股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

オッペンハイマー

2024年03月30日 12時12分38秒 | 映画評論ア行

製作年:2023年
製作国:アメリカ
日本公開:2024年3月29日
監督:クリストファー・ノーラン
出演:キリアン・マーフィ,エミリー・ブラント,マット・デイモン

映画『オッペンハイマー』公式|3月29日(金)公開

映画『オッペンハイマー』公式|3月29日(金)公開

 


ドイツで理論物理学を学び、博士号を取得したJ・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィ)は、アメリカへ帰国する。第2次世界大戦中、極秘プロジェクト「マンハッタン計画」に参加した彼は、世界初の原子爆弾の開発に成功する。しかし実際に原爆が広島と長崎に投下されると、その惨状を知ったオッペンハイマーは苦悩する。冷戦時代に入り、核開発競争の加速を懸念した彼は、水素爆弾の開発に反対の姿勢を示したことから追い詰められていく。
「原爆の父」と呼ばれたアメリカの物理学者、J・ロバート・オッペンハイマーを描く人間ドラマ。ピュリッツァー賞を受賞したカイ・バード、マーティン・J・シャーウィンによる伝記を原作に、人類に原子爆弾という存在をもたらした男の人生を描く。監督などを手掛けるのは『TENET テネット』などのクリストファー・ノーラン。『麦の穂をゆらす風』などのキリアン・マーフィのほか、エミリー・ブラント、マット・デイモン、ロバート・ダウニー・Jrらが出演する。

「原爆の父」と呼ばれた物理学者、J・ロバート・オッペンハイマーの伝記映画。第96回アカデミー賞では作品を受賞。しかし劇中で広島や長崎の描写がないことや、映画「バービー」とのコラボキャンペーン写真がSNSで騒動になったりして一時期は日本公開も危ぶまれていた本作ですが、観れて良かった!
IMAXで鑑賞。これはIMAXで観ることをおススメします。「観る」というよりも「感じる」作品だと思いました。音の使い方がとても秀逸。原爆の恐ろしさを“映像”で見せるのではなく“音”で見せてくるノーラン監督の演出に圧倒されました。そして主役級の俳優陣がたくさん出演していて見応え十分。第二次世界大戦中にオッペンハイマーがいかにして原爆を開発したのかがメインストーリーではありますが、彼の私生活も描かれていて人間味を感じられるシーンが多かったのが印象的でした。天才のように見えるオッペンハイマーも、人間関係に悩み教師を毒殺しようとしたり、妻がいるにもかかわらず浮気をしたり…。
原子力や量子力学、政治用語など、難しい言葉が飛び交い、時系列も行ったり来たりで理解が追い付かなかったのが本音。消化不良を感じました。でもナチス・ドイツが降伏し、目標が日本に切り替わってからは観ていて緊張感が増しました。日本への投下を話し合う会議シーンは恐ろしい。実験の爆発のシーンは恐怖しかなかった。アメリカ側の視点で描かれている本作。日本人からするとあの惨状を何故に映像で見せないのかという気持ちは分かる。しかしアメリカにも国、兵士、国民を守らなければならない使命がある。戦争を終わらせるために落とした原爆と思うと何とも言えない気持ちになりました。これは原爆の映画ではなく、オッペンハイマーという1人の男の人生を描いた映画。自分の発明によって、多くの国民の命を救い、英雄として称賛される一方で、多くの人の命を奪った事実に「自分が世界を破滅させてしまったのかもしれない」と苦悩するオッペンハイマーの姿に引き込まれました。きちんと勉強してからもう一度観てみたい映画。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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プー あくまのくまさん

2024年03月28日 17時57分20秒 | 映画評論ハ行

製作年:2023年
製作国:イギリス
日本公開:2023年6月23日
監督:リース・フレイク=ウォーターフィールド
出演:マリア・テイラー,ニコライ・レオン,ナターシャ・ローズ・ミルズ

