股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

悪魔は誰だ

2015年01月31日 02時25分25秒 | 映画評論ア行
製作年:2013年
製作国:韓国
日本公開:2014年9月13日
監督:ジョン・グンソプ
出演:オム・ジョンファ,キム・サンギョン,ソン・ヨンチャン,チョ・ヒボン,ユ・スンモク
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15年前に起きた幼女誘拐事件の時効が間近に迫ったある日、担当刑事チョンホは犯人を捜し続ける少女の母ハギョンを訪問する。その後事件現場に花が供えられていることを知ったチョンホは捜査を再開するが、時効成立直前に犯人に肉迫するも取り逃してしまう。責任を感じた彼は刑事を辞めるが、15年前と同じ犯行手口の誘拐事件が発生し…。
時効を迎えた幼女誘拐事件の悪夢が、15年の時を経て再び繰り返されるサスペンス。韓国の新鋭チョン・グンソプ監督がメガホンを取り、大切な家族を奪われた遺族の終わりなき苦しみと、時効を迎えた犯人の心情と共に活写する。娘を失った母の悲しみを『私のちいさなピアニスト』などのオム・ジョンファが体現し、韓国版アカデミー賞といわれる大鐘賞で主演女優賞を受賞。一連の未解決事件を追う刑事を、『殺人の追憶』などのキム・サンギョンが熱演。


15年前の誘拐事件と同じ手口の犯行が繰り返されるサスペンス作品。“復讐”には様々な方法があるが、このやり方はなかなか新鮮。謎多き物語の真相が徐々に明らかになっていく展開は韓国映画らしい緊張があります。しかし、いつもの韓国映画なら観終わったあとで“おぉ~!!すごい!!”と思うのですが、この映画は矛盾点が幾つかあった。現在、犯人の年齢は見た目だと60歳代ぐらいのはず。しかし時効直前に警察署に現れた犯人は走りが速くて若々しかった。そもそも時効前に自ら表に出てくるような行動を取る必要がないはずなのに…。下校途中の生徒を誘拐しようとするシーンも謎。最初からターゲットは決まってるはずなのに…。“復讐”とは関係ないような行動を取ってる人物が多いことに疑問を持ちました。その他にもツッコミどころは幾つかあるのですが、ハラハラドキドキは感じると思います。“悪魔は誰だ”というタイトルは観終わったあとで、悪魔は誰なのか観る人によって違うかと思います。まぁ本当の悪魔は無能な警察なのかな?警察がもっとしっかり動いていれば時効を迎えなかったのでは?
何はともあれ日本映画がマネできないクオリティの高さがある事は間違いありません!


この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆
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フォックスキャッチャー

2015年01月30日 14時22分50秒 | 映画評論ハ行
製作年:2014年
製作国:アメリカ
日本公開:2015年2月14日
監督:ベネット・ミラー
出演:スティーヴ・カレル,チャニング・テイタム,マーク・ラファロ,ヴァネッサ・レッドグレーヴ
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大学のレスリングコーチを務めていたオリンピックメダリストのマークは、給料が払えないと告げられて学校を解雇される。失意に暮れる中、デュポン財閥の御曹司である大富豪ジョン・デュポンから、ソウルオリンピックに向けたレスリングチーム結成プロジェクトに勧誘される。同じくメダリストである兄デイヴと共にソウルオリンピックを目指して張り切るが、次第にデュポンの秘めた狂気を目にするようになる。
デュポン財閥の御曹司ジョン・デュポンが起こした殺人事件を映画化した実録ドラマ。ジョン・デュポンが結成したレスリングチームに引き抜かれた五輪メダリストの兄弟が、彼の知られざる姿を知った果てに悲劇に見舞われる。監督は『カポーティ』などのベネット・ミラー。『31年目の夫婦げんか』などのスティーヴ・カレルをはじめ、チャニング・テイタムやマーク・ラファロら実力派が共演する。彼らの鬼気迫る演技に圧倒される。

今年初めての試写会にて鑑賞。上映前の監督弟&アンミカのイベントは必要か??実際に起きた大富豪によるオリンピック金メダリストの殺害事件を基に作られている本作。監督は「カポーティ」「マネーボール」のベネット・ミラー。今年のアカデミー賞でも監督賞、主演男優賞など5部門にノミネートされています。終始、淡々と静かに進んでいくストーリー展開なのだが、その静寂が恐ろしさを引き立たせていて緊張感がありました。何といってもスティーヴ・カレルの演技が素晴らしい!



