股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

リミットレス

2012年03月31日 09時45分03秒 | 映画評論ヤラワ行
製作年:2011年
製作国:アメリカ
2011年10月1日公開
監督:ニール・バーカー
出演:ブラッドリー・クーパー,ロバート・デ・ニーロ,アビー・コーニッシュ
official site

作家志望のエディ・モーラは出版契約を交わしたにもかかわらず、原稿を一行も書けていない。ホームレスのような風貌で酒に溺れ、恋人のリンディも彼の元を去っていく。エディは街で、元妻メリッサの弟ヴァーノンと偶然再会する。薬品会社のコンサルタントを自称するヴァーノンはエディの窮状を知ると、開発されたばかりの新薬NZT48を差し出す。通常20%しか使われていない脳を100%活性化する薬だという。エディがその薬を飲むと、脳に埋もれていた過去の全ての記憶から情報を集める能力が覚醒し、一晩で傑作小説を書き上げる。
“脳が100%活性化する新薬”という驚愕の設定でベストセラーとなったアラン・グリンの「ブレイン・ドラッグ」を完全映画化。エディを演じるのは、『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』や「ハングオーバー」シリーズのブラッドリー・クーパー。落ちぶれた負け犬から世界を股にかけるエグゼクティブに大変身する爽快な成り上がり人生と、その先に待つ最悪のトラブルと闘うスリルに満ちた役を演じ切った。共演は、アカデミー賞に2度輝く名優ロバート・デ・ニーロ。

脳を100%活性化させる薬…あぁ欲しい欲しい(笑)

ダメな人生を送っていた主人公が、ある特殊な薬を手に入れたことから命を狙われるサスペンス・アクション映画。面白い!!けどもう一歩何か欲しかったかなと思います。ネタとしてはコメディではあるけど、こういうサスペンス物では今までにない設定だったので斬新で良かったと思います。凄い薬なので色んな条件があるようですが、それを全て上手く説明するのは難しかったようだ。主人公のご都合主義のように見えて、途中で若干の飽きを感じました。弁護士が何故薬を盗んだのかが分かりづかったり、要塞と言われた部屋にあっけなく侵入されたり、ツッコミどころもある。薬が効いているのか、素なのかも分かりづらい。ラストはもう一捻り欲しかった。結構楽しめたとは思うけど、ネタを活かせばもっと面白くできたはず!非常に勿体ない!

この作品の評価・・・・67点
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DOG×POLICE 純白の絆

2012年03月30日 11時40分23秒 | 映画評論タ行
製作年:2011年
製作国:日本
2011年10月1日公開
監督:七高剛
出演:市原隼人,戸田恵梨香,村上淳,竹山隆範,松重豊,時任三郎
official site

早川勇作は、人一倍正義感が強く、犯罪者に対して天性の鋭い嗅覚を持つ優秀な警察官。しかし、刑事を目指す彼に下った異動先は、精鋭のハンドラーと13頭の警備犬がいる警備犬の訓練所だった。凶悪犯罪やテロ、そして地震や台風などによる大規模な自然災害全ての事象に出勤する部隊で、ここの警備犬は、鈴の付いた首輪を着ければ人を救い、革の首輪に付け替えれば人を制圧もする使命を負っている。ただし警備犬が創設されて30年、災害救助に出たことはあるが、警備出勤はまだ一度もなかった。慣れない仕事と犯罪捜査への渇望で、仕事への意欲を失っていく勇作だったが、ある日、ハンディキャップを持って生まれた犬“シロ”に出会う。
災害時の人命救助はもとより、いざという時には装備として人間の楯となる事を求められる警備犬に初めてスポットを当てた本作は、『海猿』の原作者・小森陽一の徹底取材によって生まれた物語。実際に警視庁警備部に所属する警備犬には、刑事部鑑識課に属し捜査支援に当たる警察犬とは違い、未然に犯罪を防ぐ役割があるという。厳しい訓練を重ね、かけがえのない相棒として成長してゆく姿が迫力満点のアクションエンタテインメントとして描かれる。

うーん、人と犬の絆(?)を描いているみたいですが、なんともお粗末な作品でした。「SP」+「海猿」+犬=本作ってかんじ。勇作の熱血漢は伝わってくるけど、それだけでこの仕事が務まるとは思えませんでした。上司の殴りかかって、1人で勝手に行動する彼の姿に共感は出来ず。地下鉄まで犯人を追いかけるなら無線で応援くらい呼べるでしょ!!市民の命を守る警察が、こんなに自分勝手な行動をされちゃあ抗議殺到でしょうね。そして犯人の動機もよく分からない。あっけなく死んじゃったし…。バカな犯人に見えてしまって、もっと警察と犯人の頭脳戦を見たかったです。そんなバカな千鳥足で逃げる犯人をシロが追いかけてるのに追いつけないって不自然!地下鉄の線路に降りたんだから駅員は何とかしろよ!!(笑) ラストのキスシーンも意味分からない…。急展開過ぎるだろ!!

