股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

トランセンデンス

2014年06月30日 22時45分05秒 | 映画評論タ行
製作年:2014年
製作国:アメリカ
日本公開:2014年6月28日
監督:ウォーリー・フィスター
出演:ジョニー・デップ,モーガン・フリーマン,ポール・ベタニー
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人工知能PINNの開発研究に没頭するも、反テクノロジーを叫ぶ過激派グループRIFTに銃撃されて命を落としてしまった科学者ウィル。だが、妻エヴリンの手によって彼の頭脳と意識は、死の間際にPINNへとアップロードされていた。ウィルと融合したPINNは超高速の処理能力を見せ始め、軍事機密、金融、政治、個人情報など、ありとあらゆるデータを手に入れていくようになる。やがて、その進化は人類の想像を超えるレベルにまで達してしまう。
『ダークナイト』シリーズなどのクリストファー・ノーラン監督が製作総指揮を務めるSFサスペンス。亡き科学者の意識がアップロードされた人工知能が進化を果たし、人類や世界を混乱に陥れていく。メガホンを取るのは、『インセプション』『マネーボール』などの撮影を手掛けてきたウォーリー・フィスター。ジョニー・デップ、モーガン・フリーマンら、実力派スターが顔をそろえる。電脳化が進む現代に警鐘を鳴らす物語と鮮烈なビジュアルに息をのむ。

製作総指揮クリストファー・ノーラン×主演ジョニー・デップ。世界的大スター2人を合わせても、こんなもんかと期待外れでした。なんていうか、最高級の食材を買ってきたのに、調理方法を間違えちゃった感じ。テクノロジーが進化した世界で、人工知能が人類や世界を脅かすという一見すると面白くなるであろう題材。映像、音楽共に金かけてるなぁと感じるくらい凄いのだが、中身は思っていたよりも“超越(トランセンデンス)”していなかった(笑)愛が勝つのは良いとして、人類が脅かされている感じが全然しない。話はデカいのに、内容が狭いという残念な出来でした。これなら、あと1時間くらい長くして世界規模のパニックを描いても良かったんじゃないかな。田舎町だけで起きた出来事のように思えてしまう。印象的なシーンも無ければ、登場人物の掘り下げも浅い。モーガン・フリーマンを使うならもっと丁寧に扱ってください!テクノロジーが現代社会へもたらす脅威の警告を描いているとも解釈ができるが、それでも浅い。
そしてテロリストたちはあれだけ事件を起こしておいて、何の罰も受けずに協力してるし…。SF大作ではなく、B級SF映画の間違いかな。無名のウォーリー・フィスターが監督じゃなくて、クリストファー・ノーラン自身が監督をして方がもしかするともっと良くなったかもしれない…

この作品の評価・・・・66点
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恋するリベラーチェ

2014年06月29日 20時57分39秒 | 映画評論カ行
製作年:2013年
製作国:アメリカ
日本公開:2013年11月1日
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:マイケル・ダグラス,マット・デイモン,ダン・エイクロイド,スコット・バクラ
official site

素晴らしいピアノ演奏と派手なパフォーマンスで人気を誇るエンターテイナー、リベラーチェは、1977年の夏、スコットと出会い、互いに恋に落ちる。リベラーチェは整形とダイエット食品でスコットを理想的な姿に変貌させ、幸福で満ち足りた日々を送っていた。しかし、そんな二人の関係に亀裂が生じ始め…。
『オーシャンズ』シリーズなどのスティーヴン・ソダーバーグが監督を務め、かつて世界で最も稼ぐエンターテイナーと呼ばれたスターの私生活を描いた伝記ドラマ。主人公リベラーチェが一人の男と出会い、愛し合うようになる1977年から、死を迎えた1987年までの晩年の10年間をつづる。ド派手な衣装に身を包んだリベラーチェにふんするのはマイケル・ダグラス。そのパートナーをマット・デイモンが演じる。名優二人の役に成り切った強烈な演技と、お互いに支え合いながらも必要とするあまりに苦悩する愛憎劇に圧倒される。

