股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

あしたは最高のはじまり

2018年03月29日 16時52分41秒 | 映画評論ア行
製作年:2016年
製作国:フランス
日本公開:2017年9月9日
監督:ユーゴ・ジェラン
出演:オマール・シー,クレマンス・ポエジー,アントワーヌ・ベルトラン
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プレイボーイのサミュエルは、南フランスのコートダジュールで、毎日を楽しんでいた。ある日、彼の前にかつて関係を持ったクリスティンが突然姿を現し、生後数か月の赤ん坊グロリアはサミュエルの実の娘だと爆弾発言。クリスティンは、娘を置いて行方をくらましてしまい…。
『最強のふたり』などのオマール・シーを主演に迎え、突然父親になった男性の奮闘ぶりを描く感動作。遊び人の主人公がいきなり赤ん坊を押し付けられ、偶然知り合ったゲイの男性と子育てをする様子を映す。ワケありの母親を『ハートレス』などのクレマンス・ポエジーが好演。次第にベストパートナーとなっていく主人公と少女の姿が胸を打つ。

『最強のふたり』のオマール・シー主演作品。ある日突然、父親になった男性の奮闘ぶりを描いた本作。娘のことを大切に育て上げたサミュエルは本当に偉大な父親だと思います。子供が成長するスピードが異様に速いのが気になりましたが(笑)親子愛を感じられる良い作品なのだけど、後半にいくにつれてクリスティンに対して苛立ちを感じてしまい感動していられませんでした。子供を押し付けておいて、余裕ができたから迎えに来たってワガママ過ぎじゃありませんか?挙句の果てには娘はあなたの子じゃなかったって…。クリスティンさえ来なければ親子2人で幸せに暮らせていたはず!もっと娘の気持ちを最優先に考えるべきでしょ!サミュエルとクリスティンが仲良くしている姿に違和感を覚えました。ラストのオチが意外でしたし、家族の在り方みたいなものを考えさせられる作品ではあると思います。病気に関してもう少し深く描いてほしかったかな。タイトルと中身が合っていないような…

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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ゴールド/金塊の行方

2018年03月27日 16時21分52秒 | 映画評論カ行
製作年:2016年
製作国:アメリカ
日本公開:2017年6月1日
監督:スティーヴン・ギャガン
出演:マシュー・マコノヒー,エドガー・ラミレス,ブライス・ダラス・ハワード
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事業に失敗したケニー・ウェルズは全財産をつぎ込んで、金を発見するためにインドネシアのボルネオ島へ足を運ぶ。そして、地質学者のマイク・アコスタと手を組んだケニーは、ジャングルの自然やニューヨークの財界に挑み、さまざまな陰謀と対峙する。
『ダラス・バイヤーズクラブ』などのオスカー俳優マシュー・マコノヒーが主演を務めたクライムサスペンス。インドネシアのジャングルで巨大な金鉱を発見した男に詐欺疑惑が浮上、迫りくる陰謀に立ち向かう姿を映す。監督を『シリアナ』などのスティーヴン・ギャガンが務め、主題歌をイギー・ポップが担当。共演は、エドガー・ラミレスやブライス・ダラス・ハワード。役づくりで髪は薄く腹が出ているマシューの怪演に注目。

巨大な金鉱を巡って、人間たちの欲望渦巻く世界が描かれるクライムサスペンス。痩せたり太ったりハゲたりと、マシュー・マコノヒーの役者魂を感じました。投資世界の怖さを感じつつも、今ひとつ盛り上がりに欠けるかなと思いました。大金持ちになるが、一夜にして転落してしまう…。アメリカンドリームとは駆け引き1つで決まるもの。最後の最後でそういうオチかとスッキリはしましたが、ラストにいくまでが退屈に感じました。2人の友情をもっと深く描いてくれたらもっと共感できたかも。とりあえずマシュー・マコノヒーの変貌ぶりを楽しめればいいか。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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エル ELLE