楽しかった冒険の日々は過ぎ去り、成長したクリストファー・ロビンは大学進学のため、プーとピグレットを100エーカーの森に残して旅立つ。時が流れ、彼は婚約者のメアリーを連れて森に戻ってくる。懐かしい親友との再会を心待ちにしていたロビンだったが、そこには野生化して血に飢えたプーとピグレットが待ち受けていた。
アニメ化もされ、世界中で親しまれているA・A・ミルンの児童小説「クマのプーさん」をホラー映画化。大学へ進学するクリストファー・ロビンに森に置き去りにされ、野生化したプーと仲間のピグレットが人間狩りを繰り広げる。監督・脚本などはリース・フレイク=ウォーターフィールドが担当。キャストにはマリア・テイラー、ニコライ・レオン、ナターシャ・ローズ・ミルズ、クレイグ・デイビット・ドーセットらが名を連ねる。

続編の予告編を観ましたが、もはやプーさん要素ゼロな気がする。
人気キャラクター・クマのプーさんをホラー映画化。世界中で酷評され、ラジー賞受賞。そうなると逆に観たくなる。
内容は“くまのプーさん”の名前を勝手に使用したB級ホラー映画でした。プーとピグレットが女性を殺しまくるだけの映画。いや、あれはプーさんなのか?着ぐるみ?顔しわしわのおじさんだったけど。ハチミツを食べるというか顔に塗りたくってるプーさんは初めて観ました。無駄に女性のポロリがあったり、プーさん巨大化したり、B級ホラーによくあるシーンばかり。すぐに殺される人と、生贄としてすぐに殺されない人の差は何なのだろうか?でも一番可哀相なのはイーヨーな気もする…。プーさんの映画と思わなければ、普通のB級ホラー映画としてまぁまぁ楽しめるレベルです。この映画が伝えたいことは、守れない約束はしちゃダメってことね(笑)
続編もつまらなそうだけど観ちゃうだろうなー

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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MEG ザ・モンスターズ2

2024年03月24日 19時37分45秒 | 映画評論マ行

製作年:2023年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年8月25日
監督:ベン・ウィートリー
出演:ジェイソン・ステイサム,ウー・ジン,ソフィア・ツァイ,ペイジ・ケネディ

映画『MEG ザ・モンスターズ2』12/20ブルーレイ&DVDリリース

映画『MEG ザ・モンスターズ2』12/20ブルーレイ&DVDリリース

映画『MEG ザ・モンスターズ2』公式サイト

 


地球で最も深いとされる「マリアナ海溝」へやって来た、潜水レスキューのプロであるジョナス・テイラー(ジェイソン・ステイサム)と研究チーム。深海で謎の生命反応を探知した彼らは、絶滅したはずの巨大ザメ・メガロドン(通称MEG)と遭遇する。さらに、MEGは群れを成してビーチに押し寄せ、さらにはMEG以外の巨大生物も人間たちに襲い掛かってくる。
かつて地球上に存在したとされる巨大ザメ・メガロドン(通称MEG)と人間の死闘を描く『MEG ザ・モンスター』の続編。深海から出現したMEGの群れやさらなる巨大生物が、人間たちに襲い掛かる。監督は『フリー・ファイヤー』などのベン・ウィートリー。主演のジェイソン・ステイサムをはじめ、ペイジ・ケネディ、クリフ・カーティスが前作から続投し、『戦狼 ウルフ・オブ・ウォー』などのウー・ジン、ドラマ「スクリーム・クイーンズ」などのスカイラー・サミュエルズらが出演する。

不死身の男ジェイソン・ステイサムが巨大サメと戦うシリーズ第二弾。深海でも泳げちゃうし、もはや彼は人間では無いのかもしれない。サメよりも強いジェイソン・ステイサムは見ていて安心してしまう。前作に引き続き本作も中国色が非常に強い。おそらく今回も莫大な中国マネーが投入されているらしい。前半の緊張感がずっと続けばいいのだけど途中からのコメディ要素が入ってきて、みんな余計なことをし始めるし、メインキャストが死にそうで死なないご都合主義なところも気になりました。深海での巨大ザメとの死闘は見応えがあったものの、後半に入って舞台が陸上になってから、「これMEGだったっけ?」と思ってしまうくらいの、恐竜?巨大タコ?よくあるモンスター映画になっていました。もっとサメを見せてくれ!
サメに食われるよりも水圧でペチャンコになるほうが怖い。ハイチは結局どうなったのだろうか…

