股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。

2024年06月29日 16時09分00秒 | 映画評論ヤラワ行

製作年:2024年
製作国:日本
日本公開:2024年6月27日
監督:三木孝浩
出演:永瀬廉,出口夏希,横田真悠,木村文乃,大塚寧々,仲村トオル,松雪泰子

美術の才能に秀でた早坂秋人は二科展入選を目指して奮闘していたが、心臓に腫瘍がみつかり余命1年を宣告されてしまう。さまざまなことを諦め、感情を押し殺しながら淡々と毎日を過ごしていたある日、病院の屋上で美しい絵を描いていた桜井春奈と出会う。初対面の人間に対して自分があと半年の命だとさらりと言う彼女に、次第に心ひかれていく秋人。春奈には自分の病気を隠し続け、残された時間を彼女のために使うことで、無機質だった秋人の日常に彩りが生まれはじめる。
SNSを中心に話題を呼んだ森田碧の同名ベストセラー小説を、アイドルグループ「King & Prince」の永瀬廉と、ドラマ「舞妓さんちのまかないさん」の出口夏希の共演で映画化し、今を大切に生きようとする男女が織りなす期限付きの恋を描いたラブストーリー。「今夜、世界からこの恋が消えても」の三木孝浩監督がメガホンをとり、「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」でも三木監督と組んだ吉田智子が脚本を担当。Netflixで2024年6月27日から配信。

余命僅かな主人公と、余命僅かなヒロインの恋模様を描いた本作。ヒロイン役の出口夏希ちゃんの透明感がハンパない。横田真悠ちゃんはイッテQのイメージしかなかったけど、泣き演技に思わずもらい泣きしてしまうほど上手かったです。
タイトルからして泣かせにきてるお話。だって三木孝浩監督だもん。お涙頂戴映画は観すぎているせいか、今回は泣かないだろうと思っていましたが映画の世界観と主題歌の「若者のすべて」とがマッチしていて、恋愛要素だけでなく、友情や家族愛も描いていて、よくある余命モノ映画でありながらも感動してウルっときてしまいました。主人公の秋人と春奈の恋愛も素敵ですが、親友の綾香との関係性がまた良い。いまを生きていることの尊さや、大切な人の存在や、感謝を伝えることの大切さなど、観ながら色々と考えさせられました。余命というテーマで泣かせるわけでなく、人と人との絆や愛情で泣かせる演出が良かったです。悲しい映画というよりは心温まる映画。
ガーベラの花言葉って色や本数によって違うことを初めて知りました。大切な人にガーベラを送れるような余裕のある大人になりたい。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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哀れなるものたち

2024年06月20日 12時48分23秒 | 映画評論ア行

製作年:2023年
製作国:イギリス
日本公開:2024年1月26日
監督:ヨルゴス・ランティモス
出演:エマ・ストーン,マーク・ラファロ,ウィレム・デフォー

哀れなるものたち|映画/ブルーレイ・デジタル配信|20世紀スタジオ公式

『哀れなるものたち』公式サイト。映画史上最も大胆で、空前絶後の“冒険”。アカデミー賞(R)10ノミネート、全世界で大ヒットを記録した『女王陛下のお気に入り』のヨルゴス・...

20th Century Studios JP

 


若い女性ベラ(エマ・ストーン)は自ら命を絶つが、天才外科医ゴッドウィン・バクスター(ウィレム・デフォー)によって胎児の脳を移植され、奇跡的に生き返る。「世界を自分の目で見たい」という思いに突き動かされた彼女は、放蕩者の弁護士ダンカン(マーク・ラファロ)に誘われて大陸横断の旅に出る。大人の体でありながら、新生児の目線で物事を見つめるベラは、貪欲に多くのことを学んでいく中で平等や自由を知り、時代の偏見から解放され成長していく。
『女王陛下のお気に入り』などのヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンが再び組み、スコットランドの作家アラスター・グレイによる小説を映画化。天才外科医の手により不幸な死からよみがえった若い女性が、世界を知るための冒険の旅を通じて成長していく。エマふんするヒロインと共に旅する弁護士を『スポットライト 世紀のスクープ』などのマーク・ラファロ、外科医を『永遠の門 ゴッホの見た未来』などのウィレム・デフォーが演じる。第80回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で金獅子賞を受賞。