↑この変わりよう。コメディ俳優のイメージが強かった彼ですが、本作では特殊メイクと表情で、感情を押し殺した迫真の演技でした。人間が抱える欲望と心の闇の描き方が見応えがありましたが、上映時間の長さのわりには登場人物たちの生い立ちや人物背景がきちんと描かれておらず、見どころと言えばラストの30分くらいだったかも。いやっ決してつまらない作品ではないが、もう少し台詞や話のテンポを考えて欲しかった。静かな映画は嫌いじゃないが、スロー過ぎる映画はあまり好きではない。この映画の1番気になるところは“なぜオリンピックメダリストを殺したのか?”という部分。予告やチラシで事前にメダリストを殺す事を知った上での鑑賞になる。その殺害動機が気になるところだが、そこに至るまでの説明が薄かった気がする。たしかにマークもデイヴもいつ殺されてもおかしくないような空気はあり、トレーニング中にデュポンがいきなり天井に向けて銃を発砲するような演出は良かったが…。デュポンの内面をもっと知れたらよかったかな。
考えてみたらベネット・ミラー監督って「カポーティ」でも「マネーボール」でも淡々と描いてるよね…。


この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆
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世界の果ての通学路

2015年01月29日 18時02分09秒 | 映画評論サ行
製作年:2012年
製作国:フランス
日本公開:2014年4月12日
監督:パスカル・プリッソン
出演:ジャクソン・サイコン,サロメ・サイコン,サミュエル・J・エスター
official site

ジャクソンと妹は野生の象やキリンを避けながらサバンナを駆け抜け、カルロスと妹は雄大なパタゴニア平原を愛馬でひた走る。ザヒラはモロッコのアトラス山脈を臨む山奥の村から寄宿学校へと通い、インドで暮らす生まれつき足が不自由なサミュエルは弟たちの引く車いすで登校。彼らは危険も顧みず、学校に向け道なき道を進んでいく。
『MASAI マサイ』のパスカル・プリッソンが監督を担当し、四つの異なる地域で長時間かけて通学する子どもたちの姿を追ったドキュメンタリー。学校で勉強するため、それぞれ何十キロもの困難な道のりをひたすら進む児童たちの日常を追い掛ける。登場するのは、ケニアをはじめ、それぞれの地域の個性豊かな子どもたち。将来の夢をキラキラとした瞳で語る彼らの純粋さとひたむきにほだされる。

世界には学校に通うために何時間もかけて、時には命がけで登校する子供たちがいるこを知りました。象に襲われる危険を冒しながら…。友人と励まし合いながら山を越える…。馬に乗って登校する兄弟…。車いすの兄を押しながら通う弟たち…。4時間もかけて過酷な通学をしているのに子供たちが常に笑顔だった。どんなに辛くても学校に通う…。それは自分の夢のため。夢を叶えるために学びたいと思う気持ち。自分はいつから「勉強ダルいなぁ」って思ってしまったかな。自分たちが小学生のころ、自宅から学校まで歩いてたったの10分だった。当たり前に授業を受けて、当たり前に給食を食べられる環境が、本当に恵まれていたのだと感じました。世界にはこんなに真っ直ぐな子供たちがいるのだと知って、小学生のころ、教室の窓から牛乳瓶の蓋を出来るだけ遠くに飛ばそうと頑張っていた自分が恥ずかしくなってしまった(笑)この現実を私たちはしっかり受け止めなければならない。そして恵まれた環境に生きている自分はもっと努力しなければいけない。全国の小学校でこの映画を上映したらいいなと思います。


この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆
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ザ・ファイブ-選ばれた復讐者-

2015年01月28日 16時57分39秒 | 映画評論サ行
製作年:2013年
製作国:韓国
日本未公開
監督:チョン・ヨンシク
出演:キム・ソナ,マ・ドンソク,シン・チョングン,チョン・インギ,イ・チョンア

夫と娘に囲まれ、幸せな日々を過ごしていたウナ。だがある日、謎の連続殺人鬼が自宅を襲撃、目前で夫と娘を惨殺されたあげく、ウナ自身も車椅子の身となってしまう。すべてを失った彼女は、犯人への復讐だけを生きる糧とし、きわめてまれな血液型である自らの臓器を提供するという条件で仲間を募る。やがてそれぞれの理由で移植臓器を必要とする4人の男女がそろい、ウナ自身を加えた《ザ・ファイブ》は復讐へと突き進んでいく。
TVドラマ「私の名前はキム・サムスン」のキム・ソナが、すべてを捨てて復讐に燃えるヒロインを熱演したクライムサスペンスを日本初公開。インターネットサイトを通じて連載され、韓国で数々の賞を受賞したWEBコミックを、作者であるチョン・ヨンシク自身の監督で実写映画化した。連続殺人鬼に家族を惨殺されたヒロインが、自らの臓器提供と引き替えに4人の仲間を集め、《ザ・ファイブ》として復讐を遂行していく姿を描く。


