股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

かがみの孤城

2023年08月29日 15時14分35秒 | 映画評論カ行

製作年:2022年
製作国:日本
日本公開:2022年12月23日
監督:原恵一
出演:當真あみ,北村匠海,吉柳咲良,板垣李光人,高山みなみ,芦田愛菜,宮崎あおい

映画『かがみの孤城』公式サイト

本屋大賞受賞・ファンタジーミステリーの最高傑作が待望の劇場アニメ化!2022年12月23日(金)全国公開

映画『かがみの孤城』公式サイト

 


中学生のこころは学校に居場所がなく、部屋に閉じこもる日々を送っていた。ある日突然、部屋の鏡が光を放ち、吸い込まれるように中へ入ると城のような建物があり、そこには見知らぬ6人の中学生がいた。さらに「オオカミさま」と呼ばれるオオカミの仮面をかぶった少女が現れ、城のどこかに隠された鍵を見つけたらどんな願いでもかなえると告げる。7人は戸惑いながらも協力して鍵を探すうちに、互いの抱える事情が明らかになり、徐々に心を通わせていく。
直木賞作家・辻村深月による本屋大賞受賞作を劇場アニメ化。学校に居場所がなく閉塞(へいそく)感を抱える少女が、ある日突然鏡の中の不思議な世界に迷い込み、そこで出会った6人の中学生たちと共に冒険する。『河童のクゥと夏休み』などの原恵一が監督、原監督作『カラフル』などの丸尾みほが脚本、『心が叫びたがってるんだ。』などの A-1 Pictures が制作を担当。オーディションで選ばれた當真あみが主人公の声を務めるほか、北村匠海、麻生久美子、芦田愛菜、宮崎あおいらが声優陣に名を連ねる。

同級生からのイジメられ、学校に居場所を無くした少女。迷い込んだ鏡の世界で繰り広げられる冒険を描いた本作。見ず知らずの7人が集められた理由、7人の中に芽生える絆、そして鏡の世界の謎が徐々に明らかになっていく展開は意外性もあって楽しめました。前半の何も起きそうにない空気から、オオカミに襲われる後半に入ると事態は一変します。学校という場所は、皆と同じ事をしなきゃいけない、周りと合わせなきゃいけない。個性がどうとうか、多様性がどうとか言われても、そこに自分の居場所が無いと感じてしまう気持ちは分かる。大人になると思い出話になるけど、あの頃は学校が全てだった。僕は奇跡的に平和な学校生活を送れたほうではあるけど、こころのような子はたくさんいるだろう。

「行かないんじゃない…行けないんだ…」

学校側の対応、親たちの反応、友達の関係…イジメや不登校など、7人それぞれが抱える悩みが1本の線に繋がっていき、自分自身で正解を出そうとする姿に感動をもらいました。7人と先生、オオカミさまの関係性にも驚きでした。お姉ちゃんとの再会シーンはちょっとウルっときました。
1人1人が違ってて当たり前だし、嫌な事は嫌って言わなきゃいけない。様々な視点から考えさせられる作品で、これは小中学生が観るべき映画だと思います。

「真実はいつも1つ」ってこれアドリブ!?(笑)

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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クリード 過去の逆襲

2023年08月28日 15時25分37秒 | 映画評論カ行

製作年:2023年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年5月26日
監督:マイケル・B・ジョーダン
出演:マイケル・B・ジョーダン,テッサ・トンプソン,ジョナサン・メジャース

映画『クリード 過去の逆襲』オフィシャルサイト

5月26日(金)公開 映画『クリード 過去の逆襲』オフィシャルサイト。

映画『クリード 過去の逆襲』オフィシャルサイト

 


ロッキー・バルボアと亡き父アポロ・クリードの魂を受け継ぎ、世界チャンピオンの座とともに家族も手に入れたアドニス・クリード(マイケル・B・ジョーダン)。ある日、出所したダミアン・アンダーソン(ジョナサン・メジャース)が、18年ぶりにボクサーとして彼の前に姿を見せる。ある事件で刑務所に入り、全てを失ったダミアンは、アドニスだけでなく彼の愛する者たちにも牙をむく。
『ロッキー』シリーズでロッキー・バルボアのライバルで親友でもあった、アポロ・クリードの息子を主人公にした『クリード』シリーズの第3弾。アドニス・クリードの前にかつての親友が現れる。シリーズを通して主人公を演じるマイケル・B・ジョーダンが監督も務め、『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』などのジョナサン・メジャースのほか、テッサ・トンプソンらが出演する。