死から蘇った女性の物語。141分の上映時間があっという間に感じました。上手く表現できないくらい“凄いもの”を見させられた気分。エマ・ストーンの演技が見事でした。アカデミー賞主演女優賞獲得も納得。ベラが社会の出て様々なことを学び経験し、人間として女性としての脳や体が成長していき、自由を手に入れ、自分の生き方を身に着けていく過程が面白くもあり、エロくもあり、グロくもあり、怖くもあり。熱烈ジャンプという表現は斬新(笑)映像、音楽、衣装、その世界観。ファンタジー映画のようなSF映画のような不思議な映画でした。でもストーリーは分かりにくそうに見えて分かりやすかった。
ベラが不完全な人間だったからこそ、周りの男たちは自分色に染めようとする。しかしベラが男たちよりも自分で決断し、強い意志を持ち進んでいく姿がカッコ良かった。“哀れなるもの”とは何なのか。死を選択した者とか、性に貪欲な者でもなく、人として成長することを止めてしまう者なのかと感じました。もしくは人間は皆哀れなのかもしれない。ベラとは対照的に哀れな男たちの姿が観ていて面白かったです。

この作品の評価・・・・★★★★★★★★☆☆(満点は★10)
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アクアマン/失われた王国

2024年06月19日 17時10分29秒 | 映画評論ア行

製作年:2023年
製作国:アメリカ
日本公開:2024年1月12日
監督:ジェームズ・ワン
出演:ジェイソン・モモア,パトリック・ウィルソン,アンバー・ハード

映画『アクアマン/失われた王国』公式サイト。デジタル好評配信中!5.22 ブルーレイ&DVD/4K UHDリリース!

映画『アクアマン/失われた王国』デジタル好評配信中!5.22 ブルーレイ&DVD/4K UHDリリース!「ワイスピ」監督が放つ、完全未体験の海中アクション・エンターテイメント!...

ワーナー・ブラザース映画

 


はるか昔、世界を滅亡させるパワーを持つ悪しき力、ブラック・トライデントと共に、ある王国が海底の奥深くに封印された。しかし邪悪な力が現代に解き放たれ、海底のみならず陸上の人間の世界をも滅ぼそうとする。危機を前に、海底王国アトランティスの王であるアクアマン(ジェイソン・モモア)が、強大な敵を相手に仲間たちと立ち上がる。
海底王国アトランティスの末裔であるアクアマンが主人公のアクション『アクアマン』の続編。海洋生物と意思の疎通ができるアクアマンが、世界存亡の危機に立ち向かう。監督を手掛けるのは『ソウ』『インシディアス』シリーズなどに携わってきたジェームズ・ワン。前作でアクアマンを演じたジェイソン・モモアが続投し、『エッジ・オブ・バイオレンス』などのパトリック・ウィルソン、『ロンドン・フィールズ』などのアンバー・ハード、ヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世、ニコール・キッドマンらが出演する。

2018年の『アクアマン』の続編。DCシリーズも色々とゴタゴタがあって、まさかの本作が最後の作品。第13作目も続いた「DCエクステンデッド・ユニバース」の最後がアクアマンとは寂しい。アベンジャーズ並みのお祭り映画で終わらせて欲しかったです。
さて約6年ぶりの「アクアマン」鑑賞。お決まりパターン多めのよくあるヒーロー映画ではあるものの、ジェームズ・ワン監督らしさ全開で、アトラクションに乗っているような迫力あるアクションシーンが満載で楽しめました。海底のシーンは色彩が鮮やかで美しい。これは映画館向きだな。敵との戦いも見応えがあるけれど、アクアマンと弟オームのやり取りも見どころの一つ。DC版のソー&ロキでした。様々な場所に行き、命懸けのアクションをこなす2人の兄弟愛が素敵でした。様々な思惑が交差する中、このまま地球温暖化が進んだら地球が大変なことになってしまう…という地球温暖化のメッセージも込められているのも好印象。ブラックマンタは敵としては弱く感じましたし、ラスボスは意外とあっさり倒されましたが…まぁヒーロー映画はこんなもんかと自分に言い聞かす。ラスボスよりもシン博士の不死身っぷりに驚いた。予想以上に楽しめたほうなので、これでアクアマンも見納めかと思うと残念です。

※リアルGが出てくるので虫嫌いな人は注意

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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シチリア・サマー

2024年06月12日 11時52分10秒 | 映画評論サ行

製作年:2022年
製作国:イタリア
日本公開:2023年11月23日
監督:ジュゼッペ・フィオレッロ
出演:ガブリエーレ・ピッツーロ,サムエーレ・セグレート,シモーナ・マラート

映画『シチリア・サマー』公式サイト|5月15日(水)DVD発売&デジタル配信中!

