股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

ケイコ 目を澄ませて

2023年05月28日 14時50分25秒 | 映画評論カ行

製作年:2022年
製作国:日本
日本公開:2022年12月16日
監督:三宅唱
出演:岸井ゆきの,三浦誠己,松浦慎一郎,中島ひろ子,仙道敦子,三浦友和

映画『ケイコ 目を澄ませて』公式サイト

2022年12月16日、テアトル新宿 ほか全国ロードショー|出演:岸井ゆきの 三浦誠己 松浦慎一郎 佐藤緋美 中原ナナ 足立智充 清水優 丈太郎 安光隆太郎 渡辺真起子 中村...

映画『ケイコ 目を澄ませて』公式サイト

 


生まれつきの聴覚障害により両耳とも聞こえないケイコ(岸井ゆきの)は、下町の小さなボクシングジムで日々練習に励んでいた。彼女はプロボクサーとしてリングに立ち続けながらも、心中は不安や迷いだらけで、言葉にできない葛藤を募らせていた。「一度、お休みしたいです」とジムの会長(三浦友和)宛てにつづった手紙を渡せずにいたある日、彼女はジムが閉鎖されることを知る。
聴覚障害のある元プロボクサー・小笠原恵子さんの自伝を原案にした人間ドラマ。生まれつき耳が聞こえないプロボクサーと、視力を失いつつあるトレーナーの絆を描き、第72回ベルリン国際映画祭エンカウンターズ部門に選出された。監督・脚本は『きみの鳥はうたえる』などの三宅唱。主人公を『愛がなんだ』などの岸井ゆきの、彼女を指導するトレーナーを『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』などの三浦友和が演じるほか、三浦誠己、松浦慎一郎、渡辺真起子、仙道敦子らが共演する。

聴覚障害のあるプロボクサーと、視力を失いつつあるトレーナーとの絆を描いた本作。障害や心の葛藤に悩むケイコを演じた岸井ゆきのの演技が素晴らしかったです。大きな展開があるわけではありません。プロボクサーとして練習に励むケイコ。聴覚障害の壁に悩むケイコ。トレーナーとの関係性に悩むケイコ。生きていくうえで壁にぶつかる1人の女性の姿を追ったドキュメンタリー作品を観ているような感覚でした。聴覚障害者の方ならではの苦悩であったり、周囲の人々との関わり方を考えさせられました。「勝手に人の心を読まないで」と伝えるケイコが印象的でした。ボクシングが彼女の唯一の自分らしくいられる道だったのだろう…それを手放すことは相当な覚悟があったはず。自分の生き方は自分で決める。障害あるなし関係なく、ケイコに共感できる人は多いはず。辛い…今いる場所から逃げ出したい。でも諦めたくない、自分に負けたくない。人生は勝者と敗者に分かれるわけではなく、自分なりの答えを出すことの大切さを感じました。物語が進んでいくにつれて、声を発しなくても、音や体の動きや文字で伝ってくる彼女の心の声が少しずつ分かってくることが嬉しかったです。それだけ岸井ゆきのの演技が素晴らしいということ。淡々とした地味な映画であることは否めないが、たしかに目を澄まして観たい映画でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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ワイルド・スピード/ファイヤーブースト

2023年05月27日 10時34分06秒 | 映画評論ヤラワ行

製作年:2023年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年5月19日
監督:ルイ・ルテリエ
出演:ヴィン・ディーゼル,ミシェル・ロドリゲス,ジェイソン・モモア

映画『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』 OFFICIAL SITE

全世界待望の“ワイスピ”が帰って来る!!「ワイルド・スピード」シリーズ最新作 大ヒット上映中

映画『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』 OFFICIAL SITE

 