ロッキーの親友:アポロ・クリードの息子を主人公にした『クリード』シリーズの第3弾。特に思い入れのあるシリーズではないが、今までの作品も観てきたので鑑賞。
クリードが再びリングに上がり死闘を繰り広げるストーリー。ボクシングの試合のシーンは相変わらずスピード感、迫力があって良かったです。まぁ思っていたほどクリードの試合シーンが少なかったですが…。夫婦や、娘との絆や、トレーナーとの絆も感じられて、守りたい者のために戦うクリードの姿が素敵でした。
しかし、腑に落ちないところがたくさんあって物語に集中できなかったのが本音。デイムが18年間も入っていた刑務所から出所して、まぁ多少の経験や筋トレくらいはしていただろうけど、ちょっと練習したくらいで試合で勝つなんてことは、さすがに無理があるだろう。というか何故にデイムが急にタイトル戦に出れることになったのか?反則ワザばかりしているのに勝つのだろうか?いやっ、そもそもの話、あの罪で懲役18年はさすがに無いです。デイムの人物背景が見えてこなさすぎて感情移入できませんでした。なんだか最後まで熱くなれず盛り上がりも弱かったです。
最後の試合も予想通りというか…。いきなり12ラウンドに飛ぶんかい(笑)
マイケル・B・ジョーダンのバキバキの身体が見れたのが救いでした。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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オットーという男

2023年08月25日 18時51分31秒 | 映画評論ア行

製作年:2022年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年3月10日
監督:マーク・フォースター
出演:トム・ハンクス,マリアナ・トレビーニョ,マヌエル・ガルシア=ルルフォ
オットーという男 | ソニー・ピクチャーズ公式

オットー(トム・ハンクス)は、近所を散策して少しでもルールを破った者を見つければ説教するなど、不機嫌な態度や厳格すぎる言動で町の人々に嫌われていた。しかし実はオットーは、妻に先立たれ、仕事も失い、孤独と絶望にさいなまれていたのだった。自ら命を絶とうとするオットーだが、そのたびに向かいの家に越してきたマリソル一家の邪魔が入り、思いを遂げることができない。マリソルから小さい娘たちの子守や車の運転を頼まれたオットーは、彼らとのやりとりを通してある変化を感じる。
フレドリック・バックマンの小説を原作にしたスウェーデン映画『幸せなひとりぼっち』を、『幸せへのまわり道』などのトム・ハンクス主演でリメイク。町で一番の嫌われ者だった男の人生が、向かいに暮らす一家との交流を通じて変化する姿を描く。監督は『プーと大人になった僕』などのマーク・フォースター。ドラマシリーズ「クラブ・デ・クエルボス」などのマリアナ・トレビーニョ、『スイートガール』などのマヌエル・ガルシア=ルルフォのほか、レイチェル・ケラーらが共演する。

Amazon Prime videoで100円レンタルをしていたのでポチっとな。スウェーデン映画『幸せなひとりぼっち』のリメイク作品。オリジナル版を観た記憶はあるが内容を忘れた…
夫婦の愛や、人の温かさ、人との繋がりを描いた王道のストーリーであり、1人の人間の人生が丁寧に描かれています。名優トム・ハンクスの演技力がまた物語に深みを持たせます。頑固親父のオットーの日常と、彼の若い頃の回想シーンが交互に描かれていて観やすい。なぜ彼がこんなに頑固な行動を取るのか、その理由が少しずつ明らかになっていく過程が観ていて楽しかったです。どんな人間にだって生きてきた人生の中に良い思い出も、悪い思い出もある。歳を重ねると、相手に強く当たってしまったり、自分の思い通りにいかないとイライラしてしまうことがある。でも人は一人では生きてはいけない。どんな人生を生きてきたとしても、人生の最期に「あなたがいてくれて良かった」と思われる人生って素敵だなと思いました。ご近所付き合いって大事(笑)
心温まる静かな感動をもらえる良い作品でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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ウーマン・トーキング 私たちの選択

2023年08月23日 17時15分05秒 | 映画評論ア行

製作年:2022年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年6月2日
監督:サラ・ポーリー
出演:ルーニー・マーラ,クレア・フォイ,ジェシー・バックリー

映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択』公式|6月2日(金)全国公開

映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択』公式|6月2日(金)全国公開

 


2010年の架空の村。独自の生活を営むキリスト教一派の人々が暮らす村で、女性たちに対する性的暴行が多発する。これまで女性たちは、そのことを悪魔の仕業や作り話だと男性たちから否定され、真剣に取り合ってもらえずにいたが、やがてそれが明らかな犯罪であることを知る。男性たちが街へ出かけ不在となる2日間、彼女たちは自らの未来を懸けた話し合いを行う。
実在の事件を基にしたミリアム・トウズによる小説を、『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』などのサラ・ポーリーが映画化。とある宗教コミュニティーを舞台に、性暴力に遭った女性たちが自分たちの今後について議論を交わす。『キャロル』などのルーニー・マーラを主演に、『ファースト・マン』などのクレア・フォイ、『ワイルド・ローズ』などのジェシー・バックリー、『007』シリーズなどのベン・ウィショー、製作も務めたオスカー女優のフランシス・マクドーマンドらが共演。製作陣にはブラッド・ピットが名を連ねる。