爆破シーンは迫力があって良かったですが、ストーリーは思ってたよりも薄かったです。爆発音は無駄にデカいから、爆発の度にリモコンで音量を下げました(笑)

この作品の評価・・・・59点
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未来を生きる君たちへ

2012年03月27日 16時14分49秒 | 映画評論マ行
製作年:2010年
製作国:デンマーク=スウェーデン
2011年8月13日公開
監督:スサンネ・ビア
出演:ミカエル・バーシュブラント,トリーネ・ディアホルム,ウルリク・トムセン
official site

デンマークに家を持つ医師のアントンは、アフリカの地に赴任し、キャンプに避難している人々の治療を行っている。様々な患者の中には妊婦の腹を切り裂く悪党“ビッグマン”の犠牲者もいた。母マリアンと幼い弟のモーテンと暮らしているエリアスは、毎日学校で執拗なイジメにあっていた。父親のアントンが大好きなエリアスはその帰国を喜ぶが、両親は別居中である。ある日、母親の葬式を終えたクリスチャンが、エリアスのクラスに転校してくる。
悲しみが乾くまで」のスサンネ・ビア監督が、暴力や憎しみに満ちた世界の中で、希望を見出していく人々の姿を描いた第83回アカデミー賞外国語映画賞受賞作。出演は「暗殺の瞬間」のミカエル・パーシュブラント、「セレブレーション」のトリーネ・ディアホルム、「ヒットマン」のウルリッヒ・トムセン。

アカデミー賞外国語映画賞を受賞した本作。
この作品のテーマは何か?それは観る人によって違うと思います。派手は全然ありません。しかし内容が濃いんです。この作品を観るとたくさんのメッセージが伝わってきました。アフリカの難民問題もそうだし、身近な問題も。命とは何か?復讐とは何か?家族とは、友達とは、仲間とは、生きるとは、死ぬとは…何だろう?
やられたら、やり返す。そうして起きるのが戦争なのだろう。本物の戦争もそうですが、子供たちの中にも戦争はあるんですね。子供ならではの葛藤があるのかもしれない。もしかしたら自分もそうするかもしれない。子供ってホントに素直なんですね。純粋で素直だからこそ、目の前の問題に真剣に考え、そして自分の正義を通す。大人になったら周囲の評価も考えてしまいますが、子供の純粋な気持ちは踏みにじってはいけないのだと改めて思いました。そして大人は子供のために陰で支えてあげることが必要だと。毎日を必死で生きているからこそ、人は人を傷付けてしまうものだ。暴力には暴力で対抗するのが正しい?暴力にひたすら耐えることが正しい?憎しみを許しに変えられれば、きっと世界は平和になると思います。

この映画に出てくる人間たちは、強がっていて実は弱い人間ばかりです。周りに弱い部分を見せたくないから、周りを支配するようになる。しかし主人公の父親だけは違いました。“正しい”“間違い”をハッキリと言えることの大切さ。自分も彼のような人間でありたいと思いました。
観終わったあともジワジワと心に残ります。大切なメッセージをこの映画から感じてください…

この作品の評価・・・・80点
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ブリッツ

2012年03月23日 01時15分32秒 | 映画評論ハ行
製作年:2011年
製作国:イギリス
2011年10月15日公開
監督:エリオット・レスター
出演:ジェイソン・ステイサム,パディ・コンシダイン,エイダン・ギレン
official site

ロンドン市警に所属する強情で妥協知らずな刑事ブラントは、その情熱のあまり、犯罪者に対してやり過ぎてしまうこともしばしば。そんなある日、ロンドン市内で警官ばかりを狙う連続殺人事件が発生する。ブラントの横暴な振る舞いを追いかけている新聞記者ダンロップは情報提供者から電話を受けるが、その男・ワイスこそが殺人鬼であることを知る。ワイス(通称:ブリッツ)はダンロップに記事を書かせ、自らを虐げてきた警官を殺害し、有名になろうと目論む愉快犯だったのだ。ブラントの師や職場の仲間たち、さらには密告者までも次々と手に掛けていくワイス。だが彼の最後の標的はブラントだった…。
「トランスポーター」シリーズや「アドレナリン」シリーズなど、スタントなしのアクションがウリの肉体派俳優ジェイソン・ステイサムが、母国イギリスに戻り主演を務めたクライム・サスペンス。曲がったことが大キライ、組織や法は関係なく、あくまで自分のルールに従って行動する正義感の強い荒くれ刑事というのが、今回のステイサムの役どころだ。警官ばかりを狙う連続殺人鬼を向こうに回し、その最後のターゲットとなったステイサム演じる刑事ブラントが、ロンドン市内を縦横無尽に奔走する。

ジェイソン・ステイサム主演の新作。けど「トランス・ポーター」だって「アドレナリン」だって「メカニック」だって、この人が演じる役はどれも似てる気がします。今回はちょっとやり過ぎな正義感溢れる刑事役。ジェイソン・ステイサム演じるブラントもやり過ぎだけど、それ以上に使えない警察の馬鹿さが目立ってました。そして、冒頭から犯人が分かっているためにドキドキ感も特に無い。毎度お決まりのジェイソン・ステイサムが敵を追いつめていく展開は見なくても予想がついてしまいます。新鮮さは無く何もかもがお決まりの展開でした。何故かひたすら走って追いかけるブラントが面白かったけど(笑)あっそういえば今回はジェイソンのマッチョボディ見れなかった!!
つまらない事はないけど、ジェイソン・ステイサムを見たいなら他の作品をおススメします。

