股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

狼の死刑宣告

2010年05月30日 00時33分39秒 | 映画評論ア行
製作年 : 2007年
製作国 : アメリカ
2009年10月10日公開
監督 : ジェームズ・ワン
出演 : ケビン・ベーコン,ギャレット・ヘドランド,ケリー・プレストン
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投資会社で働く男ニックは、愛する妻と2人の息子を持ち、幸せな家庭生活を過ごしていた。しかし、ガソリンスタンドに押し入ったギャングの襲撃にあい、ニックの目の前で長男のブレンダンが殺されてしまう。ギャングに加入するための度胸試しが殺人の目的だった。裁判で満足のいく結果が得られないと覚ったニックは、自らの手で犯人への復讐を果たすが、その男はギャングのボスの弟だった。そして復讐は新たな復讐を招き…。
「愛する家族を殺された男が、法に頼らず自らの力で裁きを下す」と言えば、オールド映画ファンにはチャールズ・ブロンソン主演の『狼よさらば』がまず浮かぶだろう。低予算の映画だった『狼よさらば』は、スマッシュヒットを記録し、続編が次々と作られたばかりか、同じテーマの作品も数多く製作された。社会が暴力的になっていく中、理不尽に家族を殺された者の復讐心が共感を呼んだのだろう。そして30年後の今、その『狼よさらば』の原作者によるもうひとつの復讐劇を映画化。決して強くはない普通の男が、暴力の応酬により変貌していく様がリアルに描かれている。駐車場での長回しの追跡シーンは見ものだ。

愛する家族を殺された男の復讐劇を描いた作品。アメリカ版「さまよう刃」といった感じ。どこにでもいる普通の家族に襲い掛かる悲劇。息子を殺された父親は、少年法の壁に疑問を抱き、やがては自らの手で復讐を始める。「家族の仇をとった希望」×「人を殺してしまった絶望」ケヴィン・ベーコンの豹変ぶりは凄い!狂気と絶望に満ちた見事な演技です!復讐を正当化するつもりはないけど、人を殺していながら、これほど加害者が有利になるような世の中は許せない。もし自分の家族が殺されたら…自分もこの作品の主人公のような行動を起こすかもしれない。それが何も解決しないと分かっていても。何も失うものが無くなった人間に待っているのは絶望だけだ…。
人間の内面をえぐるような作品でした。だけど1人で敵のアジトに乗り込んでバッタバッタ倒していくのは、不自然さが少しあるかなと思います。

この作品の評価・・・・76点
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あの日、欲望の大地で

2010年05月29日 00時08分01秒 | 映画評論ア行
製作年 : 2008年
製作国 : アメリカ
2009年9月26日公開
監督・脚本 : ギジェルモ・アリアガ
出演 : シャーリーズ・セロン,キム・ベイシンガー,ジェニファー・ローレンス
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断崖にあるレストランでマネージャーを勤めるシルヴィアは、颯爽と仕事をこなしつつも、行きずりの男性と関係を重ねる孤独な日々を送っていた。ある日彼女の前に、マリアという少女を連れた男が現れる。シルヴィアには、誰にも言わずにきた過去があったのだ…。シルヴィアは少女時代、マリアーナと呼ばれていた。乳がんを患ったマリアーナの母は、妻子ある男性と恋に落ち、あるトレーラーハウスで情事を重ねていた。
『21グラム』『バベル』の脚本家であるギジェルモ・アリアガが初めて監督としてメガホンをとった本作。アリアガ作品の特徴である、複数の場所・時間を横断して進んでいく展開は、観る者を飽きさせないつくりになっている。シルヴィアを演じるシャーリーズ・セロンは、脚本に惚れこみプロデューサーとしても参加している。それだけに熱の入りようはさすがで、ヌードも披露している。また、家族がいながらも他の男性との情事に溺れていくシルヴィアの母を演じたのは、キム・ベイシンガー。かつてのセクシー女優が、切ない“女の性”を見事に表現している。母と娘がそれぞれ抱える“女の性”、男性にもぜひ観ていただきたい一作だ。

