Mars&Jupiter

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カール・フォン・オルドネツの交響曲ロ短調(Brown Bm1)を聴く

2022-03-27 13:31:14 | 古典~現代音楽オーストリア編
今回取り上げるのは1734年生まれのオーストリアの作曲家、
カール・フォン・オルドネツが作曲した交響曲ロ短調である。
聴いたCDはケヴィン・マロン指揮、
トロント・カメラータの演奏である。
第一楽章アレグロ・マエストーソ・エ・コン・ガルボは、
弦楽器の悲しげな旋律で始まり、木管楽器が絡んでいき、
徐々に明るい感じになっていく提示部を繰り返す。
そのあと主題は変形され短い展開部に入る。
再現部に入り、悲しげな旋律が繰り返され、
ホルンが絡んで最後はホルンの音とともに穏やかに終わる。
第二楽章アンダンティーノは、弦楽器の奏でる旋律で始まり、
ホルンの吹奏はオーボエがそれに呼応するように音を重ねる。
低弦の動きがなかなかいい感じで、最後は穏やかに終わる。
第三楽章ロンド・ノン・トロッポ・プレストは、
軽快なテンポであるが、やや影のある悲しげな旋律である。
それを慰めるようにホルンやオーボエの音が絡んでいく。
最後は盛り上がるというよりはそのまま穏やかに終わる。
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カール・フォン・オルドネツの交響曲ハ長調(Brown C2)を聴く

2022-03-26 22:27:21 | 古典~現代音楽オーストリア編
今回取り上げるのは1734年生まれのオーストリアの作曲家、
カール・フォン・オルドネツが作曲した交響曲ハ長調である。
聴いたCDはケヴィン・マロン指揮、
トロント・カメラータの演奏である。
第一楽章アダージョは、ゆったりとした弦楽器の旋律の序奏で始まる。
オーボエやホルンの音も重なり優雅な感じである。
主部に入り軽快で生き生きとした主題が弦楽器で奏でられる。
主題は短い展開部を経て、再現部に入り、主題が繰り返され、
金管楽器も加わり盛り上がり、最後はさわやかに力強く終わる。
第二楽章ラルゲットは、弦楽器にゆったりと始まり、
ヴァイオリンのソロが活躍し、甘美な旋律を奏でていく。
低弦部とヴァイオリン・ソロとの掛け合いが美しく、
弦楽器のみで曲は進行し、優雅な感じが続いていく。
第三楽章プレストは、軽快で力強い旋律で始まり、
木管楽器や金管楽器のホルンが加わり、豊かな音色となる。
きらびやかな宮廷の世界を感じさせ、最後力強く終わる。
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ヘンク・バーディングスの交響曲第14番「フランドル」を聴く

2022-03-21 07:31:46 | 古典~現代音楽ベネルクス三国編
今回取り上げるのは1905年生まれのオランダの作曲家、
ヘンク・バーディングスが1868年に作曲した「交響的三部作」で、
これは1968年のフランドル音楽祭のために作曲された作品で、
この作品のスケッチに彼自身の手で、
交響曲第14番「フランドル」と書いている。
作品はこの年の9月1日に音楽祭で初演されている。
聴いたCDの演奏はダーヴィッド・ポルセライン指揮、
ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団のものである。
第一部レントはティンパニの弱い音で始まり、
低弦のピチカートが入り、金管楽器の不気味な音が入る。
空虚な感じの音の響きと無機的な音の連続、
それらが不思議な音の色彩感を作っている。
最後はティンパニの弱くたたく音の中で終わる。
第二部アレグロ・モデラートは、弦楽器のピチカートで始まる。
その音にパーカッションの音が混ざりあっていく。
金管楽器や木管楽器の音も重なっていくが、
それは旋律ではなく、音そのものがぶつかり合う感じだ。
フルートなど木管楽器が絡んでいくところもあるが、
何か求めていうよりはあてのない感じであり、
金管楽器の荒々しい音に中断されながらも、
繰り返され、やがては融合し、最後は静かに終わる。
第三部グラーヴェは、弦楽器のゆらぐような音型で始まり、
ヴィブラフォンの音がそれに重ねられていく。
そのあと弦楽器によって旋律が現れるが、
それは何となくバルトーク風な感じを受ける。
やがて弦楽器のみとなり冒頭のゆらぐ音型が繰り返され静かに終わる。
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ヘンク・バーディングスの交響曲第3番を聴く