エンターテイナーと呼ばれたスターの私生活を描いた実話を基にした本作。スティーブン・ソダーバーグの映画界からの引退作。主演はマイケル・ダグラスとマット・デイモン。演技派2人の存在感に圧倒されました。「世界が恋したピアニスト」と呼ばれ、また同性愛者でもあったリベラーチェの生涯が丁寧に描かれていました。監督がスティーヴン・ソダーバーグなので、つまらない事はありませんが、全体的には佳作といった感じでしょうか。ゲイ映画だと重くて見苦しさがありそうだが意外と純愛な恋愛でした。しかし、おじさん2人の恋愛模様は新鮮でもあったが、これといって目新しさが無かった。スティーヴン・ソダーバーグの本領発揮をもっと見せて欲しかったです。同性愛がタブーだった時代に純粋に人を愛そうとした男たち。燃え上がった恋はいつか冷めてしまうもの。人間はどの瞬間が一番幸せなのだろうか…と考えてしまいました。

この作品の評価・・・・74点
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ザ・イースト

2014年06月28日 00時13分44秒 | 映画評論サ行
製作年:2013年
製作国:アメリカ
日本公開:2014年1月31日
監督:ザル・バトマングリッジ
出演:ブリット・マーリング,アレキサンダー・スカルスガルド,エレン・ペイジ

健康被害や環境汚染の元凶とされる企業を敵視し、抗議活動を行う環境テロリスト集団のイースト。元FBIエージェントのサラは、テロ攻撃にさらされる恐れのある企業の依頼を受け、彼らのアジトへと潜入して捜査をすることに。企業に対する彼らの過激な姿勢の数々に怒りを覚えるサラだが、健康被害の実態を目の当たりにし、その根絶に挑むイーストの思想を理解するようになる。さらに、謎めいたリーダーのベンジーに惹かれ、心が激しく揺れ動く。
『アナザー プラネット』『ランナウェイ/逃亡者』などで注目を浴びる女優、ブリット・マーリングが主演、製作、脚本を手掛けたサスペンス。自然破壊をもたらす企業を標的にする環境テロ集団への潜入捜査に挑む女性が、彼らの理念に共感しながらも犯行を食い止めようとする。メガホンを取るのは、新鋭ザル・バトマングリッジ。全編を貫く尋常ならざる緊張感や社会的テーマもさることながら、『JUNO/ジュノ』のエレン・ペイジやパトリシア・クラークソンら、実力派の共演も見ものだ。

自然破壊を行う企業を潰そうとする環境テロ集団に潜入する女性捜査官。女性捜査官は、この集団が正義なのか悪なのか悩みます。なかなか見応えがある作品でした。前半はハラハラドキドキさせられたので、このままどうなるかと期待してましたが徐々に失速してしまったのが惜しい。組織の裏側、環境破壊…現代が抱えるテーマをストレートに描いているのは好印象だし、サラの揺れ動く心情もよく描けていたと思う。巨大な悪に立ち向かうには、時に悪になる必要があるのかもしれない。とても考えさせられる作品でしたが、後半をもっとしっかり描けていればもっと良かったと思います。でもラストの観客に答えを委ねる終わり方は好き。派手さは無いが、重さはある。
サラを演じたブリット・マーリングは制作・脚本・主演を務めているそうです。すげぇ…

この作品の評価・・・・75点
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MUD -マッド-

2014年06月27日 17時25分02秒 | 映画評論マ行
製作年:2012年
製作国:アメリカ
日本公開:2014年1月18日
監督:ジェフ・二コルズ
出演:マシュー・マコノヒー,タイ・シェリダン,ジェイコブ・ロフランド
official site

14歳のエリスはアメリカ南部、アーカンソー州の川辺のボートハウスで両親と暮らしている。彼はある日、親友ネックボーンと出掛けたミシシッピ川の島でマッドという男性と出会う。エリスは世間から隠れて暮らす彼に興味を抱くが、ネックボーンはマッドのことを快く思っていなかった。
『テイク・シェルター』で脚光を浴びたジェフ・ニコルズと、『マジック・マイク』などの演技派俳優マシュー・マコノヒーが手を組んだ青春ドラマ。親友同士の少年二人が、島に潜む一風変わった男との出会いを通して成長する姿を描き出す。『ツリー・オブ・ライフ』のタイ・シェリダンやベテランのマイケル・シャノン、オスカー女優のリース・ウィザースプーンらが共演。友情やさまざまな愛の形を盛り込んだ物語が心に染みる。

"現代版スタンド・バイ・ミー"と宣伝文句が付いていたので、どんなもんじゃいと期待してみましたが、何が言いたいのか伝わりづらい作品。ミステリーのようなアクションのような…映画全体の雰囲気というか空気感はどこか懐かしいような感じがして好きなんだけど、ストーリーはだんだんと後半になるにつれて失速していった盛り上がりに欠ける。少年の成長する姿を描けばいいのに、必要ない演出が多い。ラストの銃撃戦は安っぽくなってしまったなぁ。マッドが助かったのは良いとして、女性のその後はどうなったの??
マシュー・マコノヒーの存在感が本作でも光っていたけど「ダラス・バイヤーズクラブ」の演技の方が断然良かったな。日本で劇場未公開になった理由がちょっとわかる。