重厚な大人向けの作品。過去の過ちがこんなにも人を狂わせてしまう。幾つもの話が最後に1つに繋がる…最初は「ん?」って思う部分もあるが、過去と現在を描いていることに途中で気付き、終盤でまとまり方は上手い誰が悪いのか、何が悪いのか、その答えをこの映画の中で見つけるのは難しいのかもしれない…。誰もが幸せを求め続け、誰もが誘惑に負けてしまい、誰もが後悔をしながら生きていく…。「愛」とは何か?女性目線で描かれてはいるが男性が観てもきっと考えさせられる作品だろう。複雑な人間関係と心理描写を上手くまとめあげている。ただし、シルヴィアの行動とか若干理解し難い部分もあり、時間軸が逆に仇になってるような気もする。
ラストシーンのマリアの一言が唯一の救いである…

この作品の評価・・・・75点
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アリス・イン・ワンダーランド

2010年05月24日 01時01分57秒 | 映画評論ア行
製作年 : 2010年
製作国 : アメリカ
2010年4月17日公開
監督 : ティム・バートン
出演 : ミア・ワシコウスカ,ジョニー・デップ,ヘレナ・ボナム=カーター,アン・ハサウェイ
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想像力豊かな19歳のアリスは、退屈な男ヘイミッシュから求婚され、困惑して逃げ出してしまう。すると彼女の前に懐中時計を持った白いうさぎが現れる。うさぎのあとを追ったアリスは、あやまってうさぎの穴に転がり落ちてしまう。アリスがたどり着いた先は、アンダーランドと呼ばれるワンダーランド。その不思議な国は、独裁者・赤の女王によって支配されており、そこに暮す奇妙な住民たちは暗黒時代を終わらせる救世主の登場を待ちわびていた。そして、彼等はアリスこそがその救世主だという…。
『チャーリーとチョコレート工場』など、多くの傑作を世に贈り出してきたティム・バートン監督とジョニー・デップが、今度は映画史上最も摩訶不思議な世界への扉を開く。ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」のヒロイン、アリスの“その後の冒険”を完全オリジナル・ストーリーで描く。ジョニー・デップ演じる奇天烈な格好をしたマッド・ハンターのインパクトはもちろんのこと、赤の女王を演じたヘレナ・ボナム=カーターの怪演が凄まじい。ティム・バートンのイマジネーションによって生み出された不思議な国の個性豊かな住民たちが登場するなか、アリスを演じた新星ミア・ワシコウスカのピュアな存在感が光る。

映画館は物凄い人の数でした。3Dなので2千円も出して鑑賞しましたが、全然2千円の価値ないじゃないかぁー!!ティムバートン監督なら、そこそこ面白いのかと思ったら中身が薄すぎる。ギャグばっかり目立っていて、ストーリーに深みがありませんでした。
キャラクターはそれぞれ個性的で面白い。白うさぎも、マッドハッターも、赤の女王も、良い味出してます。でもそのキャラクターたちを活かしきれてないんだよね。アリスが赤の女王と戦って勝って、現実の世界に戻ってきて終わり…ってスムーズ過ぎるでしょー!アリスはどこでどう成長したのかが描かれていない!マッドハッターのダンスもよく分からないし(笑)
3D作品って3Dに力を入れすぎて肝心の物語がつまらない。

この作品の評価・・・・64点
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名探偵コナン 天空の難破船(ロスト・シップ)

2010年05月23日 22時59分56秒 | 映画評論マ行
製作年 : 2010年
製作国 : 日本
2010年4月17日公開
監督 : 山本泰一郎
原作 : 青山剛昌
声の出演 : 高山みなみ,山崎和佳奈,小山力也
official site