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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四月になれば彼女は

2024年03月22日 15時34分35秒 | 映画評論サ行

製作年:2024年
製作国:日本
日本公開:2024年3月22日
監督:山田智和
出演:佐藤健,長澤まさみ,森七菜,仲野太賀,中島歩,ともさかりえ,竹野内豊

映画『四月になれば彼女は』公式サイト

大ヒット上映中!川村元気の“愛のベストセラー”がついに実写映画化。

 


4月のある日、結婚を間近に控えた精神科医・藤代俊(佐藤健)のもとに、かつて交際していた伊予田春(森七菜)から手紙が届く。ボリビア・ウユニ塩湖からの手紙には、10年前の初恋の記憶がつづられていた。そんなとき、俊の婚約者・坂本弥生(長澤まさみ)が謎めいた言葉を残して姿を消す。春はなぜ手紙を書いてきたのか、そして弥生はなぜ失踪したのか。戸惑う俊が愛する人を探し求める中で、二つの謎がつながっていく。
映画プロデューサーや小説家など多彩に活動する川村元気の恋愛小説を映画化。結婚直前に婚約者が謎の失踪を遂げた精神科医が、ある手紙をきっかけに初恋の記憶や婚約者との日々を回想する。監督は米津玄師らのミュージックビデオなどを手掛けてきた映像作家・山田智和。主人公を川村原作による『世界から猫が消えたなら』などの佐藤健、失踪した婚約者を『MOTHER マザー』などの長澤まさみ、主人公の初恋の相手を『君は放課後インソムニア』などの森七菜が演じる。

失踪した婚約者。元カノから届く手紙。長いPVを見ているような感覚でした。映像がとにかく美しい。ウユニ塩湖から始まり、プラハの街並み、ブラックサンドビーチ、日常の風景さえも美しく見えた。映画としての雰囲気は個人的には好みです。しかし登場人物たちの感情や説明が足りないせいか、観終わったあとスッキリしたような気もするし、何か引っかかるような気もする。この映画が伝えたいことは確かに分かる。恋をすることは簡単だけど、愛し続けることは難しい。出会った頃の気持ちのままでいることは難しいということ。大人になると途中で色々な方法に気付くことがあるけれど、若いときってどうしても「答えは1つしかない。それが合わないなら別れよう」っていう別の発想が出来ない感覚も分からなくもない。「1人の孤独は耐えられるけど、2人での孤独は耐えられない」って気持ちは凄くわかる。すごく深くて良い話を描いているのだけど、俊や弥生や春の正直な気持ちが見えてこないまま終わってしまったのが残念でした。元カノに会いに行く弥生がちょっと怖かった…。
弥生からの問題。「愛を終わらせない方法ってなんでしょう?」ちゃんと相手と向き合って、ちゃんと追い続けないと簡単に失ってしまう。愛することをサボってしまった俊や弥生。
藤井風の曲、映画とよく合ってました。竹野内豊が演じたお父さん。怖すぎ!彼女の実家行ってあんな事言われたら別れるかも(笑)

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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カード・カウンター

2024年03月21日 17時22分44秒 | 映画評論カ行

製作年:2021年
製作国:アメリカ/イギリス/中国/スウェーデン
日本公開:2023年6月16日
監督:ポール・シュレイダー
出演:オスカー・アイザック,ティファニー・ハディッシュ,タイ・シェリダン

映画『カード・カウンター』公式サイト

映画『カード・カウンター』公式サイト

 


