製作年:2023年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年10月20日
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオ,ロバート・デ・ニーロ,ジェシー・プレモンス
20世紀初頭のアメリカ・オクラホマ州。先住民族のオーセージ族は、石油を掘り当てて莫大な富を得るが、その財産を狙う白人たちが彼らに近づく。白人たちはオーセージ族を言葉巧みに操っては財産を次々と取り上げ、やがて命までも奪っていく。悪事が加速していく中、オクラホマを訪れたアーネスト・バークハート(レオナルド・ディカプリオ)は、オーセージ族の女性モーリー・カイル(リリー・グラッドストーン)と出会って恋に落ちる。
実話を基にしたデイヴィッド・グランの「花殺し月の殺人--インディアン連続怪死事件とFBIの誕生」を実写化したサスペンス。石油を採掘したアメリカ先住民の部族から富を奪おうとたくらむ白人たちの姿を、ある男女の恋を絡めながら描く。監督は『沈黙 -サイレンス-』などのマーティン・スコセッシ。『ウルフ・オブ・ウォールストリート』などでスコセッシ監督と組んできたレオナルド・ディカプリオのほか、ロバート・デ・ニーロ、ジェシー・プレモンス、リリー・グラッドストーンらが出演する。
にっ!?にっ!?206分!?上映時間を見た時にびっくらポンしてしまった。おそらく僕が今まで映画館で観た映画の中では最長の上映時間でしょう。トイレ我慢できるか不安だったので、上映前に2回行きました。その甲斐あって206分、無事に乗り越えられました。
ちなみに調べたら同じくマーティン・スコセッシ監督の2019年の作品「アイリッシュマン」も209分の上映時間だったんですね。そういえば家で2回に分けて観た記憶がある(笑)
さて本題。上映時間206分の長さを感じさせない重厚な人間ドラマで最後まで飽きる事なく物語に没頭してました。1920年代のアメリカ・オクラホマ州。石油を掘り当てて巨額の富を得た先住民族のオーセージ族の連続不審死を描いたサスペンス。オーセージ族の連続不審死が軸に描かれてはいますが、主人公のアーネストを演じたディカプリオのダメ男っぷりが秀逸。優柔不断なダメ男アーネストと、ロバート・デ・ニーロ演じる極悪非道な金の亡者キングの関係に終始ドキドキハラハラさせられっぱなしでした。普通の人、良い人そうに見える人間こそ、裏の顔があるといこと。人を簡単に信用してはいけない。それが家族であろうとも…。さっきまでニコニコ笑っていた人間に、後ろから頭を撃たれる恐怖…。虫を殺すかのように次々と巧みな話術で人を騙すデニーロが怖かった。淡々とした殺人シーンも怖かった。レオ様とデニーロ、2人の名俳優の演技合戦だけでも観る価値ありです。
先住民を殺して土地や金品を奪っていたことが史実なのだから、欲に目がくらんだ人間って怖い…
この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)