この作品の評価・・・・66点
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オール・ユー・ニード・イズ・キル

2014年06月26日 18時44分47秒 | 映画評論ア行
製作年:2014年
製作国:アメリカ
日本公開:2014年7月4日
監督:ダグ・リーマン
出演:トム・クルーズ,エミリー・ブラント,ビル・パクストン,キック・ガリー
official site

近未来の地球。侵略者の激しい攻撃に、人類の軍事力ではもはや太刀打ちできなくなっていた。対侵略者の任務に就いたウィリアム・ケイジ少佐は、戦闘によって亡くなる。しかし、タイムループの世界にとらわれ、戦闘と死を繰り返す。そんな中、特殊部隊の軍人リタ・ヴラタスキと出会ったケイジは、彼女と一緒に何度も戦闘と死を繰り返しながら戦闘技術を向上させ…。
作家の桜坂洋原作のライトノベルを、トム・クルーズ主演で映画化したSFアクション。近未来の地球を舞台に、ある兵士が戦闘と死をループしながら、幾度も戦闘するうちに技術を身に付けていくさまを描く。監督は、『ボーン・アイデンティティー』『Mr.&Mrs. スミス』などのダグ・リーマン。主人公と共闘する特殊部隊の女兵士には、『プラダを着た悪魔』などのエミリー・ブラントがふんする。トムらしいバトルシーンはもちろん、日本の小説がハリウッド大作として派手に活写されていることにも期待。

久しぶりの試写会鑑賞。侵略者の攻撃で滅亡寸前の地球で、同じ日を無限に繰り返すループに巻き込まれた兵士を描いた本作。トム・クルーズの似たような作品だと最近じゃ「オブリビオン」があったなぁ。しかし“戦闘”と“死”を繰り返すという設定は面白いし、日本の小説が原作というのは日本人としては嬉しい!繰り返していく中で女戦士リタがケイジを鍛え上げていく過程は良い。同じシーンを繰り返し見させられるのは一見すると飽きてしまいそうだが、上手い具合に見せていないシーンを繋げているので飽きる事はありませんでした。終わり方は何故全ては終わってるんだろうかと疑問に感じました…。無理矢理ハッピーエンドにさせたかったのかな。確かに上映時間の長さもあまり感じさせないし楽しめるけど、特別良かったとは思えず普通かなと思います。上映中に何度も会場内で笑いが起きていましたが…えっ笑えるシーンあったか??ゲームらしい展開で、ゲーム好きに好かれそうな作品かなと思います!

この作品の評価・・・・70点
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セッションズ

2014年06月25日 16時39分50秒 | 映画評論サ行
製作年:2011年
製作国:アメリカ
日本公開:2013年12月6日
監督:ベン・リューイン
出演:ジョン・ホークス,ヘレン・ハント,ウィリアム・H・メイシー

幼少時に発症したポリオが原因となって、30年以上も首から下が動かない状態にあるマーク。思うように体を動かせないだけでなく、重度の呼吸障害も抱える彼は、鉄の肺と呼ぶ巨大な呼吸器の中で、一日のほとんどを暮らしている。38歳になった彼は、美しいヘルパーのアマンダに恋をして心身共に愛する女性と一つになりたいという思いを抱くように。旧知のブレンダン神父にも背中を押され、彼はセックスセラピストのもとを訪ねる。
障害者の性を題材にしたヒューマンドラマ。首から下がまひして動けない青年が、38歳にして童貞喪失を敢行しようとする姿を描く。監督は『美女と時計とアブナイお願い』などのベン・リューイン。『ウィンターズ・ボーン』でアカデミー賞助演男優賞候補となって注目を浴びたジョン・ホークスが、自身の置かれた状況を悲観しない前向きな主人公を好演する。タブー視されがちなテーマをユーモアたっぷりに見据えた独特の視点に加え、脇を固めるヘレン・ハント、ウィリアム・H・メイシーら実力派が放つ存在感も魅力だ。

首から下が動かない主人公ポールの、障害と性を描いた本作。主人公ポールを演じたジョン・ホークスの演技も素晴らしかったが、それ以上にインパクト大だったのがヘレン・ハントの脱ぎっぷり!セックスセラピストという職業はそんな事までするのか!?ってほど
、カラダを張った演技を見せてくれます。カラダが動かなくても、障害を持っていようとも、性に対する気持ちは誰だって一緒。だkらこそ、彼女のような仕事は必要だと思います。実話を基にした作品であり、マークの性への感情が真っ直ぐに描かれているのが好印象です♪出会う人々は皆心が温かい人たちばかり。でももう少しマークの幸せ度合を感じられれば良かったなぁって思います。性描写は多いが、決してエロくはないヒューマンドラマです

この作品の評価・・・・73点
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FLU 運命の36時間

2014年06月24日 00時58分39秒 | 映画評論ハ行
製作年:2013年
製作国:韓国
日本公開:2013年12月14日
監督:キム・ソンス
出演:チャン・ヒョク,スエ,パク・ミナ,ユ・へジン,マ・ドンソク
official site

郊外の街・盆唐に密入国者たちを運んだ男が、謎のウイルスに感染して死亡。それから24時間も経過しないうちに市内の病院で似た症状の患者が続出し、次々と命を落としていく。爆発的な勢いで拡散するウイルスを止めるすべのない韓国政府は、国家災難事態を発令して盆唐の完全封鎖を敢行。救急隊員ジグは女医イネと出会い、医療活動に当たる彼女に代わって娘ミルを守ることに。だが、世界的感染を恐れたアメリカ軍が盆唐を丸ごと消滅させる攻撃計画を進めていた。
『MUSA -武士-』などのキム・ソンス監督が放つ、ウイルスパニック。36時間で感染者を死に至らせるウイルスの拡散によって生じる混乱の行方や、完全閉鎖された都市の中で愛する女性の幼い娘や人々を救おうとする救急隊員の姿を活写していく。『僕の彼女を紹介します』などのチャン・ヒョク、『ミッドナイトFM』などのスエを筆頭に、韓国の実力派俳優たちが結集する。リミット感に満ちた手に汗握るタッチもさることながら、極限状況下で繰り広げられる濃密なドラマ、徹底した医学的考証に基づいたリアルな描写も見どころ。

韓国で起こるウイルスパニックを描いた本作。国全体にパンデミックの事態がおきたとき、人間は互いの信頼を失い自分だけが助かろうとする。その裏切りがさらに事態を悪化させていく。後半でビニールに包まれた遺体を焼却処分するシーンはゾッとしました。ハリウッドでは「コンテイジョン」、日本では「感染列島」などのパンデミック映画がありましたが、やはり韓国映画の底力には勝てません。そしてアメリカ軍が韓国政府を操っているという設定も、現代らしくて良かったです。世界規模ではなく、1つの国だけで起きる出来事なのに、スケールの大きさを感じさせるのが韓国映画の凄いところだと思います。ウイルスも恐ろしいが、それ以上に感染した人間の狂気というのは恐ろしいと感じる作品でした。終わり方も好きだなぁ。

この作品の評価・・・・72点
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サード・パーソン

2014年06月23日 00時01分22秒 | 映画評論サ行
製作年:2013年
製作国:イギリス/アメリカ/ドイツ/ベルギー
日本公開:2014年6月20日
監督:ポール・ハギス
出演:リーアム・ニーソン,ミラ・クニス,エイドリアン・ブロディ,オリヴィア・ワイルド
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フランス、パリのホテルで執筆中のピュリツァー賞作家マイケル。愛人のアンナにはほかに恋人がいた。イタリア、ローマ。アメリカ人の会社員スコットは娘をさらわれたという美しい女に会う。アメリカ、ニューヨーク。元女優のジュリアは以前夫だったリックと息子の親権を争い、裁判費用のためにメイドとして働くことにする。
『クラッシュ』などのポール・ハギスがメガホンを取り、パリ、ローマ、ニューヨークを舞台に3組の男女の関係と衝撃の結末を描く恋愛ミステリー。著名な小説家と愛人、ビジネスマンと娘を誘拐された女、元女優とその元夫の物語を交錯させながら、愛や痛み、再生と希望などを浮かび上がらせる。リーアム・ニーソンをはじめ、オリヴィア・ワイルド、ミラ・クニスなど豪華キャストが共演。『ミリオンダラー・ベイビー』などの脚本家としても知られるハギス監督が構築した、複雑にして巧妙なストーリーに注目。