レティ(ミシェル・ロドリゲス)と息子のブライアンと共に穏やかに暮らすドミニク(ヴィン・ディーゼル)の前に、かつてブラジルで倒した麻薬王レイエスの息子ダンテ(ジェイソン・モモア)が現れる。父親が殺されたダンテは、ドミニクたちに復讐を仕掛ける。
世界的にヒットを記録したカーアクション『ワイルド・スピード』シリーズの10作目。主人公ドミニクと固い絆で結ばれたファミリーの前に凶悪な敵が現れ、激しいバトルを繰り広げる。ヴィン・ディーゼル、ミシェル・ロドリゲス、ジョーダナ・ブリュースターらおなじみのメンバーのほか、『スランバーランド』などのジェイソン・モモア、ジェイソン・ステイサム、ヘレン・ミレン、シャーリーズ・セロンらが出演。『トランスポーター』シリーズなどのルイ・ルテリエが監督を務める。

シリーズ10作目。いつまで続くんだこのシリーズと思ってましたが、どうやら12作目が最後みたいですね。シリーズを重ねるごとにスケールが大きくなっていき、宇宙に行っちゃった前作は、さすがにヤリ過ぎ感がありました。前作までで気持ちが離れ気味だったのですが、今回は原点回帰というか、地に足が着いたカーアクションで楽しませてくれました。これよ!これだよワイスピは!
シリーズ最終章の幕開けとなる本作。シリーズ最強であろう冷酷非道な敵はアクアマン!…ではなく、かつて倒した麻薬王レイエスの息子ダンテ。とにかくこのダンテのサイコパスっぷりが本作の見どころの一つ。「ダークナイト」のジョーカーを彷彿させるような恐ろしいキャラクターでした。父親を殺されたダンテがドミニクに異常なほどの執着心を燃やし、ドミニクや彼のファミリー共々葬り去ろうとする設定は、シリーズ最終章の敵としては申し分ない程の魅力がありました。相変わらずのアクションも迫力があってハラハラドキドキさせられます。まぁ「そうはならんでしょ…」というシーンも幾つかありました。あれだけの爆発をして死者ゼロは嘘だよ(笑)そして秘密基地すぐバレすぎ(笑)
本作はアクションよりもファミリーたちの絆や人間ドラマに軸を置いているように感じました。世界中にバラバラになってしまったファミリーたち。

誰を信じるか…
何を選択するか…
誰を救うか…

善と悪を明確にするためには犠牲が必要なのだと、このシリーズを観てきた者にとっては避けて通れないことを改めて認識しました。まぁワイスピシリーズなので“実は生きてました”パターンは、あるでしょうけど。
亡きポール・ウォーカーの姿にグッとくるものがありました。ポールの娘のメドゥ・ウォーカーがCA役で出演しているのも考え深い。
アベンジャーズかよ!ってくらい豪華すぎるキャストが揃ってしまったワイスピシリーズ。今後も新キャラが次々と登場しそうなので、さらなる盛り上がりに期待しています。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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別れる決心

2023年05月18日 16時47分19秒 | 映画評論ヤラワ行

製作年:2022年
製作国:韓国
日本公開:2023年2月17日
監督:パク・チャヌク
出演:パク・ヘイル,タン・ウェイ,イ・ジョンヒョン,コ・ギョンピョ

映画『別れる決心』公式サイト|絶賛上映中

アカデミー賞 韓国代表選出&カンヌ映画祭 監督賞受賞 『オールド・ボーイ』『お嬢さん』パク・チャヌク監督最新作 刑事と容疑者は疑うほどに惹かれ合う 珠玉のサスペンスロ...

映画『別れる決心』公式サイト|絶賛上映中

 


生真面目な刑事ヘジュン(パク・ヘイル)は、ある男性が山で転落死した事件を捜査することになる。取り調べを進める中、彼は被害者の妻ソレ(タン・ウェイ)に疑念を抱くようになるが、謎めいた彼女に惹(ひ)かれる気持ちを抑えることができずにいた。一方のソレもまた、ヘジュンに特別な感情を抱く。
『オールド・ボーイ』などのパク・チャヌク監督によるサスペンス。ある滑落事故をきっかけに刑事と被疑者として出会った男女が、疑念を抱きながらも惹かれ合う。『お嬢さん』などでパク監督と組んできたチョン・ソギョンが同監督と共同で脚本を担当。『黒く濁る村』などのパク・ヘイルと『ラスト、コーション』などのタン・ウェイが主演を務め、『死なない夫』などのイ・ジョンヒョン、『ソウル・バイブス』などのコ・ギョンピョらが共演。第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で監督賞を受賞した。