2022-03-20 12:06:44 | 古典~現代音楽ベネルクス三国編
今回取り上げるのは1905年生まれのオランダの作曲家、
ヘンク・バーディングスが1934年に作曲した交響曲第3番である。
聴いたCDの演奏はダーヴィッド・ポルセライン指揮、
ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団のものである。
作品はメンゲルベルクに献呈されており、
初演は1935年5月2日にメンゲルベルクの指揮で行われている。
その後カール・ベームの指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団でも演奏され
彼の交響曲の中では演奏の機会が多かった作品となっている。
第一楽章アレグロはソナタ形式で書かれ、金管楽器が鳴り響く中で始まる。
緊迫感のある激しく荒々しい旋律であり、
そのあとの旋律は対照的に穏やか感じであるが、
再び荒々しくなり、展開部においてもその不安と緊張感は保たれていく。
1934年ヨーロッパのドイツではナチ党による血の粛清や、
ヒンデンブルク大統領の死などがあり、
そのような世相を音楽は反映しているかのかもしれない。
激しく荒々しい部分と静かであるが不安な部分が交互に現れ最後静かに終わる。
第二楽章スケルツォは、激しい音のあと弦楽器中心にフーガ風に展開される。
打楽器や木管楽器も加わり、激しさや落ち着かない感じが続き、
前楽章のような要素は引き継がれていき、金管楽器が鳴り響き、
弦楽器の旋律も打楽器や金管楽器にさえぎられたりし、最後は静かに終わる。
第三楽章アンダンテは、弦楽器の重々しい旋律で始まる。
沈鬱な感じであり、静寂な中でも何か訴えかけるものがある。
第四楽章アレグロ・アッサイは、ホルンの吹奏で始まるが、
弦楽器と金管楽器で勇ましい感じの旋律が奏でられる。
最後は金管楽器中心に盛り上がり最後不穏なまま突然終わる。
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カール・ツェルニーの交響曲第2番ニ長調作品781を聴く

2022-03-13 07:03:46 | 古典~現代音楽オーストリア編
今回取り上げるのは1791年生まれのツェルニーが、
作曲した交響曲第2番ニ長調作品781である。
Gurande Sinfonieなので正確には大交響曲ということになる。
今回でツェルニーの交響曲については終わる。
聴いたCDの演奏はグルジェゴルス・ノヴァーク指揮、
SWRカイザースラウテルン放送管弦楽団のものである。
第一楽章アンダンテ・マエスト・マ・コン・モート-
アレグロ・ヴィヴァーチェは、力強く全体で旋律を奏でる序奏が続き、
フルートなど絡んで華やかな感じが続いたあと主部に入る。
生き生きとして軽快な弦楽器による主題で始まる。
モーツアルトとベートーヴェン、シューベルトが一緒になった
そんな感じの印象を持たせる音楽である。
もう一つの主題も明るくのどかな感じの旋律である。
主題は流れていくように推進力をもって展開されていく。
ところどころでベートーヴェン風の部分がみられて面白い。
最後は全体で盛り上がったところで堂々と終わる。
第二楽章アンダンテ・グラツィオーソ・ウン・ポコ・モートは、
弦楽器が奏でる愛らしい旋律で始まるが、ハイドンの交響曲を思わせる。
木管楽器やホルンも絡んで優雅でのどかな感じである。
この旋律が繰り返され展開され、最後は盛り上がって終わる。
第三楽章スケルツォ:モルト・ヴィヴァーチェ-トリオは、
生き生きと旋律が弦楽器中心に軽快に奏でられ、フルートなど絡みながら
他の木管楽器やホルンなども加わり力強く盛り上がりをみせる。
トリオはフルートなど木管楽器が活躍し牧歌的である。
冒頭のスケルツォ主題が繰り返されるが、
ここでもベートーヴェンとメンデルスゾーンの音楽を想起させる。
第四楽章フィナーレ:アレグロ・ヴィヴァーチェは、力強く始まり、
弦楽器が生き生きとした軽快な旋律を奏で、弦楽器の中で引き継いでいく。
穏やかでのどかな旋律が弦楽器と木管楽器で奏でられていく。
この部分は繰り返された後、対位法風に旋律が展開されるなどし、
最後は盛り上がったところで終わる。
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