性暴力の被害に遭った村の女性たちが、自分たちの未来について語り合う会話劇。直接的な性被害の描写は無いものの、女性たちの証言の数々から、その衝撃的な事実が次々と明らかになっていきます。赦すか、戦うか、去るか…。閉鎖的な社会の中で、決断をしなければいけない女性たちの悲痛な叫びが非常に見応えがありました。どの道を選んだとしても何かしらの犠牲を伴う。圧倒的な男尊女卑の世界の中で、彼女が話し合い答えを出す展開に考えさせられるものがありました。もちろん男性がしてきたことは到底許されるものではない。しかしこの時代、全ての男性が悪いのか?村を出ていけば女性だけでは生きていけないのでは?2日間で答えを出せるような問題ではないことは確かだ。大勢で逃げ出せばいいのではないかと思うが、この村には信仰ような洗脳ような、女性たちを縛る見えない何かがあるのだろうと感じました。ラストは未来ある子供たちを守るような終わり方で少しだけ心が救われました。
ただ、最初から最後まで女性たちの会話劇が続くので物足りなさも感じました。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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ハート・オブ・ストーン

2023年08月18日 17時25分23秒 | 映画評論ハ行

製作年:2023年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年8月11日
監督:トム・ハーパー
出演:ガル・ガドット,ジェイミー・ドーナン,アーリヤー・バット

高い身体能力と天才的な頭脳を持ち合わせるレイチェル・ストーンは、イギリスの諜報機関MI6と世界平和のために活動する秘密組織チャーターという2つの組織を掛け持ちする超一流のエージェント。ある時、彼女の仲間が謎の武装組織に殺されてしまう。組織の目的は、世界中のシステムを操作できる「ハート」と呼ばれるシステムを手に入れること。スマートフォンから航空機まで、あらゆる機械にアクセスできる「ハート」が悪用されれば、世界は多大な危機に陥る。レイチェルは組織の足取りを追うが、その中で予想を超える事態と黒幕の存在を知る。
『ワンダーウーマン』シリーズなどのガル・ガドットらが出演したスパイアクション。世界的な平和維持組織に所属する諜報員が、危険な武器になり得る貴重なテクノロジーを悪のハッカーの手から守ろうとする。メガホンを取るのは『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』などのトム・ハーパー。『フィフティ・シェイズ』シリーズなどのジェイミー・ドーナンのほか、アーリヤー・バット、ソフィー・オコネドーらが出演する。

世界中のシステムを操作できる“ハート”と呼ばれるシステムを悪の組織から守るアクション作品。ガル・ガドット、お美しい!ガル・ガドットの体を張ったアクションシーンがお美しい!
国家組織に属していながら、さらに秘密組織にも属しているという設定は面白かったし、普通なら死んでるだろ!とツッコミたくなるアクションシーンが次々とあるので飽きることはありません(笑)秘密組織が持つ“ハート”が凄い力を持っていることは分かったが、意外とあっさり奪われたのが気になりました。
女性版“007”“ミッションインポッシブル”といった感じだが、今まで観てきたスパイアクション映画で観たことがあるような展開が多かったですし、CGの粗さも目立つ展開でした。組織内部の説明がほとんど無かったので続編あるなら観たい。ワンダーウーマンなら、こんな問題あっさり解決しちゃうんだろうなぁ…なんて思いながら観てました。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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バービー

2023年08月16日 12時08分33秒 | 映画評論ハ行

製作年:2023年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年8月11日
監督:グレタ・ガーウィグ
出演:マーゴット・ロビー,ライアン・ゴズリング,ウィル・フェレル

映画『バービー』オフィシャルサイト

8月11日(金)公開 映画『バービー』公式サイト。世界中に”バービー旋風”で大ヒット!完璧なバービーランドから人間の世界へ――そこで知った驚きの秘密とは!?

映画『バービー』オフィシャルサイト

 


“バービーランド”はどんな自分にでもなれる、夢のような場所。そこに暮らすバービー(マーゴット・ロビー)は、ある日突然、体に異変を感じる。バービーは原因を追求するべく、ボーイフレンドのケン(ライアン・ゴズリング)と共に人間の世界へとやってくる。そこでバービーは、自分の思い通りにならない経験をする。
世界中で発売されているファッションドール、バービーを映画化したファンタジー。ハッピーな毎日を送ることのできるバービーランドで暮らすバービーとケンが、リアルワールド(人間の世界)に迷い込む。バービーを『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』などのマーゴット・ロビー、ケンを『ラ・ラ・ランド』などのライアン・ゴズリングが演じる。監督は『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』などのグレタ・ガーウィグ。

良い意味でも悪い意味でも世界中で話題になっている本作。ラジー賞確実かと思ったらアメリカでは特大ヒット。しかし日本では興行収入ランキング初登場8位という結果に。劇場も空いてましたね。バービー人形で遊んだことがない僕が観た感想を。
バービーの世界と人間の世界。2つの世界を巻き込んだ騒動を描いた本作。マーゴット・ロビー可愛い!お綺麗!ライアン・ゴズリングもケン役を好演してました。歌声も聞けて満足!バービーのピンクな世界も可愛らしかった!まぁポリコレ全開の映画でした。
コメディ全開のストーリーの中にも様々なメッセージが詰まった作品。社会風刺、男尊女卑、男性社会、男女の価値観の違い、固定概念、自分らしさとは何か、普通とは何か。どちらかと言えば、女性に向けた「頑張る女性にエールを!」的なストーリーでした。生きづらい社会、男性が優位な社会、周囲の雰囲気のせいで、我慢してきたバービーが、自分らしさを取り戻す姿はとても素敵でした。ケンも自分の弱さや、欠点に気付いて見つめ直す姿が良かった。男性だから、女性だから、ということじゃなく、自分らしくいられる環境で、自分を輝かせられることの大切さが伝わってきました。
しかし下ネタやアメリカの独特なノリに上手く乗れず…。笑えるシーンが個人的には無かったです。展開は分かりやすいのだけど、なんでもかんでも上手く行き過ぎているし、みんな結局良い人ばかり。最後のオチも…う~んそれで正解なのだろうか。決してつまらなくはなかったけど、観終わった後で何となくスッキリしない気分でした。
スナイダー版「ジャスティスリーグ」を馬鹿にしないで(笑)

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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ロストケア

2023年08月15日 21時06分12秒 | 映画評論ヤラワ行

製作年:2023年
製作国:日本
日本公開:2023年3月24日
監督:前田哲
出演:松山ケンイチ,長澤まさみ,鈴鹿央士,坂井真紀,戸田菜穂,柄本明

映画『ロストケア』公式サイト

松山ケンイチ×長澤まさみが贈る、魂を揺さぶる衝撃の社会派エンターテインメント。

映画『ロストケア』公式サイト

 


ある民家で老人と介護士の死体が発見され、死亡した介護士と同じ訪問介護センターで働く斯波宗典(松山ケンイチ)が捜査線上に浮かぶ。彼は献身的な介護士として利用者家族からの評判も良かったが、検事の大友秀美(長澤まさみ)は斯波が勤める施設で老人の死亡率が異様に高いことに気付く。そこで何が起きているのか、真相を明らかにすべく奔走する彼女に、斯波は老人たちを殺したのではなく救ったのだと主張する。彼の言説を前に、大友は動揺する。
「凍てつく太陽」などで知られる作家・葉真中顕の日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作を映画化。老人介護の現場で起きた連続殺人事件をめぐり、検事が事件の真相に迫る。『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』などの前田哲がメガホンを取り、『ストロベリーナイト』などの龍居由佳里が脚本を担当。殺人を犯した心優しい介護士を『聖の青春』などの松山ケンイチ、彼と向き合う検事を『MOTHER マザー』などの長澤まさみが演じる。

老人介護の現場で起きた殺人事件を巡るミステリー。最初から最後までかなり重い内容でした。しかし社会が抱える問題。決して他人事ではない問題。いつか誰もが直面するであろう問題。非常に考えさせられる作品でした。この映画を観たあとで、相模原の障がい者施設の殺傷事件を思い出した。
犯人が斯波だと判明している状態で物語は進んでいきます。これが殺人なのか、それとも“救い”なのか…どんな理由があろうとも人を殺していいはずがない。しかし斯波の言葉を聞くたびに、斯波が正しいのではないかと錯覚してしまうほどでした。僕も正義、あなたも正義。人が人を殺すことは殺人で、国が人を殺すことは正義?家族で世話をするのか。介護サービスに頼むのか。そしてお金が無くなり誰からの助けも無かったら…。何が家族にとって正解なのかは分からないが、今後について自分自身も考えさせられる重厚な作品でした。日本はこれから超高齢化社会へと突入していきます。「仕事を休むわけにはいかない」そう淡々と話す斯波の言葉が、何よりも今の介護業界が抱えている問題を表している。綺麗事だけじゃ何も誰も救われない。誰もが救われてほしいと思う一方で、安楽死もこの国にはいずれ必要なことかもしれないと思ってしまいました。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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そして僕は途方に暮れる

2023年08月11日 16時34分31秒 | 映画評論サ行

製作年:2023年
製作国:日本
日本公開:2023年1月13日
監督:三浦大輔
出演:藤ヶ谷太輔,前田敦子,中尾明慶,毎熊克哉,香里奈,原田美枝子,豊川悦司

『そして僕は途方に暮れる』公式サイト

2023年1月13日(金)公開「そして僕は途方に暮れる」三浦大輔監督×藤ヶ谷太輔主演!逃げて、逃げて、逃げまくる――、人生を賭けた逃避劇。共感と反感の連続、予測不能なスト...

