために遺言書に記された謎を解かなくてはならないが、狩集家では遺産相続のたびに死者が出ており、汐路の父親・弥(滝藤賢一)も8年前に交通事故で他界していた。
一人の大学生が難事件とともに人の心の闇を解き明かす、田村由美の漫画を原作にしたドラマ「ミステリと言う勿れ」を映画化。広島編と呼ばれる原作中のエピソードを基に、広島を訪れた主人公・久能整が、代々遺産を巡って死者が出る一族の謎に挑む。ドラマ版に続き、演出を担当した松山博昭が監督、相沢友子が脚本を担当。主演の菅田将暉をはじめ、伊藤沙莉、永山瑛太らが続投し、ドラマ「やんごとなき一族」などの松下洸平、『スキマスキ』などの町田啓太、『はらはらなのか。』などの原菜乃華のほか、萩原利久、鈴木保奈美、滝藤賢一、柴咲コウらが出演する。

上映中、前方の席のおじいちゃんの携帯に着信が…。まさかのその場で電話に出て「いま映画館だから明るいところ出る~」と話し始める始末。お客さんたちは啞然。上映中は電話に出ること勿れ。

原作本は未読ですがドラマ版からのファンです。遺産を巡って死者が出る一族の謎に挑む久能整の活躍を描いた本作。ミステリー要素と人間ドラマが上手い具合に絡み合っていて、非常に見応えがある内容でした。犯人は予想がついてしまったが、それでも犯人の動機であったり、家族間の繋がりや裏切りなど、まさかの展開も多くて最後まで飽きることなく楽しめました。一族の闇が想像以上に深かった。人間の怖さを感じつつ、人間の弱さや脆さの部分もしっかり描かれていて考えさせられた。整くんの心に刺さる一つ一つの言葉に共感と感動させられっぱなし!セメントで例えるところ、特に素敵。女性の幸せについて語るところも良い。
気になったのは居眠り運転のシーン。汐路の父だけ睡眠薬を飲まされたはずだからウトウトしてたら他の3人の誰かと運転交代できた気がするが…。田舎はほとんど人が免許持っていそうだが他の人は免許持っていなかったのかな?
豪華すぎるほどの出演者。続編も期待したい!ベストタイミングで流れるKing Gnuの曲がまた良い。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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水は海に向かって流れる

2023年09月19日 14時22分32秒 | 映画評論マ行

製作年:2023年
製作国:日本
日本公開:2023年6月9日
監督:前田哲
出演:広瀬すず,大西利空,高良健吾,當真あみ

映画『水は海に向かって流れる』公式サイト

大ヒット公開中 TOHOシネマズ 日比谷他にて全国公開。出演:広瀬すず 監督:前田哲『そして、バトンは渡された』原作:田島列島「水は海に向かって流れる」(講談社「少年マ...

 


高校への通学のために叔父の家に居候することになった直達が駅に着くと、見知らぬ大人の女性、榊千紗(広瀬すず)が迎えにきていた。案内された家には、脱サラしてマンガ家になった叔父、女装した占い師、海外を放浪する大学教授、そして笑わない26歳の会社員・榊がおり、彼らとの共同生活が始まる。直達は次第に榊に好意を寄せるようになるが、榊は「恋愛はしない」と宣言する。
田島列島のコミックを原作に、『そして、バトンは渡された』などの前田哲監督と『ちはやふる』シリーズなどの広瀬すず主演で映画化したドラマ。笑顔を見せることのない26歳の女性会社員が、男子高校生や脱サラしたマンガ家など男女4人とシェアハウスで共同生活をする。脚本を『潔く柔く きよくやわく』などの大島里美が担当する。

