Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

二俣川から希望が丘まで歩き、オットリーノ・レスピーギのローマの松をケンペ盤とムーティ盤で聴き比べる

2011-07-31 15:51:09 | 古典~現代音楽イタリア編
昨日は二俣川から希望が丘駅まで往復して歩きました。
途中聴いたのは、1879年生まれのレスピーギの作品。
ローマの松は、1924年に作曲された有名な代表作である。
4つの部分からなるが、それらは切れ目なく演奏される。
今回聴いたCDは、ルドルフ・ケンペ指揮、
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏。
聴き比べとしてリッカルド・ムーティ指揮、
フィラデルフィア管弦楽団による演奏も聴いてみた。

第一部「ボルジア荘の松」は、ボルジア荘園の松の木の下で、
遊んでいる子どもたちの姿を描写した音楽である。
強烈な金管楽器の音に始まる前奏に続き、
にぎやかなで楽しく遊ぶ子どもたちの様子が描かれる。
イングリッシュ・ホルンなどによって奏される明るい旋律とともに、
曲は徐々に盛り上がり、クライマックスに至ったところで次の曲に入る。
この曲では、ケンペ盤の場合は軽快なテンポの中、
金管楽器はやや物足りない部分も一部あるが、音のバランスはよく、
木管楽器の部分についてはいいし、最後の盛り上げ方もいい。
ムーティ盤はやはり録音がいいこともあるが、金管楽器の演奏がいい。
絶妙なテンポで、最後に向けての高揚感はさすがである。

第二部「カタコンブ付近の松」は、地下墓地の入口に立つ木の木陰に佇んでいると、
奥底から悲嘆の聖歌の歌声を示す旋律が弦楽器などにより繰り返される。
トランペット・ソロが懐かしい古代の世界を思わせるかのように、
朗々と旋律を奏で、それが終わると聖歌風の旋律がファゴットと
トロンボーンで示されながら繰り返されながら次第に高揚し、
それは祈りのようでもあり、クライマックスを築いたあと、
徐々に繰り返されながらも静まっていき、最後は神秘的に終わる。
ケンペ盤のいいところは、それぞれの楽器が自然に聴こえ、
ファゴットによって示される聖歌風の旋律が、
実にしっかり聴こえてくることころである。
最後の盛り上げ方もいいし、金管楽器もよく響いている。
ムーティ盤は、やはりトランペット・ソロの音がいいし、
聖歌風の旋律が繰り返されながら金管楽器も絡んで盛り上がる部分がいい。

第三部「ジャニコロの松」は、満月の光に浮き上がるジャニコロの松と、
その夜の情景を描写したもので、クラリネットの歌う旋律が美しく、
弦楽器は弱音器を付けて、夜の神秘的な雰囲気を作り出している。
オーボエの旋律も甘美であり、独奏ヴァイオリンとともに夜の世界を描き、
弦楽器でそれを受けて盛り上がり、ピアノも絡んでいく。
最後の方ではクラリネットの音に絡んでナイチンゲールの鳴き声が、
録音テープにより流されて、静かに終わる。
ケンペ盤のクラリネットは即興的に、自由な感じで旋律を奏でていく。
それが心地よく思え、それはオーボエのところでも同じである。
弦楽器の音も生き生きとしていて夢の世界にいるようでいい。
ムーティ盤は、遠近感のあるサウンドがよく、遠くからクラリネットが響き、
弦楽器の音はケンペ盤と比較すると落ち着いた感じで、
この違いは、もちろん優れた録音技術の違いによるものかもしれない。
テンポを自由に変えながら、耽美的な世界を描いている。

第四部「アッピア街道の松」は、アッピア街道の夜明け、その付近にある松。
古代ローマの歴史から見守り続けてきた松が何度か見たであろう、
古代ローマの進軍の様子を描いている作品である。
ティンパニとピアノと低弦が刻むリズムは、
足音を現わし、やがてクラリネットが旋律を奏で、
イングリッシュ・ホルンがこれに応える形の旋律を奏で、
やがて進軍風の旋律が金管楽器により示されて、徐々に盛り上がっていく。
金管楽器を中心にクライマックスを築きながら、最後力強く終わる。
ケンペ盤は途中から現れるクラリネット奏者の奏でる音と
それに絡むイングリッシュ・ホルンなど木管楽器の音がなかなかいい。
また、徐々に足音が大きくなっていく部分などもいい。
ムーティ盤は、冒頭の低弦が刻むリズムがはっきり聴こえる。
これはやはり録音の違いに来るものだろう。
クラリネットなど木管楽器の奏者の音は申し分ないし、
最後に向けての一糸乱れず盛り上がる中での金管楽器の音はいい。
圧倒的な感じで最後力強く終わる部分はムーティ盤がいい。
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ルイジ・ボッケリーニのフルート協奏曲ニ長調作品27G.489を聴く、そして片倉町から横浜まで歩く

2011-07-30 06:25:31 | 古典~現代音楽イタリア編
しばらく、忙しくブログを書いている時間がなく、
いきなりお休みがしばらく続いてしまいました。
何とかその仕事も終わり、時間ができやっとブログ復活という感じです。
昨日は片倉町から横浜駅まで歩きました。
そのあと山下町の方にあるシタールという店に行き、
二人でビールを飲みながらインド料理を食ました。
歩く途中聴いたのは、1743年生まれのボッケリーニの作品。
フルート協奏曲ニ長調作品27G.489は、1770年から1773年の頃に作曲された。
しかし、これは現在偽作とされ、ポコルニーによるものとされている。
今回聴いたCDは、ペーター・ルーカス・グラーフのフルート、
ブルーノ・ジュランナ指揮、パドヴァ室内管弦楽団の演奏。

第一楽章アレグロは、ホルンと弦楽器による旋律がしばらく続き、
モーツアルトのような優雅な感じをみせてくれる。
フルートが入り、カデンツァ風の技巧的な独奏の部分もみせながら、
軽快で明るい旋律が奏され、短い展開部を経て、再び主題が奏される。
オペラ的な華やかさも持ちつつ、終わりの方でカデンツァが入り、
独奏フルートによる技巧的で美しい音色が発揮され、
最後は弦楽器とホルンで軽快に終わる。
第二楽章ラルゴは、ゆったりとしたテンポの中、
フルートが中心となった牧歌風の旋律を奏でていく。
フルートと弦楽器が時にはユニゾンで旋律を奏でていく。
終わりのフルートの美しいカデンツァの部分を経て、
最後は弦楽器を中心におだやかな感じで終わる。
第三楽章アレグロは、軽快な主題が弦楽器中心に奏でられ、
時々ホルンがそれに絡んでいく部分が最初続く。
この音楽を聴くと、やはりモーツアルトの時代だなあと思わせる。
フルートが入り、技巧的な部分もみせながら、華やかに旋律を奏でていく。
終わりにカデンツァが入り、ここでも美しいフルートの音色を堪能できる。
弦楽器とホルンによる冒頭の部分が繰り返され、
最後はフルートもそれに絡んで華やかな中に終わる。
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ニコロ・パガニーニのヴァイオリン協奏曲第5番イ短調を聴きながら、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2011-07-26 05:41:21 | 古典~現代音楽スペイン編
昨日は二俣川から鶴ヶ峰まで歩きました。
途中聴いたのは、1782年生まれのパガニーニの作品。
ヴァイオリン協奏曲第5番イ短調は、独奏部分だけが作曲されたが、
オーケストラの部分を完成させる前に彼が亡くなった。
1958年パガニーニの研究家フェデリコ・モンペリオが、
オーケストラの伴奏部分を完成させ、演奏可能にしたようだ。
今回聴いたCDは、フランコ・グッリのヴァイオリン、
ルチアーノ・ロサーダ指揮、ミラノ・アンジェリクム室内合奏団の演奏。

第一楽章アレグロ・マエストーソは、ティンパニの叩く音に続き、
オペラの序曲を思わせるような華やかな旋律が奏されていく。
オーボエが奏でる旋律は弦楽器に引き継がれ、
ようやく独奏ヴァイオリンが入り、旋律を奏で協奏曲らしくなる。
管弦楽の部分は今ひとつの部分も感じるが、
彼の手による独奏ヴァイオリンの部分はさすがであり、
演奏者の高度な演奏技術を発揮できるようになっている。
独奏ヴァイオリン中心に甘美な旋律が奏でられていく。
終わる手前のカデンツァの技巧的な部分はなかなかの聴かせどころである。
管弦楽が加わり、最後は悲劇的な感じで終わる。

第二楽章アンダンテ・ウン・ポコ-ソステヌートは、管弦楽の短い序奏に続き、
独奏ヴァイオリンが叙情的でせつない感じの旋律を奏でていく。
音楽は独奏ヴァイオリン中心に進行し、最後は長い音を伸ばしたまま静かに終わる。
第三楽章ロンド(アンダンティーノ・クアシ・アレグレット)は、
独奏ヴァイオリンが軽快で叙情的な旋律を奏で、
それを管弦楽の部分が受け継ぎ、再び独奏ヴァイオリンが受け継ぎ、
そのあとは独奏ヴァイオリン中心に旋律を奏でていく。
後半独奏ヴァイオリンの技巧的な部分を見せながら、
テンポをあげながら管弦楽が盛り上げ、最後堂々とした感じで終わる。
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ジャン・フランチェスコ・マリピエロの交響曲第6番「弦楽のために」を聴き、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2011-07-25 05:13:53 | 古典~現代音楽イタリア編
昨日は二俣川から鶴ヶ峰まで歩きました。
途中聴いたのは、1882nen生まれのマリピエロの作品。
交響曲第6番「弦楽のために」は、1947年に作曲された。
今回聴いたCDは、アルメイダ指揮、モスクワ交響楽団の演奏によるもの。
第一楽章アレグロは、軽快なテンポで音型が繰り返される。
いきいきとした旋律が各弦楽器により示されて、
それぞれの掛け合いが新鮮で、あっという間に終わる。
第二楽章ピゥットスト・レントは、ゆったりとしたテンポで、
叙情的な旋律が示され、その旋律をもとに曲は進行していく。
第三楽章アレグロ・ヴィーヴォは、軽快なテンポで、
荒れ狂うかのような躍動的な旋律が弦楽によって示される。
最後は突然予期しないところで終わる。
第四楽章レント・マ・ノン・トロッポ-アレグロ-レント-
アレグロ-モルト・トリステは、独奏ヴァイオリンの旋律で始まる。
そのゆるやかなテンポの旋律をやがて弦楽全体で奏していく。
前に出てきた軽快な旋律を思わせるような部分も見せながら、
叙情的な部分も見せつつ、躍動的な旋律が奏され、
ゆっくりとした沈鬱な感じの中で、最後静かに終わる。
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ヘスース・グリーディのピレネー交響曲を聴きながら、二俣川から緑園都市まで歩く

2011-07-24 12:10:35 | 古典~現代音楽スペイン編
昨日は二俣川から緑園都市まで往復して歩きました。
パティスリー・ラ・ベルデュールまで歩き、
ケーキやシュークリームなどを買って帰りました。
途中聴いたのは、1886年生まれのグリーディの作品。
バスク地方出身の彼はマドリードで学んだあとフランスに留学し、
ダンディに師事し、さらにベルギーに留学したようである。
ピレネー交響曲は、1945年に作曲された。
ピレネー山脈の雄大な姿をバスク地方の民謡などを用い描いている。
今回聴いたCDは、フアン・ホセ・メナ指揮、
ビルバオ交響楽団の演奏によるもの。

第一楽章アンダンテ・ソスティヌート-アレグロ・モルト・モデラート-
ポコ・メノ・モッソ-アレグロ・モデラートは、
弦楽器により奏される序奏から始まる。
ホルンのあと木管楽器により軽快な主題が奏される。
これを弦楽器が受け継ぎ、それぞれの楽器が受け継いでいく。
そのあとクラリネットで現れるもう一つの主題も甘美である。
そのあと不安な感じの音楽となり、そのあと金管楽器と打楽器が加わり、
荒々しくなり、最初の主題が全体で繰り返される。
そのあとは展開部に入り、それまでの主題が変形される。
嵐を思わせるような荒々しい感じの音楽で、緊張感もある。
この音楽が盛り上がりをみせたあと、鉄琴の音が鳴り、
最初の主題が登場する再現部に入る。
その後展開される音楽は刻々と変化する山の姿を感じさせ、
親しみやすい旋律が奏され、懐かしさを思わせる。
最初の主題が全体で繰り返され、荒々しい金管楽器の音と絡み、
その中で盛り上がりをみせて、最後堂々とした感じで終わる。

第二楽章プレスト・ノン・トロッポ-アンダンテ・ソスティヌートは、
ファゴットにより暗い感じの旋律が奏でられ、
そのあとクラリネットがおどけたような舞踏風の旋律を奏でる。
その旋律を弦楽器も引き継ぎながら、打楽器も加わり盛り上げていく。
金管楽器がその主題を力強く奏し、その主題をもとに展開されていく。
フルートなど木管楽器が旋律を受け継いだあとハープが入り、
中間部のゆったりとした叙情的な音楽になり、
チェロの奏する旋律はやや感傷的である。
弦楽器によりその旋律が繰り返され徐々に金管楽器も加わり盛り上がり、
再びファゴットが冒頭の舞踏風の主題を繰り返しながら、
他の楽器も加わり、主題が繰り返され、他の旋律とも絡みながら、
金管楽器中心に盛り上がりをみせたところで突然終わる。
第三楽章アレグロ・ブリオーソは、木管楽器に陽気な主題が現れる。
それは行進曲風でもあり、それが終わると弦楽器を中心にもう一つの主題が現れる。
このおだやかな感じの旋律と最初の主題が時々顔を出し、曲は展開されていく。
そしてオーケストラ全体で賛歌風の旋律が奏され、
雄大なピレネー山脈の自然を描きながら、盛り上がりをみせ、
ティンパニがリズムを刻み、金管楽器が鳴り響き、
いったん静かになったあと、ティンパニが叩く音に続き、
オーケストラ全体がクレシェンドしたところで全曲を閉じる。
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