滑落事故をきっかけに刑事と被疑者として出会った男女が、互いに惹かれ合っていくサスペンスドラマ。真面目に仕事をこなす刑事ヘジュンと、夫が転落死して未亡人になった女性ソレ。立場が違う2人が惹かれ合うはずはないと思っていたが…。伏線や時系列の分かりづらさもあり、2人の感情全てを理解することは出来なかった。何故2人が惹かれ合うのか、その過程も分かりづらかった。だが、言葉や場面では表現できないような大人の男女の気持ちが伝わってくる不思議な作品でした。肉体関係も無く、それぞれ妻と夫がいるヘジュンとソレの間には見えない激しい愛があったのだろう。でもソレがヘジュンと一緒になりたいとは本気で思っていないように感じた。きっと全編にわたって霧がかかっていたように思えた。生い立ちや、今いる環境のせいで、色んなものに縛られていたソレが“あなたの未解決事件になりたい”と思い立ったのには驚きと恐怖を感じました。本当に彼女はあの穴の中にいるのだろうか…。
万人受けする映画では無いですが、カメラワークやキャストの演技が光るフランス映画のような韓国映画でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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レジェンド&バタフライ

2023年05月17日 11時36分12秒 | 映画評論ヤラワ行

製作年:2023年
製作国:日本
日本公開:2023年1月27日
監督:大友啓史
出演:木村拓哉,綾瀬はるか,宮沢氷魚,市川染五郎,伊藤英明,中谷美紀

映画『レジェンド&バタフライ』公式サイト|大ヒット上映中

木村拓哉×綾瀬はるか×脚本:古沢良太×監督:大友啓史。織田信長と濃姫が生きた激動の30年の軌跡―。日本映画史上最高峰のキャスト&スタッフが贈る、感動スペクタクル巨編!

映画『レジェンド&バタフライ』公式サイト|大ヒット上映中

 


尾張国の織田信長(木村拓哉)は大うつけと呼ばれるほどの変わり者だった。敵対する隣国・美濃国の斎藤道三の娘・濃姫(綾瀬はるか)と政略結婚という形で出会った信長は、彼女と激しくぶつかるが、今川義元との戦で一緒に戦術を練ったことから二人は固い絆で結ばれるようになる。そこから二人は、天下統一に向かって歩みだす。
『HERO』シリーズなどの木村拓哉が戦国・安土桃山時代の武将・織田信長を、『奥様は、取り扱い注意』シリーズなどの綾瀬はるかが正室・濃姫を演じる時代劇。大うつけと呼ばれた若き日の信長が、尾張国と敵対する美濃国の濃姫と政略結婚をし、やがて天下統一を目指す。監督を『るろうに剣心』シリーズなどの大友啓史、脚本を『コンフィデンスマンJP』シリーズなどの古沢良太が担当する。

戦国武将・織田信長と正室・濃姫との恋物語を描いた時代劇。互いに敵対心むき出しの出会いを果たした2人が徐々に惹かれ合い、そして天下統一に向かう。歴史に疎い僕でも信長と濃姫の事は薄っすらと知っていました。「るろうに剣心」シリーズの大友啓史監督なのでアクション満載の時代劇作品を期待していたのですが、アクションは少なめなほう。前半は2人の出会いから恋仲になっていく過程をゆっくりとコメディタッチで寒いダジャレを織り交ぜつつ描いています。2人の出会いからの30年を描くから仕方ないとしても、個人的には「本能寺の変はまだかなぁ…?」と思いながらずっと観ていました。2時間48分という長尺の中で、とにかく信長と濃姫の恋愛ストーリーが大半を占めているせいか、中だるみを感じてしまいました。合戦シーンをもっと観たかった。内容的には1時間40分くらいで収まりそうな。ただし、普段時代劇を観ない人にとっては、ドラマに重点を置いているので観やすいと思います。
ようやく本能寺の変が始まり一安心。さすが天下のキムタク!ちょっと不死身すぎないか?光秀の裏切りが急すぎないか?とか思いましたが最後の殺陣のシーンはなかなか見応えがありました。
コメディ要素や、夢オチ回想シーン等、これ必要ですか?と感じてしまうような部分もたくさんありましたが、キムタク版信長と、強い女性濃姫役の綾瀬はるかの存在感はさすが。新解釈・信長映画でした。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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AIR/エア