2018年03月26日 22時55分43秒 | 映画評論ア行
製作年:2016年
製作国:フランス/ドイツ/ベルギー
日本公開:2017年8月25日
監督:ポール・ヴァーホーヴェン
出演:イザベル・ユペール,ロラン・ラフィット,アンヌ・コンシニ
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ゲーム会社の社長を務めるミシェルはある日、自宅で覆面の男性に暴行されてしまう。ところがミシェルは警察に通報もせず、訪ねてきた息子ヴァンサンに平然と応対する。翌日、いつも通りに出社したミシェルは、共同経営者で親友のアンナと新しいゲームのプレビューに出席する。
『ピアニスト』などのフランスの名女優イザベル・ユペールと『氷の微笑』などのポール・ヴァーホーヴェン監督が組んだ官能的なサイコスリラー。『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』の原作者フィリップ・ディジャンの小説を原作に、レイプ被害者の女性が犯人を捜しだそうとする姿を描く。『ミモザの島に消えた母』などのロラン・ラフィットや『愛されるために、ここにいる』などのアンヌ・コンシニらが共演。欲望や衝動によって周囲を巻き込んでいく主人公を熱演するイザベルに注目。

第89回アカデミー賞主演女優賞にもノミネートされた本作。ミシェルの生き方は常識で考えたら理解できない部分が多い。けれど人間を深く深く掘り下げていったら、きっと誰もが複雑な欲望を持っているのかなとも思ってしまいました。欲望や衝動って恐ろしくて、悲しくて、気持ち悪くて、切ないものなのかもしれない…。人間の欲望って本当に人それぞれだなと思わせてくれる作品でした。何が起きても動じないミシェルは理解できる部分もありつつ、最後まで謎の部分も多かった。父親が殺人犯だから、彼女の中にもその冷酷な面があるのかもしれない。レイプされても、セックスをしても満たされていないように見える。本当は男もセックスも何一つミシェルは欲しいと思っていたかったのかも。それなら彼女を動かしていたものは何なのだろうか…女心と変態の心は分からないことが多い(笑)演じたイザベル・ユペールの演技は脱帽です。60代にしてあの色気を出せる女優はなかなかいない!女って怖い!

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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ボブという名の猫 幸せのハイタッチ

2018年03月23日 16時49分54秒 | 映画評論ハ行
製作年:2016年
製作国:イギリス
日本公開:2017年8月26日
監督:ロジャー・スポティスウッド
出演:ルーク・トレッダウェイ,ジョアンヌ・フロガット,ルタ・ゲドミンタス
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ジェームズはギターを手に、ストリートミュージシャンとして日銭を稼いでいた。ドラッグ更生プログラムの最中のある日、彼はヘロインを摂取して病院に搬送される。退院後、彼が更生担当者ヴァルが用意してくれた部屋に入居すると、どこからか茶トラの猫(ボブ)が迷い込む。ジェームズは、猫の飼い主を捜そうとしたが、見付けることができなかった。
ホームレスのストリートミュージシャンと、野良猫の運命の出会いを描いたノンフィクション「ボブという名のストリート・キャット」を実写映画化。どん底の生活を送っていた主人公が、1匹の猫との出会って人生をやり直す姿を映す。『ウェイストランド』などのルーク・トレッダウェイ、テレビシリーズ「ダウントン・アビー」などのジョアンヌ・フロガット、テレビシリーズ「ストレイン」などのルタ・ゲドミンタスが出演。また、本物の「ボブ」がほとんどのシーンでボブ自身を演じている。

ホームレスの男性と野良猫との運命の出会い描いたノンフィクションを映画化。とにかく茶トラのボブが可愛すぎて猫を飼いたくなってしまった…。ジェームズの人生を救ってくれたボブ。ドラッグ中毒から抜け出せたのもボブが居てくれたから。そして周囲の人々の優しさがあったから。ドラッグ問題であったり、家庭内の問題であったり、ホームレスの問題であったり、重い話も入ってきますがボブのおかげで明るく観ることができました。ボブがいるだけで、こんなに生活が変わっていくのなら猫飼おうかしら笑。
ボブの可愛さで観終わったあと良い気分でしたが、ストーリーとしては、よくある展開が続いて普通かなと思います。もっと感動できるかと思っていたので少々期待外れ…。猫好きなら楽しめるかなと。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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トレイン・ミッション