ウィリアム・ティリッチ(オスカー・アイザック)は、上等兵として特殊作戦に携わった際にアブグレイブ捕虜収容所で罪を犯し、服役した過去を持つ。ギャンブラーとして再起を図りながら、孤立や絶望から脱し、人々とのつながりや愛情を感じられる日々を手にしたはずだったが、彼はフラッシュバックする過去に犯した行為に苛まされていく。
『アイリッシュマン』などのマーティン・スコセッシ監督が製作総指揮を務めたスリラー。ギャンブラーを目指す元兵士が、かつて捕虜収容所で犯した罪に苦しめられる。メガホンを取るのは、脚本家としても『タクシードライバー』などでスコセッシ監督と組んでいるポール・シュレイダー。『ライフ・イットセルフ 未来に続く物語』などのオスカー・アイザック、『幸せは、ここにある』などのティファニー・ハディッシュのほか、タイ・シェリダン、ウィレム・デフォーらが出演する。

ギャンブラーとして賞金稼ぎをする元兵士の姿を描いた本作。マーティン・スコセッシが製作総指揮。監督は『タクシードライバー』などでスコセッシ監督と組んでいるポール・シュレイダー。ギャンブル映画と予想していましたが、男たちの非常に渋めの復讐劇でした。淡々とした展開でありながらも90年代の映画の雰囲気を感じさせるさせるようなカッコいい映像とオシャレさと渋さ。終わり方なんて特に90年代っぽい!
復讐よりも自分の犯した罪に苦しむウィリアム。そして同じく復讐心に燃える青年カーク。憎しみからカークを救おうとするウィリアム。被害者でありながら加害者でもあるウィリアムの贖罪。そして優しさと不器用さ。とても見応えがありました。
ポーカーの心理戦だったり、恋愛要素だったり、復讐に関しても少々中途半端な描き方が気になるところ。ギャンブルの大会シーンをもっとスリリングに出来そうだけど…。USA兄ちゃんはそんなにポーカー強かったのか!

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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コカイン・ベア

2024年03月16日 20時28分52秒 | 映画評論カ行

製作年:2022年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年9月29日
監督:エリザベス・バンクス
出演:ケリー・ラッセル,オールデン・エアエンライク,オシェア・ジャクソン・Jr

映画『コカイン・ベア』オフィシャルサイト|2023年9月29日(金)公開

まさかの実話!?クマがコカインを食べちゃって大暴れ!全米でバズりまくったワイルド・パニック・アドベンチャーがついに日本出没!

映画『コカイン・ベア』オフィシャルサイト|2023年9月29日(金)公開

 


1985年、セスナ機でコカインを運んでいた運び屋が、アメリカ・ジョージア州の森にコカインを投下したあと、機体から落下して死んでしまう。麻薬王のシド(レイ・リオッタ)は手下のダヴィード(オシェア・ジャクソン・Jr)にコカインの回収を命じる。一方、13歳のディーディー(ブルックリン・プリンス)は森へ絵を描きに行くが、コカインを食べて凶暴化したクマに襲われる。
麻薬密輸人が捨てた大量のドラッグをクマが食べたという実話を基に、コカインで凶暴化したクマに襲撃される登場人物たちの惨劇を描いたパニックホラー。麻薬王や警察、子供と母親、レンジャー、不良少年などがさまざまな思惑を抱え、クマの潜む森に入っていく。監督は俳優で『ピッチ・パーフェクト2』などでメガホンを取ってきたエリザベス・バンクス。出演はケリー・ラッセルやオールデン・エアエンライク、オシェア・ジャクソン・Jr、レイ・リオッタなど。

麻薬密輸人が捨てた大量のドラッグをクマが食べたという、まさかの実話を基にした作品。B級感満載のコメディでありながら、ビビらせる演出だったりグロいシーンも多々あって意外と楽しめました。時間もそこまで長くないのも良い。どれだけ人を殺しても可愛く見えてしまうから不思議なラリックマさん。
実話をもとに作られているせいか何か今ひとつ物足りなさを感じました。会話劇がダラダラと続いたせいかな?もっともっとラリったクマさんの姿が見たかった。一番ラリってたのはレンジャーおばちゃんだった気もする。終わり方も中途半端なかんじ。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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市子

