Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ヨハン・クリストフ・フォーゲルの交響曲第3番変ロ長調を聴く

2022-01-31 05:33:29 | 古典~現代音楽ドイツ編
今回取り上げるのは1756年ドイツ生まれの作曲家、
ヨハン・クリストフ・フォーゲルが、
1784年に作曲した交響曲第3番変ロ長調である。
聴いたCDの演奏はラインハルト・ゲーベル指揮、
バイエルン・カンマーフィルハーモニーのものである。
第一楽章アレグロ・モルトは、明るく愛らしい旋律で始まる。
歌劇の序曲を思わせるように様々な旋律が現れ、
流れるように進行していき、主題は二度繰り返される。
そのあと主題は展開されていき、再び各旋律が現れて終わる。
第二楽章アダージョは、弦楽器中心に優雅な旋律が奏でられて始まる。
その旋律をホルンやフルートが受け継ぎながら、
さらにオーボエやファゴットなども受け継ぎ、
そのあとの展開の工夫された部分も、聴いていて面白い。
ホルンの吹奏がとても心地いい感じであるし、
木管楽器とのやりとりも聴いていて楽しい。
この楽章は彼独自の世界を感じさせる音楽である。
第三楽章プレストは、ホルンの音に導かれ、
弦楽器の奏でる軽快で明るい旋律で始まる。
木管楽器も絡んで、とても愛らしい感じである。
旋律は中間で展開され、フルートとファゴットが活躍する。
このあたりも彼の独自性を感じさせ、
モーツアルトとは違う魅力を感じさせる。
オペラが好きであった彼らしい作品ともいえる。
最初の旋律が繰り返され、最後は軽快な感じで終わる。
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ヨハン・クリストフ・フォーゲルの交響曲第1番ニ長調を聴く

2022-01-30 08:30:54 | 古典~現代音楽ドイツ編
今回取り上げるのは1756年ドイツ生まれの作曲家、
ヨハン・クリストフ・フォーゲルが、
1784年に作曲した交響曲第1番ニ長調である。
聴いたCDの演奏はラインハルト・ゲーベル指揮、
バイエルン・カンマーフィルハーモニーのものである。
第一楽章アレグロは、冒頭は一音を伸ばすトッティの音が続いて始まるが、
そのあとは生き生きとした軽快な旋律が弦楽器で奏でられていく。
もう一つの旋律は優雅でゆったりとした主題である。
提示部の主題は繰り返されたあと、展開部に入っていく。
モーツアルトの活躍した時代を反映しているからか、
旋律や優雅な雰囲気など似たところがみられたりする。
展開部は短く、再現部に入り、最後力強く終わる。
第二楽章アンダンテは、愛らしい感じの旋律で始まる。
主題は何度も繰り返されていくのだが、
途中から木管楽器やホルンも加わり音が豊かになる。
第三楽章プレストは、弦楽器の軽快な旋律に、
ホルンや木管楽器も加わり華やかな感じになる。
旋律は繰り返され、そこには何も陰りもなく、
明るさと優雅な感じが続いていき、最後は力強く終わる。
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フェリクス・ドレーゼケの交響曲第2番ヘ長調作品25を聴く

2022-01-23 17:03:40 | 古典~現代音楽ドイツ編
今回は1835年ドイツ生まれのドレーゼケが、
1876年に作曲した交響曲第2番ヘ長調作品25である。
今回でドレーゼケの交響曲についてすべて取り上げたことになる。
聴いたCDの演奏はイェルク=ペーター・ヴァイグレの指揮、
ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団である。
第一楽章アレグロ・コン・モルトは、冒頭の2音が、
ベートーヴェンの交響曲第3番の冒頭を思わせるが、
そのあとがリヒャルト・シュトラウスの交響詩を想起させる。
主題はいかにもロマン派らしく、明るく勇ましい旋律は印象深い。
その主題は展開されていくが、ワグナー風な部分も見えたりする。
何となく険しい山並みをイメージさせる感じでもあり、
豪快さを思わせる主題が盛り上がりをみせ、最後は力強く終わる。
第二楽章アレグレット・マルチアーレは、
弦楽器の奏でる行進曲風の旋律で始まる。
「マルチアーレ」の意味が「行進曲風に」であるので、
それはもちろんであるのだが、明るさの一方で暗い部分もある。
金管楽器が出て、盛り上がりをみせるところと、
静かな部分の対照的な部分も見ることができて面白い。
最後はだんだん静かになって穏やかに終わる。
第三楽章アレグロ・コモドは、弦楽器による旋律で始まる。
その旋律は打楽器や金管楽器なども絡んで、
第一楽章に似たような勇ましい感じである。
途中木管楽器も絡み、音楽は流れるように進んでいき、
冒頭の旋律が再び現れて、最後力強く終わる。
第四楽章プレスト・レッジェーロ(アッラ・ブレーヴェ)は、
軽快で生き生きとした旋律が弦楽器と木管楽器で奏でられる。
フーガ風に旋律は様々な楽器に引き継がれていく。
そのあと再び最初の旋律が何度か奏でられて、
そのあと展開されたりもするが、やがて金管楽器中心に、
高らかに旋律が奏でられ、盛り上がりをみせていく。
冒頭の旋律が再び奏でられ、最後は盛り上がり堂々とした感じで終わる。
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フェリクス・ドレーゼケの交響曲第3番ハ調「悲劇的交響曲」作品40を聴く