2018年03月21日 00時04分37秒 | 映画評論タ行
製作年:2017年
製作国:アメリカ/イギリス
日本公開:2018年3月30日
監督:ジャウマ・コレット=セラ
出演:リーアム・ニーソン,ヴェラ・ファーミガ,パトリック・ウィルソン
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保険会社に勤めて10年がたつ60歳のマイケルは突然解雇され、今後のローン返済や息子の学費のことが頭をよぎる。いつもの電車で帰宅途中の彼の前に面識のない女性が座り、三つのヒントを頼りに乗客の中から大切な荷物を持った人物を捜し出せば、10万ドルを支払うと持ち掛けてくる。
『アンノウン』『フライト・ゲーム』『ラン・オールナイト』のジャウマ・コレット=セラ監督とリーアム・ニーソンが再び組んだ緊迫のサスペンス。リストラされた主人公が、通勤電車の中で困難なミッションに挑む。『マイレージ、マイライフ』などのヴェラ・ファーミガ、『ZIPPER/ジッパー エリートが堕ちた罠』などのパトリック・ウィルソン、ドラマシリーズ「ブレイキング・バッド」などのジョナサン・バンクスらが共演する。

ジャウマ・コレット=セラ監督とリーアム・ニーソンが再び組んだ緊迫のサスペンス作品。通勤列車を舞台に、リストラされた男が大金のために“乗客の中からある人物を探してだす”というミッションに挑む展開は非常に緊張感がありました。あの人もこの人も怪しい!自分でも推理しながら観ていくとさらに楽しめるでしょう。しかし、そもそも乗客の1人を見つけるために、こんなに大掛かりな計画をする必要があるのかが引っかかる。そんな大金があるのなら殺し屋を雇って、駅で待ち伏せしとけば確実なのではないか?裏組織の全容もハッキリしないまま終わってしまった。派手に脱線しといて負傷者ゼロというのはありえない話。
リーアム・ニーソンの渋い演技と、迫力あるアクションシーン、密室で繰り広げられる推理はそれなりに楽しめましたが、そもそもの設定が謎なので観終わってもスッキリしない作品でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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セブン・シスターズ

2018年03月19日 13時43分28秒 | 映画評論サ行
製作年:2016年
製作国:イギリス/アメリカ/フランス/ベルギー
日本公開:2017年10月21日
監督:トミー・ウィルコラ
出演:ノオミ・ラパス,グレン・クローズ,ウィレム・デフォー,マーワン・ケンザリ
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近未来。人口の増加と飢饉によって深刻な食糧難となり、世界の国々は厳格な一人っ子政策を行っていた。そんな状況下で、セットマン家の七つ子姉妹は、祖父によって各曜日の名前を付けられ、それぞれ週に1日ずつ外出し、共通の人格を演じることで当局の監視の目を逃れてきた。ある日マンデーが帰宅しなかったことから、姉妹の日常は狂い始める。
近未来を舞台に、交代で一人の人間に成り済ます七つ子姉妹の運命を描いたSFスリラー。『ミレニアム』シリーズなどのノオミ・ラパスが主演を務め、個性豊かな姉妹を演じ分ける。『アルバート氏の人生』などのグレン・クローズ、『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』などのウィレム・デフォーらが共演。『処刑山 -デッド・スノウ-』などのトミー・ウィルコラ監督がメガホンを取った。

一人っ子政策が実施された近未来を舞台に、七つ子として生まれた姉妹の運命を描いたSFスリラー。七つ子を演じ分けたノオミ・ラパスは凄い!同じ顔なんだけど、少しずつ表情や仕草が違っていて素晴らしい!七つ子たちは曜日で呼ばれ、週に1回だけ交代で外出ができる。ある日、月曜が戻ってこない事から物語は始まります。姉妹が命懸けで巨大組織に立ち向かう展開は最後まで緊張感があり、非常に見応えがあります。よくあるSFモノの展開はあるし、7人が毎日交代でいれば、すぐバレそうな気もする。それでも結末がどうなるかは予想できないほど楽しめました。七つ子と言ってもそれぞれの考え方や人生がある。しかし全く同じことをしなければいけない現実。自由に生きたいと願うことから歪みが出てくる切なさ。ラストの真実を知ったときは衝撃でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★★★☆☆(満点は★10)
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北の桜守

