製作年:2009年
製作国:アメリカ=スペイン
2011年1月15日公開
監督:ロドリゴ・ガルシア
出演:ナオミ・ワッツ,アネット・ベニング,ケリー・ワシントン
official site
14歳の時、カレンは恋人の子供を身籠るが、母親の反対で娘を手放すことになる。36年後。周囲との深いかかわりを避けてきた彼女は、介護をしながら一緒に暮らす年老いた母に対して、素直に接することができないでいた。職場で出会ったパコはそんな彼女を理解してくれるが、関係はうまくいかない。だた、名前も顔も知らぬわが娘を密かに想い、届く事のない手紙を書き続ける日々。一方、母親の愛情を知らずに育ったエリザベスは、弁護士として成功。孤児であることを否定するように、物事に執着せずキャリアアップの人生を歩んでいたが…。
この作品は『Mother & Child』という原題の通り、“母と子ども(娘)”の物語だ。劇中には、多くの母と娘が登場する。娘を手放した事を悔やみ、常に悔恨に苛まれて生きる母親。母に捨てられ、刹那的に生きる娘。子どもが欲しいと願い、なんとかして養子を貰い受けようとする女性。ロドリゴ・ガルシア監督は、何が正しく、何が間違っているのかと言った主張を述べる事はなく、彼女らの選択を淡々と映し出す。娘を捨てた母親を演じたアネット・ベニング、母親に捨てられた娘を演じるナオミ・ワッツが、心境の変化によって顔つきや表情まで変化していく演技も素晴らしい。
静かで切ない物語。女性たちのそれぞれの人生や愛の形を描かれており、男性向けとは言えないが男性が観ても考えさせられる作品でした。
愛し方が分からない、愛され方が分からない、たった1回の選択ミスで人生は変わってしまう。あの時しておけばよかった…後悔の繰り返しで人生は進み続けている。確かに人間は愛するために愛されるために生まれてきたのだろう。けれど神様は時に残酷な判断をする。
強がっていながらも誰かに愛されたいというカレンとエリザベスの気持ちが伝わってきました。子供が出来ずに養子を求めるルーシーもまた切ない。女性というのはこんなにも強くて弱くて怖い生き物なのかと思いました。そして女性の母性本能というのは本当に凄いんだな。
カレン、エリザベス、ルーシー、3人の女性の人生が1人の赤ちゃんによってクロスしていく展開は見事でした!子供を愛することに理由はない。
人は生まれながらにして幸せになる権利がある。過去に罪を犯したとしても前に進み続ければ誰にでも光は差し込むのだということを気付かせてくれる素敵な作品でした。観終わったあとに、静かで心に染みる感動が味わえます。
この作品の評価・・・・79点
製作国:アメリカ=スペイン
2011年1月15日公開
監督:ロドリゴ・ガルシア
出演:ナオミ・ワッツ,アネット・ベニング,ケリー・ワシントン
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14歳の時、カレンは恋人の子供を身籠るが、母親の反対で娘を手放すことになる。36年後。周囲との深いかかわりを避けてきた彼女は、介護をしながら一緒に暮らす年老いた母に対して、素直に接することができないでいた。職場で出会ったパコはそんな彼女を理解してくれるが、関係はうまくいかない。だた、名前も顔も知らぬわが娘を密かに想い、届く事のない手紙を書き続ける日々。一方、母親の愛情を知らずに育ったエリザベスは、弁護士として成功。孤児であることを否定するように、物事に執着せずキャリアアップの人生を歩んでいたが…。
この作品は『Mother & Child』という原題の通り、“母と子ども(娘)”の物語だ。劇中には、多くの母と娘が登場する。娘を手放した事を悔やみ、常に悔恨に苛まれて生きる母親。母に捨てられ、刹那的に生きる娘。子どもが欲しいと願い、なんとかして養子を貰い受けようとする女性。ロドリゴ・ガルシア監督は、何が正しく、何が間違っているのかと言った主張を述べる事はなく、彼女らの選択を淡々と映し出す。娘を捨てた母親を演じたアネット・ベニング、母親に捨てられた娘を演じるナオミ・ワッツが、心境の変化によって顔つきや表情まで変化していく演技も素晴らしい。
静かで切ない物語。女性たちのそれぞれの人生や愛の形を描かれており、男性向けとは言えないが男性が観ても考えさせられる作品でした。
愛し方が分からない、愛され方が分からない、たった1回の選択ミスで人生は変わってしまう。あの時しておけばよかった…後悔の繰り返しで人生は進み続けている。確かに人間は愛するために愛されるために生まれてきたのだろう。けれど神様は時に残酷な判断をする。
強がっていながらも誰かに愛されたいというカレンとエリザベスの気持ちが伝わってきました。子供が出来ずに養子を求めるルーシーもまた切ない。女性というのはこんなにも強くて弱くて怖い生き物なのかと思いました。そして女性の母性本能というのは本当に凄いんだな。
カレン、エリザベス、ルーシー、3人の女性の人生が1人の赤ちゃんによってクロスしていく展開は見事でした!子供を愛することに理由はない。
人は生まれながらにして幸せになる権利がある。過去に罪を犯したとしても前に進み続ければ誰にでも光は差し込むのだということを気付かせてくれる素敵な作品でした。観終わったあとに、静かで心に染みる感動が味わえます。
この作品の評価・・・・79点