テロリスト「赤いシャムネコ」によって恐るべき細菌兵器が強奪された。7日後にこの細菌兵器を使ってテロを起こすという。その一方で鈴木財閥の相談役・鈴木次郎吉は怪盗キッドに挑戦状を出した。自身が完成させた世界最大の飛行船「ベル・ツリーI世号」からビッグジュエル「天空の貴婦人」を盗み出せというのだ。キッドもこの挑戦を受諾。飛行船にはコナン、蘭、小五郎、独占取材班らが乗り込み、キッドを待ち受けるのだった…。
青山剛昌原作の人気コミック「名探偵コナン」の劇場版第14弾。前作『漆黒の追跡者(チェイサー)』のシリーズ最大ヒットがまだ記憶に新しい中、今度の舞台は原作にも未登場である世界最大の飛行船だ。天空という閉鎖空間を舞台にコナン、キッド、テロリストらの思惑が絡み合い、物語は展開していく。そして、本作のもう1つの目玉は、キッドと蘭の関係だ。ふとしたことを切っ掛けにキッドに対する蘭の見る目が変わり、その想いは物語の進行とともに募っていく。こちらの結末も是非その目で見届けてもらいたい。ゲスト声優の大橋のぞみ、優木まおみが演じるキャラクターもそれぞれストーリー中の重要な役どころで登場している。

なんだかんだで今年も映画館で観たコナン。すごく良いってわけでもなく、つまらないってわけでもなく、コナンらしく丸く収めた作品でした。珍しく死人が出ないっていうのが子供向けなのかな?久しぶりに怪盗キッドも登場して、コナンとの対決というか協力というか掛け合いが良かったです。でも、推理ってほどの展開も無いのが残念今回は推理よりアクションがメインなのかな。それにしてもコナンの運動神経はどんどん上がり続けてる(笑)
ウイルスかと思いきや漆かよ!って思ったし、テロかと思いきや仏像泥棒だし…なんとも拍子抜けしてしまう
ゲスト声優の大橋のぞみちゃんが声を演じた男の子ですが、正直うっとおしかったです(笑)あんなに横からあーだこーだ言ってくるガキは好きじゃないなぁ。毛利小五郎の声が変わっちゃってるのが辛い。それを隠そうとしてるんだか小五郎ほとんど寝てるよね(笑)
来年の次回作に期待だ!

この作品の評価・・・・69点
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運命のボタン

2010年05月18日 00時55分01秒 | 映画評論ア行
製作年 : 2009年
製作国 : アメリカ
2010年5月8日公開
監督 : リチャード・ケリー
出演 : キャメロン・ディアス,ジェームズ・マースデン,フランク・ランジェラ
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1976年、ヴァージニア州のとある街。郊外に住むノーマとアーサーの夫妻の元に、謎の箱が届けられた。アーサーが開けてみると、そこには赤いボタンの付いた謎の装置が入っていた。その日の夕方、今度はノーマの元に謎の男が訪ねてくる。その男いわく、「ボタンを押せば現金100万ドルを手にする。しかしどこかであなたの知らない誰かが死ぬ」。夫妻は迷うが、生活が苦しいこともあってボタンを押してしまい……。
自宅に届けられたたった1つのボタンから始まる驚愕のサスペンス。押すと100万ドルという大金を手にするが誰かが死んでしまうというボタンを渡され、究極の選択を迫られた夫妻たどる運命を描いていく。原作は「アイ・アム・レジェンド」などで知られるリチャード・マシスンの短編で、かつてドラマ「新トワイライト・ゾーン」で映像化されている。そんな作品の長編化に挑んだのは『トニー・ダーゴ』の鬼才リチャード・ケリー。今回も難解かつミステリアスな展開で観客を驚かせる。ノーマを演じたキャメロン・ディアスはラブコメ作品とは異なる演技で新たな魅力を披露。謎の男スチュワードを演じたフランク・ランジェラも存在感を見せている。

ボタンを押せば100万ドル!しかし他人が死ぬ…。話としては面白そうだなと思ったけど実際はサスペンスというよりはSF色が強い!?普通の夫婦がボタンが届いた日から運命が変わってしまう展開。前半は確かに面白い!殺人事件、ボタンが届く、顔に火傷がある男、不審な高校生…。幾つもの謎があって、これが中盤までは続くけど後半は理解が難しい宗教っぽさが出てきて今ひとつピンとこない。結局オチは宇宙人だったのかな?無理矢理に話を繋げた感じがしてつまらなかったです
100万ドルもらえるボタンを目の前に置かれたら誰だって興味本位で押しちゃうだろうな~