2018年03月18日 01時08分35秒 | 映画評論カ行
製作年:2017年
製作国:日本
日本公開:2018年3月10日
監督:滝田洋二郎
出演:吉永小百合,堺雅人,篠原涼子,岸部一徳,阿部寛,佐藤浩市
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1945年、樺太で暮らす江蓮てつは、8月にソ連軍が侵攻してきたために2人の息子と一緒に命からがら北海道の網走まで逃げる。凍てつく寒さと飢えの中、てつたち親子は必死に生き延びるのだった。1971年、アメリカで成功を収めた次男の修二郎は日本初のホットドッグ店の社長として帰国し、網走へと向かう。
吉永小百合が主演を務めた、北海道の大地を背景にした『北の零年』『北のカナリアたち』に次ぐ“北の三部作”の集大成となる人間ドラマ。『おくりびと』などの滝田洋二郎監督がメガホンを取り、戦中から戦後の激動の時代を死に物狂いで生き抜いた親子の姿を描く。息子を、NHKの大河ドラマ「真田丸」やテレビドラマ「半沢直樹」などの堺雅人が熱演。戦争の悲惨さと、生きることの尊さを伝える物語に心を動かされる。

吉永小百合主演の“北の3部作”の最後を飾る本作。戦中、戦後の日本を生きた親子の物語。吉永小百合も72歳なんですね。この歳で映画の主演を張れる女優ってなかなかいないと思う。やっぱりスクリーンでも存在感は健在です。しかし、吉永小百合と阿部寛が夫婦役というのは違和感があるし、佐藤浩市が吉永小百合を好きになるという設定も違和感が…。どう見ても親子にしか見えません。なんとなく、吉永小百合が自分の好みの渋いイケメン俳優をキャスティングしたように思えます。違和感あるカツラをして無理して若作りしなくても、年相応の役をするべきだと思います。ラストの白髪頭の吉永小百合が一番しっくりきました。
肝心の内容ですが、話の進み方が遅くてちょっとイライラしました。激動の時代を生きた親子ですが、もう少しスッキリ描けなかったのかな。途中で入る舞台劇が必要ない。戦争で失った夫、逃げる途中で失った長男、自身の痴呆症。感動ポイントは幾つかあるのに、その感動が上手く伝わってこない。桜に対しても気持ちもよく伝わってこない。CG感満載の映像は萎える。高齢者が崖を登って参拝!?なんかのギャグですか??観終わってみるとホットドッグの売り上げが気になりました。結局、サユリストのための映画か?

この作品の評価・・・・★★★★☆☆☆☆☆☆(満点は★10)
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スクランブル

2018年03月11日 19時49分06秒 | 映画評論サ行
製作年:2017年
製作国:フランス/アメリカ
日本公開:2017年9月22日
監督:アントニオ・ネグレ
出演:スコット・イーストウッド,フレディ・ソープ,アナ・デ・アルマス
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頭脳派の兄アンドリューとメカニック担当の弟ギャレットは、高級クラシックカーばかりを狙う強盗団。ある日、世界に2台しかない高級車を奪う計画が失敗し、凶悪なマフィアに捕まった兄弟は、敵対関係にあるマフィアが所有するフェラーリを1週間以内に盗むよう命じられる。一流ハッカーや指名手配中の天才スリ、爆弾オタクらを招集し、フェラーリを盗もうとするが……。
『ロンゲスト・ライド』などのスコット・イーストウッドを主演に迎えたクライムアクション。高級クラシックカー専門の強盗団が、フェラーリの強奪に挑むさまを描く。『96時間』などの監督ピエール・モレルが製作、『ワイルド・スピードX2』のマイケル・ブラントとデレク・ハースが脚本を担当し、テレビシリーズ「ARROW/アロー」などのアントニオ・ネグレが監督を務める。盗みのプロたちによる巧妙な強奪計画、高級クラシックカーの数々に目を奪われる。

窃盗団が高級車強奪に挑むカーアクション作品。今までカーアクション映画は観飽きる程観てきました。この映画は使い古された設定を焼き回ししたような内容。どこかで観たことがあるような展開が続いていきます。「ワイルドスピード」シリーズを観たせいか、盛り上がりに欠けるし、ワイスピと比べると本作は小物感が否めない。クラシックカーがたくさん登場するので車好きなら楽しめるだろうけど、もう少しド派手なアクションを期待していたせいか、ちょっとガッカリでした。猛スピードで進む車を横からバスで綺麗に吹っ飛ばすのは無理なんじゃないか?基本的に悪い人たちしか出てきませんが、みんな個々の罪を償う気はあるのかな?

