股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

ガール・オン・ザ・トレイン

2017年04月30日 16時00分31秒 | 映画評論カ行
製作年:2016年
製作国:アメリカ
日本公開:2016年11月18日
監督:テイト・テイラー
出演:エミリー・ブラント,ヘイリー・ベネット,レベッカ・ファーガソン
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夫トムと離婚し、深い悲しみに沈むレイチェル。そんな彼女を慰めるのが、かつてトムと暮らしていた家の近所に住む夫婦の仲むつまじい姿だった。通勤電車の窓から二人を眺めてはトムと過ごした日々を思い出す彼女だったが、その夫婦の妻が不倫にふけっている現場を目撃する。次の日、電車を降りて彼らの様子を確かめようとするが、不意に記憶を失ってしまう。やがて自分の部屋で大けがを負った状態で目を覚ましたレイチェルは、その人妻が死体で発見されたのを知るが…。
ポーラ・ホーキンズの小説を基にしたミステリー。通勤電車の窓から人妻の不倫現場を目撃したのを機に、殺人事件に巻き込まれる女性の姿を追う。メガホンを取るのは、『ジェームス・ブラウン ~最高の魂(ソウル)を持つ男~』などのテイト・テイラー。『プラダを着た悪魔』などのエミリー・ブラント、『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』などのレベッカ・ファーガソンらが集結する。待ち受ける衝撃のラストに息をのむ。

人妻の不倫現場を目撃した主人公が殺人事件に巻き込まれていくストーリー。もっとホラー要素の強い映画かと思っていたのですが、昼ドラでありそうなレベルのちょいドロドロしたお話というレベル。とりあえず人間関係がややこしい。それに加えてレイチェル、アナ、メガンの3人の女性が主要人物なのだが、アナとメガンの見分けが最初の方つかないの(笑)まぁ中盤から徐々に理解できてきましたが。わざわざ映画にするほどのスケールではない。ラストの展開に驚かされることもなく…。恩ナを甘く見たら痛い目に合うということかな。男は単純で、何もかもが上手く行ってると思い込んでいる。だけど女は全てを知ってる…。あー怖い怖い。夫婦って怖い(笑)世の中ゲスな奴ばかりだなと、この映画を観ると思います。アルコール中毒の主人公の常時酩酊っぷりや妄想っぷり、3人の女性の関係性は観ていて面白かったけど、レイチェルは酒も飲んで記憶も曖昧で若干のストーカー気質もあったので、そのせいで共感ができないというか緊張感が弱くなってしまったのが残念なところ。レイチェルがもっとしっかりしていればなぁ。いや、それじゃ映画にならないのか(笑)
ルーク・エヴァンスもっと見たかったな~

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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グッドモーニングショー

2017年04月29日 12時29分21秒 | 映画評論カ行
製作年:2016年
製作国:日本
日本公開:2016年10月8日
監督:君塚良一
出演:中井貴一,長澤まさみ,志田未来,池内博之,林遣都,濱田岳,吉田羊,松重豊
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朝のワイドショー「グッドモーニングショー」のメインキャスター澄田真吾はある日、勝手に付き合っていると思い込むアシスタントの小川圭子から生放送中に自分たちが交際している事実を打ち明けようと言われる。その上プロデューサーの石山聡から番組の打ち切りを宣告されるなど、散々な展開に落ちこむ。さらに突然起こった立てこもり事件の犯人からの要求で、澄田が現場で犯人と交渉する羽目になり…。
テレビのワイドショーを舞台に、『踊る大捜査線』シリーズの脚本などで知られる君塚良一がメガホンを取ったコメディー。番組メインキャスターの男が巻き込まれる災難だらけの1日を、情報番組と報道番組とのいざこざや、過酷な視聴率競争といったテレビ業界の裏事情を盛り込みながら描く。受難続きの主人公には中井貴一、彼を翻弄するアシスタントの女子アナを長澤まさみが熱演。そのほか志田未来、吉田羊、濱田岳、松重豊、時任三郎ら芸達者が勢ぞろいする。

テレビ番組キャスターの男の身に降りかかる災難だらけの1日を描いた本作。なんだろうか…。フジテレビの映画なのだけど、昨今のフジテレビのつまらなさを露呈したような作品でした。この茶番劇というか真剣に映画を作ろうとする気があるのかと思うくらい。生放送中にあんなグダグダな番組を流すなんてありえない。中身が空っぽなんですよ。ドタバタのワイドショーの裏側を見られるのは面白かったけど、それでももう少し真面目に作ってはくれないものか。コメディ映画としても全然笑えなかったです。最後は感動させよう泣かせようという演出も寒い。長澤まさみ演じる女性アナウンサーは不謹慎な発言をしたのに、堂々と戻ってきてるし。犯人の動機も弱くないか?長男の結婚の話も必要ある?吉田羊は必要ある?嘘の投票を公開したのも、まぁなんか寒いよね…。安っぽいテレビドラマを見せられた感じです。