2022-01-22 10:48:22 | 古典~現代音楽ドイツ編
今回は1835年ドイツ生まれのドレーゼケが、
1885年から1886年にかけて作曲した交響曲第3番ハ調作品40である。
副題は「悲劇的交響曲」であり、交響曲第4番と対照的である。
聴いたCDの演奏はイェルク=ペーター・ヴァイグレの指揮、
ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団である。
第一楽章アンダンテ-アレグロ・リソルートは、
悲劇的な一撃のような音で始まり、それが繰り返されたあと、
ロマンティックな旋律が奏でられていくが、
そこにはブラームス風な、もしくはワグナー的な部分がみられる。
主部は金管楽器を中心とした力強く堂々とした主題が奏でられていく。
もう一つの主題は木管楽器と弦楽器を中心とした牧歌風のものである。
展開部はあまり目立ったところはないが、ロマンティックな部分や、
ホルンの吹奏にみられる壮大な感じの部分がみられ、
金管楽器中心に盛り上がりをみせていき、最後は力強く終わる。
第二楽章グラーヴェ(アンダンテ・マ・ノン・トロッポ)は、
打楽器のリズム、木管楽器と弦楽器による深く沈んだ旋律で始まり、
それは葬送の音楽のようでもあり、金管楽器も悲劇的な部分を強調する。
金管楽器により盛り上がりをみせたあと、最後のところは穏やかに終わる。
第三楽章スケルツォ(アレグロ、モルト・ヴィヴァーチェ)は、
軽やかに流れるような旋律を弦楽器が奏でて始まる。
金管楽器が加わり華やかな部分も見せていくが、ロマンティックである。
中間部はオーボエなど木管楽器中心に牧歌的な旋律が奏でられていく。
金管楽器が加わり、壮大で華麗な感じに盛り上がるところもある。
そして、冒頭の軽やかな旋律が再び現れ、最後は力強く終わる。
第四楽章フィナーレ(アレグロ・コン・ブリオ)は、
弦楽器中心に生き生きとした旋律が奏でられて始まり、
その旋律が繰り返されていき、木管楽器や金管楽器が絡んでいく。
そしてティンパニと金管楽器が加わり、盛り上がりをみせていく。
中間では旋律をフーガ風に展開していく部分も見られる。
また、ワグナー風な感じもあり、聴いていて面白い部分もある。
途中の金管楽器を中心とした盛り上がりと対照的に、
最後は弦楽器と木管楽器を中心に穏やかに終わる。
彼の交響曲作品の中で主題の展開の手法などに円熟したところがあり、
この楽章はおそらく素晴らしいうちに入るのではないだろうかと思う。
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フェリクス・ドレーゼケの交響曲第4番ホ短調「喜劇的な交響曲」WoO38を聴く

2022-01-16 10:25:29 | 古典~現代音楽ドイツ編
今回は1835年ドイツ生まれのドレーゼケが、
1912年に作曲した交響曲第4番ホ短調WoO38である。
この交響曲は作曲されたが、出版されず作品番号はない。
Symphonia Comicaという副題がついているが、
Comicaは「こっけいな」とか「喜劇の」という意味のようなので、
「こっけいな交響曲」とか「喜劇的な交響曲」ということだろう。
聴いたCDの演奏はイェルク=ペーター・ヴァイグレの指揮、
ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団である。
第一楽章「速く、燃えるように」は、力強く堂々とした主題で始まる。
全般的にロマンティックな旋律で、流れるように進んでいく。
生き生きとした旋律を弦楽器が奏で、金管楽器が鳴り響き、
華やかさを加えながら、最後力強く終わる。
第二楽章「遅く、穏やかに」は、弦楽器が甘美な旋律を奏でて始まる。
木管楽器がそれに軽快に絡みながら優雅な感じとなり、
のどかな感じは金管楽器の吹奏で加えられていく。
全体的に明るく、最後は穏やかに終わる。
第三楽章スケルツォ「生き生きとして、はつらつと」は、
弦楽器の流れるような旋律は優雅な感じを醸し出し、
木管楽器や金管楽器が加わり、軽やかさや荒々しさを加えていく。
中間部は民謡風の舞踏的な旋律が奏でられ印象的である。
冒頭の軽やかな旋律が再び奏でられ、最後力強く終わる。
第四楽章「活気に満ち、速く」は、弦楽器の軽快で明るい旋律で始まり、
金管楽器も入り、華やかさも加わり盛り上がりをみせる。
このあたりは、ワグナー的な部分を見ることができる。
弦楽器と金管楽器中心に進んでいき、盛り上がって最後力強く終わる。
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