パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

ティファニーで朝食を★★★★

2017年03月17日 | DVD作品ーた行
トルーマン・カポーティの原作を映画化した都会劇。監督に当たったのは「ペティコート作戦」のブレイク・エドワーズ。脚色担当はジョージ・アクセルロッド。撮影を受け持っているのはフランツ・プラナー。音楽をヘンリー・マンシーニが担当している。出演するのはオードリー・ヘップバーン、ジョージ・ペパード、パトリシア・ニールなど。製作はマーティン・ジュローとリチャード・シェファード。
あらすじ:ホリー(オードリー・ヘップバーン)はニューヨークのアパートに、名前のない猫と住んでいる。鍵をなくす癖があり。階上に住む日本人の芸術写真家(ミッキー・ルーニー)に開けてもらう。ホリーの念願は“ティファニー"のようなところで暮らすことだ。ある日、ホリーのアパートにポール(ジョージ・ペパード)という青年が越してきた。作家ということだが、タイプライターにはリボンがついていない。室内装飾と称する中年女がいつも一緒にいて、夜半に帰って行く。ポールはホリーと知り合うと、さすがに作家らしく都会文化が生んだ奇形児のようなホリーの性格に興味をおぼえた。

ホリーも、ポールの都会の塵にまみれながらも純真さを失っていない性格に惹かれたようだ。ある夜、ポールの部屋の窓からホリーが入ってきた。彼女は“ティファニー"のことや、入隊中の兄のことを語った。時計が4時半になると「わたしたちはただの友達よ」と断わりながら、ポールのベッドにもぐり込んだ。彼女につきまとう男が多い。テキサスから夫が迎えにきても、ホリーは素気なく追い返した。
一方、ポールもパトロンの女と手を切った。そんなとき、彼の短編が50ドルで売れた。お祝いにホリーはポールを“ティファニー"に誘った。麻薬密輸にまきこまれたホリーを警察からもらい下げたものはポールだった。ブラジルへ行くといってきかないホリーも、ポールの真剣な気持ちに動かされ、彼の胸に顔を埋めるのだった。(作品資料より)

<感想>オードリー大好きな私には、この映画の中での小悪魔的なオードリーが強い印象に残っている。コールガールを演じても下品にならない、オードリー・ヘプバーンのキュートでエレガントな魅力が絶品の作品。
映画の冒頭、ティファニーのショウ・ウィンドウを覗き見ながら、サンドウィッチをほうばるドレッシーなオードリーを見ただけでうっとりとします。
また、パーティのシーンで、タバコを取り出したオードリーに両隣にいた男性二人が、火をつけようとする。
ジョージ・ペパードがマッチを擦って差し出した火をふっ!と消して自分のライターでオードリーのタバコに火をつけたマーチン・バルサム、・・・この何気ないシーンは、いつも、クスリと笑ってしまいます。ジョージ・ペパードも、いかにも人のよさそうな好青年ぶりで、ヒロインに振り回される役がピッタリだ。そして、シャワーを浴びた後にタオルを頭に巻いて、スェット姿のオードリーが、窓際に腰をかけギターを抱いて、ボロロンとつま弾きながら歌う「ムーンリバー」。もうここまででも充分満足感に浸れる作品です。

ポキッ!と折れてしまいそうなのに、精一杯背伸びして粋がって生きている、オードリーの姿が痛いけでたまりません。土砂降りの雨の中で探していた猫を見つけた時、オードリーは、自分にとってティファニーの宝石以上に大切なものを見つけたに違いありません。
主人公ホリーの無軌道で小生意気な魅力に惹かれて、多くの男たちが彼女の部屋に出入りする。作家志望の男ポールも金持ちの年増の愛人で、そのような人間の一人。「誰の物にもならないし、それにいつでも正直でいたいの」というホリー。彼女は自分の飼い猫にも名前をつけないし、彼女の名刺にはいつも名前の横に旅行中と書かれている。最後にホリーは、犯罪に巻き込まれ、ブラジルに高飛びすることになるのだが、・・・。
全編を通して、ホリーの魅力溢れた物語なのだが、その不安定な生き方とかに一種の暗さを覚えるが、こ洒落でいて、孤独で、ニューヨークという都会に埋もれて、裕福ではないにしても、心は何かを追い続ていられるから生きていける。 主題歌の「ムーンリバー」のメロディ同様、いつまでも忘れることのない映画です。
原作はトルーマン・カポーティ、監督は「ピンクパンサー」シリーズでおなじみのブレイク・エドワーズ。エドワーズ監督の軽妙なタッチと、オードリーの都会の妖精のような、ふんわりとした軽やかさがマッチした、心地よいラブストーリーです。
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