ある突然奪われた幸せな日々…。女は自らの臓器と引き換えに4人の男女を集め、殺人鬼へ復讐をしていくのです。韓国って復讐劇がお好きだよね。韓国版「キルビル」って感じの作品。半身不随になりながらも復讐へ燃えるウナの気持ち。そして仲間たちのとの関係が徐々に深くなっていく過程は、さすが韓国映画と言えるほど練られていて面白い。残酷な描写も韓国映画ならでは。しかし全体的に最後の最後まで暗くて、どんでん返しも特になく、収まるところに収まった感じがしました。最後にユナが取った行動はあれで良かったのかな…!?犯人の人物背景と動機がよく見えてこなかったのも残念。そして「背を向けるな!!犯人をしっかり見張っておけよ!!」とツッコミたくなるシーンが幾つかあった(笑)
最近観た韓国映画の中では普通の部類かな。しかし最近の日本映画よりは断然面白かったですけどね。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆
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アゲイン 28年目の甲子園

2015年01月27日 11時42分38秒 | 映画評論ア行
製作年:2014年
製作国:日本
日本公開:2015年1月17日
監督:大森寿美男
出演:中井貴一,波瑠,和久井映見,柳葉敏郎,西岡徳馬,工藤阿須加,太賀
official site

ある日、晴彦のもとを、高校時代共に甲子園出場を夢見た野球部仲間の娘・美枝が訪ねてくる。彼女は東日本大震災で亡くなった父親の遺品の中から、束になって投函されずに残っていた年賀状を見つけ、晴彦のところへやって来たのだ。その後晴彦は、美枝がボランティアとして参加する「マスターズ甲子園」に誘われ、昔の苦い思い出が頭をよぎるも…。
『亡国のイージス』などのベテラン俳優中井貴一が主演を務め、重松清原作の小説を映画化した感動のヒューマンドラマ。かつての球児たちが甲子園に再挑戦する「マスターズ甲子園」を題材に、大人たちが野球を通して生きる喜びを再認識する姿を活写する。亡き友人の娘を役者やモデルとして活躍している波瑠が演じ、柳葉敏郎や和久井映見らが脇を固める。今の現実を受け入れながらも輝く登場人物たちの姿に元気をもらう。


かつての球児が、もう一度夢に向かって突き進むヒューマンドラマ。観る予定はなかったのに、レビューのあまりの高評価に気になってしまい映画館に足を運んでしまいました。高校時代、帰宅部で野球に興味ない自分でも最後は感動して泣きそうになってしまいました。ある1人の友達が起こした不祥事のせいで甲子園への道を閉ざされてしまった28年前。もう一度叶わなかった夢を叶えようと、かつての仲間たちが集まり“マスターズ甲子園”を目指して奮闘するオヤジたち。 『負けるなら、ちゃんと負けて次に進め』という言葉に感動しました。何事にも勝者と敗者がいる。負けることが恥ずかしいことではなく、負けることを恐れて逃げることが恥ずかしいこと。夢をもう一度追うと同時に、もう一度(アゲイン)“仲間”そして“家族”の絆を確かめようというメッセージが込められていると思いました。試合の後のキャッチボール。大切な人とボールを投げ合うだけなのに、なぜこんなに泣けてきてしまったのか…。まぁチケットを投げ捨てた娘が、あんなにコロッと甲子園に来てくれたのは不思議でしたが…。人生って負ける事のほうが多いと思う。でも勝つより負けた時の方が得るものが大きいと信じています。久しぶりにオヤジとキャッチボールしてあげよっかな…。浜田省吾のエンディング曲もグッド!
ネットレビューの高評価に疑っていましたが…地味だけど久しぶりに日本映画の良さを感じられる作品でした♪


この作品の評価・・・・★★★★★★★★☆☆
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隣人 -The Neighbors-

2015年01月26日 01時37分14秒 | 映画評論ヤラワ行
製作年:2012年
製作国:韓国
日本未公開
監督:キム・フィ
出演:キム・ユンジン,マ・ドンソク,チョン・ホジン,キム・ソンギュン

