ぶらぶら人生

心の呟き

小さな幸せ (夏椿の花)

2007-06-18 | 身辺雑記
 今朝、知人から花を届けるという電話があった。
 九時前、届けられた花は、夏椿の一輪であった。花の傍に蕾もひとつついている。(写真)
 私は、この花の名こそ知っていたが、花に会うのは初めてで、そのなんとも言いあらわしようのない清楚な美しさに心を打たれた。
 一輪を届けてくださった方の心ばせも嬉しく、私の心に、ほのぼのと灯がともった。幸せとは、こんな心の在りようをいうのだろう。

  幸せは小さくともよし沙羅の花 (自作。俳句のまねごと。)

 歳時記には、「沙羅(しゃら)の花」で出ている。別に、「夏椿の花」、「姫沙羅」、「さらの花」などの言い方もあるようだ。
 <一日花>との説明を読み、美しく咲く花のはかなさを思った。
 花瓶に挿した「夏椿の花」を書棚の上において、終日眺めた。
 先刻、ポトッと、音がした。
 音の方を見ると、今日一日を咲いて、夏椿の花が床に落ちていた。
 6時45分の終焉であった。
 私は、容器に水を入れ、落ち椿の一輪を水に浮かせた。花はやや凋んだ形で、水に浮かんでいる。
 
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甘い蜜のウツボグサ

2007-06-18 | 身辺雑記
 昨日の朝、散歩から帰って、わずかな時間、裏庭の草取りをした。そのとき、昔からよく見かけるのに、その名を知らぬ花があった。美しい紫色の花を咲かせて群がっている。ひと茎だけ折り取って花瓶に挿した。

 昨日の昼前、妹夫婦が、ひと夏朝顔を楽しめと、苗を植えた鉢を届けてくれた。
 二人に、早速、花瓶に挿した花の名を尋ねてみた。が、二人とも雑草の名には弱く、答えは得られなかった。
 「その花の蜜、子供のときによく吸ったでしょう」
 と、妹が言った。
 私には、その思い出はない。

 今日、「ミヤコグサ」の名を調べたついでに、昨日から花瓶に挿してある、紫の花についても調べてみた。
 こちらも難なく、調べることができた。
 「ウツボグサ(靫草)」であった。(写真)
 別名、「夏枯草(かこそう)」ともいうようだ。
 シソ科の多年草。<茎は四角形で全体に白くて粗い毛があり、…>との説明を読んで、実物に当たってみた。細い茎だが、四角の面を確かめられたし、かすかに毛らしいものもあった。
 花穂が、矢を入れる容器「靫(うつぼ)」に似ていることから付けられた名前らしい。
 枯れた花穂を煎じたものは利尿効果があるとか。

 妹が昨日、昔、蜜を吸ったと語っていたので、外に出て、「ウツボグサ」の、新鮮な小花を抜いて吸ってみた。癖のない甘い蜜であった。
 妹に電話して、花の名を伝えた。
 
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小さな発見 (ミヤコグサ)

2007-06-18 | 散歩道

 散歩からの帰途、道端に黄色い小さな花を見つけた。
 花色として一番多いのが、黄色だという。だから、野道にも黄色い花は多い。大抵は雑草という名でひと括りにし、見過ごしてしまう。
 今朝、そうできなかったのは、花の形のおもしろさにあった。この花弁はどうなってるんだろう? と、立ち止まった。意識してみるのは、初めての花であった。(写真)

 帰宅後、写真入の本から、とにかく似た花を探した。
 <鮮黄色の蝶形花>という説明つきで、花の拡大写真が出ていた。
 これだ! と思って、その名を見ると、「ミヤコグサ(都草)」とある。ずいぶん鄙びた花なのに、都草とは、と謂れが気になった。
 名前の由来には、京の都に多かったので…とある。それが全国に伝播したということだろうか。

 その名が分かると、調べが容易になる。各本の索引から、ミヤコグサを引き出して、説明を読むことができた。
 花を見るのも初めてなら、その名前を聞くのも初めてであった。ところが、かなり有名な雑草らしい。どの本にも紹介してあり、歳時記にさえ、季語として載っている。
 しばしば草花のことを書く私に、先日、友人が旅先の書店で求めたと、一冊の本をプレゼントしてくださった。それは、『花の日本語』(山下景子著・幻冬舎)。その本を開いてみると、そこにも、「都草」は項を設けて書いてあった。ずいぶん別名の多い花らしく、花の呼び名のいろいろも紹介してあった。
 最後の文は、<こんなありふれた草が、都草……。きっと、どこでも、「住めば都」といいたかったのでしょうね。>と、結ばれていた。

 歳時記では、「都草」の項を立て、「黄金花」、「都花」の言い方が記されている。
 身分不相応といっては失礼だが、いずれも、よすぎる名前ばかりだ。
 散歩のとき、名前も分からないまま、ひと茎切り取って持ち帰った。その茎には、小さな豆の莢が二つ、ついていた。えっ? こんな実がなるの? と不思議に思った。
 調べてみると、マメ科の多年草とある。豆莢のあることが納得できた。

 人から教えられるのではなく、自分の力で、その名を調べ上げ、少しばかり鼻高々の心境である。 

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わが家の庭 (南天の花)

2007-06-18 | 身辺雑記
 蕾の状態が長く続き、いつになったら開花するのだろうと、毎日、南天の木の前に佇んだ。今日、やっと開花した。しかし、ずいぶん地味な花である。
 本の説明には、<白色六弁の小花>とあるが、視力の低下した肉眼では見えにくい。そこで、ルーペを持ち出し、その花を観察してみた。確かに六弁の花である。蕾のときの先端部が、下に向かってひっくり返り、突起した黄色い蕊が、妙に目立っている。(写真)
 ルーペが花に触れると、小さな小さな花弁が、ほろほろと散った。
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ヤブコウジの花開く

2007-06-18 | 身辺雑記

 先日16日のブログに、「ヤブコウジの花」について書いた。
 私の性格は、のんびり屋のようで、せっかちな一面もあるらしく、ヤブコウジの花を初めて見た嬉しさと、その花に心せかされる思いもあって、慌ててブログに載せてしまった。……それでも、蕾かと思える状態のまま、数日は見守ったのだが、開花の気配が見えなかったので。

 昨日、地を這うように茂るヤブコウジの枝葉を持ち上げて見ると、葉がくれに、小さな花が開いていた。(写真)
 うつむいて、恥ずかしそうに咲いているので、横顔の写真しか撮れなかった。
 とにかく、これぞ花と思える姿に接することができ、久しく待ち焦がれたものに会えた喜びであった。こんな可憐な花が咲いていることに毎年気づかず、見過ごしてきたとは、とても残念なことだった。足もとにある宝を見逃してきた悔しさである。

 来年からは、開花の季節になると、そわそわと心待ちすることだろう。

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