2024年03月10日 10時28分48秒 | 映画評論ア行

製作年:2023年
製作国:日本
日本公開:2023年12月8日
監督:戸田彬弘
出演:杉咲花,若葉竜也,森永悠希,渡辺大知,宇野祥平,中村ゆり

12/8(金)公開『市子』公式サイト

映画『市子』公式サイト。絶賛公開中。プロポーズを受けた翌日に、突然姿を消した――過酷な宿命を背負った女性・川辺市子の壮絶な人生を描く、杉咲 花最新主演作!

12/8(金)公開『市子』公式サイト

 


川辺市子は3年間一緒に暮らしてきた恋人・長谷川義則からプロポーズを受けるが、その翌日にこつ然と姿を消してしまう。途方に暮れる長谷川の前に、市子を捜しているという刑事・後藤が現れ、彼女について信じがたい話を告げる。市子の行方を追う長谷川は、昔の友人や幼なじみ、高校時代の同級生など彼女と関わりのあった人々から話を聞くうちに、かつて市子が違う名前を名乗っていたことを知る。やがて長谷川は部屋の中で1枚の写真を発見し、その裏に書かれていた住所を訪れるが……。
「僕たちは変わらない朝を迎える」「名前」などの戸田彬弘監督が、自身の主宰する劇団チーズtheaterの旗揚げ公演として上演した舞台「川辺市子のために」を、杉咲花を主演に迎えて映画化した人間ドラマ。過酷な境遇に翻弄されて生きてきた市子を杉咲が熱演し、彼女の行方を追う恋人・長谷川を「街の上で」「愛にイナズマ」の若葉竜也が演じる。


壮絶な過去に翻弄された女性・市子を描いた人間ドラマ。「無戸籍」が本作のテーマ。自分が存在しない世界ってどんな感じなんだろ。生まれた環境、育った環境が壮絶すぎて市子が可哀相に思えたが、市子のその後の行動を見ると魔性の女にも見える。市子とは何者なのか?天使か悪魔か…。普通の幸せすら手に入らない人生。愛してくれる人が周りにいながらも“無戸籍”という大きな壁のせいで。市子のサイコパス感が後半にいくにつれてどんどん上がっていって面白かったです。市子をサイコパスにさせたのは誰なのか。でも市子を守ってあげたいって思う気持ちは分からなくもない。市子のその後が非常に気になります!何人殺してんだ??自殺願望の女性に成りすまして生きていくのか??続編作ったら絶対観たい。
なんともいえない表情で周囲の人たちを翻弄する市子を演じた杉咲花の演技好きだわー

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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パリタクシー

2024年03月09日 21時01分13秒 | 映画評論ハ行

製作年:2022年
製作国:フランス
日本公開:2023年4月7日
監督:クリスチャン・カリオン
出演:リーヌ・ルノー,ダニー・ブーン,アリス・イザーズ

映画『パリタクシー』公式サイト|10月25日(水)DVD発売&デジタル配信開始!

フランス初登場新作No.1!不愛想なタクシー運転手が乗せたのは、終活に向かうマダム。彼女の依頼は人生を巡るパリ横断の“寄り道”だった―。

映画『パリタクシー』公式サイト|10月25日(水)DVD発売&デジタル配信開始!

 


無愛想なタクシー運転手シャルルは、金も休みもなく免停寸前で、人生最大の危機に陥っていた。そんな折、彼は92歳の女性マドレーヌをパリの反対側まで送ることに。終活に向かうというマドレーヌは、シャルルに次々と寄り道を依頼する。彼女が人生を過ごしたパリの街には多くの秘密が隠されており、寄り道をするたびに、マドレーヌの意外な過去が明らかになる。そしてそのドライブは、いつしか2人の人生を大きく動かしていく。
終活に向かうマダムを乗せたタクシー運転手が、彼女の人生をめぐるパリ横断の旅に巻き込まれていく姿を描いたヒューマンドラマ。「ミックマック」のダニー・ブーンがタクシー運転手シャルル、フランスの国民的シャンソン歌手リーヌ・ルノーがマドレーヌを演じた。監督・脚本は「戦場のアリア」のクリスチャン・カリオン。