カンサン団地11棟202号に住むウォン・ヨソンは、夜遅くに塾が終わり帰宅しようとしていたが、母ソン・ギョンヒが迎えに来れないためひとりで雨の中歩いて団地に向かっていた。しかし、ヨソンはそのまま消息が分からなくなり、翌日、バラバラ死体で発見される。ギョンヒは心に傷を負い、ヨソンが帰宅する幻覚をみて娘が生きていたときの生活を思い出し妄想に逃げ込んでしまう。犯人の糸口もつかめないまま次なる事件が発生し、住民は恐怖に怯えながら生活していた。さらに10日間おきにで発生する連続殺人事件が発生する。マンションの人々の精神状態も限界に達していた。そんな中、住人達はヨソンの死体が入ったカバンと同じカバンを買ってきた102号の男性を疑いはじめるが…。
韓国でNo.1ヒットし3週連続トップ10入りしたというサスペンススリラー。日本に韓国映画のヒットの先駆けになった『シュリ』や『セブンデイズ』、アメリカドラマ「LOST」に出演し幅広い活躍で日本でも知名度を上げた演技派女優キム・ユンジン主演!。本作では娘を殺された悲痛の母親を好演している。演技派子役キム・セロンの熱演は必見!。本作でも安定感のある抜群の演技で観客をひきつけている一人二役をこなしている。


知ってる俳優さんがたくさん出ていました。「ミステリー」×「ホラー」×「サスペンス」、そして感動…。女の子が誘拐され殺される事件が発生。怪しい住人を疑い始める周囲の人物たちの姿を描いた本作。韓国映画らしい、ドキドキハラハラの作品でした。団地の住人、ピザ屋の店員、鞄屋の主人…誰もが1人の男を怪しいと思いながらも決定的な証拠がない。その攻防戦が観ていて面白い!犯人はすぐに判明してしまうのですが、それでも緊張感は最後まで保たれています。あんなにドキドキしていたのに、ヨソンとギョンヒの血の繋がっていない親子の関係に、ラストは感動してしまいました。犯人の動機がイマイチ見えてこなかったのが残念…。ですが多くの登場人物たちが1人の殺人犯を追い詰めていく展開は爽快です!
団地って怖いなぁ…。もしも殺人鬼が隣に住んでいたとしても、自分たちは何も出来ないのかもしれない。


この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆
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アイ・フランケンシュタイン

2015年01月24日 15時18分04秒 | 映画評論ア行
製作年:2014年
製作国:アメリカ
日本公開:2014年9月6日
監督:スチュアート・ビーティー
出演:アーロン・エッカート,イヴォンヌ・ストラホフスキー,ミランダ・オットー,ビル・ナイ
official site

200年前、ヴィクター・フランケンシュタイン博士は、アダムという人造人間の製造に成功する。そしてアダムは、現代まで孤独に生き長らえてきた。世界は、世界制服を目的とした悪魔とそのたくらみを打ち砕こうとする天使が戦いを繰り広げており、アダム自身もその戦いに深く関わることになっていくのだが……。
『サンキュー・スモーキング』などのアーロン・エッカートを主演に迎え、『アンダーワールド』のスタッフが手掛けたSFアクション。現代まで生き残った人造人間フランケンシュタインが、悪魔と天使の全面戦争に関わるさまを活写する。再生細胞の研究者であるヒロインを、テレビドラマ「CHUCK/チャック」シリーズなどのイヴォンヌ・ストラホフスキーが好演。これまでのフランケンシュタインのイメージを覆すスマートでクールなダークヒーローぶりや壮大な展開に熱狂する。


フランケンシュタインって日本人からするとマイナーなキャラクター。そんなフランケンが現代に甦るという設定のお話です。簡単に言ってしまうと現代で悪魔と天使の戦争にフランケンが巻き込まれるストーリー。CGはなかなか上手く出来てたけど、特に新鮮味のない普通のSF作品って感じです。最初からB級映画として考えれば、よく出来てるとも言える。アーロン・エッカートが主演じゃなかったら間違いなく観ていなかった。「アンダーワールド」「ブレイド」のパクリ感がぷんぷんしていました(笑)ガーゴイルも悪魔も天使もみんな弱過ぎ!!悪魔もう少し頑張ってよ!!そもそもフランケンシュタインである必要があったのだろうか?続編を作る気満々の終わり方も納得いきませんね。


