ぶらぶら人生

心の呟き

『日本はどこで間違えたのか』

2022-04-12 | 身辺雑記
      草花舎で借りた本。

       藤山 浩 著

   『日本はどこで間違えたのか』

 コロナ禍で噴出した「一極集中」の積弊


     


 作者は、当市出身の方だという。1959年生まれの方なので、私より26歳もお若い方である。
 私自身の長い生涯を思い起こしながら、筆者の主張を読ませてもらった。 
 一極集中による弊害ばかりでなく、日本の歴史を振り返ると、筆者の言われるとおりであり、特に一極集中の弊害は、歯止めのかからないまま、今に至っている。
 父の転勤で当地に住み始めたのは、1943年であった。戦時下や戦後こそ、食糧に窮したが、その後、新鮮なお魚は近くの鮮魚店で求めることができたし、近所の農家から簡単に入手できた。
 今は大型店に出かけなくては、食料品の一切が入手できない。地域で大方のことは間に合っていた。
 鯖が好きなのに、どうかすると蕁麻疹に悩まされた。でも、駆けつけて注射してもらえるお医者さまにも、事欠かなかった。

 それが、今はナイナイ尽しである。
 私など老人にとって住みやすい処ではなくなった。まだなんとか、バスに乗って町まで買い物に行けるからましである。それでも、帰りは大荷物を提げて、バスに乗る元気はなく、タクシーを利用するしかない。
 過疎地といえばオーバーだが、生活の不便さは、昔と比べようもない。浜田屋というお魚屋さんがあって、美味しい新鮮な魚が食べられた昔が懐かしい。

 なぜそんなことになったのか、それは偶然ではなく、作者がこの本で書いておられるように、理由あってのことである。

 作者は、一旦廃れた山里の再生を願いつつ活動していらっしゃる。
 2020年〜2030年にかけて、過疎化の進んだ地域の再生を期していらっしゃる。その志は立派である。

 残念ながら、私には、その変容を見届けることはできないけれど。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする