股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

トゥルーノース

2021年11月07日 14時26分00秒 | 映画評論タ行

製作年:2020年
製作国:アメリカ
日本公開:2021年6月4日
監督:清水ハン栄治
声の出演:ジョエル・サットン,マイケル・ササキ,ブランディン・ステニス
映画『トゥルーノース』公式サイト

幼い兄妹・ヨハンとミヒ、彼らの両親は在日朝鮮人の帰還事業により北朝鮮に渡るが、父が政治犯の容疑で逮捕され、母と兄妹は強制収容所に収監されてしまう。寒さが厳しい収容所での生活は日々の食事にも事欠き、母子は極限の状況を支え合って生き延びていく。ある日食べ物をめぐるいざこざによって母が殺され、絶望するヨハンであったが、母の最期の言葉をきっかけにわれに返る。
北朝鮮の強制収容所を舞台に、いわれなき罪で収容所に送られた一家の過酷な日々を描く3Dアニメーション。ドキュメンタリー製作などに携わってきた清水ハン栄治監督が、収容生活を生き延びた脱北者の証言を基におよそ10年の歳月をかけて作り上げた。収容所の悲惨な実情のみならず、家族愛や仲間との絆、人間の尊厳などをつづる物語は、アヌシー国際アニメーション映画祭コントルシャン部門に選出されるなど、世界各地の映画祭で高い評価を獲得した。

北朝鮮の強制収容所を生き延びた脱北者の証言を基に製作されたアニメーション作品。軽い気持ちでは決して観れない内容でした…。ある日突然、強制収容所に収監されてしまったヨハンたち一家。過酷という言葉だけでは言い表せられない、そこは地獄のような場所。劣悪な環境で強制労働をさせられて、衰弱して死んでいく…。ヨハンは家族のために優しい心を捨てて、収容所で強い者に従っていく。しかしそのせいで最愛の人を失ってしまう。観ていて息苦しくなりました。フィクションの部分もあるのだけど、ほとんどは事実だろう。悪夢の日々の中でも希望を捨てずに生きようとした人々。収容所の悲惨さを見せつつも、家族、友情、恋愛の要素も丁寧に描かれているのでエンタメ作品としても非常に観やすかった。
こんな事が今でもすぐ隣の国で起きていることが恐ろしいし、拉致された日本人が「日本に帰りたい…」と泣きながら死んでいくシーンを観て何とも言えない複雑な気持ちになりました。こんなふうに命懸けで北朝鮮の現状を世界に伝えようとしている人がいる。自分には何が出来るだろうかと考えてしまった。拉致された日本人が一日でも帰国できますように。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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1 コメント

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Unknown (zooey)
2022-01-23 11:15:16
こんにちは。
この作品、劇場公開時に観損ない、ようやくDVDで観ました。
拉致された日本人のシーンにはもう、胸が詰まって…
あのラストのどんでん返しにも驚きました。
感想を貼らせて頂きますね。
https://blog.goo.ne.jp/franny0330/e/81f4b87fb587c80d3c94a15ad6f1ccd3
こちら、フォローさせて頂きました。
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