この作品の評価・・・・60点
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シャンハイ

2012年03月22日 18時04分38秒 | 映画評論サ行
製作年:2010年
製作国:アメリカ=中国
2011年8月20日公開
監督:ミカエル・ハフストローム
出演:ジョン・キューザック,コン・リー,チョウ・ユンファ,デイヴィッド・モース,渡辺謙
official site

1941年、上海。米国諜報員ポール・ソームズは、英仏米日4か国が睨み合うこの街を任務で訪れる。同僚コナーとカジノで落ち合う予定だったが、やがて海軍情報部で彼を待っていたのは、コナーの遺体だった。リチャード・アスター大佐によると、コナーは日本と繋がりのある裏社会のボス、アンソニー・ランティンについて捜査を進めていたという。ソームズは知り合いを頼ってランティンが出席するドイツ領事館のパーティに出席し、日本軍大佐タナカとランティンの妻アンナと出会う。そして明らかになる、コナーの愛人だった日本人女性スミコの存在。さらに目にする新たな事実。
太平洋戦争開戦前夜の上海を舞台に、米国、日本、中国など各国の人々が己の信念をかけて生き抜こうとする物語を、スウェーデン出身のミカエル・ハフストローム監督が描いた。舞台となる1941年の上海は、漢字の看板の下を様々な国の人々が行き交い、ネオンが妖しく輝く、まさに“魔都”と呼ぶのにふさわしい都市だ。その魔都の中で、日本軍人や、米国人スパイ、中国人商人、反日レジスタンスの中国人などが駆け引きを繰り広げている。出演俳優も、米国人のジョン・キューザック、中国人のコン・リー、香港出身のチョウ・ユンファ、日本人の渡辺謙、菊地凛子と幅広い。

太平洋戦争勃発前の日本軍占領下の上海。その上海で起きたアメリカ諜報部員の死の裏に隠された人間模様が描かれている本作。
日中米を代表する豪華なキャスト陣なので期待しましたが…う~ん陰謀だの裏切りだの描いていますが話に引き込まれることはありませんでしたね。壮大なセットもキャストも豪華に仕上がっているのに作品全体を見ると何も伝わってきません。一応この映画は愛を描いているそうですが、誰が誰を愛しているのかが分かりづらい!!愛情?嫉妬?復讐?最後まで見ましたが、登場人物たちの感情が見えづらいんです。歴史に翻弄させた男女の悲劇ってことかな??人間関係が薄っぺらく描かれていました。
映画を観終わった時にはコナーが何故死んだのか覚えていませんでした(笑)タナカとスミコの関係も全然分からん!本当に愛し合ってたの??ってくらい意外でした。スミコを演じた菊地凛子はチョイ役過ぎてて存在感が薄かったです。渡辺謙はやっぱり渋くてカッコイイけどね!

映画の世界観は良かったと思います。金使うなら脚本に使うべきだと思います。


この作品の評価・・・・59点
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マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙

2012年03月21日 20時11分13秒 | 映画評論マ行
製作年:2011年
製作国:イギリス
2012年3月16日公開
監督:フィリダ・ロイド
出演:メリル・ストリープ,ハリー・ロイド,ジム・ブロードベント,アンソニー・ヘッド
official site

雑貨商の家に生まれたマーガレットは市長も務めた父の影響で政治を志すが、初めての下院議員選挙に落選してしまう。失望する彼女に心優しい事業家デニス・サッチャーがプロポーズする。「食器を洗って一生を終えるつもりはない」野心を隠さないマーガレットを、デニスは寛容に受け入れる。双子にも恵まれ、幸せな家族を築く一方で、マーガレットは政治家としての階段も昇りはじめる。失墜した英国を再建する。それは気の遠くなるような闘いだったが、彼女はその困難に立ち向かう。愛する夫や子供たちとの時間を犠牲にし、マーガレットは深い孤独を抱えたままたった一人で闘い続けた…。
あらゆる面で機能不全に陥っていた英国を叩き直すべく大鉈をふるい“鉄の女”の異名をとったマーガレット・サッチャー元英国首相。歴史にその名を刻む強靱な彼女が認知症を患っている事が公にされた事を受けて、脚本家アビ・モーガンは妻であり母であるひとりの女性の普遍的な物語として本作を書き上げた。監督は『マンマ・ミーア!』を世界的大ヒットに導いたフィリダ・ロイド。そして主演は現代最高の名優であるメリル・ストリープ。

観るつもりはなかったけど、メリル・ストリープがアカデミー主演女優賞を受賞したので観ることに。平日の朝一で観たのですが、やはりアカデミー効果はあるようで結構な混雑。自分以外、若い人がいませんでしたけど(笑)

一言で言えば、メリル・ストリープの演技を見るための映画ってかんじ。主演女優賞をとるだけあって、演技がとにかく上手い!その存在感は凄いですサッチャー本人と比べてみても…