『そして僕は途方に暮れる』公式サイト

 


自堕落な生活を送るフリーターの菅原裕一(藤ヶ谷太輔)は、長年共に暮らしている恋人・鈴木里美(前田敦子)とふとしたことで口論になり、話し合うこともせず家を飛び出してしまう。それ以来親友、学生時代の先輩や後輩、姉、母のもとを渡り歩く彼は、気まずくなるとそこから逃げ出し、あらゆる人間関係から逃げ続けていく。行き場をなくして途方に暮れる裕一は、かつて家族から逃げた父・浩二(豊川悦司)と10年ぶりに再会する。
映画化もされた「愛の渦」などで知られる三浦大輔が作・演出、アイドルグループ「Kis-My-Ft2」の藤ヶ谷太輔主演により2018年に上演された舞台を、三浦自身が映画化。ささいなきっかけから恋人や親友、家族などあらゆる人間関係を断ち切ろうとする青年の逃避行を描く。主演の藤ヶ谷をはじめ、前田敦子と中尾明慶が舞台版から続投し、映画版新キャストとして『純平、考え直せ』などの毎熊克哉と野村周平、『深呼吸の必要』などの香里奈、『百花』などの原田美枝子、『今度は愛妻家』などの豊川悦司らが出演する。

人間関係を断ち切って生きる青年の逃避行を描いた本作。逃げて逃げて逃げまくる、犯罪を犯したわけでもないのに逃げる裕一。そんなことで「俺出てくわ!」なんて言う?とイラっとした部分もありましたが、こういう性格の人っているよなぁと納得してしまいました。彼女に浮気がバレたことから始まる逃避行。彼女、親友、バイトの先輩、大学の後輩、姉、母親…と転々とした裕一が最後に辿り着いたのは疎遠になっていた父親の家。自分の意志の弱さと他人任せの生き方をしてきた裕一の自業自得の結果なのだが、嘘をついたり見栄を張ってしまい転落していく祐一がどこか可哀相に見えてしまった。まぁクズ男なのは間違いないが(笑)ちゃんと言葉にしないと相手には伝わらないし、「ごめん」の一言がちゃんと言える人間でなきゃいけない。逃げたくなる時も確かにある。なるようになる時もあれば、なんとかしなきゃいけない時もある。
バラバラだった家族が再び家族の絆を取り戻す流れが急だったし、宗教にのめり込んでいた母親のその後が気になりました。展開が面白かっただけに、もう少し捻りがほしかったところ。
祐一は…歌舞伎町でホストになったのかな?

なんか…って言っちゃうよね

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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#マンホール

2023年08月10日 14時09分26秒 | 映画評論ハ行

製作年:2023年
製作国:日本
日本公開:2023年2月10日
監督:熊切和嘉
出演:中島裕翔,奈緒,永山絢斗

映画『#マンホール』公式サイト

2023年2月10日公開 穴に落ちた男の、人生を賭けた脱出劇 完全オリジナルストーリー

映画『#マンホール』公式サイト

 


不動産会社に勤務し、トップの営業成績を誇る川村俊介(中島裕翔)。社長令嬢との結婚式を明日に控えた川村のためにサプライズパーティーが開かれるが、ひどく酔った彼はその帰り道にマンホールに転落してしまう。マンホールの底で目を覚ました彼は、スマートフォンのGPS機能を使って自分の居場所を特定しようとするも誤作動してしまう。知人や元恋人、警察に助けを求めるものの、状況は変わらずに時間だけが過ぎていく。
アイドルグループ「Hey! Say! JUMP」の中島裕翔主演によるサスペンス。マンホールに転落して出られなくなってしまった男が、SNSを駆使して脱出を試みる。メガホンを取るのは『武曲 MUKOKU』などの熊切和嘉。原案・脚本は『ライアーゲーム』シリーズなどの岡田道尚。

マンホールに落ちた男がSNSを駆使して脱出を試みるワンシチュエーション・サスペンス。同僚との飲み会の帰り道に、気付いたらマンホールの中。友人や警察に電話するも誰も助けに来てくれない…。SNSで助けを求めるものの、誰も助けに来てくれない…。絶体絶命のピンチに脱出劇&犯人探しのよくあるパターンなのかと思いきや、物語は予想外の方向へと進んでいきました。SNSで助けを求めるなんて今どきだなーなんて呑気なことを思いながら観てましたが、それと同時にSNSの怖さも感じさせる作品でした。一人を大勢で攻撃したり、平気で個人情報を特定して晒したり、ネット社会の闇を描いていて共感してしまう部分も多かったです。たしかに男性より女性のほうが助けに来てくれそうというアイデアは見事!
スマホが全然壊れないし、充電も持つことに若干の違和感を感じつつ、少しの希望と絶望が交互に襲ってくるような展開に最後まで飽きることなく楽しめました。

正義に乾杯

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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シャザム!~神々の怒り~

2023年08月05日 14時15分57秒 | 映画評論サ行

製作年:2022年
製作国:アメリカ
日本公開:2023年3月17日
監督:デヴィッド・F・サンドバーグ
出演:ザカリー・リーヴァイ,アッシャー・エンジェル,ジャック・ディラン・グレイザー

映画『シャザム!~神々の怒り~』公式サイト。爆速プレミア配信中!