この作品の評価・・・・★★★☆☆☆☆☆☆☆
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かくれんぼ

2015年01月21日 16時49分17秒 | 映画評論カ行
製作年:2013年
製作国:韓国
日本未公開
監督:ホ・ジョン
出演:ソン・ヒョンジュ,チョン・ミソン,ムン・ジョンヒ,キム・ウォネ

高級マンションで完ぺきな家庭を築いている事業家ソンスは一人だけの兄に対する秘密と酷い潔癖症を抱えている。ある日、彼の兄の失踪の知らせを聞き、数十年ぶりに訪れた兄のマンションで、家ごとに彫られたおかしな暗号と兄を知るジュヒ家族に出合う。幼い娘と2人きりで住むジュヒは自身の家をのぞき見する誰かの存在に怯えていた。古いマンションの暗号を調べたソンスは、それがその家に住む人間の性別と数を意味することを突き止める。
韓国歴代No.1! 観客動員数525万人以上を記録した大ヒット作!『追跡者〔チェイサー〕』などに出演する演技派、ソン・ヒョンジュ主演によるサスペンススリラー。喫茶店を経営し質素だが家族に囲まれた暮らしを送っていたソンスの下に、ある日長い間音信が途絶えていた兄が失踪したとの報せが届き…。 韓国内スリラー映画の興行記録を抜き、歴代1位の記録を樹立!


韓国で大ヒットしたサスペンススリラー。身近にある恐怖を描いており、自分の身に起きてもおかしくはない…。実際に起きた事件を基にして作られているそうで、そう考えるとさらに怖い。簡単に人を信じるのは危険。観ていくと「あぁーダメだよー!そっち行っちゃダメだよー!」と言いたくなってしまうほど、最初から最後までドキドキが止まりません。韓国映画ってやっぱりすごい!!俳優の演技力、脚本、演出…全てがバランスよく組み立てられていて飽きさせない。2つの家族が“家族”を守るために死闘を繰り広げます。ホラー映画が苦手な人でも絶対に気になってしまう作品だと思います♪
ヘルメットをかぶった人間とエレベーターに乗るのはやめよう。そして自分の家の呼び鈴の横に不思議な目印があったら注意しよう…。

この作品の評価・・・・★★★★★★★★☆☆
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ジャッジ 裁かれる判事

2015年01月20日 21時44分08秒 | 映画評論サ行
製作年:2014年
製作国:アメリカ
日本公開:2015年1月17日
監督:デヴィッド・ドブキン
出演:ロバート・ダウニー・Jr,ロバート・デュヴァル,ヴェラ・ファーミガ,ヴィンセント・ドノフリオ
official site

金で動く辣腕弁護士として知られるハンク・パーマーは、絶縁状態の父ジョセフが殺人事件の容疑者として逮捕されたことを知る。判事として42年間も法廷で正義を貫き、世間からの信頼も厚い父が殺人を犯すはずがないと弁護を引き受けるハンクだったが、調査が進むにつれて疑わしい証拠が次々に浮上し…。
ロバート・ダウニー・Jrとオスカー俳優ロバート・デュヴァルが初めて共演した法廷サスペンス。人々からの信望の厚い判事でありながら殺人容疑を掛けられた父と、その弁護を引き受けることになった絶縁状態の息子が、互いに反目しながらも裁判に挑むさまを描く。監督は『シャンハイ・ナイト』などのデヴィッド・ドブキン。法廷で主人公と対峙する検事をビリー・ボブ・ソーントンが熱演するほか、ヴェラ・ファーミガ、ヴィンセント・ドノフリオら実力派が脇を固める。

ドロドロ裁判ストーリーかと思っていましたが、中身は家族愛を感じる感動作でした。殺人容疑がかけられた父親の無実を証明するために、息子が弁護人となり裁判に挑む物語。アイアンマンでもなく、ホームズでもなく、法廷で正義を貫くロバート・ダウニー・Jrもまたカッコいい!父親役のロバート・デュヴァルも本作でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされました。法廷での裁判が軸ではなく、メインは家族の話。家族のために罪を許し、家族のために罪を犯す…切ない物語です。父親の偉大さを感じさせます。140分と上映は長めですが見応えは十分です!お互い素直になれずにぶつかり合っていましたが弁護人と被告人の関係から、最後は父親と息子としてお互いに打ち解けられたと思う。ラストの湖で釣りをするシーンでの父親の言葉が印象的でした。親孝行しなかきゃと思わせる傑作です。ぜひアカデミー賞獲ってほしい!!