2023年05月14日 14時22分53秒 | 映画評論ア行

製作年:2023年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年4月7日
監督:ベン・アフレック
出演:マット・デイモン,ベン・アフレック,ジェイソン・ベイトマン,クリス・メッシーナ

映画『AIR/エア』公式サイト

映画『AIR/エア』劇場公開中!主演・製作マット・デイモン×監督・製作ベン・アフレックが贈る、伝説の“シューズ”誕生の実話。

 


1984年。経営難に陥ったナイキで、ソニー・ヴァッカロ(マット・デイモン)はCEOのフィル・ナイト(ベン・アフレック)にバスケットボール部門の立て直しを命じられる。マイケル・ジョーダンというまだNBAデビュー前の新人選手に目を付けたソニーは、周りに反対されながらも彼に社運を賭けた依頼をする。
『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』などのベン・アフレックとマット・デイモンが共演し、ナイキのシューズ「エア ジョーダン」の誕生秘話を描いたドラマ。1984年、経営難だったナイキのバスケットボール部門の担当者が、NBAデビュー前の新人選手マイケル・ジョーダンに一発逆転を賭けた取引を持ちかける。監督をアフレックが務め、ジェイソン・ベイトマンやヴィオラ・デイヴィスなどが共演する。

ナイキのシューズ「エア ジョーダン」の誕生秘話を描いた本作。誰もが知っているマイケル・ジョーダンがナイキとの専属契約に至るまでのお話。主人公のソニーがスポンサー契約を取るために他社との競争に勝とうと、様々な戦術を練って、周囲と協力し合いながら交渉していく展開は非常に見応えがありました。当時、ナイキがバスケシューズ部門でのシェアが17%だったことに驚き。シューズの白色の割合が決まっていたり、違反すると罰金っていう決まりにも驚き。ナイキよりも格上だったコンバースやアディダスを追い抜き、最終的にはコンバースを買収しちゃうんだから痛快! まさにアメリカンドリーム。
そして何よりもマイケルジョーダンのお母さんの作戦勝ち。金目当ての毒親かと一瞬思ってしまったが自分の子供の才能を確信して、世界にその才能を広めようと営業をかける姿はカッコいいし凄い。母は強し!ていうかマイケルジョーダンはシューズ契約だけで生涯いくらもらえるんだろ…。
バスケにもナイキにも詳しくない人でも楽しめる作品だと思います。仕事を成功に導く上でのヒントが見つかるかもしれません。これからナイキを見る目が変わりそう。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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すべてが変わった日

2023年05月13日 10時13分19秒 | 映画評論サ行

製作年:2020年
製作国:アメリカ
日本公開:2021年8月6日
監督:トーマス・ベズーチャ
出演:ダイアン・レイン,ケヴィン・コスナー,ケイリー・カーター

1963年、元保安官のジョージ(ケヴィン・コスナー)とマーガレット(ダイアン・レイン)夫妻は、モンタナ州の牧場での落馬事故で息子ジェームズを亡くす。3年後、夫婦の義理の娘・ローナが、乱暴者のドニーと再婚する。マーガレットはドニーがローナと孫のジミーを連れてノースダコタ州の実家に引っ越したと知り、二人を連れ戻そうとする。
ラリー・ワトソンの小説を原作に描くサイコスリラー。1960年代を背景に、ある夫妻が暴力的な家族から義理の娘と孫を取り戻すために立ち上がる。監督と脚本を担当するのは『恋するモンテカルロ』などのトーマス・ベズーチャ。『ドラフト・デイ』などのケヴィン・コスナーと『運命の女』などのダイアン・レインが夫婦を演じ、『チャーリー・セズ/マンソンの女たち』などのケイリー・カーターや、『ファントム・スレッド』などのレスリー・マンヴィルらが共演する。