イタリアで爆発的大ヒット!1982年、イタリア。運命の出会いと、突然の終わり。世界に衝撃を与えた実話ラブストーリー

映画『シチリア・サマー』公式サイト|5月15日(水)DVD発売&デジタル配信中!

 


1982年、初夏のイタリア・シチリア島。バイク同士で衝突し、気を失った17歳のジャンニ(サムエーレ・セグレート)に、16歳のニーノ(ガブリエーレ・ピッツーロ)が駆け寄る。生い立ちも性格も異なる二人は惹かれ合い、芽生えた友情は激しい恋へと変化していく。一緒に花火を打ち上げたり、秘密の約束を交わしたりするなど、二人で過ごすかけがえのないひとときは、しかし、ある日突然終わりを迎える。
実話を基に、少年たちの初恋を紡いだラブストーリー。イタリア・シチリア島で出会った二人の少年が瞬く間に惹かれ合い、かけがえのない時間を共に過ごす。俳優として『ようこそ、大統領!』などに出演してきたジュゼッペ・フィオレッロが監督を務め、ナストロ・ダルジェント賞で新人監督賞を獲得。激しい恋に落ちる少年たちを、オーディションで選ばれたガブリエーレ・ピッツーロとサムエーレ・セグレートが演じる。

イタリアのシチリア島で出会った少年2人の禁断の愛を描いた本作。これが実話とは、エンドロールまで知りませんでした。LGBTQ作品ではあるけれど、シチリアの美しい風景と、ジャンニとニーノの純粋で真剣な姿を見ていて、爽やかな青春ラブストーリーを観ているような感覚でした。バイクに二人乗りするシーン、海で泳ぐシーン、花火を見つめるシーン、何気ないシーン全てに画になる美しさを感じられる。出会い、認め合い、愛し合う。ただそれだけなのに、この時代ではそれが認められない。彼らは何の罪も犯していないのに、周囲から理解されない。まるで犯罪者のような扱いをされる。母親もきっと息子の将来、息子のためを思ってしたことなのだから、家族が悪いわけじゃない。ジオがニーノに言った「秘め事にしていれば100年だって続けられる」という言葉が印象的。それでもたった40年前のイタリアでも、偏見や差別が当たり前のようにあったことに驚かされました。セクシャルマイノリティに限らず、偏見や差別が世界から無くなることを願う。
2人が本当に結ばれたと思ったのに…最後のシーンは衝撃的でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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コンクリート・ユートピア

2024年06月11日 12時35分35秒 | 映画評論カ行

製作年:2023年
製作国:韓国
日本公開:2024年1月5日
監督:オム・テファ
出演:イ・ビョンホン,パク・ソジュン,パク・ボヨン,キム・ソニョン

映画『コンクリート・ユートピア』オフィシャルサイト

2024.1.5 FRI ROADSHOW|狂気が目覚める 世界を襲った大災害 唯一残ったマンション 生存者たちの争いがはじまる――

映画『コンクリート・ユートピア』オフィシャルサイト

 


世界規模の大災害により壊滅した韓国・ソウル。唯一崩落しなかったマンションには生存者たちが押し寄せ、さまざまな犯罪が横行する無法地帯となっていた。危機感を抱いた住民たちは代表を立て、居住者以外を追い出し、住民のためのルールを作って「ユートピア」を築くことにする。住民代表に選ばれたのは、902号室に住むさえない男・ヨンタク(イ・ビョンホン)だった。しかしやがて彼はユートピアの権力者のように振る舞いだし、その狂気をあらわにする。
大災害により荒廃した韓国・ソウルを舞台に、唯一崩落を免れたマンションに集まった生存者たちを描くパニックスリラー。極限状況下でマンションの住民代表に選ばれた男が、やがて権力者のように人々を支配し始める。監督は『隠された時間』などのオム・テファ。キャストには『白頭山大噴火』などのイ・ビョンホン、『ミッドナイト・ランナー』などのパク・ソジュン、『君の結婚式』などのパク・ボヨンのほか、キム・ソニョン、パク・ジフ、キム・ドユンらが名を連ねる。