似てるわぁ(笑)外見や仕草を徹底的に研究してサッチャーになりきったというメリル・ストリープは本当に凄い女優だと思います。
イギリス初の女性首相となったマーガレット・サッチャー。彼女を演じたメリルの演技が光り過ぎていますが、物語も奥が深かったです。政界を、そして国を変えようとする意志の強さ。亡き夫への想い、そして孤独。鉄の女と呼ばれた彼女は、誰よりも強くて弱い人間だろう。当時のイギリスは大変な経済状況だったみたいですが、意思を曲げずに貫こうとするサッチャー首相の姿は、男の自分から見てもカッコイイです。女性は強い!!女性が見たら元気になれる、女性向きの作品かもしれません。財政赤字を克服し、英国の経済を立て直したサッチャー。しかし、その一方で多くの失業者を生み、地方経済を不振に追いやったことで退陣まで追いやられた。なぜ“鉄の女”と呼ばれたのか…それは、イギリス経済の復活を試みた彼女の厳しい政策を皮肉り、ソビエト連邦の軍事新聞がサッチャーを鉄の女と読んだのが始まりらしいです。

一見すると冷酷な人間のように見えますが、母として、妻としての顔もあります。どんな人間でも優しい一面も持っている。そういう面も女性は共感できるんじゃないかな。現在は認知症を患っており表舞台には出ていないようです。綺麗ごとばかり並べる伝記映画と違って、サッチャーの人間的な部分を丁寧に描いている部分は新鮮に見えました。

政治家として優れた人間だったかは分かりません。しかし11年もの間、首相として英国を率いたことは、やはり国民が彼女を必要としていたからだと思います。国民のために国をために…マーガレット・サッチャーのような、本当に意思の強い政治家が日本にも欲しいですね。

この作品の評価・・・・75点
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ゴーストライター

2012年03月20日 00時29分37秒 | 映画評論カ行
製作年:2010年
製作国:フランス=ドイツ=イギリス
2011年8月27日公開
監督:ロマン・ポランスキー
出演:ユアン・マクレガー,ピアース・ブロスナン,キム・キャトラル
official site

元英国首相アダム・ラングの自叙伝執筆を依頼されたゴーストライターに出版社が提示した条件は、米国で講演中のラングが滞在する島に今夜中に発ち、1ヶ月以内に原稿を仕上げるという厳しいもの。だがそのハードな仕事と引換に得られるものは25万ドルという破格の報酬だった。やがて、取材をしながら原稿を書き進めるうちに、ラング自身の過去に違和感を覚えた彼は、前任者の不可解な死を追いかけることで国家を揺るがす恐ろしい秘密に触れてしまう。そして、巨大な渦にはまっていくのだった…。
巨匠ロマン・ポランスキー監督作品。本作はミステリーとはいえ、軽快で皮肉の利いた作品になっている。連想するのは、英国出身のヒッチコック作品。“サスペンス”というジャンル映画を撮り続けたヒッチコックだが、その全盛期の作品はシリアスな話でも、洒落た会話が生きており、軽妙なタッチ。本作もマクレガー扮するゴーストライターと周囲の人々のやりとりが、英国人らしいウィットに富んだセリフで、重くなりがちな物語にユーモラスな雰囲気を漂わせている。

巨匠ロマン・ポランスキー監督作品。孤島で繰り広げられるミステリーっていうのは自然と興味が湧いてくる。物語は、事故死を遂げたゴーストライターの後任として、元英国首相ラングの自叙伝の執筆を依頼された男(ユアン・マクレガー)がラングの別荘に招かれて取材に当たるが、
じきに前任者が不審死したことに疑問を抱きはじめる…という内容。徐々に本質が見え始めてきて、人間関係が複雑に不安定になっていく過程が見どころ。残されたヒントを頼りに、主人公が真実へと進んでいく展開がたまらなく面白かったです♪前任のゴーストライターの死の真相が分かる度に増す緊張感。「さすがポランスキー監督だ」と思うほどの、落ち着きとエンターテインメント性を融合させた良作です。ぐいぐい引き込まれていきます。全体的に暗めのストーリーで派手さは全くありません!けど、ユアン・マクレガー扮する主人公の慌てっぷりが対照的に面白いです。そして政治的風刺も若干入っていて良い!

ラストの終わり方も、監督らしいのかもしれない。全てが上手くいったと思われた瞬間にあのラスト。う~ん考え深い(笑)

この作品の評価・・・・75点
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ラビット・ホラー3D

2012年03月19日 01時27分09秒 | 映画評論ヤラワ行
製作年:2011年
製作国:日本
2011年9月17日公開
監督:清水崇
出演:満島ひかり,香川照之,大森南朋,緒川たまき,澁谷武尊
official site

