ぶらぶら人生

心の呟き

厄介者とは!

2007-06-01 | 散歩道

 このところ、川土手や道路わきの法面など、いたるところに群生している鮮黄色の花、といったら誰の脳裏ににも、蘇る植物があるのではないだろうか。
 初秋のころ、コスモスが地上に優しくゆらぐように、今は野を黄色で彩り、コスモス同様、風にそよぎ、目や心を癒す優しい花に、私も関心を持っていた。
 この花は、その名を、「オオキンケイギク(大金鶏菊)」というらしい。
 昨夜、植物の本を見ていて、名前を知った。

 今朝、散歩の途中、国道9号線の、平素歩く道とは反対側の歩道に移動し、その黄色い花を観察した。本に書いてあるオオキンケイギクの特徴を満たしているかどうかと。花弁の枚数、花びらの先端が歯状に細かく切れ込んでいるといった特徴など、資料との共通性を十分備えており、間違いなくオオキンケイギクと信じてカメラに収めた。(写真)
 私の本には、<北米原産の帰化植物>とあり、<明治の中ごろ渡来し、一時広汎にふえ、第二次世界大戦の中頃から衰退したが、近年ワイルドフラワーの一つとして播かれたものが、全国各地で旺盛に半野生化している。>と、書いてある。

 散歩から帰り、写真をパソコンに取り込んだ後、ネットでオオキンケイギクを調べてみた。そして分かったことは、この景観美を演出し、目を楽しませてくれる花が、実は厄介者、悪者としてかなり迷惑がられている植物と知って驚いた。
 何でも外来生物法により規制対象に特定されているのだという。深く根付いて堤防を傷めたり、穴や亀裂、漏水などの点検の邪魔をしたり、在来の植物に悪影響を及ぼしたりするらしい。オオキンケイギクのせいで、カワラナデシコなど、絶滅の危機に瀕しているものもあるという。
 そういわれてみれば、お仲間がみな、こぞって賑々しすぎる一面もある。繁殖力がよほど旺盛なのだろう。

 今年はよく野外を歩いている私だが、以前は、家で過ごす日が多かったため、このオオキンケイギクが、この地方にいつごろから繁茂しているのか、考えてみても思い出せない。今朝、写真を撮った地に、昨年もこの花が咲いていたかどうかさえ、私の記憶は曖昧である。
 いたずらさえしなければ、愛すべき花の部類に入れてもいいのだが、それほど嫌われているのだとすれば、さて、この花の、先々の運命や如何に?

コメント
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