Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

アーサー・ブリスの弦楽四重奏曲第2番を聴きながら、横浜から和田町まで歩く

2008-08-31 07:53:49 | 古典~現代音楽イギリス編
一昨日は飲み会があったためウォーキングを休みました。
昨日は横浜から和田町まで歩きました。
途中聴いたのは1891年生まれのブリスの作品。
ブリスの経歴については以前触れたので省略する。
弦楽四重奏曲第2番は1950年に作曲された作品である。
最初はストラヴィンスキーなどに傾倒していた彼だが、
次第にロマン主義的な傾向を深めていったこともあってか、
その作品はそのロマン主義的な部分を感じることができる。

第一楽章アレグロ・コン・スピリートは、
駆け抜けるような疾走感のある音楽から始まる。
そのあとの甘美な主題とともに曲は展開されていく。
映画音楽のようにロマン主義的ではありながら、
色彩豊かな部分は彼独特のもののような感じを受ける。
第二楽章ソステヌートは、物静かに始まる悲痛な感じの曲だ。
曲は動きのある音楽へと発展してゆき、その頂点を過ぎてから、
再び重々しい音楽に戻り、最後は消え入るように静かに終わる。
第三楽章ヴィーヴォ・コン・ブリオはスケルツォ風楽章で、
動きのある軽快な音楽であるが、対位法的な手法もみられ、
創意工夫をみることのでき、一種幻想的な音楽ともなっている。
第四楽章ラルゲット~アレグロは、ゆるやかに始まる。
第一楽章の映画音楽のような甘美な旋律はここでも聴くことができる。
音楽は徐々に情熱的になってゆき、激しさを増していく。
曲はいったん静まり、ヴァイオリンのソロなどが活躍し、
後半音楽は再び盛り上がりをみせ、最後静かに曲を閉じる。
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フランク・ブリッジの弦楽四重奏曲第2番ト短調を聴きながら、西谷から二俣川まで歩く

2008-08-29 08:59:52 | 古典~現代音楽イギリス編
昨日は西谷駅から二俣川まで歩きました。
久しぶりに西谷のパン屋「麦の香」でパンを買い、
歩き始めたところ、鶴ヶ峰の途中で雨が激しく降り始め、
傘をささないと歩けないくらいになった。

途中聴いたのは1879年生まれのブリッジの作品。
彼は王立音楽院でヴァイオリンと、作曲法を学び、
1899年から1903年の間、スタンフォードに師事した。
弦楽四重奏曲第2番ト短調は1914年から1915年の間に作曲された。
第一楽章アレグロ・ベン・モデラートは、
イギリス的な伝統的なスタイルで書かれ、悲劇的な主題と
対照的ないきいきとした別の主題を中心に展開されていく。
聴いてみるとフランス印象主義派の影響も受けている感じだ。

第二楽章はアレグロ・ヴィーヴォの軽快な感じで始まる。
スケルツォ風の前半部の旋律はいかにもイギリス風で、幻想的だ。
ヴォーン・ウィリアムズのスケルツォ楽章などを想起させる。
三部形式で書かれており、中間部のアンダンテ・コン・モルトは、
おだやかなロマンティックな音楽で前半部と対照的である。
最後は再び前半部のスケルツォ風の音楽が登場して終わる。

第三楽章モルト・アダージョ~アレグロ・ヴィヴァーチェは、
最初はゆるやかな感じの音楽で始まるが、
徐々に活気のある軽快な曲になり、最後盛り上がりをみせる。
それにしても1937年に作曲された弦楽四重奏曲第4番と比較すると、
この20年間の中で作風は劇的に変化しているが、聴きやすさでいえば、
私としては弦楽四重奏曲第2番の方がいいなと思ってしまう。
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ロンドンから戻る一日、そしてレノン・バークリーのチェロとピアノのための二重奏曲作品81の1

2008-08-28 01:05:46 | 古典~現代音楽イギリス編
昨日はロンドンのヒースロー空港から飛行機で成田空港まで帰ってきました。
もちろん、ウォーキングは休みました。
ロンドン滞在とウォーキングをしながら感じたことは、
ロンドンがより国際色豊かな場所となっているということだ。
アラビア文字で書かれた店の看板が目立つし、
ドライブインなどいろいろな場面でインドなどから来た人たちも見かけた。
イギリスもこの十五年近くで大きく変わっているという印象を受けた。

ところでイギリスで生活していて困ったことは2つ。
一つはちょうどこの時期バンクホリディにあたっていたため、
買い物に不便したということで、具体的には25日の日曜日に、
ハマースミス駅のスーパーで食べ物を買おうと思ったら、
スーパー等お休みで、困ったということがある。
8月の4週目あたりは気をつけたいものである。

それからもう一つはオイスターカードのチャージの仕方。
日本のパスネットなどと原理は同じだが、わかりづらい。
携帯でインターネットを検索しても見つからず、悩んだ。
結局はタッチパネルの機械で最初オイスターカードの裏を
黄色の部分に一回触れて出てくる画面の3つのボタンの
真ん中を押し、次の画面の左を押すとチャージの額が出てくる。
5ポンドが最低額となっているが、そのチャージ額を押して、
次に再び黄色の部分にオイスターカードの裏を触れると、
選んだ額がチャージされる仕組みとなっているが、
ガイドブックにはそのようなことまで書いてなかったので迷った。
ところ変われば、やりかたも微妙に違うものだ。
ロンドン市内で一日4つ以上駅を利用する場合は、
デイ・トラベルカードの方がいいかもしれないが、
3回ぐらいまでだったらオイスターカードの方が安い。
実際に行ってやってみないとわからないものはある。