映画『シャザム!~神々の怒り~』爆速プレミア配信中!見た目はオトナ、中身はコドモの半人前ヒーロー参上!

映画『シャザム!~神々の怒り~』公式サイト

 


古代の魔術師より6人の神のパワーを授かった少年ビリーは、魔法の言葉「シャザム!」と唱えると、超絶マッチョな最強ヒーローのシャザムに変身する。しかし、見た目は大人でも中身は子ども、ヒーローとしても半人前のシャザムは、大人の事情が理解できずに神々を怒らせてしまい、その結果、最強の神の娘たち「恐怖の3姉妹」がペットのドラゴンを引き連れて地球に襲来。未曽有の危機を前に、シャザムは世界のためではなく、ダメな自分を受け入れてくれた仲間のために立ち上がるが……。
見た目は大人だが中身は子どものヒーロー、シャザムの活躍を描いた、DCコミックス原作のアクションエンタテインメント「シャザム!」のシリーズ第2弾。マーベルの「マイティ・ソー」シリーズにも出演したことで知られるザカリー・リーバイがシャザム役を続投。神の娘の3姉妹役で「クィーン」のヘレン・ミレン、「キル・ビル」のルーシー・リュー、「ウエスト・サイド・ストーリー」のマリア役で注目された新鋭レイチェル・ゼグラーが新たに参加した。監督も前作に続いてデビッド・F・サンドバーグが務めた。

DCコミックス原作の見た目は大人、中身は子供の逆コナンヒーロー・シャザムの活躍を描いたシリーズ2作目。最強の神の娘たちとの戦い。ヘレン・ミレンとルーシー・リューとレイチェル・ゼグラーが神の姉妹だなんて、映画ファンとしては大興奮ですよ。物語としてはよくある展開なので新鮮味はありませんでしたし、ギャグも個人的にハマらず。勧善懲悪で子供向けに作られているかんじで観やすさ。ドラゴンなんて、なんかの映画でも観たことあるような気がする。この姉妹、何がしたくて地球に来たんだっけ?と思ってしまうほど、物語が間延びしてしまった気がします。子供達の特殊能力で神の姉妹を倒すというよりは、姉妹たちが仲間割れして勝手に倒れた印象。6人の子供たちも印象薄いキャラ…。
結局、ワンダーウーマンが最強ってことか。ジャスティスソサエティ?とやらがこれから始まりそうですが、ジャスティスリーグもあるし、今後のDCは不穏な空気も感じるがグダグダ展開にならないように頑張っていただきたいです。

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愛なのに

2023年08月04日 18時27分55秒 | 映画評論ア行

製作年:2021年
製作国:日本
日本公開:2022年2月25日
監督:城定秀夫
出演:瀬戸康史,さとうほなみ,河合優実,中島歩,向里祐香,丈太郎

映画『L/R15「愛なのに」「猫は逃げた』

映画『L/R15「愛なのに」「猫は逃げた』公式サイト

映画『L/R15「愛なのに」「猫は逃げた』公式サイト

 


古本屋の店主・多田は、店に通う女子高生・岬から求婚されるが、多田には一花という忘れられない存在の女性がいた。一方、結婚式の準備に追われる一花は、婚約相手の亮介とウェディングプランナーの美樹が男女の関係になっていることを知らずにいた。
「性の劇薬」「アルプススタンドのはしの方」の城定秀夫が監督、「愛がなんだ」「街の上で」の今泉力哉が脚本を務め、瀬戸康史の主演で一方通行の恋愛が交差するさまを描いたラブコメディ。城定と今泉が互いに脚本を提供しあってR15+指定のラブストーリー映画を製作するコラボレーション企画「L/R15」の1本。多田役を瀬戸が演じるほか、一花役を「窮鼠はチーズの夢を見る」のさとうほなみ、岬役を「由宇子の天秤」の河合優実、亮介役を「よだかの片想い」の中島歩がそれぞれ演じる。