笑顔を見せない26歳の女性会社員男子や、男子高校生、脱サラしたマンガ家など住むシェアハウスで巻き起こる騒動を描いた本作。ほのぼのしたシェアハウスでの日々を描いた物語かと思っていましたが、予想以上にドロドロした人間関係でした(笑)W不倫した親のそれぞれの息子と娘がひょんなことからシェアハウスで出会ってしまい、気まずくなったり、惹かれ合ったり、なんだこれ状態が2時間ほど続きます。千紗も母親に対してもっと怒るべきだし、母親が不倫に走ってしまった理由も知りたかったです。あの母親とアメリカンドリーム娘にイライラ!
高校生と26歳の大人が良い雰囲気なるのは観ているこっちが恥ずかしくなる。旅館でお泊りのシーンは「まさか!?」と思ってしまいました。というか、あなたたちW不倫同士の子供でゴタゴタしてたでしょ…なんかなぁ(笑)
大人の女性に惹かれる気持ちは理解できなくはないが、教室の机の前で上目遣いで見てくる美少女を見て好きにならないとは、直達アンタ大物になるぜ!當真あみちゃん可愛い!

広瀬すず可愛い
猫が可愛い
ご飯が美味しそう
海が綺麗
ポテトサラダ多すぎ

まとめるとこんな感じ。ストーリーとしては悪くはないほうな気もするが、物足りなさも感じる作品でした。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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渇水

2023年09月18日 14時31分16秒 | 映画評論カ行

製作年:2023年
製作国:日本
日本公開:2023年6月2日
監督:高橋正弥
出演:生田斗真,門脇麦,磯村勇斗,山崎七海,柚穂,宮藤官九郎,尾野真千子

映画『渇水』公式サイト - KADOKAWA

映画『渇水』6/2(金)ロードショー。渇いた世界に、希望の雨は降るのか−。主演:生田斗真×企画プロデュース:白石和彌(『凶悪』『孤狼の血』『ひとよ』)×監督:髙橋正弥...

 


日照りが続く、ある年の夏。岩切俊作(生田斗真)は、市の水道局員として水道料金を滞納する家庭を訪ね、水道を止めて回る業務に当たっていた。県内全域で給水制限が発令される中、岩切は訪問したある家で幼い姉妹(山崎七海、柚穂)と出会う。父親が蒸発し、母親(門脇麦)が家に帰らなくなり、二人きりで家に取り残された姉妹を前に水を止めていいのか葛藤する岩切は、悩みながらも規則に従って停水を執行する。
河林満の小説「渇水」を実写化したドラマ。水道料金を滞納する家庭を回って水道を止める業務に当たる水道局員の男性が、ある幼い姉妹との出会いをきっかけに良心と職務の間で葛藤する。監督はドラマ「マグマイザー」などの高橋正弥。『土竜の唄』シリーズなどの生田斗真、『あのこは貴族』などの門脇麦、『ビリーバーズ』などの磯村勇斗のほか、宮藤官九郎、大鶴義丹、尾野真千子らが出演する。

水道料金を滞納している家庭を回り、水道を止める業務をする水道局員と、ある姉妹の物語。苦しんでいる人の目の前で水を止める仕事。精神的にやられてしまう気持ちは分かる。子供たちは何も悪くない。水道局の人間も何も悪くない。育児放棄をする母親のせいで、精神的に追い詰められていく姉妹の姿と、規則に従って仕事を全うするが次第に人間として何をするべきなのかを考え行動に移す岩切の姿がとても印象的でした。大人を信じられなかった姉妹が、岩切のことだけは信じられると思えたことが良かった。
あれだけの大雨が降るなら天気予報見ていれば予測できただろうとツッコミたくなったは僕だけ?雨が降ることを知っていれば岩切だってあんなことにはならなかったのに…。前向きな終わり方でしたが何かモヤっとが残りました。岩切の背景と、母親の話も深く掘り下げてくれたら物語に深みが増したかもしれません。
何も考えずに流れに身を任せて流れ続けることは楽なことだ。しかし流れを変える勇気を持つことは大切なこと。生まれる場所は選べないけど、生き方は自分で選べる。乾いた世界から抜け出す勇気をもらいました。猛暑で全国各地で水不足というニュースを毎年のように見る。水を大切にしましょう。
姉妹役を演じた山崎七海ちゃんと柚穂ちゃんの演技力が素晴らしかった!