この作品の評価・・・・58点
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ニュームーン/トワイライト・サーガ

2010年05月17日 00時13分26秒 | 映画評論ナ行
製作年 : 2009年
製作国 : アメリカ
2009年11月28日公開
監督 : クリス・ワイツ
出演 : クリステン・スチュワート,ロバート・パティンソン,テイラー・ロートナー
official site

転校生のベラは、妖しいほどに美しいクラスメイト・エドワードと恋に落ちる。だが彼は、100年以上も生き続けてきたヴァンパイアだったのだ…。彼の正体を知っても、恋心を止められないベラは、エドワードのそばにいるために自分もヴァンパイアになりたいと思い始める。だが自分と同じ苦しみをベラに味あわせたくないエドワードは、彼女の前から姿を消してしまう。最愛の人を突然失い、ふさぎこむベラ。そんな彼女の心を癒したのは、幼なじみのジェイコブだった…。
全世界で8500万部を突破した、ステファニー・メイヤーの超ベストセラーを映画化した第2弾。前作で世界的アイドルとなったロバート・パティンソン扮するエドワードは、自分が恋人に危険をもたらすことに耐えられず、失踪。そして彼の去った後、狼男のジェイコブがベラに急接近する。女子高生を吸血鬼と狼男が奪い合う、これぞファンタジーの極地ともいうべき三角関係が描かれるのだが、その反面、繊細な心情描写は妙にリアル。特に初恋にのめりこむあまり、身勝手で無謀な行動に走るヒロインの危うさには、ヒヤヒヤさせられるはずだ。この耽美な虚構と10代独特のリアリティの融合が、本シリーズの魅力だろう。出場は少ないが、あの“元”天才子役ダコタ・ファニングが顔を見せるのも見逃せない。

全米では記録的大ヒットでしたが、日本じゃそこまで話題にならなかったね前作がまぁまぁの良さだったので期待してたけど、今回は恋愛色が強くてあまり楽しめませんでした。2時間グダグダと吸血鬼と狼男どっちにするかなんて、どっちでもいいじゃん!って思ってしまうのは僕だけ?エドワードとベラの恋愛かと思いきや、ジェイコブが出すぎじゃないかなー。しかも何故に常に上半身裸!?(笑)エドワードだって、ベラを愛してるなら傍にいてやれよ!!って思うし…。少女マンガみたいな王子様がお姫様を守るっていう、ありがちな展開が残念でした…。続編にもあまり期待できないなーって言いつつ一応はチェックするんですが(笑)

この作品の評価・・・・65点
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エスター

2010年05月16日 00時45分25秒 | 映画評論ア行
製作年 : 2009年
製作国 : アメリカ
2009年10月10日公開
監督 : ハウメ・コジェ=セラ
出演 : ヴェラ・ファーミガ,ピーター・サースガード,イザベル・ファーマン
official site

赤ん坊を死産したショックから立ち直れずにいたケイトとジョン。この傷を癒すため、二人は養子を迎えることを決意する。訪れた孤児院で二人は他の子と交わらず一人で絵を描く少女に出会う。彼女の名はエスター。この聡明で絵が上手な少女を喜びとともに迎え入れたケイトだが、その直後から奇妙な事件が頻発する。ケイトはエスターに違和感を感じて周囲に警告するが、逆に孤立してしまう。そして、事件は家族にも及び始めた…。
無垢な子供が大人の目に触れないところで危険な事件を引き起こす…というのは、古くからあるスリラーのモチーフである。ある意味手垢がついているとも思われるこのテーマに対し、本作は従来の作品とは違った角度で解答を出している。ややもすると設定だけが一人歩きしかねないエスター役を、子役時代から豊富なキャリアを持つイザベル・ファーマンが見事に演じきっている。そして、様々な演技賞を受賞してきたベラ・ファーミガ、ピーター・サースガード、CCH・パウンダーらが作品にリアリティを与え、観客を作品世界に引きずりこんでいく。中盤から終盤にかけて怒涛の勢いで進むストーリーは圧巻。最初から最後まで目が離せない一作だ。