この作品の評価・・・・★★★☆☆☆☆☆☆☆(満点は★10)
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ワイルド・スピード ICE BREAK

2017年04月28日 21時38分53秒 | 映画評論ヤラワ行
製作年:2017年
製作国:アメリカ
日本公開:2017年4月28日
監督: F・ゲイリー・グレイ
出演:ヴィン・ディーゼル,ドウェイン・ジョンソン,ジェイソン・ステイサム,ミシェル・ロドリゲス
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誰よりも仲間を愛し大切にしてきたドミニクの裏切りにより、彼らの結束は崩れようとしていた。だが、彼の行動には謎のサイバーテロリストが関与していることがわかる。レティやローマンらはドミニクを取り戻すため、最大の敵デッカート・ショウと手を組むが…。
世界的なヒットを記録したカーアクション『ワイルド・スピード』シリーズの第8弾。ヴィン・ディーゼルふんする主人公ドミニクの裏切りによって、強固な絆で結ばれていたファミリーが崩壊の危機にひんするさまを描く。ドウェイン・ジョンソン、ミシェル・ロドリゲスといった続投組のほか、オスカー女優のシャーリーズ・セロンとヘレン・ミレン、クリント・イーストウッドの息子スコット・イーストウッドら豪華キャストが新たに参戦。意表を突く波乱の展開に加え、巨大潜水艦まで登場する氷上カーチェイスにも注目。

このシリーズもシリーズ8作目になりました。このシリーズは全て観てきていますし好きな映画です。5作目の「ワイルド・スピード MEGA MAX」は年間ランキング13位、7作目の「ワイルド・スピード SKY MISSION」は年間ランキング11位を付けたので今回は初の年間ベスト10入りに期待していました。
今回も主役級のキャストが勢揃い。ポール・ウォーカーが事故で亡くなりシリーズ存続も危ぶまれていましたが、こうして続いてくれるのは嬉しいです。シリーズを重ねるごとにアクションが派手になっていますが、今回も凄いことになっています(笑)車が上から落ちてくるわ、潜水艦が出てくるわ、ミサイルが飛ぶわで、もう凄過ぎる!派手はシリーズ最高なのかもしれません!しかし明らかにCGと思うシーンも幾つか…。街中を車がゾロゾロ集まるシーンはCG丸わかりでちょっと残念でした。分かりやすいストーリー展開は観やすい一方で、他のアクション映画との違う捻った展開を見せつけて欲しかったかなと思います。まぁワイルド・スピードらしさは今回も健在でしたけどね。前作で敵役だったジェイソン・ステイサムが今回は味方になったためか、なんだかチームのハゲ率が高くなったような気がしました(笑)やっぱり色んな意味でポール・ウォーカーの存在は偉大だったなと思いました。
このまま続くと次くらいには宇宙行っちゃうんじゃないの?もはやカークションじゃなくなってる(笑)

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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バーニング・オーシャン

2017年04月24日 00時56分38秒 | 映画評論ハ行
製作年:2016年
製作国:アメリカ
日本公開:2017年4月21日
監督:ピーター・バーグ
出演:マーク・ウォールバーグ,カート・ラッセル,ジョン・マルコヴィッチ,ジーナ・ロドリゲス
official site

メキシコ湾沖80キロメートルにある石油掘削施設「ディープウォーター・ホライゾン」で、海底油田からの逆流によって上昇した天然ガスへの引火が原因で大爆発が発生。現場で働いていた作業員126人が施設内で足止めを食らう。事故により多数の行方不明者と負傷者を出す大惨事となり…。
『ローン・サバイバー』のピーター・バーグ監督とマーク・ウォールバーグが再びタッグを組んだパニックムービー。2010年に実際にメキシコ湾沖で起きた事故を題材に、石油掘削施設内に取り残された作業員たちの脱出劇をドラマチックに描写する。『ヘイトフル・エイト』などのカート・ラッセルや『RED』シリーズなどのジョン・マルコヴィッチらが共演。臨場感たっぷりの手に汗握る展開に引き込まれる。

2010年に起きたメキシコ湾原油流出事故を題材にした作品。海底油田より逆流した天然ガスにより大爆発し、施設だけでなく海面一面も火の海になった。11名が亡くなりアメリカ史上最悪の原油流出事故になった。第89回アカデミー賞では視覚効果賞、音響効果賞にノミネートされた。アカデミー賞にノミネートされただけあって、迫力が凄い!いや物凄かったです!本物の現場なのではないかと思うくらい緊迫した映像が最後まで続きます。ホラー映画を観ているような怖さと緊張感があります♪火災現場からの脱出劇を軸に描かれているため、詳しい事故原因であったり、遺族やご損害に対する対処などは描かれていません。難しい用語や、いま何の作業をしているのか、理解出来る人は少ないだろうと思います。とにかく大火災に戸惑い逃げ惑う作業員たちの姿を描いているだけ。そのせいか、人間ドラマや事故原因の究明が削られているのでオチが無いように感じました。前半部分の事故が起きるまでの話もちょっと長かった。まぁ事故の経緯を見せるだけのドキュメンタリー映画のような仕上がりでした。どこに怒りをぶつけていいのか分からない遺族の姿は何とも言えない…。遺族の気持ちを思うと心が痛みます。安全を怠ると取り返しの付かない事故に繋がる…

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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イーグル・ジャンプ

2017年04月23日 11時10分41秒 | 映画評論ア行
製作年:2016年
製作国:イギリス/アメリカ/ドイツ
劇場未公開
監督:デクスター・フレッチャー
出演:タロン・エガートン,ヒュー・ジャックマン,クリストファー・ウォーケン

マイケル・エディ・エドワーズは幼い頃からオリンピックに出場することを夢見てきたが、運動音痴な上に極度の近眼を抱えていた。ある日、偶然見たスキージャンプに興味を持った彼は、国の代表選手を目指すためドイツの雪山へ向かい、そこで知り合った元オリンピック代表選手ブロンソン・ピアリーにコーチを依頼する。才能のないエディを相手にしようとしないピアリーだったが、大怪我をしても挑戦し続けるエディの姿に心を動かされ、コーチを引き受けることを決意する。
イギリスで初めてスキージャンプのオリンピック代表選手となった実在の人物マイケル・エドワーズの半生を、「キングスマン」のタロン・エガートン主演で映画化。ピアリー役にヒュー・ジャックマン。「キック・アス」「キングスマン」のマシュー・ボーン監督が製作を手掛け、俳優としても活躍するデクスター・フレッチャーがメガホンをとった。

イギリスのスキージャンプのオリンピック代表となった実在の人物マイケル・エドワーズの半生を描いた本作。こんなにもトントン拍子で上手くなっていくものかは疑問に感じますが、実在の人物マイケル・エドワーズが運の良さと努力を惜しまない姿に驚きと感動をもらいました。「オリンピックに出ることに意味がある」彼の言葉が印象的でした。勝ち負けや記録に拘ることも大事だが、何事も恐れることなく挑戦することが大事。周囲から反対されても、イジメにあっても、エディの真っ直ぐな気持ちは変わらない。そんなエディの姿に影響されて変わっていくコーチのピアリー。努力で人は何にでも幾らでも成長できるのかなと思いました。ジャンプ台へ向かうエレベーターの中でのメダリストの言葉…「僕と君は時計の1時と11時。離れているようで一番近い」という言葉はスポーツマンとしての真摯に向かう者だからこそ言える言葉なのだろう。
話の流れも王道ではありますが分かりやすくて最後まで楽しめます。スキージャンプはあまりピンとこない競技ですが、この映画を観ると命懸けのスポーツに思えました。エディも下手したら大怪我や死んでたかもしれない…。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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美女と野獣

2017年04月22日 00時40分27秒 | 映画評論ハ行
製作年:2017年
製作国:アメリカ
日本公開:2017年4月21日
監督:ビル・コンドン
出演:エマ・ワトソン,ダン・スティーヴンス,ルーク・エヴァンス,ケヴィン・クライン
official site

進歩的な考え方が原因で、閉鎖的な村人たちとなじめないことに悩む美女ベル。ある日、彼女は野獣と遭遇する。彼は魔女の呪いによって変身させられた王子で、魔女が置いていったバラの花びらが散ってしまう前に誰かを愛し、愛されなければ元の姿に戻ることができない身であった。その恐ろしい外見にたじろぎながらも、野獣に心惹かれていくベル。一方の野獣は…。
ディズニーが製作した大ヒットアニメ『美女と野獣』を実写化した、ファンタジーロマンス。美しい心を持った女性ベルと野獣の恋の行方を見つめる。メガホンを取るのは、『ドリームガールズ』や『トワイライト』シリーズなどのビル・コンドン。『コロニア』などのエマ・ワトソン、『クリミナル・ミッション』などのダン・スティーヴンス、『ドラキュラZERO』などのルーク・エヴァンスらが顔をそろえる。幻想的なビジュアルに期待が高まる。