個人的に大好きな監督であるポール・ハギス。脚本を担当した『ミリオンダラー・ベイビー』、監督をした『クラッシュ』など、素晴らしい作品を発表してきました。そんなポール・ハギスの最新作である本作「サード・パーソン」。ニューヨーク、パリ、ローマの3都市で3組の人間たちが繰り広げるドラマ。この作品は…とてもとてもとても難しいというか、観終わったあとで「え~っと、あれがあれで、これがこうで…ん?いやっ…違うか。あれがこれで…」と整理したいのに出来ないモヤモヤが残りました。3組の人間たちの人生が徐々に絡んでいって実は1本の線に繋がっているようになっていくのですが、1本の線になっていそうでなっていないのです(笑)監督いわく「観客それぞれがそれぞれの答えを見つけてほしい」とのこと。えっーそんなぁ!!僕の考えとしては全てマイケルの小説の中の話であり、マイケルが作家希望の若い記者とイチャイチャしている間に、実の息子が水難事故で死んだのではないか。妻には仕事中に息子が死んでしまったと話していたけど、実は愛人とイチャついてる間に…。だからラストで妻に「仕事のせいじゃないんだ…」と言ったんじゃないかと予想。そう考えると小説の中でしか素直に気持ちを出せないマイケルが切ない…。でも『Watch me!』の意味って何??
しかしモヤモヤが残るにもかかわらず、何故か退屈ではなく引き込まれていってしまう不思議な映画です。やはりそこがポール・ハギスの恐ろしいところなのかもしれない。もう一度観て、もう一度この映画の意味を考えたい。

この作品の評価・・・・76点
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300 <スリーハンドレッド> ~帝国の進撃~

2014年06月21日 00時57分18秒 | 映画評論サ行
製作年:2014年
製作国:アメリカ
日本公開:2014年6月20日
監督:ノーム・ムーロ
出演:サリヴァン・ステイプルトン,エヴァ・グリーン,レナ・ヘディ
official site

100万もの兵を率いてギリシャ侵攻を図るペルシャ帝国を相手に、300人の精鋭と共に戦いを繰り広げた果てに命を落としたスパルタのレオニダス王。彼の遺志を継ぐようにしてアテナイのテミストクレス将軍は、パン屋、陶工、詩人といった一般市民から成るギリシャ連合軍を率いてペルシャ帝国に立ち向かっていく。ペルシャ帝国の海軍指揮官アルテミシアらと拮抗する中、ついに大海原を舞台にした最終決戦を迎えることに。
フランク・ミラーのグラフィックノベルを実写化したヒットアクション『300 <スリーハンドレッド>』の続編。前作で命を散らしたスパルタのレオニダス王に代わってペルシャ軍に挑む、アテナイのテミストクレス将軍と彼が率いる兵士たちの激闘を活写する。メガホンを取るのは、『賢く生きる恋のレシピ』のノーム・ムーロ。『L.A. ギャング ストーリー』などのサリヴァン・ステイプルトン、『パーフェクト・センス』などのエヴァ・グリーンらが出演。壮絶な肉弾戦はもちろん、戦う男たちの絆をめぐるドラマにも注目。

前作『300 <スリーハンドレッド>』の続編。観る人は必ず前作を観てください。前作から7年も経っているのに今更続編を作る意味があるのか。そして7年も経てば前作の内容をほとんどの人が忘れている。
確かに本作でもCGを駆使して迫力の映像美があるが、前作のような斬新さのような新鮮さが本作では感じられず、同じようなシーンばかりで退屈でした。これだけCGばかりで作られると逆に安っぽく感じられる。血しぶきばかりが飛ぶだけで、印象的なシーンが無い。まぁあとはマッチョ軍団の筋肉美でしょうか。正直、前作のジェラルド・バトラーの方が美しかった…。テミストクレス将軍を演じるサリヴァン・ステイプルトンは、主役感がありません。スパルタ軍と比べたら今回のアテナイ軍は小粒に感じてしまう。でもそれをカバーしてくれたのはエヴァ・グリーンでしょう。妖艶で抜群の存在感を放っていました。しかしエヴァ・グリーンとテミストクレス将軍の無駄なセックスシーンがあるのは不快。そもそも今回は“300”ではない!(笑)前作の方は人間ドラマがあったように思える。今回はただのCGが凄い映画ってだけ。次回作を作るのならもう一度初心に戻ってほしいです…

この作品の評価・・・・63点
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黒執事

2014年06月18日 01時23分43秒 | 映画評論カ行
製作年:2013年
製作国:日本
日本公開:2014年1月18日
監督:大谷健太郎 / さとうけいいち
出演:水嶋ヒロ,剛力彩芽,優香,山本美月,大野拓朗,栗原類,伊武雅刀
official site