久しぶりの当たりなんじゃないか?
このエスターという女の子、序盤はドレスが似合うとっても可愛い女の子なんだけど、この子が怖い怖い!怖いというか怖すぎる!!上質のサイコホラーです。3人の子供たちの演技、すげぇ上手いよなー。
エスターを養子として家に招き入れてから起こり続ける不幸…。細かいところに気にせず、本作はとりあえず何も考えずに観ることをおススメします。お母さんや子供たちはすぐに気付くのにお父さんが鈍すぎる感じもするけどさ…。エスターの目的もハッキリ描かれてはいないけど、それはエスター自身が誰かの傍で尽くしたい気持ちが強すぎたのではないでしょうか。ラストの衝撃はなかなかです!まさかそういう事だったとは…!?
おススメです☆

この作品の評価・・・・83点
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アライブ -生還者-

2010年05月15日 23時20分02秒 | 映画評論ア行
製作年 : 2007年
製作国 : フランス
2009年4月11日公開
監督 : ゴンサロ・アリホン
出演 : ロベルト・カネッサ,グスタボ・セルビーノ,アドルフォ・ストラウチ

1972年10月。45名のラグビーチームによってチャーターされたウルグアイ空軍の軍用機が、モンテビデオからチリのサンチアゴに向けて飛び立った。しかし、アンデス山脈付近で乱気流に巻き込まれ、飛行機は墜落。奇跡的に45人中29人が生き残ったが、やがて食料は底をつき、極寒の環境で寒さと飢えと絶望が襲い始める。力尽きた者は次々と倒れ…。生き残った者たちは、国が捜索を打ち切ったことをラジオで知るのだった…。
イーサン・ホーク主演の映画『生きてこそ』の題材となった、“アンデスの聖餐”と呼ばれる飛行機墜落事故。遭難者たちは死者の人肉を食いつなぎ、氷点下の雪山で72日間生き抜いて、ついに脱出に成功した。16人の生還者のインタビューを採録しながら、その証言を基に当時の事故状況を再現(ドラマを随所に挿入)する。極限状態のサバイバルで、その時一体何が起こったのかを具に検証していく。生還者たちと遺族との交流で互いを癒しあう様子は、見る者に「それでも生き残ることの大切さ」を強く訴えかける。生還者と遺族が慰霊のため訪れる、アンデス山中の事故現場に立てられた墓標で祈りを捧げるシーンは感動的だ。

ドキュメンタリー映画って評価が難しいんだよね。飛行機の墜落によって極寒の地に取り残された者たちの2ヶ月にも及ぶ遭難生活を描いている本作。人間の本性というのは怖い
死という恐怖が目の前にきた時、人間はここまでの究極の決断をするものなのか…。自分なら…そうするのかも…実際の映像と再現映像を織り交ぜていますが、実際の映像を見ると緊張感が伝わってきます。もちろんその場の感情は本人たちしか知らないことだし、きっと自分が思ってる以上の恐怖や絶望があったのだろう。この状況で16人も71日間生き残ったことが凄い!!生と死は紙一重なのか
もう少しコンパクトに90分弱でまとめて欲しかったかな…

この作品の評価・・・・74点
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引き出しの中のラブレター

2010年05月12日 10時16分44秒 | 映画評論ハ行
製作年 : 2009年
製作国 : 日本
2009年10月10日公開
監督 : 三城真一
出演 : 常盤貴子,林遣都,中島知子,岩尾望,竹財輝之助,萩原聖人,本上まなみ
official site