老夫婦が義理の娘と孫を取り返そうと立ち上がる物語。ダイアン・レインもケヴィン・コスナーも、いい歳の取り方をしておる。カッコいい。
義理の娘と孫を取り返そうと、嫁ぎ先のワケあり一家に乗り込む元保安官のジョージと妻のマーガレット。暴力を振るわれている2人を助けるために遠くの田舎街へと向かうのですが、娘の嫁ぎ先は暴力的な一族。そりゃあ修羅場になるのは当たり前だわな。老夫婦は2人を取り返したい気持ちは十分にわかるけど、もっと冷静になって綿密に計画を立てれば平和に取り返すことが出来たんじゃないかと個人的には思いました。娘の職場も分かっているのだし。
分かりやすい展開と主演2人の演技に最後まで飽きることなく観ることができたが、もう少し捻りのあるオチがほしかった。カウボーイ青年ももう少し役に立つかと思っていたが…。「すべてが変わった日」なのは間違いないが、老夫婦の暴走気味の行動のせいでもあるから何とも言えないかんじでした。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け

2023年05月12日 15時46分15秒 | 映画評論サ行

製作年:2022年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年1月13日
監督:マリア・シュラーダー
出演:キャリー・マリガン,ゾーイ・カザン,パトリシア・クラークソン

映画『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』公式サイト

ニューヨーク・タイムズ紙の記者、ミーガン・トゥーイーとジョディ・カンターの二人が報道したスク―プ記事が世界に衝撃を与え、それはハリウッドにおける性的暴行というテー...

映画『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』公式サイト

 


ニューヨーク・タイムズ紙の記者ミーガン・トゥーイー(キャリー・マリガン)とジョディ・カンター(ゾーイ・カザン)は、映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインが数十年にわたり、権力を笠に着た性的暴行を重ねていたという情報を得る。取材を進めるうちに、彼がこれまで何度も記事をもみ消してきたことが分かる。被害女性たちは多額の示談金で口を封じられ、報復を恐れて声を上げることができずにいた。問題の本質は業界の隠ぺい構造にあると気付いた記者たちは、さまざまな妨害行為に遭いながらも真実を求めて奔走する。
映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの長期にわたる性的暴行を告発した記者たちによる回顧録を映画化。ハリウッドの絶対権力者による犯罪を暴くため、真実を追い求める記者たちの執念を描く。監督は『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』などのマリア・シュラーダー、脚本は『イーダ』などのレベッカ・レンキェヴィチ、製作陣にはブラッド・ピットが参加。巨大権力に挑んだ二人の記者を、『プロミシング・ヤング・ウーマン』などのキャリー・マリガンと『ルビー・スパークス』などのゾーイ・カザンが演じる。

映画界で起きた性的暴行を告発した女性記者たちの姿を描いた物語。#MeToo運動のキッカケとなった話が描かれています。#MeToo運動、ワードは聞いたことがあったが詳しいことは知りませんでした。本作を観てとても勉強になった。
劇中では実際の音声も使われており、ハリウッド映画界で起きている生々しいセクハラの事実に驚かされました。ドラマではあるがドキュメンタリーを観ているかのよう。真実をもみ消し、被害者の声をもみ消し、女性を性の道具としか思っていない加害者たち。性のはけ口としてセクハラを行い、示談という道しか与えずに都合の悪いことは口止めして無かったことにする。もしも被害者が外部にバラしたら逆に被害者を訴える。これが当たりまえのように起きていたのだから恐ろしい。闇が深い。
そっとしておいてほしいと願う被害者もいたが、それでも声をあげて巨大な権力に立ち向かう被害者の姿が印象的でした。

「守りたいもの、守らなきゃいけないもの」
「変えたいこと、変えなければいけないこと」

ミーガンとジョディが、記者として、女性として、人として、世の中に真実を伝え、命懸けで変えようとする姿に感動をもらいました。全編を通して派手な演出などはないが、リアルな現場のやり取りと、女性たちの勇気ある行動に最後まで目が離せませんでした。
日本でも度々、性被害のニュースを観る。加害者が守られ、被害者が泣き寝入りするような仕組みなんてあってはならない。