口がきけないキリコの弟、大悟はある日、校庭でかわいがっていたウサギを叩き殺してしまう。その晩、大悟は失踪してしまう。しかしキリコの父・公平はそのことに触れず無口になってしまう。キリコは我が家の押し入れの向こう側に何者かが存在していることを感じる。そしてそこに弟がいることも……。
ホラーブームの立役者であり、ヴェネチア国際映画祭の3D映画部門で審査委員長を務めた清水崇監督が、パナソニックが開発した世界初の「一体型二眼式カメラ」で撮影し、今までになかった画期的な超立体的3D映像を実現させたファンタジー・ホラー。画面の奥まで広がる世界、さらに物体が目の前に飛び出す映像の洪水は、スリリングな映像アトラクションと言えよう。撮影監督として、ウォン・カーワイ作品などで知られる世界的なカメラマン、クリストファー・ドイルを迎えたのも大きな話題。

ホラーというよりはダークファンタジーってかんじ。謎の大きなウサギに襲われて遊園地に連れてこられてしまう。キリコが精神患者だったり、大悟が存在してなかったり、なんとなく話は理解できるのだけど、繋がりがよく分かりませんでした。現実なのか妄想なのかも分かりづらいし、怖さも無ければ面白さも無い!ウサギがキーワードになってるみたいだけど、正直ウサギなんてどーでもいいんじゃないの!?ウサギの着ぐるみのせいで怖さが半減しているように思えました。
結局この映画、富士急の戦慄迷宮の宣伝のために作ったんじゃないの~?「リング」や「呪怨」などジャパニーズホラーの先駆けである清水崇監督なのに…怖くないホラーほどつまらないモノはない。

この作品の評価・・・・49点
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モテキ

2012年03月18日 11時45分30秒 | 映画評論マ行
製作年:2011年
製作国:日本
2011年9月23日公開
監督:大根仁
出演:森山未來,長澤まさみ,麻生久美子,仲里依紗,真木よう子
official site

31歳の藤本幸世は、金なし夢なし彼女なし。派遣会社を卒業し、ニュースサイトのライター職として新しい生活を踏み出そうとしているが、結局のところ新しい出会いもないまま。だがある日突然、“モテキ”が訪れた。キュートな雑誌編集者・みゆき、清楚で素朴な年上OLるみ子、ガールズバーの美人店員・愛、美貌のSキャラ先輩社員・素子というまったくタイプの異なる4人の美女の間で揺れ動く幸世。「こんなの初めてだ……今まで出会った女の子と全然違う。冷静になれっ、期待しちゃダメだぁ…」モテキの波を越えて、幸世は本当の恋愛にたどりつくことができるのか。
人生において異性に突然モテる時期、モテ期。ある日突然、恋愛に不器用で、優柔不断な低恋愛偏差値男に、突然モテ期が訪れ、恋にエロスに人生に煩悶・妄想・奔走する姿を描く。「イブニング」で2008~2010年まで連載された久保ミツロウの人気コミック「モテキ」。2010年にドラマ化され、深夜枠ながらも激しく話題になり、ギャラクシー賞を受賞。そして、監督&キャストはそのままに映画化。

モテキってものは人生に3度やってくるらしい…。そりゃあ長沢まさみなんて美女が現れたら「モテキだぁ~~!!」と叫んでしまうかもしれん。
マンガもドラマも観ていないことに後悔…ドラマ観てればもっと楽しめた気がする。劇中に使われる挿入歌の使い方がどれも上手い!映画の展開とマッチしていて気分が上がりました♪Perfumeとのダンスが最高です♪

今回は4人の美女から好かれるという男としては夢の夢の夢のような話。ほとんど長沢まさみだけにスポットを当てた感じがして他の3人は盛り上げ役のような気がします。4人に翻弄されるのかと思ったら結局のところ2人としか絡みないし…。前半はダンスシーンを含んだノリ良い展開だったのに、後半は普通。
ラストは幸世とみゆきでハッピーエンドっていう、なんか普通のラブストーリーの締め方になってました。最後は幸せになれずに終わった方が良かったんじゃないかなと思います。ミュージカル調の演出があったりと斬新な作り方をしていて面白いと思いますが、期待してたよりは普通の恋愛映画だったなと感じました。でも笑えて盛り上がれて、ちょびっと共感もできる作品です!

この作品の評価・・・・68点
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大鹿村騒動記

2012年03月16日 01時24分56秒 | 映画評論ア行
製作年:2011年
製作国:日本
2011年7月16日公開
監督:阪本順治
出演:原田芳雄,大楠道代,岸部一徳,佐藤浩市,松たか子
official site

雄大な南アルプスの麓にある長野県大鹿村でシカ料理店を営む初老の男・風祭善は、300年以上の歴史を持つ村歌舞伎の花形役者。ひとたび舞台に立てば、見物の声援を一身にあびる存在である。だが実生活では女房に逃げられ、あわれ独り身をかこっていた。そんなある日、公演を5日後に控えた折も折、18年前に駆け落ちした妻・貴子と幼なじみの治(岸部一徳)が帰ってくる。脳の疾患で記憶をなくしつつある貴子をいきなり返され、途方に暮れる善。強がりながらも心は千々に乱れ、ついには芝居を投げ出してしまう。仲間や村人たちが固唾を呑んで見守るなか、刻々と近づく公演日。そこに大型台風まで加わって…。
南アルプスの懐に抱かれた山村・大鹿村で、300年以上受け継がれてきた村歌舞伎を背景に、日本映画界が誇る名優たちが繰り広げる、人間味あふれる群像喜劇。主演を務めた原田芳雄が、「自分の原点を確認するためにどうしてもやっておきたい」と切望した作品なのだそうだ。そんな原田とこれまで6本の作品でタッグを組んできた阪本順治監督がメガホンをとり、阪本組の常連俳優たちが集結した贅沢な一本だ。