全米では歴代興行収入を塗り替えるヒットを記録している大ヒットアニメ「美女と野獣」の実写化作品。アニメ版を観たことはありませんが劇団四季のミュージカル「美女と野獣」を鑑賞した事があるのでストーリーは知っておりました。まぁ当たり前ですが内容は「美女と野獣」です(笑)当たり前ですが予想通りの展開になっていますが映像の美しさに魅了されました。やはり天下のディズニー!美術、脚本、演出など隙の無い作り方をしていて最後までキラキラしていました。それに加えてキャスト陣の歌の上手いこと♪ミュージカル調の演出は自然でエマ・ワトソンの歌声は聴いていてとても心地よかったです。ルーク・エヴァンス演じるガストンの美声にも惚れました(笑)他の人のレビューを読むと、アニメ版と比べて削られているシーンが幾つかあるそうで、確かに野獣とベルがお互いに惹かれ合って距離が縮まっていく点が少なかったかなと思いました。しかし映像の美しさや細部に至るまでのこだわり。有名なダンスシーンは分かっていながらも感動しました♪そしてエマ・ワトソンや呪いによって変身させられたキャラクターたちの可愛さに満足の映画です。しいて言うなら王子に戻った時の俳優さんがもっとイケメンだったら良かったかも(笑)最近のディズニー映画の中では一番だと思います

この作品の評価・・・・★★★★★★★★☆☆(満点は★10)
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怪物はささやく

2017年04月20日 00時11分28秒 | 映画評論カ行
製作年:2016年
製作国:アメリカ/スペイン
日本公開:2017年6月9日
監督:J・A・バヨナ
出演:ルイス・マクドゥーガル,シガーニー・ウィーヴァー,フェリシティ・ジョーンズ,リーアム・ニーソン
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13歳の少年コナーは、裏窓から教会の墓地が見える家で難病の母と暮らしている。ある晩、コナーの前に怪物が現われ、これから3つの「真実の物語」を語ること、そして4つ目の物語をコナー自身が語るよう告げる。しかもその内容は、コナーが隠している「真実」でなければならないという。嫌がるコナーをよそに、怪物は夜ごと現われては物語を語りはじめる。
イギリスの作家パトリック・ネスによる世界的ベストセラーを、「永遠のこどもたち」のJ・A・バヨナ監督が実写映画化。孤独な少年と怪物による魂の駆け引きを幻想的な映像で描いたダークファンタジーで、スペインのアカデミー賞と言われるゴヤ賞で9部門を受賞した。「PAN ネバーランド、夢のはじまり」のルイス・マクドゥーガルがコナー役で主演を務め、母親役を「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」のフェリシティ・ジョーンズ、祖母役を「エイリアン」シリーズのシガニー・ウィーバーが演じる。リーアム・ニーソンが怪物の声を担当し、モーションキャプチャーにも挑戦。

久しぶりの試写会。孤独な少年と怪物との駆け引きを描いたダークファンタジー。難病の母親と暮らす少年コナーは、母親が崖から落ちる悪夢に毎晩うなされる日々を送る。部屋でスケッチブックに絵を描いていると窓の外から大きな物音が…。そこにあったイチイの木が突然怪物に変身しコナーに迫ってこう告げる。「今からお前に3つの物語を話す。4つ目の物語はお前が話せ」というお話。怪物のCGは自然でした♪母親の病気、学校でのいじめ、祖母との関係、父親の存在…若干13歳のコナーにとっては抱えきれないほどの悩みを持っていた。人には言えない自分の本当の気持ち。きっと怪物はコナーに本当の気持ちを気付かせたかったのだろう。辛い環境から抜け出したい逃げたいと思う気持ちは誰もが持っているもの。でも逃げることのではなく、目の前の事実に向き合うことが大切さなのだと感じました。コナーの葛藤や苦悩が伝わる良質な作品だと思います。現実に向き合えたコナーはきっと立派な大人になれるでしょう。コナーが救われたことに安心しましたが最後の感動やオチが少々弱いかなと。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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涙するまで、生きる

2017年04月17日 12時52分58秒 | 映画評論ナ行
製作年:2014年
製作国:フランス
日本公開:2015年5月30日
監督:ダヴィド・オロファン
出演:ヴィゴ・モーテンセン,レダ・カテブ

フランスからの独立運動が熱を帯びる、1954年のアルジェリア。軍人だった過去を持つ教師ダリュは、殺人容疑で裁判にかけられることになったアラブ人モハメドを山の向こうにある町へ送るよう憲兵から命を受ける。山道を進んでいく途中、モハメドに復讐を果たそうとする一団からの襲撃、反乱軍の戦闘などと対峙するダリュとモハメド。二人はさまざまな危険を切り抜けていく。
「異邦人」「ペスト」などで知られる文豪アルベール・カミュの短編小説「客」を基にしたヒューマンドラマ。フランスからの独立運動真っただ中にある1950年代のアルジェリアを舞台に、殺人の容疑者の男と彼を移送する男が友情を育んでいく。メガホンを取るのは、ショートフィルムを中心に活躍してきた新鋭ダヴィド・オロファン。主演は『危険なメソッド』などのヴィゴ・モーテンセン。『ゼロ・ダーク・サーティ』などのレダ・カテブが共演を果たす。