この作品の評価・・・・★★★★★★★★☆☆
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LUCY/ルーシー

2015年01月19日 12時34分40秒 | 映画評論ヤラワ行
製作年:2014年
製作国:フランス
日本公開:2014年8月29日
監督:リュック・ベッソン
出演:スカーレット・ヨハンソン,モーガン・フリーマン,チェ・ミンシク,アムール・ワケド
official site

マフィアの闇取引に巻き込まれたルーシーは、特殊な薬が入った袋を体に埋め込まれ運び屋にされてしまう。しかし、体内で薬が漏れたことで彼女の脳機能は驚異的に覚醒。脳科学者ノーマン博士が見守る中さまざまな能力が超人的に目覚める一方、少しずつ人間性が喪失し、自らを制御できなくなっていく。
『レオン』や『ニキータ』などクールなヒロイン像を打ち出してきたリュック・ベッソン監督と、スカーレット・ヨハンソンが初めて組んだアクションスリラー。体内に埋め込まれた特殊な薬が漏れたことで脳機能が驚異的に覚醒し、人間離れした能力を発揮し始めるヒロインの暴走を描く。通常は10パーセント程度しか機能していない脳が、100パーセントへ向かって覚醒していくヒロインを見守る脳科学者役に、オスカー俳優モーガン・フリーマンがふんする。


人間の脳は10%しか使われていないそうです。もしも100%覚醒したら…。ルーシーが徐々に能力を上げていき覚醒していく展開はとても良かったけど、後半になるにつれて想像を超えるというか、空間を越えるというか、なんじゃこりゃっていう話になってきてしまった。ここれ終わるの??とツッコミたくなるほど謎の終わり方。猿を出す意味もないし、ETする意味も分からない(笑)アイデアは面白いだけで、何も活かせずに方向性を間違えてしまった駄作になってしまった。100%よりも40~60%くらいの時の方が面白かったじゃねえか。スカーレット・ヨハンソンとモーガン・フリーマンが出ていなければ観ていなかったな。
僕はきっと3%くらいしか使えていない気がする…。


この作品の評価・・・・★★☆☆☆☆☆☆☆☆
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幕末高校生

2015年01月17日 18時24分17秒 | 映画評論ハ行
製作年:2013年
製作国:日本
日本公開:2014年7月26日
監督:李闘士男
出演:玉木宏,石原さとみ,柄本時生,川口春奈,千葉雄大,谷村美月,石橋蓮司,佐藤浩市
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1868年、幕末期の江戸。迫り来る新政府軍と幕府軍の戦闘を避けたいとする勝海舟は、新政府軍参謀・西郷隆盛に和平交渉の使者を送る。その返事が来ないことに気をもむ中、彼は幕府が捕らえた未来からやって来たと言い張る女教師・未香子と教え子・雅也の面倒を見ることに。一方の未香子は自分たちと一緒に江戸時代へとタイムスリップしたほかの教え子を捜して未来に帰ろうとするが、目の当たりにしている出来事が史実と違うことに大きな不安を抱く。
『MW-ムウ-』などの玉木宏とテレビドラマ「失恋ショコラティエ」などの石原さとみが主演を務めたSF時代劇。幕末期の江戸にタイムスリップしてしまった高校教師とその生徒たちが、勝海舟や西郷隆盛などと対面しながら未来である現代へと戻ろうと奔走する。メガホンを取るのは、『体脂肪計タニタの社員食堂』などの李闘士男。『ザ・マジックアワー』などの佐藤浩市をはじめ、川口春奈、谷村美月、柄本明らバラエティーに富んだ顔ぶれが共演。奇想天外な物語に加え、幕末期を再現した美術も見もの。


今更、タイムスリップして江戸時代で「帰りたくても帰れない~!歴史が変わっちゃう~!」なんていう展開は新鮮味ゼロです。豪華な役者を揃えているのに展開が読める話はつまらない。小道具の使い方も下手だし、セットも玉木宏の立ち回りのシーンも安っぽさを感じました。そもそも何故にタイムスリップしたのか、その理由が分かっていない。千葉雄大は何がしたいの?勝海舟ってこんなに軽い男なの?柄本父子共演させるなら、もっと活かしてよ。時代劇にするなら、コメディではなくもっと真面目に作ってほしかったです。


この作品の評価・・・・★★★★☆☆☆☆☆☆
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アデル、ブルーは熱い色

2015年01月14日 16時39分08秒 | 映画評論ア行
製作年:2013年
製作国:フランス
日本公開:2014年4月5日
監督:アブデラティフ・ケシシュ
出演:レア・セドゥ,アデル・エグザルコプロス,サリム・ケシュシュ,モナ・ワルラヴェン
official site

