パンフルート演奏の技法では管移動なしでは語れません。
パンフルートは1管1音を担当した3オクターブ22管前後の楽器です。
パンフルート演奏での管移動について多数の楽器とつき合っている製作者の立場から言いますと、管の径も歌口の
形状も微妙に違う各楽器に何の違和感もなく対応できていることに驚きます。
演奏前には楽器を手に取り、目で大きさとか全体のカーブとか直接唇が触れる歌口の形状とかを確認して演奏に入り
ます。
一旦演奏に入ると楽器は視野の外になってしまい、後は目以外の五感にたよるしかありません。
私の工房にはいま100台以上のパンフルート在庫がありますが、これらの楽器は初期には内径が大きく堂々とした
音作りをしていましたし、中期には細い径の繊細さに重点を置いた楽器作りを行なってまいりました。
現在はこれらをふまえて豊かな響きを持つパンフルートが作れるよう邁進しています。
このように寸法や形状がすべて違う楽器を五感で瞬時に対応してしまう能力を人間は持っているのですね。
ときおり違う管へと飛んで間違えることはありますが、このときは距離感に狂いが生じていますので繰り返し練習し
て修正してください。
風の音パンフルート製作工房では柔らかく暖かい音色の広島産竹を使って楽器作りを行なっています。
購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。