殺人容疑者の男と、その男を移送することになった男の友情を描いた本作。改めてヴィゴ・モーテンセンのカッコ良さに気付かされる作品でした(笑)フランスとアルジェリアの抗争は恥ずかしいことによく知らなかったのですが、複雑な抗争があったことが伝わってくる。登場人物は、ほぼ男2人だけ。2人だけだからこそ男同士の友情の絆が深まっていく過程がよく分かります。自由を勝ち取るために、希望を見つけるために、困難な時代であっても時代に振り回されることなく自らの道を信じて歩き出す男たちの姿はとても素敵でした。物静かな映画ではありますが、人間の醜さと美しさを描いた良い映画でした。自然の中で生きることで人って変わるものなのかも…

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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ピートと秘密の友達

2017年04月15日 18時20分03秒 | 映画評論ハ行
製作年:2016年
製作国:アメリカ
日本公開:2016年12月23日
監督:デヴィッド・ロウリー
出演:ブライス・ダラス・ハワード,オークス・フェグリー,ウェス・ベントリー,カール・アーバン
official site

ある日、グレースは、6年間誰とも関わらず森の奥深くで生活していた少年ピートを発見する。彼はひとりぼっちで暮らしていたわけはなく、秘密の友達“エリオット”と共に縦横無尽に森の中を駆け回っていたという。このグレースとピートとの出会いがきっかけで、エリオットの存在が知れ渡り…。
うっそうとした森の中で、一緒に過ごしてきた少年と謎めいた生き物エリオットとの掛け替えのない絆を描いた冒険ファンタジー。子役のオークス・フェグリーが主人公を好演。『ジュラシック・ワールド』などのブライス・ダラス・ハワードと、名優ロバート・レッドフォードらが共演。少年と不思議な生き物との友情や、彼らを取り巻く人々とのハートウォーミングな物語が胸に染みる。

ディズニー映画!なのに公開されてもほとんど話題にならなかった…まぁ観たら納得しました(笑)王道で予想通りのストーリー過ぎて新鮮味が全く無い!エリオットの愛らしさとCGの綺麗さは良かったけど、それよりも脚本に捻りが全く無いのです。森に住むドラゴンだけど人間たちが自然を破壊し続けて、それに怒ってドラゴンが暴れまくけど少年が抑えてハッピーエンド…う~ん何でこの時代にこんな普通の話をディズニーは考えたのか…。悪者が登場しないのも子供向けとは言え、物足りなさが残る。エリオットが何故にピートをすぐに受け入れたのか、エリオットの心情の変化が分かりませんでした。ピートも人間界に馴染むのが早過ぎて違和感。オチも予想通り過ぎて笑える。ドラゴンと少年が交流する映画って多くないか?豪華な出演者のわりには内容が普通の映画でした。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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LION/ライオン ~25年目のただいま~

2017年04月14日 01時09分57秒 | 映画評論ヤラワ行
製作年:2016年
製作国:オーストラリア
日本公開:2017年4月7日
監督:ガース・デイヴィス
出演:デヴ・パテル,ルーニー・マーラ,デヴィッド・ウェンハム,ニコール・キッドマン
official site

インドのスラム街。5歳のサルーは、兄と遊んでいる最中に停車していた電車内に潜り込んで眠ってしまい、そのまま遠くの見知らぬ地へと運ばれて迷子になる。やがて彼は、オーストラリアへ養子に出され、その後25年が経過する。ポッカリと人生に穴があいているような感覚を抱いてきた彼は、それを埋めるためにも本当の自分の家を捜そうと決意。わずかな記憶を手掛かりに、Google Earth を駆使して捜索すると…。
『英国王のスピーチ』などのプロデューサー、イアン・カニングが製作に名を連ねた実録ドラマ。幼少時にインドで迷子になり、オーストラリアで育った青年が Google Earth を頼りに自分の家を捜す姿を追う。メガホンを取るのは、テレビシリーズや短編などを手掛けてきたガース・デイヴィス。『スラムドッグ$ミリオネア』などのデヴ・パテル、『ドラゴン・タトゥーの女』などのルーニー・マーラ、名女優のニコール・キッドマンらが顔をそろえる。