女性だということを秘密にしている幻蜂家当主の幻蜂清玄伯爵と執事のセバスチャンは、絶対的な主従関係にあった。一方、二人は世界統一を目標にする女王の諜報員「女王の番犬」という役割も担っていた。ある日、女王から連続殺人事件を解決せよという命が下る。また、並行して少女たちが街から消えるという出来事も起こる。セバスチャンは、二つの事件に結び付く手掛かりを発見するが…。
漫画、アニメなどで絶大な人気を誇る枢やな原作のコミックを、水嶋ヒロ主演で実写映画化。貴族の執事セバスチャンと女性であることを隠している幻蜂清玄を中心に、映画版オリジナルのストーリーが展開していく。幻蜂を剛力彩芽が演じ、そのほか優香、山本美月、栗原類、城田優らが共演。『NANA』『ランウェイ☆ビート』などの大谷健太郎がメガホンを取る。時代や設定などを変更し繰り広げられる独自の世界観に期待が高まる。

原作マンガもアニメも観たことがないので予備知識無しで鑑賞。剛力彩芽が出ている作品はつまらないというジンクスが自分の中でありますが、やっぱり今回も中途半端な出来でした。どうやら剛力彩芽の役は原作とは性別が違うらしい…。確かにややこしい設定だった。ホラーだけどサスペンスだけど笑いの要素も盛り込まれてます。アクションシーンは邦画らしくない迫力がまぁまぁありましたが、それよりも清玄伯爵とセバスチャンのやりとりが全然笑えないのが印象的でした。ウイルスに感染したらすぐにミイラになるのかと思いきや、優香はやけに長かったなぁ(笑)思ったよりもキャストの演技もCGも悪くなかったが、やはり特別面白いわけじゃなかった。続編があるかもしれませんが、やめといた方がいい…

この作品の評価・・・・64点
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ノア 約束の舟

2014年06月16日 18時05分04秒 | 映画評論ナ行
製作年:2014年
製作国:アメリカ
日本公開:2014年6月13日
監督:ダーレン・アロノフスキー
出演:ラッセル・クロウ,ジェニファー・コネリー,レイ・ウィンストン,エマ・ワトソン
official site

夢の中で世界滅亡を意味するかのような光景を目にしたノア。それが神からのお告げであり、全世界を飲み込むほどの大洪水がやって来ると悟った彼は、その日から家族と共に一心不乱になって巨大な箱舟を造る。さらに、生命を絶やさぬようにと、この世の全ての種類の動物を次々と箱舟に乗せていく。だが、ノア一家の前に不安に駆られて箱舟を奪おうとする者たちが立ちはだかる。
旧約聖書の創世記に記された「ノアの箱舟」の物語を実写化した大作。大洪水による世界滅亡を知らされた男ノアとその家族が、ある重大な使命を全うしようと巨大な箱舟の建造に乗り出していく。メガホンを取るのは、『ブラック・スワン』などの鬼才ダーレン・アロノフスキー。ノアにふんするラッセル・クロウを筆頭に、ジェニファー・コネリー、アンソニー・ホプキンスら、実力派スターが共演する。壮大な物語はもちろん、大洪水の描写にも息をのんでしまう。

ノアの箱舟…名前くらいしか聴いたことはないが、以前に公開された「2012」のような感じかなと思ってました。壮大なスケールで描かれているだろうと期待していましたが、なんともイライラしてしまいました。ノアが何を考えているのか、さっぱり理解できない。神のお告げで人類は滅亡するだの、子供を産んじゃいけないだの言ってたくせに、最後は急に全てを許すという…お前は何がしたいんだよ!(笑)神への信仰心があるのなら、それを最後まで貫いてほしかった。そして箱舟に家族以外の人間を誰一人として乗せないのがちょっとイラっとしてしまった。動物の方が大事なのか…?そう確かに動物には善悪の境界がない。人間だけが善悪で分かれる生き物。う~ん聖書というのは奥が深い。宗教色が強くて日本人向けではないかもしれません。肝心の洪水のシーンが少ないのが残念…。このシーンだけ見ると世界が滅亡したようには感じませんでした。最後まで飽きることはなかったですが、もう少し感情移入できるような演出をして欲しかったです。
地球にもっと感謝いけないか。いつかは神を怒りに触れて地球も滅亡しちゃうのかなー