古本屋の店主・多田と、多田に恋をする女子高校生。多田が恋をしていた女性・一花と、一花と結婚間近の男性。それぞれの恋が一方通行で進むラブストーリー。愛なのに…愛のはずなのに…相手に気持ちが伝わらない。相手の気持ちが分からない。男女で違う恋愛価値観であったり、大人ならではの躊躇してしまったり、勢いに任せてしまう気持ちが、時に真面目に、時に面白く描かれていました。エッチなシーンは多々ありますが、それが全く、いやらしさを感じさせない大人の恋愛映画に仕上がっていました。大人の男と結婚したい女、SEXに快感を覚えてしまった女、SEXが上手い男、SEXが下手な男…話がめちゃくちゃになりそうだが、きちんとまとまっていました。
多田のような慎重で真面目な男のほうが恋愛に関しては上手くいかないのかもしれない。2人の女性から言い寄られてモテモテな多田だが、愛とは何か…正解が分からない多田に多くの人が共感してしまうのは間違いない。
好きだけど好きじゃないかもしれない。好きじゃないけど好きになるかもしれない。周囲からは変に見えるかもしれないが、本人たちが良いと思うならそれでいいじゃないか。愛を否定する権利は誰にも無い。今泉力哉らしさが光る脚本でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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ひみつのなっちゃん。

2023年08月03日 14時27分39秒 | 映画評論ハ行

製作年:2023年
製作国:日本
日本公開:2023年1月13日
監督:田中和次朗
出演:滝藤賢一,渡部秀,前野朋哉,カンニング竹山,豊本明長,松原智恵子

映画『ひみつのなっちゃん。』オフィシャルサイト

2023年1月13日(金) 新宿ピカデリー他 正月第2弾ロードショー

映画『ひみつのなっちゃん。』オフィシャルサイト

 


ある夏の夜、新宿2丁目で食事処を営む元ドラァグクイーンのなっちゃんが急死した。友人のモリリン、バージン、ズブ子の3人のドラァグクイーンは、なっちゃんが故郷の家族にはゲイであることもドラァグクイーンをしていたことも隠していたと知り、慌ててなっちゃんの自宅アパートに忍び込んで証拠隠滅を図る。そこでなっちゃんの母・恵子と鉢合わせした3人はどうにかその場を誤魔化すが、恵子から葬儀に参列するよう誘われ、なっちゃんの故郷である岐阜県郡上市を目指すことになる。
友人の死をきっかけに集まった3人のドラァグクイーンが織りなす珍道中を描いたヒューマンコメディ。滝藤賢一が映画初主演を務め、渡部秀、前野朋哉とともに3人のドラァグクイーンを演じる。なっちゃんの母・恵子役に松原智恵子。

友人の葬儀に出るために、ドラァグクイーン3人が車で旅に出るロードムービー。ドラァグクイーン姿の滝藤さん綺麗だわぁって純粋に思ってしまった。
大切な友人のために、母親にゲイであることがバレないように証拠隠滅をしたり、主人公3人自身もゲイだとバレないように自己紹介をするシーンなど、思わず笑ってしまうような場面も。どんなに仲良しの関係でも、人間関係や過去までは知らないって人も少なくない。モリリン、バージン、ズブ子のように、笑って喧嘩して泣いて旅が出来るような関係って素敵!そして、そんな3人となっちゃんの関係性がまた良い。人と人との繋がりや、優しさを感じられる映画でした。
郡上八幡までの道中、様々な出来事が起きるのですが、そのシーン必要?何でそうなる?と思うことが多々あったのが引っかかりました。ドラァグクイーンの3人に対して、最初からみんな温かく迎え入れてくれるところも不思議。途中途中のエピソードがあっさりしていたので、もう少し大きなハプニングがあればさらに良くなったと思います。
3人が衣装フル装備で一緒に踊るダンスシーンを期待していましたが、滝藤さん演じるバージンが最後までダンスシーンがなかったのは残念。衣装持ってきたのに踊らんのかい!
郡上八幡、いつか行ってみたい。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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イノセンツ

2023年08月02日 00時29分06秒 | 映画評論ア行

製作年:2021年
製作国:ノルウェー/デンマーク/フィンランド/スウェーデン
日本公開:2023年7月28日
監督:エスキル・フォクト
出演:ラーケル・レノーラ・フレットゥム,アルヴァ・ブリンスモ・ラームスタ

映画『イノセンツ』オフィシャルサイト

7月28日(金)新宿ピカデリー他全国ロードショー|『テルマ』『わたしは最悪。』アカデミー賞脚本賞ノミネート 監督・脚本:エスキル・フォクト

映画『イノセンツ』オフィシャルサイト

 


