○そんな映画の帰りに通る
(熊本市内の近代化遺産のお散歩その2)

明十橋〔明治十年(1877)、橋本勘五郎〕
アーチ橋。さりげなく普通に現役の車道なところが凄い。さすが肥後の石工。


この橋の唐人町側に建っているピーエス・オランジェリ(ピーエス熊本センター)(旧第一銀行熊本支店) 〔大正8年(1919)設計・西村好時 国指定登録文化財〕
角の塔のような部分の高さやアーチ型の窓など、坪井川沿いでかなり目立つ建築だ。


現在は空調機器会社の事務所で、現役で使用されているので、人の出入りがあってきれいに磨かれている感じがする。維持運動は大変なことだろうと思われるが、閉めているよりも使っている方が長持ちするのだろう。
キイロイトリ「キッサテントカ ホテルミタイナ フンイキ」
なかなか渋い場所が残っている熊本市である。自分なんかはふと、盛岡市なんかの雰囲気を思い出した。お城があって、ちょうどいい大きさの街の後ろの方に、山が見えるからだろうか。
本日のBGM:
All Tomorrow's Parties / Bryan Ferry (「Taxi」)
アントン・コービン先生といえば映画監督というよりも、多分我々は子供の時からたくさんの写真作品を目にしている。下手するとこの人こそ(篠山紀信や蜷川実花よりもずっと一番身近に)、「部屋に置いてあるCDのジャケット」という方法でずっと毎日の生活の中で日常的に作品を見てきた写真家かもしれない。その手の人ではハービー山口という人もいるが、コービン作品のイメージとしてはやはり洋楽関係であって、デペッシュ・モードのPVとかジャケットをはじめ、「Red GuiterのPVでデヴィッド・シルヴィアンを地面に埋めて生やした人」、のような覚え方(爆)をしている。90年代には日本国内でやってた写真展も見た。(こないだの映画よりも)当時はもっと前衛的な感じの処理の写真が多かったような気がするが。

たれぱんだ「実は、これもですよ」
こないだから聴いてる「タクシー」CDの写真もコービン先生作品である。中がもはやフォトブック状態で、あの独特のざらざらした感じのセピアな写真でもってフェリー先生がU2のボーノみたいなちょっと変わった味の先生wwになっている。
それにしてもルー・リードの「オール・トゥモロウズ・パーティーズ」は誰も彼もみんながカバーしまくっていて、そんなに西洋人の琴線に触れるほど泣ける歌詞なのかとも思ったりするが、Ferry先生はこういうのをやっても妖しい夜の先生調にしてしまう。きっと「ブライアンフェリージェネレーター」(ギルモアかロジャースなマーかみたいなギターと、マーカスミラーなベースと、あのサックスとコーラスとシンセと…が入っていて)みたいな機械が存在するのだろう(爆)そこを通すと「チューリップ」「村の鍛冶屋」でも「ハイティーン・ブギ」「風をあつめて」でも何の曲でも、みんなそれっぽくなってしまうにちがいない(いや案外、もろ舘ひろしになったりして)(20150118)