FMラジオのパーソナリティ、真生(まい)は、ある日、北海道に住む少年から「笑わない祖父を笑わせるには?」と書かれたハガキをもらう。とっさに答えられなかった真生は、おじいちゃんを笑わせる方法を番組で募集。その方法が全国から寄せられるが、ある時、「もう募集はやめて欲しい」と再び少年から手紙が。この少年がどうしても気になる真生は、ひとり北海道に向う。実は真生には、絶縁した父を亡くしたという過去があった…。
伝えたくても伝えられなかった大切な想い。誰もが引き出しの奥深くに眠らせているのでは? そんなせつない想いを手紙で伝え、踏み出せなかった一歩を踏み出していく人々を描いた群像劇。ラジオの人気パーソナリティ、真生は、仲たがいしたまま父親を亡くしたことを後悔していた。しかし、真生は「引き出しの中のラブレター」という番組を自ら企画し、北海道に住む少年の家族を繋ぎながら、自分自身と向き合っていくのだった。メールの時代に、封筒にしたためる手紙の温かさを改めて感じる作品。出演は、常盤貴子、林遣都、萩原聖人、本上まなみほか。監督は、映画『花より男子ファイナル』の製作を手がけた三城真一。

普段伝えたくても伝えられない気持ち「ありがとう」「愛してる」「ごめん」…伝えようと思えばメールや電話で簡単に出来てしまうことを、あえてアナログなラジオで思いを伝える。ラジオパーソナリティをしてる久保田真生の番組に 北海道の高校生から 手紙が届く。自分の父と祖父は仲が悪く、そのせいで祖父が笑わなくなってしまった…。「祖父を笑顔にする良い方法はないか?」。父親を亡くした真生は、高校生の祖父に「手紙を書いてみませんか?」と提案するわけです。1つ1つの話が同時進行で進んで行くオムニバス形式ですが、それがラストに上手く混ざってくれて心温まる作品でした♪ラジオって良い!いやっ…思いを伝えるって良いもんだ!!(笑)強がって、あとで言えばいいやと思ってしまえば、いつのまにか言えなくなってしまうことも多い。後悔する前に感謝の気持ちを伝えなきゃ!

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BALLAD 名もなき恋のうた

2010年05月11日 12時11分48秒 | 映画評論ハ行
製作年 : 2009年
製作国 : 日本
2009年9月5日公開
監督・脚本 : 山崎貴
出演 : 草なぎ剛,新垣結衣,武井証,筒井道隆,夏川結衣,香川京子,大沢たかお
official site

ひょんなことから戦国時代にタイムスリップした小学生・真一は、春日という小国の廉姫と、姫を命がけで守ってきた侍・又兵衛と出会う。真一の面倒を見ることになった又兵衛は、最初は嫌がっていたものの、素直な心を持つ真一に徐々に気を許し、奇妙な絆を育んでいく。そんなある日、北関東の大名・大倉井高虎が美人の誉れ高い廉姫に婚儀を申し込む。国のことを思い、縁談を了承する廉姫と又兵衛。しかし幼なじみの二人は、この時代には決して叶わぬ身分違いの恋を、互いの胸深くにしまい込んでいるのだった…。
“ギャグアニメのはずなのに、オトナが泣ける!”と評判が広がり、普段はアニメ映画を見ない映画ファンまで劇場に殺到するという、異常事態が起こった『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』(02)。この今でも語り継がれる傑作を、『ALWAYS 三丁目の夕日』(05)の山崎貴が実写映画化した。勇猛な武将ながら女性にはウブな又兵衛を草「ョ剛が、美しく凛としたたたずまいの廉姫を新垣結衣が好演。また傲慢な敵将・大倉井高虎を演じた大沢たかおの凄みも見逃せない。幼稚園児から小学生に設定が変わっている“しんちゃん”こと真一を演じるのは、『いま、会いにゆきます』の映画版・TVドラマ版の両方で秋穂祐司役を演じ、注目された武井証(あかし)。本年度は『ぼくとママの黄色い自転車』でも主演を務めており、今もっとも注目を集める子役だ。

映画版クレヨンしんちゃんの実写化と言うが、お下品さや笑いの要素は全く無いので別物として考えていいだろう。ストーリー的には同じだけど恋愛モノとして完成度は高いほうだと思う。タイムスリップの作品って戦国時代の禁じられた恋。それは温かくもあり切ないものでもある…。又兵衛の女性には弱いが自身の国を守ろうとする男らしさ。そして又兵衛を信じ続ける廉姫。2人が互いに思い続ける気持ちは現代にも通じる部分があるだろう。そして2人に会ってから変わり始めた小学生の真一も良かった♪人生逃げちゃいけないんだよ!!(笑)戦いのシーンも邦画の割には迫力があったかな。
ラストは、アニメ通りの終わり方だけど見終わったあとに余韻が残るなかなかの作品だった。