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ノースマン 導かれし復讐者

2023年05月11日 16時11分21秒 | 映画評論ナ行

製作年:2022年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年1月20日
監督:ロバート・エガース
出演:アレキサンダー・スカルスガルド,ニコール・キッドマン,クレス・バング

映画『ノースマン 導かれし復讐者』オフィシャルサイト

2023年1月20日(金)公開|運命に打ち勝て。今、心震える復讐の旅路が始まるー!豪華キャスト“狂気”の競演《没入感MAX!!!》リベンジアクションエンターテインメント!

映画『ノースマン 導かれし復讐者』オフィシャルサイト

 


若き王子アムレート(アレキサンダー・スカルスガルド)は、叔父フィヨルニル(クレス・バング)に国王オーヴァンディル(イーサン・ホーク)を殺され、グートルン王妃(ニコール・キッドマン)を誘拐される。父の復讐(ふくしゅう)と母の救出を誓い、アムレートはボートで島を出る。ところが数年後、ヴァイキングの戦士となって東ヨーロッパ各地で略奪を繰り返していた彼は、預言者(ビョーク)との出会いを機に自身の運命と使命を思い出す。アムレートは奴隷に変装し、フィヨルニルが経営している農場があるアイスランドに向かう。
『ターザン:REBORN』などのアレキサンダー・スカルスガルド主演によるアクション。北欧を舞台に、叔父に国王である父を殺され、母をさらわれた王子が復讐(ふくしゅう)に燃える。メガホンを取るのは『ライトハウス』などのロバート・エガース。『ストレイ・ドッグ』などのニコール・キッドマン、『ザ・スクエア 思いやりの聖域』などのクレス・バング、『ラストナイト・イン・ソーホー』などのアニャ・テイラー=ジョイのほか、イーサン・ホーク、ビョーク、ウィレム・デフォーらが共演する。

父を殺した叔父への復讐のため、さらわれた母を救うため、旅に出る王子の物語。アニャ・テイラージョイ、ビョーク、イーサン・フォーク、ニコール・キッドマンと、なかなかの豪華キャスト。壮大なストーリーなのは伝わってくるし復讐に燃える男の戦闘シーンは迫力はあるものの、展開はストレートな復讐劇でした。スカンジナビアの王国は農村か?ってくらい質素な村だったのが気になりました(笑)
ストレートな話なのだが、宗教的のような神話的のようなファンタジー場面が途中でちょいちょい入ってくるので混乱しました。どうやら北欧神話を題材にしているそうで、知識が無い人は「???」ってなるでしょう。監督は「ライトハウス」のロバート・エガースですので、本作でも独特なダークな雰囲気を感じられる演出が多かったです。そして殺害シーンが結構グロい…。暗く重いグロいシーンは多々あるのだが、どこか美しさを感じさせるから不思議。
観終わると「あれは何だったんだ?」と少しモヤモヤが残る作品でした。もう少しエンタメ性を強くしてくれたら楽しめたかもしれない。

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最後まで行く

2023年05月10日 17時41分14秒 | 映画評論サ行

製作年:2023年
製作国:日本
日本公開:2023年5月19日
監督:藤井道人
出演:岡田准一,綾野剛,広末涼子,磯村勇斗,駿河太郎,杉本哲太,柄本明

映画『最後まで行く』公式サイト│2023年5月19日(金)公開

映画『最後まで行く』2023年5月19日(金)公開決定!!岡田准一主演最新作。綾野剛と初タッグ!!韓国大ヒット、世界中でリメイクされた映画に藤井道人監督(日本アカデミー賞...