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊

2023年09月17日 10時17分20秒 | 映画評論マ行

製作年:2022年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年9月15日
監督:ケネス・ブラナー
出演:ケネス・ブラナー,ミシェル・ヨー,ティナ・フェイ,ケリー・ライリー

第2次世界大戦の後、ハロウィーンを迎えたベネチア。一線を退き、ベネチアで過ごしていた私立探偵ポアロ(ケネス・ブラナー)は、謎の霊媒師(ミシェル・ヨー)が古ぼけた大邸宅で行う降霊会にしぶしぶながら参加する。そこで招待客の一人が殺害されたことをきっかけに、ポアロは邪悪な世界へと足を踏み入れることになる。
アガサ・クリスティーのミステリーを原作に、『オリエント急行殺人事件』『ナイル殺人事件』に続きケネス・ブラナーが監督・主演を務めて映画化した作品。第2次世界大戦後のベネチアで、降霊会に参加した名探偵ポアロが超常現象の謎に挑む。『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』などのオスカー女優ミシェル・ヨーのほか、ティナ・フェイ、ジェイミー・ドーナンらがキャストに名を連ねる。

水の都ベネチアを舞台に、名探偵ポアロが事件の謎に挑むシリーズ第3弾。ミステリ―はもちろんのこと、ホラー要素もあり前2作には無い怖さを感じされました。ただ前2作ほどの華やかさは感じられず。でも楽しめたことは間違いない。ケネス・ブラナー演じる名探偵ポアロのキレキレの推理は見事だったのですが、第一の殺人は行き当たりばったり感があったし、第二の殺人はあんなに計画通りにいくもの?息子を残して?そしてポアロはあんなに悩んでいたのに、事件解決までの語りが予想以上にあっという間でしたね。あっさりめの内容でした。
鳥が何か喋るのかと思ったが…。あとあの男の子、壮絶な人生になっているのに妙に落ち着いていて逆に怖かったです(笑)ベネチアの街並みがホントに美しい。いつかまた行ってみたい。次回作も期待しています。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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キリング・オブ・ケネス・チェンバレン

2023年09月07日 20時12分01秒 | 映画評論カ行

製作年:2020年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年9月15日
監督:デビッド・ミデル
出演:フランキー・フェイソン,エンリコ・ナターレ,アニカ・ノニ・ローズ

9/15(金)公開『キリング・オブ・ケネス・チェンバレン』公式サイト

2023年9月15日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開、映画『キリング・オブ・ケネス・チェンバレン』公式サイト。製作総指揮:モーガン・フリーマン。主演:...

9/15(金)公開『キリング・オブ・ケネス・チェンバレン』公式サイト

 


2011年11月19日のニューヨーク。双極性障害を患う黒人のケネス・チェンバレン(フランキー・フェイソン)は就寝中に医療用の緊急通報装置を誤作動させてしまう。3人の白人警官が安否確認のために到着し、ケネスが通報は間違いだったとドア越しに伝えるものの、彼らは納得しない。警官らは初めは穏便な対応をしていたが、やがてドアを開けないケネスに不信感を抱き始める。
無実の黒人男性が、白人警官らに殺害された実際の事件をモデルに描くサスペンス。自宅で休んでいた黒人男性が、安否確認のためにやって来た白人警官らと玄関先でもみ合った末に射殺される。『ベスト・バディ』などのモーガン・フリーマンが製作総指揮を務め、デビッド・ミデルが監督などを手掛けている。『ファザーフッド』などのフランキー・フェイソンのほか、エンリコ・ナターレ、アニカ・ノニ・ローズらが出演する。