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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関ヶ原

2018年03月09日 21時56分27秒 | 映画評論サ行
製作年:2017年
製作国:日本
日本公開:2017年8月26日
監督:原田眞人
出演:岡田准一,有村架純,役所広司,平岳大,東出昌大,中越典子,松山ケンイチ
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豊臣秀吉の死後、豊臣家への忠義を貫く石田三成は、天下取りの野望に燃える徳川家康と対立を深めていく。そして1600年10月21日、長きにわたった戦国時代に終止符を打った歴史的合戦「関ヶ原の戦い」は、早々に決着がついた。有利と思われた三成率いる西軍は、なぜ家康率いる東軍に敗れたのか…?
小説家・司馬遼太郎の著書を、『日本のいちばん長い日』などの原田眞人監督が映画化。豊臣秀吉亡き後の天下をめぐり、徳川家康を総大将とする東軍と、石田三成率いる西軍が激突した「関ヶ原の戦い」を描く。これまで描かれてきた人物像ではない三成を岡田准一、策略を駆使し三成を追い詰めていく家康を役所広司、三成への恋心を胸に彼を支え続ける忍びを有村架純が演じる。日本の戦国時代における重要な合戦が、どのような切り口で映し出されるのか注目。

徳川家康と石田光成の天下分け目の関ヶ原の戦いを描いた本作。有名な合戦なので見応えはありました。が、話にまとまりが無いかなという印象。初芽との恋模様は必要あったのかなと思う。合戦のシーンももう少し緊迫感を見せる演出に出来たと思うが、誰が誰なのか分かりづらくて。そもそも自分に日本史の知識がほぼゼロなので、背景の出来事がよく理解できなかった。それに加えて台詞の量が多すぎるのと、台詞が聴きづらい。話についていくのが大変(笑)登場人物も多すぎるのでは?岡田くんも歴史上の人物をずっと演じているから見飽きてきた。主役を光成にするのは少々スケールが小さく見えてしまう。豪華な俳優陣を揃えたのは凄いけど、難しく作り過ぎた感がある映画でした。

この作品の評価・・・・★★★★☆☆☆☆☆☆(満点は★10)
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シェイプ・オブ・ウォーター

2018年03月08日 01時19分15秒 | 映画評論サ行
製作年:2017年
製作国:アメリカ
日本公開:2018年3月1日
監督:ギレルモ・デル・トロ
出演:サリー・ホーキンス,マイケル・シャノン,リチャード・ジェンキンス,ダグ・ジョーンズ
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1962年、米ソ冷戦時代のアメリカで、政府の極秘研究所の清掃員として働く孤独なイライザは、同僚のゼルダと共に秘密の実験を目撃する。アマゾンで崇められていたという、人間ではない“彼”の特異な姿に心惹かれた彼女は、こっそり“彼”に会いにいくようになる。ところが“彼”は、もうすぐ実験の犠牲になることが決まっており…。
『パンズ・ラビリンス』などのギレルモ・デル・トロ監督が異種間の愛を描き、第74回ベネチア国際映画祭で金獅子賞に輝いたファンタジー。米ソ冷戦下のアメリカを舞台に、声を出せない女性が不思議な生き物と心を通わせる。『ハッピー・ゴー・ラッキー』などのサリー・ホーキンスが主演し、『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』などのオクタヴィア・スペンサー、『扉をたたく人』などのリチャード・ジェンキンス、『ドリーム ホーム 99%を操る男たち』などのマイケル・シャノンらが共演。

本年度第90回アカデミー賞で作品賞を受賞した作品。ギレルモ・デル・トロ監督ワールドが溢れる映画でした。女性と半魚人の禁断の恋…。許されぬ恋模様が描かれていますが、全体的には単調なよくある展開かなと思います。卵を差し出したり、音楽を通して気持ちを分かち合ったりするシーンはあるものの、なぜ2人が恋愛感情になるほどあんなに惹かれあっていったのか、その過程が詳しく描かれていないのが物足りない。しかし多種多様な人種が互いに愛し合うという、言い方を変えれば究極の純愛とも言えるのかもしれない。同性愛、黒人差別、障害者…様々な偏見や差別を受けている人がおり、彼らが半魚人を助けることは、言葉や見た目も関係なく同じ生き物同士助けう素晴らしさと大切さを考えさせられました。ストリックランド博士の方がよっぽど怪物のように見える。でも彼も家に帰れば普通の夫。誰もが心の中に人間の面とモンスターの面を持っているのかな。エロさもグロさもなかなかのものでしたが、不快には感じませんでした。でも1シーンだけボカシが入ってたのは良くないな。映像の美しさは印象的でした!2人はあの後どうなったのか…幸せになれたのかな?完全に大人向けの映画でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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15時17分、パリ行き