原田芳雄の遺作となった本作。豪華な役者陣が脇を固めています。ストーリーに大きな展開があるわけではありませんが、大鹿村で起きる日常の出来事を切り取ったような話です。幼馴染と駆け落ちした妻が、認知症になって戻ってきた。主人公と幼馴染と妻のドタバタ三角関係という感じ。例え認知症になっても、普通に接して同じ村歌舞伎の舞台に立つまでの展開や、妻に対する善の愛情が心温まります。大鹿村の穏やかな空気感が伝わってはきましたが、全体的に地味な演出なので物足りなさを感じました。ハリウッドの濃いアクションに慣れてしまってるせいか薄味は物足りない(笑)
役者さんの演技は素晴らしかったです♪原田芳雄の演技を見ることができないと思うと残念です…

この作品の評価・・・・65点
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シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム

2012年03月15日 12時11分41秒 | 映画評論サ行
製作年:2011年
製作国:アメリカ
2012年3月10日公開
監督:ガイ・リッチー
出演:ロバート・ダウニーJr.,ジュード・ロウ,ノオミ・ラパス,ジャレッド・ハリス
official site

オーストリア皇太子が遺体で発見されるという事件が発生。天才的な頭脳を持つ名探偵ホームズは、皇太子が殺害されたと推理。ホームズの前に立ちはだかるのは、モリアーティ教授。この事件は首謀者モリアーティ教授によって画策された、より大きな犯罪のパズルの一つにすぎなかったのだ。事件の捜査を進めるホームズは、鍵を握るジプシーの占い師シムに出会う。ホームズ、ワトソン、シムの3人はイギリス、フランス、ドイツ、そしてスイスへと次々に大陸を横断して捜査を進めるが、次第に危険度を増してゆく。果たしてホームズたちは、いかにしてモリアーティ教授の陰謀に立ち向かうのか…?
ガイ・リッチー監督、ロバート・ダウニーJr.主演の「シャーロック・ホームズ」シリーズ第二弾。今作はヨーロッパ全体を巻き込んだ壮大な悪事を企むホームズの天敵、モリアーティ教授が登場し、ホームズを翻弄する。モリアーティ教授の陰謀は1890年代という社会の変遷期ならではのもので、時代性を感じさせる。前作に引き続き、ジュード・ロウ演じるワトソンとホームズのコンビも健在で、仲良くケンカしている。『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」でブレイクしたノオミ・ラパスが、エキゾチックなジプシー女性役で登場している点も注目だ。

「シャーロック・ホームズ」シリーズの続編。前作は76点を付けました。
シャーロック・ホームズと言えば頭脳戦!かと思いきや、前作と同様…いやっ前作以上にアクション満載で「ダイハード」並みのアクションを探偵がこなしています(笑)ホームズの強引すぎるほどのやり方は納得できません。個人的にはドンパチよりも頭脳戦を期待していたので、ちょっとガッカリでした。最愛のアイリーンをいきなり殺しちゃうのは驚きましたが、代わってヒロイン的な存在になった占い師のシムザはパっとしません。モリアーティ教授の怖さもイマイチ伝わってこない。モリアーティ教授が天才だったのかすら分かりません(笑)ストーリー展開の速さにも強引さを感じてちょっと不満です。アクションシーンは少なくして、分かり易くじっくり作って欲しかった!展開が速すぎて全てを理解出来ませんでした。場面場面もアクションシーンは良かったと思うけど…

ラストも、あれだけ高い滝壺に落ちていったのに助かるってのは、さすがのホームズでも納得いかないし、次のシーンで、生きていた事をあっさりバラすってのも面白さに欠けます。続編もあるらしいですが、アクション映画じゃなくてミステリー映画として作ってほしいです。頑張れガイ・リッチー!

この作品の評価・・・・67点
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戦火の馬

2012年03月14日 00時06分50秒 | 映画評論サ行
製作年:2011年
製作国:アメリカ
2012年3月2日公開
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:ジェレミー・アーヴァイン,エミリー・ワトソン,デイヴィッド・シューリス
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第一次世界大戦前夜のイギリスの農村で、1頭の美しい馬が貧しい農家にひきとられる。この家の少年アルバートは、“ジョーイ”と名付けられたその馬とかけがえのない友情を結ぶ。しかし戦争が始まると、ジョーイは英国軍の軍馬として売られ、フランスの戦地に送られる。アルバートはジョーイを探すため、徴兵年齢に満たないにもかかわらず入隊し、最前線フランスに向かう。ジョーイは死と隣り合わせの過酷な日々のなか、軍馬を誰よりも大切にするイギリス人将校、ドイツ軍を脱走した少年兵の幼い兄弟、両親を失ったフランスの少女らと巡り合う。過酷な運命に立ち向かう人々との出会いと別れを繰り返しなら、やがてジョーイは彼らの希望となり、“奇跡の馬”と呼ばれる。
巨匠スティーヴン・スピルバーグの待望の監督最新作。原作は1982年にイギリス人作家マイケル・モーパーゴが発表したもの。舞台版は、第65回トニー賞で5部門に輝いている。第1次世界大戦下の激動のヨーロッパを舞台に、戦火に引き裂かれてしまう主人公の少年アルバートとその愛馬ジョーイの、かけがえのない絆の物語がドラマチックに展開する。第84回アカデミー賞では、作品賞を含む6部門でノミネート。