映画『最後まで行く』公式サイト│2023年5月19日(金)公開

 


12月29日。刑事・工藤(岡田准一)は、危篤の母のもとへ急ごうと雨の中で車を飛ばしていた。そのとき、スマートフォンに署長から着信が入り、署内での裏金作りへの関与を問われた直後、妻からの電話で母の死を知らされた彼は動揺し、車の前に現れた男をひいてしまう。工藤は男の死体を車のトランクに入れて葬儀場に向かい、母とともに焼こうとする。そこへ「お前は人を殺した。知っているぞ」とのメッセージが届く。送信主は県警本部の監察官・矢崎(綾野剛)で、工藤がひいた男と深い関わりがあった。
日本では2015年に公開された韓国映画『最後まで行く』をリメイクしたクライムサスペンス。裏金作りに関わる刑事が、ある事故を起こしたことをきっかけに次々と災難に見舞われる。メガホンを取るのは『余命10年』などの藤井道人。『ヘルドッグス』などの岡田准一、『ヤクザと家族 The Family』などで藤井監督と組んだ綾野剛が出演する。

韓国映画「最後まで行く」を観たのは8年前かぁ…時の流れは速い…
Filmarks試写会にて鑑賞。リメイクということで不安はありましたがスピード感がありドキドキ感もあり、藤井ワールド全開でした!アクションあり、コメディあり、人間ドラマあり。韓国版を観て展開を知っている僕も楽しめました。顔をボコボコにされた岡田も凄いが、綾野剛の狂気に満ちた表情が怖すぎでした。矢崎の不死身っぷりには「さすがにそれは…」と思ってしまったが、工藤と矢崎の駆け引きや追いかけっこ、そして裏切りの連続に、まさに最後まで目が離せません。めちゃくちゃビビったシーンも1つありました(笑)劇中で使用されている音楽が緊張感や恐怖感を高めてくれます。先月観た同じ藤井監督の「ヴィレッジ」よりも本作の方が個人的には好みです。
あの人やあの人はどうなったんだろう?と思ったのは僕だけ?

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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

2023年05月04日 12時17分16秒 | 映画評論サ行

製作年:2023年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年4月28日
監督:アーロン・ホーヴァス,マイケル・ジェレニック
声の出演:宮野真守,志田有彩,畠中祐,三宅健太,関智一
公式サイト

ニューヨークのブルックリンに暮らす配管工のマリオと弟のルイージは、水道管の修理中に謎のパイプを通じて不思議な世界に迷い込んでしまう。キノコ王国にたどり着いたマリオは、離れ離れになったルイージを捜すことを決意。一方、ルイージは闇の国を支配するクッパに捕らえられていた。マリオはキノコ王国の統治者ピーチ姫の訓練を受け、才能を開花させていく。
ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」の世界を、『怪盗グルー』『SING/シング』シリーズなどのイルミネーションと任天堂が組んで映画化したアニメーション。不思議な土管から魔法の世界に迷い込んだマリオとルイージの兄弟が、世界を危機から救おうと立ち向かう。ボイスキャストをクリス・プラット、アニャ・テイラー=ジョイ、チャーリー・デイ、ジャック・ブラックなど、日本語版吹き替え声優を宮野真守、志田有彩、畠中祐などが担当。監督をアーロン・ホーヴァスとマイケル・ジェレニックが務める。

世界中で大ヒットしているアニメーション作品。マリオのゲームをしたことがある人にとっては、まるで自分がゲームの世界に入り込んだ気分で楽しめると思います。とにかく登場するキャラクターたちが皆かわいい!!「スーパーマリオブラザーズ」「ルイージマンション」「マリオカート」などなど、見たことがあるような場面がたくさん登場するので、観ていて懐かしい気持ちにさせられワクワクします。
そしてBGM音楽がまた面白さを倍にしてくれます。あの曲がこんなオシャレになるのかぁと感心してしまうほど。やっぱりマリオの音楽って良い曲ばかりですね。
ストーリー展開としては子供向けに作れられていて善悪がハッキリしていてシンプルで分かりやすいです。配管工のマリオブラザースの仕事っぷり、クッパの恋心、ピーチ姫のアクションだったり、飽きさせない演出が次々と起きるので最後まで楽しめました。甲羅の使い方が面白い!気になったのはピーチ姫の顔にちょっと違和感が…もう少し可愛く美人に描けなかったかな?
次回はヨッシーアイランドでしょうか!?
なんだか久しぶりに過去のマリオシリーズをプレイしたくなった!

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