インドで迷子になりオーストラリアで養子として育った青年が、自分の家、そして家族を探す物語。インドで起きている現実。年間8万人もの子供たちが行方不明になっていることを知り驚きました。この作品も実話を基にした作品です。愛情をいっぱい与えてくれた育ての親がいても、25年間経っていても、やはり生みの親に会いたいと思う気持ちは当たり前のことなのかもしれない。自分が生きている事、自分が幸せに暮らしている事を伝えたい…サルー、そして弟を見失ってしまった兄、帰りを待ち続ける母の気持ち考えると切なくなりました。恵まれない子供たちがインドだけじゃなくて世界中にたくさんいる。誰と暮らすか、どこで暮らすか、幸せは人それぞれなのだろう。お金に困らない裕福な生活を送っても満たされない幸せ。愛する人、大切な人を想い続けることが本当の幸せへと繋がるのだろうと感じました。サルーの諦めなかった気持ちが奇跡を生みました。同時に悲しい事実も…。
5歳のサルーを演じたサニー・パワール君の演技力の高さと可愛さが印象的でした。一人ぼっちの孤独と恐怖を表現した演技は本当に素晴らしい!もちろん大人になったサルーを演じたデヴ・パテルも良かった。まさか「スラムドッグ$ミリオネア」の少年がこんなイケメンになるなんて(笑)育ての親を演じたニコール・キッドマンの存在感もさすがです。感動と衝撃の作品。暗い気持ちになるシーンもあるが、色んな形の家族愛を感じられる素晴らしい作品でした。アカデミー作品賞は「ムーンライト」よりも個人的にはこちらだったと思う。
最後まで観るとこの映画のタイトル“ライオン”の意味が分かります。なるほど、そういうことだったか…。エンドロールの実際の映像に泣かされました。

この作品の評価・・・・★★★★★★★★★☆(満点は★10)
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ジェーン

2017年04月13日 19時13分41秒 | 映画評論サ行
製作年:2016年
製作国:アメリカ
日本公開:2016年10月22日
監督:ギャヴィン・オコナー
出演:ナタリー・ポートマン,ユアン・マクレガー,ジョエル・エドガートン,ノア・エメリッヒ
official site

ニューメキシコで夫のハムと娘の三人で平穏な日々を過ごしていたジェーンだったが、ハムが悪名をとどろかせているビショップ一家を率いるジョン・ビショップに撃たれてしまう。重傷を負って苦しむ夫と娘を守る決意をしたジェーンは、以前付き合っていた南北戦争の英雄でもあるダンに助けを請う。久々の対面を果たしたのを機に過去を思い返す二人。そして、ビショップ一家との対決が近づいていた。
『ブラック・スワン』や『マイティ・ソー』シリーズなどのナタリー・ポートマンが、製作と主演を務めたウエスタン。ニューメキシコを舞台に、夫を傷つけた悪漢に戦いを挑む女性とその手助けをする元恋人の姿を描く。メガホンを取るのは、『ウォーリアー』などのギャヴィン・オコナー。『スター・ウォーズ』シリーズなどのユアン・マクレガー、『ウォーリアー』にも出演したジョエル・エドガートンらが共演している。ナタリーが見せるガンアクションに注目。

ニューメキシコを舞台に、夫と娘を守るために悪漢との対決に挑む女性を描いた本作。ナタリー・ポートマンはどんな役をしても美しい!家族を守るためにジェーンは元彼のダンに助けを請い、2人で悪党に挑みます。自分の妻が元彼と手を組んでると思うと、いくらケガをしてる夫としても複雑な気持ちだろうなと思いました(笑)まぁ中盤からジェーンの過去が明らかになっていくので、ハムもダンも彼女を放っておけないと思う気持ちは分かる。それでもナタリー・ポートマンの美しさが大きいだろう。美人は得なんだよ。女性が主役の西部劇はなかなかないので新鮮でした。西部劇ですが銃撃戦は控えめな方。それよりも家の周りに爆弾の罠を仕掛けたり、男女の気持ちをメインに描かれています。悪党役のユアン・マクレガーがあまり悪そうに見えなかったのが残念…。夫が死んだ途端に、昔の男に乗り換えられるものだろうかつまらなくはなかったけどご都合主義の展開で、観終って振り返ると普通の西部劇だったなという印象です

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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高慢と偏見とゾンビ

2017年04月12日 14時10分01秒 | 映画評論カ行
製作年:2016年
製作国:アメリカ/イギリス
日本公開:2016年9月30日
監督:バー・スティアーズ
出演:リリー・ジェームズ,サム・ライリー,ジャック・ヒューストン,ベラ・ヒースコート
official site

18世紀のイギリスで、謎のウイルスが原因で大量のゾンビが出現し、人々を襲撃するという事件が発生。田舎で生活しているベネット家の、エリザベスら5人姉妹はカンフーを駆使してゾンビと戦う毎日を過ごしていた。ある日、エリザベスは大富豪の騎士であるダーシーに出会うも、高慢な振る舞いに嫌気が差す。やがて、二人は共に戦うことになるが…。
イギリスを舞台にした恋愛小説の名作「高慢と偏見」とゾンビを融合させ、ベストセラーになった原作を実写化したアクション。ゾンビと戦う日々を送るヒロインが大富豪の騎士と出会い、高慢な彼と嫌々ながらも共闘し、心を開いていく姿を描く。監督は『きみがくれた未来』などのバー・スティアーズ。出演は、『シンデレラ』などのリリー・ジェームズと『コントロール』などのサム・ライリーら。古典とゾンビの調和と、スタイリッシュなアクションにくぎ付け。