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ソウ6

2010年05月09日 00時17分59秒 | 映画評論サ行
製作年 : 2009年
製作国 : アメリカ
2009年11月6日公開
監督 : ケヴィン・グルタート
出演 : トビン・ベル,コスタス・マンディラー,ベッツィ・ラッセル
official site

FBI捜査官ストラムが死体となって発見される。指紋が残されていたことなどから、死亡したジグソウの後継者はストラムではないか、というのが大方の見解となり、これで一連のジグソウ事件は幕引きかと思われた。しかしストラムの上役だったFBI捜査官エリクソンは、後継者は他にいるのではと疑惑を抱き、ホフマン刑事に接触する。一方、ジグソウの前妻ジルは、亡き夫が残した遺言と遺品をどう扱うのか、考えあぐねていた。ようやく彼女の心が決まった頃、新しい“ゲーム”が始まる。このゲームを最前列で見物しているのは、果たして誰なのか!?
2004年に登場した1作目『ソウ』以来、毎年ハロウィン・シーズンに新作が公開されてきた大ヒットシリーズ最新作。ふたつめのトリロジー(3部作)の完結編となる本作では、「ソウ」シリーズ全作で編集を担当してきたケヴィン・グルタートが監督に初挑戦。斬新な映像をクールに繋げてきた手腕が、演出にもいかんなく発揮されている。シリーズおなじみのキャストは、全作登板となるジグソウ役のトビン・ベル。3作目で死亡したジグソウが、登場人物たちの回想シーンの中でたっぷり登場するのは、ファンには嬉しい演出だ。『ソウ3』から登場したホフマン刑事役は、プロサッカー選手という異色の経歴を持つコスタス・マンディラー。

この人気シリーズも早くも6作目!復習しようしようと思ってたのに結局しなかった。
今まで残されている多くの謎。繋ぎとして描かれていた前作と変わって、今回はまとめられてて分かりやすい方だったと思います。そして前回のラストに描かれていたジグソウが妻に残した箱。この箱の謎が本作で明らかになります。しかし、この箱がそこまで重要なモノではなかったです…今回は保険会社のウィリアムがターゲットとなってますが、やはり今回もグロさは、かなりのもの!生き残るために自分の肉を切るなんて…痛いよぉー死を前にした人間ってここまで人格が変わってしまうものか…。回転木馬でも分かるとおり今回のシリーズ6作目は人間の裏の顔を上手く描ききっていたんではないでしょうか。ラストも意外な結末になってて、いかにもソウらしい展開です!謎の幾つかは解明されたけど、やっぱり最後にまた謎が増えた…。あの子誰だっけー???そして、ホフマン強えぇー!!!
次回7作目はシリーズ初の3Dだそうで、楽しみ♪

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タイタンの戦い 3D

2010年05月08日 23時06分05秒 | 映画評論タ行
製作年 : 2010年
製作国 : アメリカ
2010年4月23日公開
監督 : ルイ・レテリエ
出演 : サム・ワーシントン,ジェマ・アータートン,マッツ・ミケルセン
official site

古代ギリシャ世代、アルゴス国では、人間たちは慢心し、神への敬意を無くしていた。神々の王・ゼウスの石像を打ち壊し、冥界の王・ハデスの復讐にあう。ゼウスと人間の子である半神ペルセウスは、育ての親をハデスに殺され、人間の味方につく。ゼウスの命を受けたハデスは、アルゴス国の王女・アンドロメダを生贄に捧げねば、アルゴス国をクラーケンに襲わせると人間に告げる。ペルセウスは王女を救うため、地獄山へ旅立った…。
ギリシャ神話を映画化した1981年のカルト的名作『タイタンの戦い』を、最新のデジタル技術を使い、現代に再現した本作。ゼウスやハデスといった神々や、メデューサ、クラーケン、スコーピオンといったクリーチャーたちが、スクリーンを縦横無人に暴れまわっている。ゼウスと人間の間に生まれた半神である主人公・ペルセウスを演じるのは『アバター』のサム・ワーシントン。見事な肉体で甲冑を着こなし、“闘う男”を演じている。ギリシャ神話の有名なエピソードの映画化だが、神話を知らなくとも、見事な映像を観ているだけで楽しめる。監督は『トランスポーター2』のルイ・レテリエ。彼の持ち味の派手なアクションは、本作でももちろん健在。