カウボーイとエイリアン戦わせた巨匠スピルバーグ監督。本作は第84回アカデミー賞で作品賞を含む6部門にノミネートされましたが、残念ながら受賞はなりませんでした。しかし正統派で王道の感動作品に仕上がっていて、久しぶりに「映画館で観て良かった!」と素直に思える作品でした。スピルバーグ監督は、エイリアンなんかより、本作のような正統派の感動モノを作ってほしい!
一見すると“戦争映画”という重いイメージもありますが、あくまで戦争は背景の1つであり、人間と馬の絆がメインに描かれています。戦争によって引き離された主人公アルバートと馬のジョーイ。過酷な運命を背負いながらも、生き抜く力、信じる力を忘れずにいたからこそ奇跡が起きたのだと思います。そして、戦争の悲劇を望んでいる人は誰一人としていないのだと感じました。

敵対している国同士でも馬は敵ではない。お互いがその時だけは武器を捨ててジョーイを助けるシーンが印象的でした。あんなふうにお互いを助け、認め合い、思いやれば、きっと世界から戦争は無くなると思います。戦争の悲惨さと、人間ドラマ、そして馬との絆が上手く描かれた良質な作品です。

この作品の評価・・・・80点
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セカンドバージン

2012年03月13日 10時36分45秒 | 映画評論サ行
製作年:2011年
製作国:日本
2011年9月23日公開
監督:黒崎博
出演:鈴木京香,長谷川博己,深田恭子,天野義久,ヌル・エルフィラ・ロイ
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出版業界で名の知れた辣腕専務・中村るいは、出張でマレーシアを訪れる。そこで、鈴木行と再会する。行はるいより17歳年下で、万理江という妻がいた。しかし、るいと行は激しく愛し合った恋人同士だった。日本から遠く離れた異国の地で思いがけない再会を果たした2人だったが、行はるいの目の前で銃弾に倒れる。なぜ行はこんなことになったのか、なぜ5年前、何も言わずにるいの前から姿を消したのか…。コーランが遠くに聞こえるなか、行は生死の間をさまよっていた。るいは、そばにいる行を、切ないほど遠くに感じていた。そんな2人の前に、思いがけない人物が現れる。
NHKドラマ10枠で放送され、社会現象を巻き起こした、大石静脚本によるTVドラマ「セカンドバージン」。20代の頃に離婚して以来、仕事一筋に生きてきた45歳のキャリア女性と、既に妻を持つ17歳下の男性。年齢を越え、困難な状況を越えて求めあい、命さえもかける主人公たちのスキャンダラスな純愛を描いた物語は、大人の女性たちから大きな共感を得た。その話題作を、鈴木京香、長谷川博己、深田恭子ら主要キャストはそのままに映画化。

ドラマ版は観てませんでした。でもドラマを映画化する場合って初心者でも分かり易いように多少は考慮してくれるもの。そう思ってましたが…なんだこれ!ドラマを観ていない自分からしたら、途中から始まった感じがしてモヤモヤ感がありました。これだけ観ただけじゃ分からないって!内容も薄っぺら過ぎる!行さんは自己中な男って印象だし、るいはお節介のおばさんって印象。「別に2人がどうなろうと、どうでもいいよ」とさえ思ってしまいました。妻と不倫女が1人の男を奪い合うなんて…うん、どーでもいい(笑)仕事だけの関係と言いながら、次のシーンではベッドで愛し合ってるって…ドラマ観てた人にとっては納得出来るのかもしれないけど、初心者からしたら「えっ?何故に?」と疑問に感じてしまう。そういう大事なところ、監督は何故削ろうと思ったのだろうか?