大災害により荒廃した韓国・ソウルで、唯一崩壊を免れたマンションに集まった生存者たちの姿を描くスリラー。周囲は崩壊し、助けも来ない。唯一崩壊を免れたマンションがあれば、そりゃあそこに皆が集まるのは当然。不法侵入、強奪、殺人…。人間の本性や愚かさがこういう時に出る。狭いマンションの中でもヒエラルキーが起き、リーダーを決めて各自分担して作業を行う。こういう状況においても一つの社会や組織のような考えになるのが面白かったです。マンション外の人間を“ゴキブリ”呼ばわりするのが怖い。極限状態の中でどう生き残るべきか。理性を保ちながら、助け合い支え合いを続けられるか。困っている人は助けてあげようと思っていても、いざ極限状態になったら、果たしてそんな事が出来るのだろうか。自分がマンション住人なら、いくら助けを求められても、まずは自分と家族の命、生活を最優先に考えてしまいそう。「正義」や「悪」、「善人」や「悪人」なんて、とにかく生き残らなければならない環境に置かれたら、そんな事は何の意味も持たないのかもしれないと思ってしまいました。でもリーダーも若旦那も若旦那の奥さんも、みんな大切な人を守りたかった普通の市民なのだと考えてみると、誰も悪くないと思ってしまう。
日本でもいつ起きてもおかしくない首都直下地震や富士山噴火。その時、自分ならどう生きていくか、災害時の避難所での暮らし方や、他の住民たちとの関わり方などについて考えさせられました。
世界規模の未曾有の大災害の原因が気になるところ…。生き残った人々もそんなに長生きは出来ないだろうなぁ…。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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福田村事件

2024年06月10日 22時51分02秒 | 映画評論ハ行

製作年:2023年
製作国:日本
日本公開:2023年9月1日
監督:森達也
出演:井浦新,田中麗奈,永山瑛太,東出昌大,コムアイ,豊原功補,柄本明

映画『福田村事件』公式サイト

井浦新&田中麗奈主演で、森達也監督が劇映画に初挑戦!1923年9月1日に発生した関東大震災から5日後、千葉県福田村で実際に起こった行商団9人の虐殺事件。村人たちはなぜ彼...

映画『福田村事件』公式サイト

 


1923年春、澤田智一(井浦新)は妻の静子(田中麗奈)と共に、日本統治下の朝鮮・京城から千葉県福田村に帰郷する。彼は日本軍が同地で犯した蛮行を目撃していたが、静子にはそのことを話さずにいた。そのころ、ある行商団一行15人が香川から関東を目指して出発していた。行商団が利根川の渡し場に向かっていた9月6日、地元の人とのささいな口論が、その5日前に発生した関東大震災で大混乱に陥っていた村民たちを刺激し、さまざまなデマが飛び交う中で悲劇へと発展していく。
関東大震災直後に千葉県福田村で起きた実際の虐殺事件を題材に、『A』シリーズなどの森達也が監督を務めたドラマ。地震後の混乱の中、9人の行商団員が殺害された悲劇に至る過程を描く。脚本は『夜の哀しみ』などの佐伯俊道、『止められるか、俺たちを』などの井上淳一、『戦争と一人の女』などの荒井晴彦が担当。『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』などの井浦新、荒井脚本による『幼な子われらに生まれ』などの田中麗奈のほか、永山瑛太、東出昌大、豊原功補、柄本明らが出演する。