この作品の評価・・・・68点
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スノーピアサー

2014年06月15日 00時39分22秒 | 映画評論サ行
製作年:2013年
製作国:韓国/アメリカ/フランス
日本公開:2014年2月7日
監督:ポン・ジュノ
出演:クリス・エヴァンス,ソン・ガンホ,ティルダ・スウィントン
official site

地球温暖化を防ぐべく世界中で散布された薬品CW-7により、氷河期が引き起こされてしまった2031年の地球。生き残ったわずかな人類は1台の列車に乗り込み、深い雪に覆われた極寒の大地を行くあてもなく移動していた。車両前方で一部の富裕層が環境変化以前と変わらぬ優雅な暮らしを送る一方、後方に押し込められて奴隷のような扱いを受ける人々の怒りは爆発寸前に。そんな中、カーティスという男が立ち上がり、仲間と共に富裕層から列車を奪おうと反乱を起こす。
『母なる証明』などのポン・ジュノ監督が、フランスのコミック「LE TRANSPERCENEIGE」を原作に放つSF作。新たな氷河期が到来した地球を列車でさまよう数少ない人類の生き残りが、支配層と被支配層に分かれて車内で壮絶な戦いを繰り広げていく。『アベンジャーズ』などのクリス・エヴァンス、『JSA』などのソン・ガンホ、『フィクサー』などのティルダ・スウィントンなど、国際色あふれるキャスティングを敢行。彼らが見せる濃密なストーリー展開に加え、絶望の近未来を具現化した鮮烈なビジュアルにも目を奪われる。

「母なる証明」の鬼才ポン・ジュノの最新作。この人が描く人間ドラマは見応え十分!今回はアクションも含まれているので期待していました。氷河期になった地球。僅かに生き延びた人類を乗せた1台の列車。奴隷として扱われている人々が、富裕層が乗る列車を奪おうと反乱を起こすのです。とても面白そうな設定でワクワクしてはいましたが、なぜか引き込まれない世界観がそこにはありました。キャストは豪華なのに安っぽさが随所に漂っている。革命を起こすぞと言うわりには途中で寿司食ったりして、なかなか先頭車両に進まない。水族館を作れるほどの広さがある車両とは思えない。18年間も極寒の中を走られ続けられるほどの車両ってどんなんだ??メンテナンスしなきゃ無理でしょ!そもそも何故に列車を走らせ続けているのかがよく分からない。ラストは何も解決していないような…!?白熊は何なのよ?
監督!次回作はちゃんとしたものを作ってください!

この作品の評価・・・・57点
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フィルス

2014年06月14日 18時36分47秒 | 映画評論ハ行
製作年:2013年
製作国:イギリス
日本公開:2013年11月16日
監督:ジョン・S・ベアード
出演:ジェームズ・マカヴォイ,ジェイミー・ベル,イモージェン・プーツ
official site

スコットランド警察の刑事、ブルース・ロバートソン。優秀な頭脳を誇り、活力あふれる彼だったが、その裏ではアルコールとドラッグの依存症に陥り、売春や不倫に手を出し、残業の不正申告を欠かさないという、刑事の風上にも置けない人物だった。そんな中、日本人の留学生が殺されるという事件が発生。目撃者ゼロという、この難事件を解決すれば出世コースに乗れると張り切るブルースだが、捜査を進めれば進めるほど自身の問題アリな過去も噴出するようになり、精神的に追い詰められていく。
『トレインスポッティング』の原作者でもある作家、アーヴィン・ウェルシュの小説を実写化したクライムコメディー。頭脳明晰ながらも、酒や麻薬に溺れ、さまざまな不正行為を働く刑事が、留学生殺人の捜査に乗り出したことから思わぬ事態に遭遇する。『つぐない』『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』などのジェームズ・マカヴォイが、下劣を絵に描いたような主人公を怪演。次々と繰り出されるブラックでシニカルな笑いに加え、ジェイミー・ベルやジム・ブロードベントといった実力派たちの共演にも魅了される。

「トレインスポッティング」と同じ原作者ってことで期待。いきなり日本人留学生が殺されるシーンから始まるこの映画。とにかくクズ過ぎる主人公のブルース。薬も、女も、酒も、仕事も好き勝手に自分がやりたい事をやりたいようにしちゃう本当のクズ人間です。次第に精神的に狂い始めるブルースですが、ここまでくると自業自得かと思ってしまいます。こういう作品って幾つか観てきたけど、本作はクズ過ぎて救いようがない…。そのせいで最初から最後まで不快にさえ感じてしまいました。もう少し可愛げがあるクズが良かった…。主人公に感情移入がもっと良かったかも。クズだけどクズだけどクズだけど、ラストは切なかったなぁ。ジェームズ・マカヴォイは好きな俳優の1人だけに、この作品は残念でした。