教師を夢見る高校生アデルは、運命的に出会った青い髪の画家エマの知性や独特の雰囲気に魅了され、二人は情熱的に愛し合うようになる。数年後、念願の教師になったアデルは自らをモデルに絵を描くエマと一緒に住み、幸せに満ちあふれた毎日を過ごしていた。しかしエマの作品披露パーティーをきっかけに、二人の気持ちは徐々に擦れ違っていき…。
第66回カンヌ国際映画祭で史上初、パルムドールが主演女優2人にも贈られ話題を集めたラブストーリー。ジュリー・マロによるフランスの人気コミックを原作に、運命的に出会った女性同士の真っすぐな愛の行方を大胆なラブシーンを交えて繊細に描き出す。監督はこれまで数々の映画賞に輝いてきた俊英、アブデラティフ・ケシシュ。『マリー・アントワネットに別れをつげて』などのレア・セドゥと、『カレ・ブラン』のアデル・エグザルコプロスの体当たり演技が光る。

スティーブン・スピルバーグ監督が大絶賛し、カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞した本作。女性同士の恋愛を描いており、性的な描写も多々あります。そして約3時間の上映時間…長かった。高校生のアデルは、青い髪の画家のエマと出会い恋に落ちる。互いに惹かれあい、互いにすれ違い、互いに夢を追いかける。同性愛を描いた映画だが、実は真っ直ぐなラブストーリーでした。簡単に逃げることはできるけど、後悔しないように生きないと人生は勿体ない。夢のためには犠牲も仕方ない。アデルもエマも時には突っ走ってしまう時もあるのは仕方ない。でもアデルの行動に疑問を感じました。自分の夢も本気じゃなさそうだし、恋人に走ったと思ったら、浮気なんかして…何を考えてるんだこの子?そりゃあエマだって離れていくわぁ。しかし、たとえ別れてもお互いを気にして目で追ってしまう…気持ちは変わらないのに元には戻れない。その切なさが伝わってきました。
前半のテンポの良さと比べると、中盤からグダグダになってしまったのが残念でした。しかし“愛とは”“性とは”何かを考えさせられるフランス映画らしい美しい映画だったと思います。主演2人のカラダを張った演技も素晴らしい!でもやっぱり3時間は長い…。100分ぐらいでまとめてくれれば良かったのに。


この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆
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トラッシュ!−この街が輝く日まで−

2015年01月13日 01時56分57秒 | 映画評論タ行
製作年:2014年
製作国:イギリス/ブラジル
日本公開:2015年1月9日
監督:スティーヴン・ダルドリー
出演:リックソン・テベス,エデュアルド・ルイス,ガブリエル・ウェインスタイン
official site

ブラジル・リオデジャネイロ郊外でゴミ拾いをして暮らす3人の少年は、ある日ゴミ山で一つの財布を見つける。その財布には世界を揺るがすとんでもない秘密が隠されていたことから、警察も総力を挙げて捜索に乗り出す。少年たちは「正しいことをしたい」と財布に隠された謎を解明すべく、警察のしつこい追跡をかわし命懸けで真実を追い求めていくが…。
ゴミ山に暮らす3人の貧しい少年が、ある財布を拾ったことから絶望の街に奇跡を呼び起こしていくドラマ。監督は『リトル・ダンサー』『愛を読むひと』などのスティーヴン・ダルドリー、脚本を『ラブ・アクチュアリー』などロマコメの名手リチャード・カーティスが手掛ける。過酷な環境でたくましく生きる少年たちには、オーディションで選び出された無名の少年たちを起用し、名優マーティン・シーン、『ドラゴン・タトゥーの女』などのルーニー・マーラが脇を固める。

『リトル・ダンサー』『めぐりあう時間たち』『愛を読むひと』『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』のスティーブン・ダルドリー監督の最新作。ゴミの山に住む少年3人が、ある日1つの財布を見つけたことから、大きな事件に巻き込まれていく物語。予想以上の大きな展開と、予想以上のアクションが満載だったので楽しめました♪ミステリーのようなヒューマンのようなアクションのような…様々なジャンルの要素が上手く構成されている。ブラジル社会の背景と、スラム街に生きる人々の描き方のバランスがとても上手い。スピード感あふれる展開にハラハラしました。どんなに困難なことでも“正しいことをする”という少年たちの正義に感動しました。ゴミの山の上から大金をバラまくシーンで「あぁ~自分なら1袋ぐらい持って帰るけどなぁ」と思ってしまった…。いかん、そういう考えがダメなんだ。あー子供のころの純粋な気持ちはどこへやら…(笑)「正しいことだから」と言って行動できるような人間になりたい。ラストの未来が見えるような終わり方が爽快感あってが好きです♪ポスターのイメージとは全く違った内容の映画でした。
出演している子供たちは数千人の中からオーディションで選ばれたそうです。こんな天才子役がいるのか!