2018年03月07日 12時08分27秒 | 映画評論サ行
製作年:2018年
製作国:アメリカ
日本公開:2018年3月1日
監督:クリント・イーストウッド
出演:スペンサー・ストーン,アレク・スカラトス,アンソニー・サドラー
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2015年8月21日、554人の客が乗るアムステルダム発パリ行きの高速鉄道タリスに、武装したイスラム過激派の男が乗り込み無差別テロを企てる。乗客たちが恐怖に凍り付く中、旅行中で偶然乗り合わせていたアメリカ空軍兵スペンサー・ストーンとオレゴン州兵アレク・スカラトス、二人の友人の大学生アンソニー・サドラーが犯人に立ち向かう。
クリント・イーストウッド監督が、2015年8月に高速鉄道で起きた無差別テロ事件を映画化。列車に乗り合わせていた3人のアメリカ人青年がテロリストに立ち向かう姿を描く。事件の当事者であるアンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーンを主演俳優に起用し、当時列車に居合わせた乗客も出演。撮影も実際に事件が起きた場所で行われた。

2015年に起きた高速鉄道での無差別テロ事件を、アカデミー賞監督のクリント・イーストウッドが映画化。主人公3人は本人が演じており、列車に居合わせていた乗客たちも出演しています。実際に起きたテロ事件なので車内での出来事をメインに描かれるのかと思いきや、話の軸は主人公3人の幼少期からの生い立ち。荒れていた子供時代や、軍に入隊してからの話など。正直言って一般人の生い立ちに興味はない…。イタリアでの観光シーンも長くは必要ない。テロ事件が起きるまでがあまりに平凡すぎて少々退屈。さすがにそれではマズいと思ったのか、途中途中でテロシーンを少しずつ見せます。ラストのテロ事件メインのシーンはトータル5分くらいかな。実話だからこれ以上描けないとしても、あまりにあっという間に事件は終わってしまいます。犯人は何故テロを計画したのか。無理だとは思うがテロリスト側の生い立ちも見せてくれたら、物語に重厚感が出たと思います。主人公3人の勇気は素晴らしいことであり称賛に値することですが、わざわざ映画にするほどの内容ではなかったような…。テロ事件ムービーというよりは青春ロードムービー。奇跡体験アンビリバボーで扱ってくれれば十分な内容ではある(笑)
しかしメッセージ性はある映画です。普通に生活していても、いつ誰もがテロに遭遇する可能性がある。そしてテロに遭遇した時に自分には何が出来るのだろうか。テロリストに立ち向かえたことは、幼いころにサバゲーに興味を持っていたこと、軍隊に入ったこと、旅行先をパリにしたこと。たくさん偶然が重なってこそ多くの人の命を救えたのだから。そう考えると運命は誰にでもあるのかもしれない。テロを考える機会を与えてくれる作品なのは間違いない。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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ブラックパンサー

2018年03月06日 18時00分58秒 | 映画評論ハ行
製作年:2018年
製作国:アメリカ
日本公開:2018年3月1日
監督:ライアン・クーグラー
出演:チャドウィック・ボーズマン,マイケル・B・ジョーダン,ルピタ・ニョンゴ
OFFICIAL SITE

アフリカの秘境にあるワカンダで産出される鉱石ヴィブラニウムは、全てを破壊してしまうほどのパワーを持つ。歴代の王は、悪用されないように鉱石の存在を極秘にしていた。若くして王になったティ・チャラは、謎の男エリック・キルモンガーがワカンダに潜入しようとしていることを知り…。
マーベルのキャラクターで、国王とヒーローの顔を持つ男を主人公にしたアクション。超文明国ワカンダの国王だった父親を失ったブラックパンサーが、国の秘密を守るため世界中の敵と戦う。監督は『クリード チャンプを継ぐ男』などのライアン・クーグラー。『42 ~世界を変えた男~』などのチャドウィック・ボーズマンがブラックパンサーにふんし、『それでも夜は明ける』などのルピタ・ニョンゴらが共演。