イギリスを舞台にした恋愛小説「高慢と偏見」にゾンビを融合させた異色アクション。十数年前にキーラ・ナイトレイ主演の「プライドと偏見」を観たことを思い出しました。内容忘れたけど…(笑)まぁ恋愛映画に邪魔にならずにゾンビが混ざったきた感じで違和感はありませんでした。お嬢様たちが華麗なドレス姿を見せたと思ったら、次の瞬間ゾンビたちをバッサバッサと殺していくのは観ていて痛快でした。グダグダになるかと思ったらホラー要素とラブストーリー要素がバよく混ざっていて意外と悪くなかったです。ゾンビ映画が苦手な人でも楽しめるし何も考えずに観るには丁度いい作品。B級映画っぽさはあるけどセットや衣装にお金がかかってるなと思いました。ただホラー好きの自分としてはグロさが控えめだったのが残念(笑)ハエを使って死臭を探る方法は斬新で面白かったですが♪ベースの『高慢と偏見』の世界を崩したくなったのか主要な登場人物たちが誰も死なないっていうのは少々物足りなさもある。ベースを崩したくなかったせいで、ぶっ飛んだゾンビ映画の演出を期待していた自分のような人には淡々とした印象の映画でした。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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聖の青春

2017年04月11日 12時20分00秒 | 映画評論サ行
製作年:2016年
製作国:日本
日本公開:2016年11月19日
監督:森義隆
出演:松山ケンイチ,東出昌大,染谷将太,安田顕,柄本時生,竹下景子,リリー・フランキー
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幼少期から難病を患う村山聖は、入退院を繰り返す中で将棋と出会い、15歳で森信雄に師事する。10年後、名人になる夢をかなえるべく上京した聖は周囲に支えられながら将棋に全力を注ぎ、七段に昇段したころ、同世代で名人のタイトルを獲得した羽生善治に激しいライバル心を抱く。さらに将棋に没頭する聖だったが、がんが彼の体をむしばんでおり…。
29歳の若さでこの世を去った天才棋士・村山聖の生涯をつづる大崎善生のノンフィクションを、松山ケンイチ主演で映画化。幼いころより患う難病と闘いながら将棋の道を突き進んだ村山の壮絶な人生を、羽生善治をはじめとする同世代の棋士との死闘や、彼を支える師匠や両親たちの愛を通して描く。『宇宙兄弟』などの森義隆がメガホンを取り、『マイ・バック・ページ』などの向井康介が脚本を担当。大幅な体重増量など徹底した役作りに挑んだ松山の熱演が光る。

29歳の若さで亡くなった天才棋士・村山聖さんの生涯をつづった本作。個人的に将棋は全然やらないし、村山聖さんという人も知りませんでした。 “東の羽生 西の村山”と言われるほど羽生善治さんのライバル的な存在だったんですね。病魔に侵されながらも、勝つことにこだわり諦めず戦い続けた村山聖さんの姿に感動と尊敬を感じました。天才と言われていながらも、中身は普通の20代の男性。羽生さんとの食事で緊張して会話が続かなかったり、「死ぬまでに女を抱いてみたいな」なんて言っちゃうところに親近感を覚えました。正直、将棋に興味が無い人にとってはあまり興味が湧く作品ではありませんし、万人受けする作品ではないのは確かです。でも残された時間を痛みに耐えながら命を懸けてまで好きな事に注ぐ姿は、人として同じ20代として共感したり勇気をもらいました。松山ケンイチはこの役のために体重を増やしたそうですが



この変わりよう。凄いの一言です!羽生善治役の東出昌大も大根演技でしたが今回はハマり役でした。真剣で緊張感を感じられる対局中のシーンはとても良かった。しかし将棋棋士を描いた映画なのだから、もっと対局シーンを増やして欲しかったです。最後の羽生さんとの対局も長くなってもいいから丁寧に細かく見せてほしかった。村山聖さんの生涯を描いているなら、将棋に関係のないシーンが多すぎて淡々とし過ぎている気がしました。僕が将棋に詳しければ楽しめのかな?

