Mars&Jupiter

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クーベリック指揮のベートーヴェンの交響曲第2番と第3番、第9番を聴く

2021-12-31 22:39:28 | ベートーヴェンの交響曲・管弦楽曲
今日はベートーヴェン交響曲群をクーベリックの指揮で聴いた。
交響曲第2番ニ長調はアムステルダムのコンセルトヘボウで、
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団により演奏されたものである。
1969年6月に録画されたもので、交響曲全集では1974年に同作品を同楽団と録音している。
第一楽章は、主題を生き生きと演奏する楽団員の姿が見られる。
第二楽章は優雅な感じで、第三楽章は力強い演奏が印象的である。
第四楽章は流れるように一気に聴かせ、熱気あふれる演奏である。
交響曲第3番変ホ長調はベルリンのUFAスタジオで、
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団により演奏されたものである。
1967年3月に録画され、交響曲全集ではこの楽団とも1971年に同じ作品を録音している。
第一楽章は、力強くダイナミックで、生き生きとした演奏である。
第二楽章は、葬送行進曲は厳粛で悲痛な雰囲気で演奏されていく。
木管楽器が奏でる旋律はそれを一瞬忘れさせるかのようでもあるが、
理想と現実の差を感じさせ、現実が勝っていることを実感させる。
前楽章ではスタジオの背景は燃えるような赤であったが、
その楽章ではスタジオの背景は黒に変わっていてそのコントラストも面白い。
第三楽章は、きびきびとした演奏であることに違いないが、
中間部でのホルンの三重奏がやはり印象的である。
第四楽章のスタジオの背景は再び燃えるような赤になっている。
自由な変奏曲の形式をとりながら、演奏も徐々に盛り上がりをみせていく。
弦楽器のそれぞれの動きをよくわかった指示の仕方をしているなと感心する。
フィナーレは一気に聴かせる感じで力強く盛り上がって終わるところがいい。
交響曲第9番ニ短調はドイツのミュンヘンにあるヘラクレスザールで、
1970年12月31日に演奏されたライブを録画したものである。
演奏はバイエルン放送交響楽団および合唱団、
で、ソプラノはグンドゥラ・ヤノヴィッツ、アルトはブリギッテ・ファスベンダー、
テノールはヴァルデマール・クメント、バスはフランツ・クラスである。
交響曲全集では1975年に同楽団(ソリストは違うが)との録音をしている。
この時期にしては映像がモノクロで、音声がモノラルというものどうかと思うが、
それはともかく指揮をするクーベリックの姿は関係なくエネルギッシュである。
第一楽章は、緊迫感を持ちながらも流れるように曲は進行し、最後盛り上がって力強く終わる。
第二楽章は、緻密さと荒々しさをみせながら、突き進んでいく。
第三楽章は、穏やかで牧歌的な中で、それぞれの楽器が歌うように旋律を奏でる。
甘美で、愛にあふれた平和的な音楽がクーベリックの指揮の下で作られていく。
モノラル録音なので弦楽器同士の旋律のやりとりは立体的に把握できないのは残念である。
終楽章は、力強さの一方でそれぞれの楽器に旋律を十分に歌わせていく。
その自然な流れで独唱者や合唱の歌につながっていく。
楽器も独唱者そして合唱もすべてが歌うことで全体が大きな響きになっていく。
そんなことを思わせる演奏であり、最後のコーダからの盛り上がり方がいい。
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アバド指揮のベートーヴェンの交響曲第6番と第1番、第8番を聴く

2021-12-30 18:45:54 | ベートーヴェンの交響曲・管弦楽曲
年末に聴くベートーヴェン交響曲群を今日はアバドの指揮、
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で聴いた。
イタリアのローマにあるサンタ・チェチーリア音楽院で、
2001年2月に演奏されたものをDVDで視聴した。
交響曲第6番ヘ長調「田園」作品68は、第一楽章から、
流れるような軽快なテンポで進んでいき、自然な感じでいい。
第四楽章の嵐の激しさもダイナミックでいいし、
終楽章の主題が高らかに歌われていくところも喜びに満ちていている。
交響曲第1番ハ長調作品21はゆったりおごそかに始まる第一楽章の冒頭、
そのあとの提示部のきびきびとした感じのコントラストがいい。
第二楽章以下も流れるように進み、第3楽章の力強さと優しさのコントラスト、
終楽章の駆け抜けていくような疾走感はいつ聴いても心地よい。
交響曲第8番ヘ長調作品93は、第一楽章は抑制が効いた冒頭で始まるが、
しかしそこにベートーヴェンの野心が見え隠れするようでいい。
第三楽章の中間部のホルンやクラリネットの響きに心を癒される感じである。
終楽章はきびきびとしたテンポで流れるように進行し、最後力強く終わる。
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ジョバンニ・ピエルルイジ・ダ・パレストリーナのモテット「今日キリストが生まれた」を聴く

2021-12-25 08:32:08 | クリスマス特集・その他
本日も「今日キリストが生まれた(Hodie Christus natus est)」であるが、
今回は1525年頃生まれたパレストリーナのモテットである。
本日聴いたCDはマッシモ・パロムベッラ指揮、
システィーナ礼拝堂聖歌隊の演奏によるものである。
浮かび上がる高音部の旋律や、
幾重にも重なりあうハーモニー、
天使が舞い上がるような旋律、
短い3分ほどの曲なのにも関わらず凝縮された音楽は、
聴いたあとに充実した気分にさせる素晴らしい一曲である。
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グレゴリオ聖歌の「今日キリストが生まれた(Hodie Christus natus est)」を聴く

2021-12-24 05:25:43 | クリスマス特集・その他
今回はグレゴリオ聖歌の中のクリスマスに関連した曲、
「今日キリストが生まれた(Hodie Christus natus est)」を取り上げる。
タイトル名からしてまさしくクリスマスの曲である。
演奏はプロ・カンティオーネ・アンティクワである。
新約聖書の中の一節で、今日キリストが生まれた、
そのことを地上の天使たちが歌い、大天使が喜び、
正しき人たちも祝福していることがうたわれる。
ここではその素朴な旋律がおごそかに独唱で歌われる。
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レイフ・ヴォーン=ウィリアムズの四季の民謡から「冬」を聴く

2021-12-19 17:07:34 | クリスマス特集・その他
今回は1872年に生まれたヴォーン=ウィリアムズが作曲した、
四季の民謡から「冬」を取り上げる。
四季の民謡はイギリス婦人会連盟から1950年委嘱され、
女声合唱とオーケストラのために作曲されたオラトリオのようだ。
この歌曲はクリスマスに関する内容ばかりである。
演奏はヒラリー・デイヴァン・ウェットン指揮、
ロンドン・シティ合唱団、ボーンマス交響楽団である。
第1曲「子どもたちのクリスマスの歌」は、
木管楽器や弦楽器の音に導かれ、
合唱により歌われる民謡風の旋律は、
どこかで聞いた旋律であり、なじみ深い。
クリスマスが来て、そして新年が訪れる。
年末から新年への移り変わりを楽しむ気持ちが伝わってくる。
第2曲「クリスマスの宴の歌」は、
クリスマスの楽しい宴の様子が歌われる。
料理や飲み物が準備され、盛大に宴が行われる。
そんな雰囲気が伝わってくる曲である。
第3曲「ベツレヘムにて」は、
イエスの誕生の地についての曲である。
神聖な町への思いが伝わってくる美しい旋律である。
第4曲「神の祝福」は、おごそかな歌である。
下降する音型が、雪が降ってくる感じを思わせる。
神の祝福への感謝の気持ちが伝わってくる曲である。
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