終活に向かう女性と、タクシー運転手のパリ横断の旅を描いたヒューマンドラマ。タクシー運転手と客という偶然の出会いから始まり、92歳のマドレーヌが人生を語ることで、主人公のシャルルとの距離が縮まっていく心温まる展開。エピソード的には既視感はあるもののフランス映画らしいお洒落で美しさを感じました。マドレーヌが必死で生きてきた人生。女性として、母親として、自分に嘘をつくことなく正直に生きてきた彼女の物語はとても良かった。きっとタクシーの中では語りつくせないほど、もっと波乱万丈な出来事があったに違いない。人生は良いこともあれば悪いこともある。人生の大先輩に語られたら、自分がイライラしていたことも小さいことだと思えてしまうかも。
人生を終える前に、出会ったのがシャルルというのは何かの運命を感じました。一期一会の出会いって大事。マドレーヌもシャルルも、お互い出会ったことで心が救われた。人との繋がりが薄くなってきている現代だからこそ、こういう出会いって素敵だなと思いました。歳をとってからもう一度観たら面白そう。フランスの街並みがとても綺麗でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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パレード

2024年03月02日 18時18分11秒 | 映画評論ハ行

製作年:2024年
製作国:日本
日本公開:2024年2月29日
監督:藤井道人
出演:長澤まさみ,坂口健太郎,横浜流星,森七菜,寺島しのぶ,リリー・フランキー

海辺で目を覚ました美奈子(長澤まさみ)は、離れ離れになってしまった息子の良を捜そうとする。その道中でアキラ(坂口健太郎)やヤクザだった勝利(横浜流星)、元映画プロデューサーのマイケル(リリー・フランキー)、さらにその仲間たちと出会う。美奈子はその場所が現世に未練を残した者たちがとどまる場所だという現実を受け止められずにいたが、死者たちが会いたかった人を捜すパレードに参加したことをきっかけに、彼女は変わり始める。
この世から旅立った人々の視線で、残された者たちへの思いをつづるヒューマンドラマ。ある女性が、はぐれてしまった一人息子を捜すうちにさまざまな人々と出会い、自分がすでに死んでいることを知る。監督などを務めるのは『最後まで行く』などの藤井道人。『MOTHER マザー』などの長澤まさみ、『サイド バイ サイド 隣にいる人』などの坂口健太郎、『ヴィレッジ』などの横浜流星のほか、黒島結菜、田中哲司、寺島しのぶ、リリー・フランキーらがキャストに名を連ねる。

死の世界に生きる人々が残された者たちへの思いをつづるヒューマンドラマ。「生」と「死」がテーマ。それぞれの世界で生きる人間が誰を思い、何を思い、どう行動するのか。ファンタジー映画でありながら家族、友情、恋人など、人の絆や温かみを感じられる演出がとても良かったです。登場人物が多いにも関わらず、1人1人にスポットを当ててまとめ上げるとは、さすが藤井道人監督。登場人物それぞれにエピソードがあるため、大切な人を亡くしたことがある人なら共感できるところがあるかと思います。映像、音楽がとても心地よい。死の世界という第2の人生があるのなら、自分なら何をするか、誰に一番会いたいか、考えてしまった。
ただ、死の世界に関して説明不足だったのが残念でした。お迎えが来るタイミングが人ぞれぞれ違っていたり、そもそもパレードをする詳しい意味もよく分からないまま。美奈子が主人公かと思って観ていたら、途中から映画プロデューサーのマイケルが主人公のような感じがしました。う~ん、個人的には美奈子のエピソードを軸に描いてくれたほうが良かったと思う。キャストは豪華だけど泣けるほどではなかったです。でも良い話であることは間違いない。

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