「人間vs神」の戦い。聞いたことがある神の名前が出てくるので、つまらなくは無いけどストーリーに深みが無いのが残念3Dの凄さも伝わってこないし、半神の主人公が強いのか弱いのかよく分からないペルセウスと一緒に行動してた人たちが誰が誰なのか全く分からず、登場人物たちの個性も分からないまま死なれては、悲しくもなんとも思いません(笑)感情移入出来ないと言えばゼウス!自分は冥界の王として君臨して、ハデスを騙して地獄に落としたって時点でもうよく分からないけど、それ以上に「クラーケンを放て!」って言って人間にたちに罰を与えてるくせにペルセウスにパワー与えてるやん!?どっちの味方なんだよ!!(笑)これでは自分の力で神に挑むペルセウスが無意味になってしまう…。
結局一番強いのはゼウスでもクラーケンでもなくメドューサなんじゃないかな?3Dじゃなくても2Dで充分です。

この作品の評価・・・・67点
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シャッター アイランド

2010年05月01日 23時52分55秒 | 映画評論サ行
製作年 : 2009年
製作国 : アメリカ
2010年4月9日公開
監督 : マーティン・スコセッシ
出演 : レオナルド・ディカプリオ,マーク・ラファロ,ベン・キンズレー
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1954年9月、ボストンのはるか沖合に浮かぶ孤島“シャッター アイランド”。精神を患った犯罪者を収容するアッシュクリフ病院で、鍵のかかった病室から女性患者が煙のように消える。捜査のため、この孤島に降り立った連邦保安官のテディと新しい相棒のチャック。だが島内に女性患者の姿はなく、島外へ脱出した形跡も見あたらない。いったい彼女は、どこへ行ったのか? 唯一の手掛かりは、彼女が部屋に残した1枚の紙切れ。そこには、「4の法則」と題した暗号が記されていた…。
『ディパーテッド』でオスカーを獲得した、マーティン・スコセッシ監督×レオナルド・ディカプリオが贈る謎解きミステリー。凄惨な戦争体験と、妻の死という二重のトラウマに苦しむ保安官テディを、最近すっかり渋み走ったディカプリオが力演。外界から完全に閉ざされた精神病院の“秘密”に、じわじわと肉薄していくテディの二日間を、手に汗にぎる緊迫度で描き切る。さらに『ゾディアック』のマーク・ラファロ、主演作『ガンジー』でオスカーに輝いたベン・キングズレーら、脇役も超名優ぞろい! 彼らの目線や指先など、細かい表情が謎を解くカギになっているので、一秒たりとも気を抜けない。そうしたサインを見逃さぬよう作られた[超]日本語吹替版もあるので、2度・3度と鑑賞し、監督のたくらみを味わい尽くすのも一興だ。

マーティン・スコセッシ×レオナルド・ディカプリオの作品ってどうも好きになれない…。予告編やポスターを見る限り、驚愕の展開が待ち受けているのかと思いきや、よくあるオチでした…。2時間も待たせて結局そんなオチかよ!?なんつーか、M・ナイト・シャマラン監督が使いそうなオチです(笑)謎解きを観客にさせておいて答えはくだらないっていう展開にイライラ勘が良い人なら開始早々で分かるし、勘が悪い人ならラスト30分だけ観ればいい。2時間も長々と話をしていく作品ではない気がします。ただし、独特の世界観はやっぱり巨匠と言われるだけのことはある!DVDで何度も観ればこの作品の良さが分かるかもしれません

この作品の評価・・・・63点
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