関東大震災直後の千葉県福田村で起きた虐殺事件を題材にした作品。こんな事が実際に起きたのかと思うとゾッとさせられました。そして「集団心理」「噂話」「人種差別」「疑心暗鬼」といった人間誰しもが無意識にしてしまうかもしれない感情によって悲劇が起きてしまったことに怒りと悲しみを感じました。「朝鮮人なら殺してええんですか?」というセリフが印象的。朝鮮人というだけで殺してしまえと簡単に思えてしまうことが恐ろしい。いつの時代でもデマや誤報によって、それが“正義”“正解”と決めつけられて、世の中が間違った方向に向かっていってしまう怖さ。自分もその場にいたら、周りの空気に流されて過ちを犯してしまうかもしれない怖さ。自分が正しいと思ったことが、本当に正しいとは限らない怖さ。
面白い面白くないという基準では評価できないような内容でした。でも過去に日本人が犯した過ちを知れて良かったと思うし、日本人なら観ておくべき作品であることは間違いありません。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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私がやりました

2024年06月05日 10時53分17秒 | 映画評論ヤラワ行

製作年:2023年
製作国:フランス
日本公開:2023年11月3日
監督:フランソワ・オゾン
出演:ナディア・テレスキウィッツ,レベッカ・マルデール,イザベル・ユペール

映画『私がやりました』公式サイト

フランソワ・オゾン監督最新作 映画『私がやりました』 2023年11月3日(金・祝)TOHOシネマズシャンテ他全国順次ロードショー

映画『私がやりました』公式サイト

 


著名な映画プロデューサーが自宅で殺害され、新人女優・マドレーヌ(ナディア・テレスキウィッツ)が容疑者として連行される。彼女はプロデューサーに襲われて自分の身を守るために殺害したと自供し、親友の新米弁護士・ポーリーヌ(レベッカ・マルデール)と共に法廷に立つ。正当防衛を訴えるマドレーヌは人々の心を揺さぶる陳述を披露し、無罪を勝ち取ったばかりか、悲劇のヒロインとして一躍スターになる。そんな彼女たちの前にかつての大女優・オデット(イザベル・ユペール)が現れ、プロデューサー殺しの真犯人は自分だと主張する。
『8人の女たち』などのフランソワ・オゾン監督によるクライムミステリー。映画プロデューサー殺人事件を巡り、3人の女たちが騒動を巻き起こす。主人公二人を『悪なき殺人』などのナディア・テレスキウィッツと『シモーヌ フランスに最も愛された政治家』などのレベッカ・マルデール、彼女たちの前に立ちはだかるかつての大女優を『ピアニスト』などのイザベル・ユペールが演じるほか、ファブリス・ルキーニ、ダニー・ブーン、アンドレ・デュソリエらが共演。

1つの殺人事件を巡り、3人の女たちが騒動を巻き起こすミステリー。フランス映画らしい、映像や音楽からオシャレな雰囲気漂う映画でした。殺人事件の犯人の座を奪い合う女優たちという展開は今までにない設定で新鮮でした。前半の法廷劇から、後半の駆け引きが面白い。女性の強さ、美しさ。そして男性のダメっぷりが印象的。ミステリーと見せかけて、実は社会での女性の地位の低さの問題を提議しているように思えました。一人殺されているのに皆ハッピーエンドなのが不思議。斬新な設定だったけどコメディ要素が強めだったので個人的にはちょっと物足りなかったかなと思いました。終わり方も意外と呆気なく終わってしまった。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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サンクスギビング

2024年06月03日 14時41分07秒 | 映画評論サ行

製作年:2023年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年12月29日
監督:イーライ・ロス
出演:パトリック・デンプシー,アディソン・レイ,マイロ・マンハイム

サンクスギビング | ソニー・ピクチャーズ公式

感謝祭(=サンクスギビング)発祥の地マサチューセッツ州プリマス。一年に一度の祝祭に沸き立つ人々だったが、突如、ダイナーで働く女性が何者かに惨殺される事件が起こる...

サンクスギビング | ソニー・ピクチャーズ公式

 


日々の恩恵に感謝して祝福するサンクスギビング。その発祥地であるアメリカ・マサチューセッツ州プリマスの町では祝祭に沸き上がるが、ダイナーで働く女性が何者かによって惨殺される。その後も、住民たちがサンクスギビングの食卓に並ぶ料理を模した方法で殺されていく。一方、高校生のジェシカは、自分や仲間がジョン・カーヴァーを名乗る人物のインスタグラム投稿にタグ付けされたことに気づき、豪華な食卓に自分たちの名札が配された写真を目にする。
クエンティン・タランティーノ監督とロバート・ロドリゲス監督が手掛けた『グラインドハウス』内で上映されたフェイク予告編『感謝祭』を長編映画化したホラー。サンクスギビング(感謝祭)に沸く町で、調理器具を凶器にした殺人が連続する。監督を務めるのはイーライ・ロス。『魔法にかけられて』シリーズなどのパトリック・デンプシー、『ヒーズ・オール・ザット』などのアディソン・レイのほか、マイロ・マンハイム、ジーナ・ガーションらが出演する。