今回は1903年生まれのバークリーの曲を一つ紹介する。
彼の経歴については以前ブログで書いたのでここでは割愛する。
チェロとピアノのための二重奏曲作品81の1は1971年に作曲された。
印刷業者のジョージ・リッツァに献呈された作品のようだ。
現代的な音楽ではあるが、フランス音楽のような繊細さがある。
ピアノのコードを叩きつけるように演奏するところと、
チェロの歌うような旋律がうまく調和している感じがする。
フィナーレはプレスト・コン・フォコで軽快に終わる。

一方チェロとピアノのためのアンダンティーノ作品21の2aは、
1955年に作曲された作品で、ロマンティクな感じの音楽だ。
印象派的で、叙情的な短い小品だが、
チェロの旋律が朗々と響いて心地いい。
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アーノルド・バックスのオーボエと弦楽器のための五重奏曲を聴きながらハマースミス付近を歩く

2008-08-26 15:44:41 | アーノルド・バックスの作品
昨日はハマースミスの周辺を40分間ほど散策。
シェパード・ブッシュ・ロードに沿って駅の方向に歩き、
フルハム・パレス・ロードを歩きながら、
周辺の店や住宅街を見てまわり、再び駅の方に戻り、
シェパード・ブッシュ・ロードを歩きホテルまで戻る。

途中聴いたのは、1883年生まれのバックスの作品。
解説によるとオーボエと弦楽器のための五重奏曲は1922年に作曲され、
第一楽章に取りかかったのが11月1日という日付で残されており、
作品全体を仕上げたのは12月のクリスマスの時だということだ。
またこの作品はレオン・グーセンスのために作曲されたようである。

第一楽章テンポ・モルト・モデラート-アレグロ・モデラートは、
ゆるやかな弦楽器の序奏に続き、印象主義風の音楽の中、
オーボエが気だるいような旋律を奏して曲は展開されていく。
特に2分後あたりに登場する音楽は印象的で、躍動的である。
最後は静かにおだやかに終わる曲である。
第二楽章レント・エスプレッシーヴォは、ゆったりとした曲で、
彼らしいロマンティックな音楽が展開される。
ゆらめくような音楽の中、オーボエの演奏の技が発揮されるが、
そのソロの部分はとてもイギリス風(ケルト風?)で、魅力的だ。
第三楽章アレグロ・ジョコーソは、おどけたような軽快な曲で、
イギリスの舞踏風の音楽で、その主題を中心に音楽は展開されていく。
曲はあくまでものどかな田園風景を思わせるものなのだが、
ハマースミスを歩くにはふさわしいBGMであった。
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ストーンヘンジとバース、そしてマルコム・アーノルドの金管五重奏曲作品73

2008-08-25 14:30:39 | 古典~現代音楽イギリス編
昨日はバースとストーンヘンジ等を回るツアーに参加しました。
それぞれ世界遺産に登録されているところで、
前回イギリスに行った時にストーンヘンジに行こうと思いながら、
行けなかったこともあったので、今回は何が何でも行きたかった。
某社のツアーの料金はそれなりの値段ではあるが、
一気に二つの代表的な場所を回れるのはありがたいものである。
バースではローマ帝国がイギリスを支配した時代を想像しながら、
日本語解説テープを参考にしながらローマン・バスを見学した。
バスに乗ってバースから離れてストーンヘンジへと向かったが、
車窓から見るバースの街並みはなかなか良かった。

二つ目のストーンヘンジは、周囲から見学するだけしかできず、
中に入ることはできないのだが、これがあのストーンヘンジかと
実物を見るだけでも行った価値はあったと思う。
今後の計画では周囲の道路をなくし、
さらに2キロ先から輸送手段を作ってやる構想があるようだ。
何もそこまでしなくともという気はする。
こんな普通の道の途中に遺跡があるなんてという方がいいのだが、
世界遺産に指定されると違うのかなあという感想を持った。
それにしてもたくさんの観光客がいた。

ツアーは最後にウィンチェスターに寄った。
ここはイングランドを統一したアルフレッド王の時代の、
七王国(ヘプターキー)のウェセックス王国の首都だったようだ。
街中にはアルフレッド王の銅像が立っている。
大聖堂など街並みを散策する中で、
アーノルドの金管五重奏曲作品73を聴いた。
1961年に作曲されたこの作品は、3つの楽章から構成される。
作曲者自身がトランペット奏者であったこともあって、
その経験が作品の中に活かされているらしい。
ニューヨーク金管五重奏団のために作曲されたようである。

第一楽章アレグロ・ヴィヴァーチェは、華やかで軽快な曲。
トランペットなどの各金管楽器の演奏技術が冴える音楽。
新古典主義的な部分もありながら、現代的なセンスが光っている。
曲は三部形式的な構成になっているようだ。
第二楽章シャコンヌは、ゆったりとした、歌うような音楽。
トロンボーンのソロがあり、これがかっこいい。
第三楽章コン・ブリオは、華やかさのある音楽で、
楽しい感じのユーモアのある曲である。
それぞれの楽器の聴かせどころとなるソロの場面があり、
金管楽器をよく知りつくした彼らしい軽快な音楽である。
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