この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆
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美しい絵の崩壊

2015年01月12日 15時28分04秒 | 映画評論ア行
製作年:2013年
製作国:オーストラリア/フランス
日本公開:2014年5月31日
監督:アンヌ・フォンテーヌ
出演:ナオミ・ワッツ,ロビン・ライト,ゼイヴィア・サミュエル,ジェームズ・フレッシュヴィル
official site

オーストラリア東部の海辺の町で、ロズとリルは幼いころから姉妹のように育ってきた。現在は二人とも結婚して家庭を持ち、お互いの息子トムとイアンも母親たち同様親友同士だった。早くに父親を亡くしたイアンは、ロズを2人目の母親として慕っていたが…。
ナオミ・ワッツとロビン・ライトという演技派女優を主演に迎え、ドリス・レッシング原作の「グランド・マザーズ」を映画化した禁断の愛の物語。親友同士がお互いの息子と恋に落ち、一線を越えてしまったことから思いがけない運命を招くさまを映し出す。監督は、『ココ・アヴァン・シャネル』などのアンヌ・フォンテーヌ。女性の隠れた渇望を浮き彫りにする、背徳的で甘美なラブストーリーに酔いしれる。

親友同士のママ友が、お互いの息子と恋に落ちるお話。自分が友達の母親と…なんて考えるだけでゾっとしてしまう(笑)ナオミ・ワッツとロビン・ライト、2人のベテラン女優が母親を演じているので見応えはあります。息子2人もイケメン。田舎の海沿いの綺麗な街並みとは対照的な、ドロドロの人間関係に最後まで目が離せません。「あっちがヤッてるから、こっちもヤろう!」っていう考えに至るのが凄い。お互いに関係を持っていることを知った瞬間に、終わってしまうかと思いきや、そのまま続けるなんて…この人たちは一体何を考えてるんだ!?(笑)結局、孫がいても肉体関係は続いてしまうのか…。一番不安なことは孫の女の子2人が同じ道に走ってしまわないか…。


この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆
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エヴァの告白

2015年01月11日 17時25分34秒 | 映画評論ア行
製作年:2013年
製作国:アメリカ/フランス
日本公開:2014年2月14日
監督:ジェームズ・グレイ
出演:マリオン・コティヤール,ホアキン・フェニックス,ジェレミー・レナー,ダグマラ・ドミンチック
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1921年、エヴァと妹マグダは戦争の影響で情勢が不安定な祖国ポーランドを離れ、ニューヨークに到着する。だが、入国審査で医師に肺病と診断されたマグダは隔離され、二人は離れ離れに。入国を拒否されたエヴァは、ブルーノという見知らぬ男性のおかげで強制送還を免れる。
マリオン・コティヤール、ホアキン・フェニックス、ジェレミー・レナーらが豪華共演を果たした人間ドラマ。より良い人生を求めてアメリカに移住してきた女性が、さまざまな出来事に振り回されながらもたくましく生き抜く姿を映し出す。監督は『アンダーカヴァー』でホアキンと組んだジェームズ・グレイ。社会の裏側で、決して諦めることなく前進するヒロインのりんとした強さが胸を打つ。

マリオン・コティヤール主演の人間ドラマ。アメリカで悲惨な生活を送りながらも、病気の妹のために懸命に生きようとする女性を描いた作品です。決して娼婦には見えないマリオン・コティヤールの貴賓ある美しさ。努力しても報われないとしても、支えてくれる人はいつの時も必ずいる。しかし愛しているのに愛されない…ホアキンフェニックス演じるブルーノは切なかったです…。マリオン・コティヤール、ホアキン・フェニックス、ジェレミー・レナーと、豪華なキャスト陣が揃っていますが、ストーリー的には胸を打つほどではありませんでした。確かに過酷な現実から打破しようとするエヴァの姿は良かったけど、それが信仰、そして愛へと繋がる変化の過程が少し弱かった。
どんな状況においても人は自由を求める。全員が幸せになることは不可能としても希望を捨てずにいたエヴァの姿が印象的でした。


この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆
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