一体この映画は何を伝えたかったのだろうか…?「不倫は良い事です。不倫は文化です」とでも言いたいのか?(笑)

この作品の評価・・・・40点
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ヒューゴの不思議な発明

2012年03月12日 01時35分20秒 | 映画評論ハ行
製作年:2011年
製作国:アメリカ
2012年3月1日公開
監督:マーティン・スコセッシ
出演:エイサ・バターフィールド,クロエ・グレース・モレッツ,サシャ・バロン・コーエン
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1930年代のフランスはパリ。父を火事で失ったヒューゴは、駅の時計台に隠れ住み、駅の時計のネジを巻いて毎日を過ごしていた。独りぼっちになった彼の唯一の友だちは、父が遺した壊れたままの“機械人形”。その秘密を探るうちに、機械人形の修理に必要な“ハート型の鍵”を持った少女イザベルと、過去の夢を捨ててしまった老人ジョルジュに出逢う。やがてヒューゴは、それぞれの人生と世界の運命をも変えてしまうほどの秘密のメッセージが機械人形に隠されていることを知る。機械人形に導かれたヒューゴの、世界を修理するための冒険が今、始まる。
スコセッシ監督が1930年代のパリを舞台に、初めて3Dに挑戦。鍵となるのは“機械人形”と“映画”だ。父がヒューゴに遺した機械人形の修理が完了した時、機械人形は動き出し、「ジョルジュ・メリエス」という署名の入った月の絵を描く。その名はイザベルの養父の名前であり、映画界からこつ然と姿を消した、世界初の職業映画監督の名前でもある。子どもたちの冒険が老人の頑な心を溶かし、忘れていた映画への夢を蘇らせるという、映画への愛にあふれた一作。

本年度アカデミー賞で作品賞と 監督賞を含む最多11部門でノミネートされた。惜しくも作品賞は逃してしましたが、撮影賞、美術賞、視覚効果賞、録音賞、音響効果賞の最多5部門を受賞しました。
3D効果って「アバター」以来、アタリが無かったので今回も2Dで観るつもりでしたが、行った映画館が3D上映のみだったのでメガネをかけて鑑賞。週末だったので前から2列目しか空いてない!スクリーンの近さがハンパない!これは失敗したかなと思いましたが、3Dが予想以上に良かったです♪そのおかげで映画冒頭から自分がスクリーンの中にいるような感覚。これは「アバター」以来の3Dアタリかもよ!?
さて、話題の本作ですが、さすが『タクシードライバー』『ディパーテッド』の巨匠マーティン・スコセッシ監督です。細かいところまで丁寧に描かれています。パパ・ジョルジュ製作の映画の描写が特に好きです。こうやって昔の人は映画を作ってきたのかと思うと、映画の素晴らしさが伝わってきます。

しかしストーリーを考えると、タイトルと内容が合ってないような気がします。「ヒューゴの不思議な発明」ってタイトルだけど…ぶっちゃけヒューゴは何も発明してないよね?(笑)ヒューゴのお父さんも何かしたわけじゃないし、パパ・ジョルジュが全てを作り上げてきた印象を持ちました。ヒューゴと、友達の女の子が駅の中を冒険して、怪しげな人形を完成させて…さぁここから話が広がる!?のかと思いきやそうでもなかった人形が書いた絵がヒューゴのお父さんからのメッセージだったら話が感動的になったと個人的には思います。人形をもっと活かした演出を期待してたのに、残念でした。公安官や花屋のラブストーリーもこの映画に必要あったかな?
ストーリーとしては物足りなさもあります。ファンタジー映画のように見えますが子供向けではない。しかし、映像の綺麗さや全体の雰囲気の良さと映画製作への人々の熱意を感じられる作品だと思います。

この作品の評価・・・・67点
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スクリーム4:ネクスト・ジェネレーション

2012年03月11日 00時54分06秒 | 映画評論サ行
製作年:2011年
製作国:アメリカ
2011年10月29日公開
監督:ウェス・クレイヴン
出演:デイヴィッド・アークエット,ネーヴ・キャンベル,コートニー・コックス
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ハロウィーンのゴーストフェイスのマスクをかぶった犯人による連続殺人事件から10年が経った。生き残ったシドニーは自叙伝を書いて成功し、事件を基にした映画シリーズ『スタブ』は若者たちの間で人気を博していた。故郷に戻り、出版記念のサイン会をしていたシドニーのもとに、元人気リポーターのゲイルがやってくる。2人は久々の再会を喜ぶが、会場にゲイルの夫デューイたち保安官が駆け込んでくる。2人の女子高生が惨殺され、犯人のものと思われる携帯の電波をこの会場から受信したという。
90年代後半よりスタートし、大ヒットを記録した人気ホラー映画シリーズの最新作。先の読めない展開と意外な真犯人、スプラッター映画の殺人シーンを皮肉りながら、捻りを加えた方法で若者たちが次々と殺されていく展開の面白さが、約10年ぶりに復活した。シリーズを通しての主人公シドニー役は、もちろんネーヴ・キャンベル。デイヴィッド・アークエット、コートニー・コックスらお馴染みの主要メンバーももちろん出演している。

今までの3作品は全部観たかなぁ?正直覚えてません10年ぶりにゴーストフェイスが帰ってきました!
意外な人が犯人なのがこのシリーズの面白いところ。そして殺人鬼だけど、ちょっとドジなところも面白い。最初からビビりまくって半目で観てました(笑)すごいスピードで登場人物たちをどんどん殺していきますが、それとは逆に全然犯人を捕まえられない警察のアホっぽさも目立ちます。ストーリー展開としては新鮮さはあまり無く先が読める感じです。でも、とにかく刺す刺す刺す!!なので古典的なホラーのツボを押さえてると思います。ホラーが苦手な人でも観れるかもしれませんよ。

この作品の評価・・・・70点
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