製作年:2017年
製作国:日本
日本公開:2018年5月25日
監督:瀬々敬久
出演:生田斗真,瑛太,夏帆,山本美月,富田靖子,佐藤浩市
OFFICIAL SITE
ジャーナリストを目指していたが挫折し、生活のため町工場で働くことになった益田は、同時期に働き始めた鈴木という男と出会う。鈴木は周囲と交流せず、過去を語ろうとしなかったが、同い年の二人は次第に打ち解け友情を育んでいく。しかしあるきっかけから、益田は鈴木が17年前に世間を騒然とさせた連続児童殺傷事件の犯人ではないかと考え……。
「天使のナイフ」「Aではない君と」などで知られる作家・薬丸岳のミステリー小説を、『ヘヴンズ ストーリー』などの瀬々敬久監督が映画化。凶悪事件を起こした元少年犯と思われる男と、その過去に疑念を抱く同僚の友情と葛藤を描く。『人間失格』などの生田斗真と、生田とは『土竜の唄 香港狂騒曲』などで共演し瀬々監督とは『64-ロクヨン-』で組んだ瑛太が2人の男を体現する。
友人が日本中を震撼させた凶悪事件の元殺人犯だったら…。被害者、加害者、被害者家族、加害者家族、マスコミ…少年犯罪に関わる人のさまざまな視点から物語が同時進行で進んでいきます。実際に自分がどういう形であれ、事件に巻き込まれたとしたらどう思うかと、観ながら考えてしまいました。この映画のテーマは「罪を犯した人間は幸せになってはいけないのか」ということ。人を殺した人間は当然ながら一生罪を償って生きていかなければならない。しかし加害者が刑を終えて、社会復帰させて“人”として生きさせることも大切なのかもしれない。本当の正解は分かりません。長い上映時間の中で、最初から最後まで重い空気が流れます。闇を抱えた瑛太の演技が非常に上手くて引き込まれました。ですが…肝心の脚本の粗さが目立っていました。同時進行で複数の話が続くのは良いとして、それが最後に繋がるのかと思ったら、そんな事はなく。佐藤浩市のエピソードであったり、富田靖子のエピソードは正直必要がない。それなら主人公の益田の過去や、鈴木が犯した事件についてもっともっと深く描くべきだし、観客もそれを一番に期待して映画館に足を運んでいるはず。登場人物が全員闇を抱えて過去に何かあったはずなのに、その過去が何も描かれていない。これじゃあ誰にも共感できるはずもない。話を1つに絞るべきだった。せっかく重厚なテーマを扱っているのに、焦点がぶれてしまって…感動も泣きも無く惜しい!
鈴木は更生して静かに暮らす日々で、益田と友人になれたはずなのに、いつのまにか益田に裏切られて美代子にも拒否され姿を消す…。益田も、鈴木を追い詰めてしまい自分の過去を話すことすら出来なかったことを後悔する。家族や親友にも素直に本当の気持ちを伝えられないもどかしさ。心許せる人が傍にいてくれたら、きっと凶悪事件なんて起きないのかなと思いました。
この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
製作国:日本
日本公開:2018年5月25日
監督:瀬々敬久
出演:生田斗真,瑛太,夏帆,山本美月,富田靖子,佐藤浩市
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ジャーナリストを目指していたが挫折し、生活のため町工場で働くことになった益田は、同時期に働き始めた鈴木という男と出会う。鈴木は周囲と交流せず、過去を語ろうとしなかったが、同い年の二人は次第に打ち解け友情を育んでいく。しかしあるきっかけから、益田は鈴木が17年前に世間を騒然とさせた連続児童殺傷事件の犯人ではないかと考え……。
「天使のナイフ」「Aではない君と」などで知られる作家・薬丸岳のミステリー小説を、『ヘヴンズ ストーリー』などの瀬々敬久監督が映画化。凶悪事件を起こした元少年犯と思われる男と、その過去に疑念を抱く同僚の友情と葛藤を描く。『人間失格』などの生田斗真と、生田とは『土竜の唄 香港狂騒曲』などで共演し瀬々監督とは『64-ロクヨン-』で組んだ瑛太が2人の男を体現する。
友人が日本中を震撼させた凶悪事件の元殺人犯だったら…。被害者、加害者、被害者家族、加害者家族、マスコミ…少年犯罪に関わる人のさまざまな視点から物語が同時進行で進んでいきます。実際に自分がどういう形であれ、事件に巻き込まれたとしたらどう思うかと、観ながら考えてしまいました。この映画のテーマは「罪を犯した人間は幸せになってはいけないのか」ということ。人を殺した人間は当然ながら一生罪を償って生きていかなければならない。しかし加害者が刑を終えて、社会復帰させて“人”として生きさせることも大切なのかもしれない。本当の正解は分かりません。長い上映時間の中で、最初から最後まで重い空気が流れます。闇を抱えた瑛太の演技が非常に上手くて引き込まれました。ですが…肝心の脚本の粗さが目立っていました。同時進行で複数の話が続くのは良いとして、それが最後に繋がるのかと思ったら、そんな事はなく。佐藤浩市のエピソードであったり、富田靖子のエピソードは正直必要がない。それなら主人公の益田の過去や、鈴木が犯した事件についてもっともっと深く描くべきだし、観客もそれを一番に期待して映画館に足を運んでいるはず。登場人物が全員闇を抱えて過去に何かあったはずなのに、その過去が何も描かれていない。これじゃあ誰にも共感できるはずもない。話を1つに絞るべきだった。せっかく重厚なテーマを扱っているのに、焦点がぶれてしまって…感動も泣きも無く惜しい!
鈴木は更生して静かに暮らす日々で、益田と友人になれたはずなのに、いつのまにか益田に裏切られて美代子にも拒否され姿を消す…。益田も、鈴木を追い詰めてしまい自分の過去を話すことすら出来なかったことを後悔する。家族や親友にも素直に本当の気持ちを伝えられないもどかしさ。心許せる人が傍にいてくれたら、きっと凶悪事件なんて起きないのかなと思いました。
この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)