この作品の評価・・・・62点
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マラヴィータ

2014年06月13日 13時33分34秒 | 映画評論マ行
製作年:2013年
製作国:アメリカ/フランス
日本公開:2013年11月15日
監督:リュック・ベッソン
出演:ロバート・デ・ニーロ,ミシェル・ファイファー,トミー・リー・ジョーンズ
official site

フランスのノルマンディー地方の田舎町に引っ越してきたアメリカ人のブレイク一家。主人のフレッド・ブレイクは元マフィアで、FBIの証人保護プログラムを適用されているため、一家は世界中を転々としながら暮らしている。そんなある日、フレッドに恨みを持つマフィアのドンが彼らの居場所を特定し、殺し屋軍団を送り込むが…。
ロバート・デ・ニーロ演じる元大物マフィア一家と現役マフィアとの対立を、製作総指揮マーティン・スコセッシ、監督リュック・ベッソンで描くクライムコメディー。FBIの証人保護プログラムのもとで偽名を使い、世界を転々とする元大物マフィアファミリーがマフィアの雇った殺し屋グループとの壮絶な戦いを繰り広げる。主人公の妻役にミシェル・ファイファー、一家を監視するFBI捜査官役でトミー・リー・ジョーンズが共演。一家が見せる豪快で息の合ったアクションはもちろん、スコセッシとデ・ニーロが組んだ『グッドフェローズ』をほうふつさせるシーンなども見どころだ。

アメリカらしいぶっ飛んでる展開で、ロバート・デ・ニーロとトミー・リー・ジョーンズという2大名優が出ています。アクション映画だけど、所々にコメディ要素も含まれていてなかなか楽しめます♪家族と殺し屋の壮絶なバトルが見応えあります!家族4人の暴れっぷりは面白い!!しかしながら後半にいくにつれて普通のアクション映画に収まってしまっていたのが惜しい。ラストを上手く収めるか、何か捻りがあれば良かったと思います。

この作品の評価・・・・66点
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ブロークンシティ

2014年06月12日 20時48分31秒 | 映画評論ハ行
製作年:2012年
製作国:アメリカ
日本公開:2013年10月19日
監督:アレン・ヒューズ
出演:マーク・ウォールバーグ,ラッセル・クロウ,キャサリン・ゼタ・ジョーンズ
official site

8日後に市長選を控えたニューヨーク。7年前に警察官を辞め、私立探偵として生計を立てるビリーは、警官辞職の原因となった殺人事件に関する秘密を互いに知る現市長ホステラーから妻の浮気を調べるように依頼される。調べを進めるうちに、浮気相手が市長再選を狙うホステラーの対立候補の右腕であるアンドリュースだったことが判明。やがて、アンドリュースが誰かに殺害され…。
『テッド』などのマーク・ウォールバーグと『グラディエーター』などのラッセル・クロウ共演によるクライムサスペンス。ニューヨーク市長から妻の浮気調査を頼まれた私立探偵が、それをきっかけに欲望にまみれた汚職事件に巻き込まれていく姿を追い掛ける。メガホンを取るのは、『フロム・ヘル』『ザ・ウォーカー』のアレン・ヒューズ。『シカゴ』などのキャサリン・ゼタ・ジョーンズが、物語の鍵を握る市長の妻役で共演する。先読み不可能なストーリーはもとより、実力派たちが繰り出す演技合戦にも注目。

マイケル・ウォルバーグ、ラッセル・クロウ、キャサリン・セタ・ジョーンズ。好きな俳優ばっかりだー♪正義を貫くマイケルウォルバーグもカッコいいし、悪役のラッセルクロウもまたカッコいい!ただの浮気調査なのかと思いきや、実は裏では巨大な陰謀が渦巻いていたという展開。演技派のキャスト陣で見応えは十分にあるし、分かりやすい展開なのだが、黒幕が誰なのかがすぐに予想が付いてしまうのが残念。サスペンス映画としては王道をいってる作品である。そして最後は自分の罪を素直につぐなう主人公にもスッキリさせられます。しかし、何かどんでん返しがあっても良かった。楽しめたけどもう一つ何か足りない作品でした。

この作品の評価・・・・67点
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