サンクスギビング(感謝祭)に沸く町で、住民たちが次々にお面をつけた殺人鬼に襲われるホラー作品。内容的には王道のホラー映画でした。既視感のある展開は「スクリーム」「ラストサマー」に似ている。グロさはあるものの殺し方もどこかで見たことあるような…。思っていたよりも怖くもないし、途中で入る若干もコメディが気になりました。それでもやっぱり様々な方法で住民を殺していく痛々しいシーンのオンパレードなので、ホラー好きの自分からすると合格点はあげたい。久しぶりにこんなに痛々しいシーンをたくさん見た。人間の丸焼きはインパクト大。それでも殺人鬼の殺人シーンよりも、冒頭の群衆事故のほうが数倍怖く感じました。みんなワッフルメーカー欲しがりすぎ(笑)スーパーでは押さない駆けない走らない。

続編製作も決まっているそうで。続きが気になるところ。あの人は生きているのか!?

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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マッドマックス:フュリオサ

2024年06月02日 16時56分25秒 | 映画評論マ行

製作年:2024年
製作国:アメリカ
日本公開:2024年5月31日
監督:ジョージ・ミラー
出演:アニャ・テイラー=ジョイ,クリスクリス・ヘムズワース,チャーリー・フレイザー

映画『マッドマックス:フュリオサ』大ヒット上映中。

大ヒット上映中『マッドマックス:フュリオサ』。偉大なるジョージ・ミラー監督が放つ、『マッドマックス』最新作!MADな世界〈マッドワールド〉でぶちあがれ!

映画『マッドマックス:フュリオサ』公式サイト

 


世界崩壊の45年後。故郷である緑の地からさらわれ、家族と引き離されたフュリオサ(アニャ・テイラー=ジョイ)は、荒地を掃討するディメンタス将軍(クリス・ヘムズワース)率いるバイカー軍団の手に落ちる。彼らは水や緑、石油、土地などをめぐり、城塞都市を統べるイモータン・ジョーと争っていた。フュリオサは彼らと行動を共にしながら故郷への帰還を目指す。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に続き、シリーズの生みの親であるジョージ・ミラーが監督を務めるアクション。世界崩壊から45年後、故郷からさらわれたフュリオサがバイカーたちの軍門に降り、荒廃した世界で城塞都市の支配者イモータン・ジョーとの戦いに巻き込まれる。主人公フュリオサを『ラストナイト・イン・ソーホー』などのアニャ・テイラー=ジョイ、バイカー軍団のリーダーを『アベンジャーズ』シリーズなどのクリス・ヘムズワースが演じる。

世界崩壊から45年後、故郷からさらわれた女戦士フュリオサと、荒地を掃討するディメンタス将軍率いるバイカー軍団の死闘を描いたアクション大作。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の前日譚。前作でフュリオサを演じたシャーリーズ・セロンも良かったが、本作で彼女を演じたアニヤ・テイラー=ジョイもカッコいい!良い!前作のぶっ飛びアクション満載の展開も楽しめましたが、本作は主人公フュリオサの半生を描いたストーリー重視の作品に仕上がっていました。でも狂気に満ちた世界観は健在!息つく暇もないほど、絶望感と復讐の炎が冒頭からエンドロールまで、全5章で描かれる続く展開は見応えがありました。フュリオサの目力が凄い!しかし前作のほどのスピード感が足りなかったのは残念なところ。ジャックの退場の仕方もちょっと納得いかない。
クリス・ヘムズワースは初見はソーにしか見えなかったけど、途中からはディメンタス将軍を見事に演じ切っていました。でも将軍の最期は…あれこそ狂気だわ(笑)

エンドロールで前作のダイジェスト映像を流されると「怒りのデス・ロード」をもう一度観たくなりました。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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