ノルウェー郊外の住宅団地。夏休みに友人同士になった4人の子どもたちが、親たちの目の届かないところで隠れた力に目覚める。子どもたちは近所の庭や遊び場で新しい力を試すが、やがてその無邪気な遊びが影を落とし、奇妙なことが起こりはじめる。
退屈な夏休みに不思議な力に目覚めた子どもたちの遊びが、次第に狂気へと変わっていく姿を、美しくも不気味に描いたノルウェー製のサイキックスリラー。監督は、「わたしは最悪。」でアカデミー脚本賞にノミネートされたエスキル・フォクト。ヨアキム・トリアー監督の右腕として、同監督の「母の残像」「テルマ」「わたしは最悪。」で共同脚本を務めてきたフォクトにとって、自身の監督作はこれが2作目となる。

不思議な力に目覚めた4人の子供たちの遊びが狂気に変わっていく物語。全編を通して漂う、不気味で気持ち悪くて痛々しいような空気感にゾクゾクさせられました。自閉症の姉を持つイーダ。姉に付きっきりの両親に寂しさを感じ、1人で遊んでいるところに近所に住む少年ベンが声をかけるのです。姉のアナはというと散歩に出掛けた際に、アイシャという女の子と仲良くなります。ベンは自在にモノを移動させる特殊能力を持っていて、アイシャは人の心が読める能力を持っていました。最初は子供たちだけで特殊能力を遊びで使っていたが、次第にベンは恐ろしいことを考え始めるのです…。
淡々進む物語と、淡々とした表情の子供たち。それが淡々と狂気へと変わっていく。子供の視点から、子供ならではの幼さ、不安定さ、無邪気さで描かれている本作は、新鮮な怖さを感じました。子供だからこその軽い気持ちで相手を傷付けてしまうような言動。最初は“つねる”という行為だけだったが、次第にエスカレートしていくのです。大人たちには絶対に言えない。仲間外れにはされたくない。バレないから大丈夫。子供の頃にそんなふうに思ったことは僕自身もあるので、怖いけれど共感してしまう部分もありました。舞台が郊外の団地というのも、閉鎖的な空間で起こる恐怖を増大しているよう。子供たちだけでなく3つの家族それぞれの親にも何かしらの問題を抱えているのも見どころの一つ。詳しくは描かれてはいないが、色々な環境や偏見や差別が重なって、子供たちは親から色々な感情を吸収し、そして色々な方法で発散してしまうものかと考えると、子供=純粋無垢などとは決めつけは良くない。

ジワジワとくるサイキックスリラーでした。※猫好きな人は鑑賞注意

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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キングダム 運命の炎

2023年08月01日 16時53分30秒 | 映画評論カ行

製作年:2023年
製作国:日本
日本公開:2023年7月28日
監督:佐藤信介
出演:山崎賢人,吉沢亮,橋本環奈,清野菜名,岡山天音,杏,佐藤浩市,大沢たかお

映画『キングダム 運命の炎』公式サイト

映画『キングダム 運命の炎』公式サイト

 


七大国が群雄割拠する春秋戦国時代。戦争で身寄りをなくした信(山崎賢人)は100人を率いる将に昇格し、秦の若き国王・エイ政(吉沢亮)のもとで「天下の大将軍」を目指していた。ある日、北方の隣国・趙の大軍が秦に侵攻してくる。秦は馬陽の地で、戦場へ舞い戻ってきた王騎(大沢たかお)を総大将に趙を迎え撃つ。
原泰久のコミックを山崎賢人や吉沢亮などの出演で実写映画化したシリーズの第3弾で、「馬陽の戦い」のエピソードなどを描いた歴史アクション。春秋戦国時代の中国で、将に昇格した信と秦の国王・エイ政らが、趙の大軍勢の侵攻に対して決死の戦いを繰り広げる。共演は橋本環奈や清野菜名、玉木宏、佐藤浩市、大沢たかおなど。監督を前2作に引き続き佐藤信介が務める。

人気シリーズの第3弾。宇多田ヒカルの主題歌を映画館で聴けて最高です。でもやはりこのシリーズにはONE OK ROCKの曲調の方が合っているような。
シリーズを重ねるごとに製作費が増えていそうな迫力の映像。これでもかってくらい主演クラスの豪華すぎる俳優陣が勢揃いしています。相変わらずの壮大な映像は素晴らしいし、王騎が仕掛ける頭脳戦が見どころ。しかしながら信率いる100人部隊が、さすがに敵陣の数万の大軍に突っ込んでいくっていうのは無理があるのでは?と思ってしまいました。敵陣の大将との対決もあっさりしていた。そもそも今回は続編ありきで作られているため、全体的に締まりが無いというか、ストーリーも登場人物も中途半端なままで終わってしまった感が否めないのです。嬴政と紫夏の回想シーンが結構長かった。そこに時間を使うなら戦闘シーンを増やして話を進めて欲しかった。2時間ちょっとの上映時間があったのに、なかなか物語が進まない。あと何作で中華統一するのだろうか…。
今回も楽しめたが、前2作と比べると観終わったあとのスカッと感が無かったのが残念!でもこれからさらに盛り上がることを期待しています!

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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