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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四月は君の嘘

2017年04月10日 15時56分09秒 | 映画評論サ行
製作年:2016年
製作国:日本
日本公開:2016年9月10日
監督:新城毅彦
出演:広瀬すず,山崎賢人,石井杏奈,中川大志,甲本雅裕,板谷由夏,檀れい
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類いまれな才能を持つ天才ピアニスト有馬公生は、母親が他界してから演奏できなくなってしまう。高校2年生のある日、幼なじみを通じて彼は勝ち気で自由奔放なバイオリニスト宮園かをりと出会う。その独創的な演奏に触れたことで、公生は再びピアノと母との思い出と向き合うようになる。一方のかをりは、ある秘密を抱えており…。
第37回講談社漫画賞に輝き、アニメ版も放送された新川直司による人気コミックを実写映画化。母の死をきっかけにピアノが弾けなくなった天才ピアニストの少年と、自由奔放なバイオリニストの少女が、互いの才能を認め合い成長していく姿を切ない恋模様を交えて描く。『海街diary』などの広瀬すずと、『ヒロイン失格』などの山崎賢人が主演を務める。監督は『潔く柔く きよくやわく』などの新城毅彦、脚本をテレビドラマ「砂の器」や『ストロベリーナイト』シリーズなどの龍居由佳里が手掛ける。

母の死がキッカケでピアノが弾けなくなった少年と、バイオリニストの少女の恋模様を描いた作品。最近の原作ありきの実写化恋愛映画って広瀬すずと山崎賢人ばかり主演しているような気がするのだが…まぁいいや。“音楽”と“恋愛”と“病気”を混ぜた青春映画って感じです。よくある展開に少々飽き気味…。映像の美しさと、音楽の心地よさでカバーしたつもりだが、映画全体の薄ぺらさは隠しきれなかった。母親との確執は最後までスッキリしなかったけど、あれでいいのかな?かをりの病名も最後まで分からないままだったし…。川に飛び込んだら危ないよ(笑)泣かせようという演出もちょっと嫌でした。でも主要キャスト4人の爽やかな演技はとても良かったと思います。いきものがかりの主題歌も良かった♪悪くはないし普通だと思いますがこんな映画って今まで腐るほど実写化されてきているので、もうそろそろ止めるべきでは?

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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はじまりへの旅

2017年04月07日 19時03分24秒 | 映画評論ハ行
製作年:2016年
製作国:アメリカ
日本公開:2017年4月1日
監督:マット・ロス
出演:ヴィゴ・モーテンセン,フランク・ランジェラ,ジョージ・マッケイ,サマンサ・イズラー
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アメリカ北西部の森の奥深くで、6人の子供と暮らしているベン・キャッシュ。子供たちは社会と接点を持っていないが、厳格なベンが課す特訓と熱心な教育によって全員がスポーツ選手並みの体力を誇り、6か国語を自在に話し、長男に至ってはあらゆる名門大学に合格していた。そんな中、入院していた子供たちの母レスリーが他界し、一家は葬儀が行われるニューメキシコへ向けて旅に出ることに。およそ2,400キロメートルもの長い道のりを行く彼らだが、世間知らずゆえに先々で騒動を起こしてしまう。
第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門での監督賞受賞を筆頭に、各国映画祭で賞を獲得したロードムービー。森の奥深くで社会と交わらずに生きる一家が、死んだ母親の葬儀のためにアメリカの北西部から南西部へと旅をしながら騒動を巻き起こす。監督は、俳優としても活躍する『あるふたりの情事、28の部屋』などのマット・ロス。『イースタン・プロミス』などのヴィゴ・モーテンセン、『パレードへようこそ』などのジョージ・マッケイ、『フロスト×ニクソン』などのフランク・ランジェラらが顔をそろえる。

森で暮らす一家が、死んだ母の葬儀に出席するために都会へ旅をしながら巻き起こす騒動を描いた本作。ベンの変わった教育は一見すると周囲から批判されて当然なのかもしれない。しかしそんな環境だからこそ子供たちは素直に強く育っていくのだと思う。都会で暮らすことが幸せなのか?お金を持っていることが幸せなのか?学校に通うことが幸せなのか?頭が良いことが幸せなのか?家族について、幸せについて色々と考えさせられる映画でした。便利になった現代社会ではなく、自分自身で道を開けるような人間になってほしいと思ってベンは子供たちと森で暮らす生活を選んだのだろう。しかし死んだ奥さんの両親の考えも正しいんだな。正解なんて無いのが人生。子育てにの正解は無い。人それぞれに生きやすい世界で生きればいいだけ。不器用な父親の姿を見て子供たちもベンが気付かないうちに育っていく。一度は離れ離れになってもやっぱり父親の事を尊敬して一緒にいたいと気付く子供たちの姿が感動的でした。自分は何でも揃っていて何でも買える生活を送っているけれど、ベン家族のように貧乏でも家族でのびのびと生きるような生活もちょっとだけ体験してみたくなりました。でもスマホもテレビもある今の生活の方が良いけど(笑)
しかし劇中では子供に万引きさせる場面があり、唯一そこだけは許せませんでした。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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