国王とヒーロー、2つの顔を持った男が世界中の敵と戦うアクション映画。MARVELは一体何人のヒーローを出せば気が済むのだろうか…。アベンジャーズもヒーローが集まり過ぎて、もはや無敵状態になってしまって飽和状態。もちろんブラックパンサーも今年公開のアベンジャーズ最新作に合流予定。なんでもかんでも『アベンジャーズ』のための説明映画になってしまっているような。まぁそんな話は置いといて…
MARVEL作品らしいアクション満載のシーンが続く。カーアクションはかなり迫力あって良かった!でもね、いつものMARVELなんだよね(笑)修行して強くなるけど、強大な敵が現れて一度は負けるけど、またパワーアップして戻ってきて敵を倒すっていう…。まぁいつもの世界規模の危機ではなく、ワカンダ王国の中の相続争いだったのでそこに関しては新鮮だったかなと思います。しかし逆を言えばスケールの小ささが目立っていた。登場人物が黒人だらけで、特に女性はみんな同じ顔に見えてしまって観ている途中で少々混乱しましたが(笑)敵となるキルモンガーも被害者のようなもの。もう少し国王にスポットを当ててほしかったなと思います。

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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リメンバー・ミー

2018年03月03日 10時30分42秒 | 映画評論ヤラワ行
製作年:2017年
製作国:アメリカ
日本公開:2018年3月16日
監督:リー・アンクリッチ
声の出演:石橋陽彩,藤木直人,松雪泰子,大方斐紗子
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過去の出来事が原因で、家族ともども音楽を禁止されている少年ミゲル。ある日、先祖が家族に会いにくるという死者の日に開催される音楽コンテストに出ることを決める。伝説的ミュージシャンであるデラクルスの霊廟に飾られたギターを手にして出場するが、それを弾いた瞬間にミゲルは死者の国に迷い込んでしまう。元の世界に戻れずに困っていると、ヘクターという謎めいたガイコツが現れ…。
1年に1度だけ他界した家族と再会できるとされる祝祭をテーマにした、ディズニー/ピクサーによる長編アニメ。死者の国に足を踏み入れた少年が、笑いと感動の冒険を繰り広げる。監督と製作には、『トイ・ストーリー3』のリー・アンクリッチ監督と、製作を担当したダーラ・K・アンダーソンが再び集結。テーマパークのような死者の国の描写、祖先や家族を尊ぶ物語に引き込まれる。

亡くなった家族と再会できるとされる祝祭をテーマにしたディズニー・ピクサーによる長編アニメーション作品。少年ミゲルガ迷い込んだ死者の国で繰り広げる冒険を描く。家族に音楽を否定されて、死者の国に行ってしまったミゲルが、家族の大切さを感じて変わっていく姿はとても素敵でした。映像や音楽もとても良い!曲「リメンバーミー」が劇中で何度も歌っていたので、ありがたみが薄まってしまったかなと思いましたが(笑)展開としてはありがちな話。でも、亡くなった人をいつまでも想う気持ちって大切だなと改めて思わせてくれる。1年に1度だけ亡くなってしまった人が戻ってくる死者の日は、日本でいうお盆に似ていますが、この映画では雰囲気は全く違います。メキシコの陽気な雰囲気が特徴です。亡くなっても、生きている人と繋がっていたいと思うものなのかな。死者の国が本当にあるのなら見てみたい!“人の死”は肉体が死んだ時じゃなくて、誰かに忘れ去られた時なのかもしれない。家族を大切にすること、自分の夢を追いかけること。子供だけでなく大人も楽しめる作品です。僕は泣けはしませんでしたが、良い話です!
日本語吹き替版で鑑賞しましたが、藤木直人の歌声が全然合ってないし下手だったので感動できなかった…。ここはプロの声優を使うべきですね…

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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セールスマン

