Mars&Jupiter

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ラヴェルの「マダガスカル島民の3つの歌」を聴きながら和田町から横浜まで歩く

2008-01-26 13:45:48 | 古典~現代音楽フランス編
昨日は和田町駅から横浜まで歩きました。
途中聴いたのはラヴェルの「マダガスカル島民の3つの歌」。
そして「ステファヌ・マラルメの詩の3つの詩」。
最初の「マダガスカル島民の3つの歌」は1926年に作曲され、
「ナアンドーヴ」、「アウア!」、「休息」の3曲からなり、
フルートとチェロとピアノの室内楽の伴奏による歌曲である。
当時フランス植民地下にあったマダガスカルの
原住民の歌をフランス語訳にしたものをテクストとし、
ピアノやフルートの伴奏がエキゾティックな雰囲気を醸し出し、
原始的で、官能的な世界を作り出している。

もう一つ「ステファヌ・マラルメの詩の3つの詩」は、
小編成のアンサンブルを伴奏とした歌曲で、
1913年に作曲され、「ため息」、「空しい願い」、
「脆いガラスの器」の3曲からなっている。
最初の2つの詩の「ため息」、「空しい願い」は、
ドビュッシーも同じ歌詞で1913年に作曲をしている。

室内楽的な伴奏はさらに音楽の表現力を広げている。
シェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」と
ストラヴィンスキーの「3つの日本の歌」から刺激を受け、
同じような楽器編成で作曲したという話は有名である。
1曲目の「ため息」は冒頭の伴奏からして印象的だ。
朗唱で歌われるその歌の空虚な感じと弦の伴奏のはかなさがいい。
2曲目の「空しい願い」は、冒頭の部分の室内楽の響きが、
「月に憑かれたピエロ」の影響を感じさせたりする。
3曲目の「脆いガラスの器」の無調的な響きは現代的だ。
ラヴェルの別の音楽の一面を見る感じがする。
かといってラヴェルらしさはあり、なかなかである。
コメント
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