Filmarksさんのオンライン試写会で鑑賞。モーガン・フリーマン製作総指揮。黒人男性が白人警官に殺害された実際の事件をもとに描かれています。彼はなぜ殺されたのか…83分の上映時間の中で起きる出来事に、驚きと悲しみと怒りがこみ上げてきました。様々な勘違いや偶然が重なってしまって、このような最悪な結果になってしまったのかもしれない…運が悪かった…いやっそんな事ではない気がする。ケネスが頑なにドアを開けなかったのは自分の身を守るため。黒人というだけで射殺されてしまうかもしれない。家にいるだけで殺されてしまうかもしれない。そんな世の中でドアを開けられるわけがない。警察が違法行為をしているのに、警察に通報しても何もしてくれないなんて。もちろん警察が悪いに決まっているのだが、ケネスの行動もどうにかならなかったのか。じゃあケネスはどう行動すべきだったのだろうか。一般市民がこんな形で命を落とさなければいけないことが衝撃すぎて言葉が出ません…
エンドロールで流れる実際の音声が生々しくて怖かった。なぜ警察官は罪に問われない?アメリカの人種差別問題について改めて考えさせられる作品でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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アキラとあきら

2023年09月05日 17時08分56秒 | 映画評論ア行

製作年:2022年
製作国:日本
日本公開:2022年8月26日
監督:三木孝浩
出演:竹内涼真,横浜流星,高橋海人,上白石萌歌,宇野祥平,石丸幹二,江口洋介

映画『アキラとあきら』公式サイト|1.18 Blu-ray&DVD Release

「半沢直樹」「下町ロケット」に続く、池井戸潤・珠玉の名作を映画化!働く、そしてこれから働くすべての人に贈る、人間賛歌、誕生。

映画『アキラとあきら』公式サイト|1.18 Blu-ray&DVD Release

 



日本有数のメガバンク「産業中央銀行」に、新入社員として入社した山崎瑛(竹内涼真)と階堂彬(横浜流星)。瑛は実家の倒産により過酷な少年時代を過ごしたため、人を救うバンカーになりたいという大志を抱く一方で、大企業の御曹司である彬は情に流されず、冷静に仕事に取り組んでいた。ライバルとして火花を散らす二人だったが、ある案件で自らの信念を押し通した瑛は左遷されてしまう。片や順調に出世していた彬は、親族間の争いをきっかけに階堂家グループの倒産危機に直面し、瑛と彬の人生が再び交差していく。
ドラマ「半沢直樹」「下町ロケット」シリーズなどの原作で知られる池井戸潤の小説を映画化。同じ名前だが生まれも育ちも全く異なる二人の青年が、入社したメガバンクでさまざまな試練に立ち向かう。監督は『思い、思われ、ふり、ふられ』などの三木孝浩。自らの過去からどんな融資先にも誠実に応対する銀行員を三木監督作『青空エール』などの竹内涼真、大企業の御曹司としての宿命に葛藤する銀行員を三木監督作『きみの瞳が問いかけている』などの横浜流星が演じる。

原作小説も未読。ドラマ版も観ておらず。金融業界の話なので話についていけるか不安でした。
しかしそんな不安はどこへやら。さすが池井戸潤!128分で見事にまとまっており、金融経済をよく知らない人でも人間ドラマにどっぷり見入ってしまいました。業界用語はチラホラ出てきますが、図なので説明してくれたおかげで分かりやすい。生まれも育ちも違う「アキラ」と「あきら」が大手銀行に入社し、それぞれの困難い立ち向かっていく姿は非常にドキドキワクワクさせられました。銀行という戦場で切磋琢磨して成長し、社会人として、人間として、2人のアキラが成長していき、そして1つの目標に向かって挑んでいく展開も楽しめましたし、自分の欲だけで生きるような叔父たちもリアルでした。優しさだけでは仕事は成り立たないと江口洋介演じる上司の“確実性!”という言葉も共感してしまう。池井戸作品らしく観終わったあとの爽快感!
人を妬んだり、人と比べたり、人を潰したり…生まれ育った環境は変えられないかもしれないけれど、運命は自分で変えられる。僕も組織で生きる人間の1人として、この映画から諦めてしまいそうになっても立ち向かう勇気をもらいました。銀行員って大変だなぁ

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