2018年03月02日 12時27分56秒 | 映画評論サ行
製作年:2016年
製作国:イラン/フランス
日本公開:2017年6月10日
監督:アスガー・ファルハディ
出演:シャハブ・ホセイニ,タラネ・アリドゥスティ,ババク・カリミ
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共に小さな劇団に所属する夫婦は、ちょうど劇作家アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」の舞台に出演していた。教師として教壇にも立つ夫が家を空けた隙に、転居したばかりの家で妻が何者かに乱暴されてしまう。その日を境に二人の生活は一変し…。
『別離』『ある過去の行方』などのアスガー・ファルハディ監督がメガホンを取ったサスペンスドラマ。不幸な事件をきっかけに、平穏な日々を送っていた夫婦の人生が少しずつ狂い始める様子を丁寧に描写する。ファルハディ監督作『彼女が消えた浜辺』でも共演したシャハブ・ホセイニとタラネ・アリドゥスティが夫婦を熱演。思いがけないてん末に驚がくする。

平穏な日々を送っていた夫婦が、暴行事件をキッカケに生活が一変していく物語。アカデミー外国語映画賞も受賞しました。2012年の「別離」もそうでしたが、1つの選択で人生はガラっと変わってしまうのだと感じさせる作品でした。“あの時にああしておけば”“あの時に別の選択をしていれば”そうやって不幸の連鎖が続いてしまうこともある。少しずつその溝は大きくなっていって、やがては取り返しのつかない事態へ発展していく。それは夫婦の間でもそう。男女の微妙の気持ちのとらえ方がこの映画では上手く表現されていると思います。罪を犯した者をどこまで許せるのか…それもこの映画のテーマの1つ。妻を傷付けた犯罪者へ復讐したいという夫の気持ちは分からなくもないが、その復讐でさえも夫婦の間で少し考えの差があったり。男女の考え方の違いが浮き彫りに見えた作品でした…が、終わり方がちょっとスッキリしない。全体的に大雑把な作り方。観客に委ねるような終わり方はあまり好きではないかな。「別離」を越えることはないが、それでも質の高い作品だったと思います。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ

2018年03月01日 15時24分46秒 | 映画評論ハ行
製作年:2017年
製作国:アメリカ
日本公開:2018年2月23日
監督:マイケル・ショウォルター
出演:クメイル・ナンジアニ,ゾーイ・カザン,ホリー・ハンター,レイ・ロマノ
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パキスタン出身のアメリカ人コメディアン、クメイルは、自分が原因で恋人の大学院生エミリーと別れてしまう。数日後、エミリーが原因不明の昏睡状態になり、クメイルは病院に急行する。エミリーの母ベスは娘を傷つけたクメイルを嫌うが、ある出来事をきっかけにクメイルとエミリーの両親は打ち解け始め…。
パキスタン出身のアメリカ人コメディアンであるクメイル・ナンジアニの実話を映画化したハートフルコメディー。主人公が昏睡状態に陥った元恋人エミリーの両親との衝突を経て心を通わせるさまを描く。主人公をクメイル自身が演じ、ゾーイ・カザン、ホリー・ハンターらが共演。脚本をクメイルとエミリー本人が共同で執筆し、製作をジャド・アパトー、監督をマイケル・ショウォルターが務める。

パキスタン出身の男性が昏睡状態に陥った恋人の両親との衝突を経て心を通わせていく物語。本年度アカデミー賞でも脚本賞にノミネートされています。宗教の問題、ISの問題、差別…様々なテーマが詰まった内容の濃い作品だったと思います。昏睡状態になった恋人を看病するクメイルの純粋な気持ちがとても素敵。周囲に反対されても自分の信念を貫いて選択をしていく姿はカッコ良かった!1つの恋愛が2つの家族に影響していく過程が上手い具合に出来上がっていく。文化の違いや人種の違いをどうやって切り抜けていくのかと思いましたが脚本が上手い!重い話も含まれてはいるけれど、要所要所で笑える場面があります。難病モノなのに、何故か明るく観れてしまうのがこの映画が脚本賞にノミネートされた理由なのだろう。観終わって振り返るとベタな話ではあるのだけど、「良い映画を観れた!」と素直に思える作品でした。これ実話なんだね。主人公をクメイル本人が演じるって不安がありましたが自然な演技でした♪でも舞台での笑いツボが日本人の僕からしたら全然分からなかった…(笑)

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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