Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ヨハン・パッヘルベルのアリア第6番ヘ短調「セバルディーナの歌」を聴きながら二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2009-07-31 04:55:36 | バロック音楽器楽曲・室内楽曲編
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1653年生まれのパッヘルベルの作品。
彼の略歴については、協奏曲・管弦楽編で触れたので、省略する。
トッカータト長調含む4曲の詳しい作曲年代についてはわからない。
今回のCDはグスタフ・レオンハルトのオルガン演奏による。
トッカータト長調は、冒頭から低音部がずっしりと響きわたり、
堂々とした感じの壮大な音楽が展開され、
短い曲でありながらも聴き応えがある。
アリア第3番ヘ長調は、いつくもの声部が重なりあいながら、
主題のアリアがオルガンによって示され、
それをもとに6つの変奏が展開されていく。
オルガン音楽の分野に活躍したパッヘルベルらしく、
その主題展開の手法は素晴らしいなあと感心するのである。

「我らみな唯一の神を信ず」は、16世紀の旋律を使ったコラールで、
ルネサンス的な雰囲気を感じさせる旋律である。
いくつもの声部が重なり合いながら、心地よい音楽が作り出される。
アリア第6番ヘ短調「セパルディーナの歌」は、
オルガンによってまず主題であるアリアが示され、
この主題に基づいて8つの変奏が展開される比較的長い作品である。
ここでみせる展開の手法も変化に富んでいて聴いていて楽しい。
オルガンのいろいろな部分を見せてくれている感じがする。
パッへルベルというとまずは有名なカノンを連想するが、
こうやって聴いてみるとやはり彼の音楽の本領は、
やはりオルガン音楽にあるのだなあと思うのである。
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ジャン・フランソワ・ダンドリューのクラヴサン曲「やさしい言葉」を聴きながら横浜から和田町まで歩く

2009-07-30 10:48:37 | バロック音楽器楽曲・室内楽曲編
昨日は横浜駅から和田町まで歩きました。
途中聴いたのは、1660年生まれのダンドリューの作品。
ずっと前に買っていたダンドリューのクラヴサン集を
未開封の状態で持っていたので、この機会に開封して聴いてみた。
ダンドリューは5歳頃に御前演奏をする機会を手にいれ、
幼い頃から音楽の才能を発揮した人物のようである。
1704年にはパリのサン・メリー教会のオルガニストとなり、
1718年には宮廷礼拝堂のオルガニストとなっている。
1733年からは伯父ピエール・ダンドリューのあとを継ぎ、
サン・バルテルミ教会のオルガニストとして活躍した。
オルガンではノエル(クリスマスの歌)を主題とした変奏曲で、
人気を集め、1720年代からクラヴサンのための作品集を出版した。
今回聴いた「やさしい言葉」などのクラヴサン曲集は、
彼が残した5つのクラヴサン曲集から集めたもので、
それぞれの詳しい作曲年代はわからない。
今回聴いたCDはポーリーヌ・オベールのクラヴサン演奏による。
ここではその中から数曲をとりあげて触れてみる。

「やさしい言葉」は、やや叙情的な感じの短い曲で、
乾いたクラヴサンの音が、優雅さをもって響いてくる。
「感動した女」は、ゆったりとした曲で、やはり叙情的である。
これ以降「貞淑な女」、「むら気な女」、「そそっかしい女」など、
「○○な女」とか、「○○しい女」といったタイトルの作品が続く。
「そそっかしい女」はそのタイトル通りの音楽であり、
速いテンポで落ち着かない感じを十分に出している。
タイトルにある女性像をクラヴサンで表現しようということであろう。
「飾りリボン」はそういった「○○な女」というタイプとは違うが、
装飾音を多く入れながら、軽快にそして宮廷的な気品さを持っている。
「アマゾン族の女」のタイトルからは、どの特徴が入れているか
分からないところがあるくらい、優雅で軽快な音楽である。
「鳥の奏楽」はこのクラヴサン曲集の中では演奏時間が長く、
さえずりと恋の季節、そして睦みあいという三つから成っている。
装飾音などを使い、同じ音型を繰り返すことで、
鳥のさえずりを表現しているようだ。
そして甘い音楽は恋の季節をあらわしているようでもある。
最後は主題を変奏しながら、軽快に流れるようなテンポで、
イタリア風の明るさを持ちながら、華やかに終わる。
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フランソワ・クープランのトリオ・ソナタ「壮大なるもの」を聴きながら片倉町から三ッ沢下町まで歩く

2009-07-29 06:27:20 | バロック音楽器楽曲・室内楽曲編
昨日は片倉町から三ッ沢下町駅まで歩きました。
そのあとは、地下鉄で関内まで乗り、
関内小ホールでライヴを聴きに行きました。
昨日聴いたのは、1668年生まれのフランソワ・クープランの作品。
サン・ジョルヴェ教会のオルガン奏者として活躍した彼は、
王室の礼拝堂や宮廷音楽家としても活動した。
トリオ・ソナタ「壮大なるもの」は、1695年頃に作曲年代されたようである。
今回聴いたCDはジギスヴァルト・クイケンのバロック・ヴァイオリン、
ルシー・ヴァン・デールのバロック・ヴァイオリン、
ヴィーラント・クイケンのバス・ガンバ、
ロベルト・コーネンのチェンバロによる演奏のものを聴いた。

トリオ・ソナタ「壮大なるもの」は、6つの部分から構成されている。
「緩かに」は、優雅な響きの旋律が2つのヴァイオリンによって示される。
2つのヴァイオリンの掛け合いがよく、平和な感じの曲である。
「活発に」は、2つのヴァイオリンが軽快に旋律を奏でる短い曲だ。
「非常に緩かに」は、叙情的な旋律がヴァイオリンにより奏される。
「軽快に」は、対位法的な部分のみられる明るい感じの軽快な音楽。
ヴァイオリンや他の楽器との対話するような掛け合いが心地よい。
「優しいエール」は、優雅なゆったりしたエールらしい曲で、
歌うような旋律がヴァイオリンによって奏される。
「快活に」は、フーガ風の音楽で、終曲にふさわしい華やかな曲だ。
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ヨハン・ヤコブ・フローベルガーのトッカータ ト長調 FbWV.107を聴く、そして鶴ヶ峰から二俣川へ

2009-07-28 04:38:20 | バロック音楽器楽曲・室内楽曲編
昨日は鶴ヶ峰駅から二俣川まで歩きました。
歩き始めようと思った時はどしゃぶりの雨だったが、
電車に乗っている間に天気も良くなったので、
鶴ヶ峰駅で下車して二俣川まで歩いたのでした。
昨日聴いたのは、1616年生まれのフローベルガーの作品。
シュトゥットガルト宮廷楽長であった父に学んだ彼は、
1637年にウィーンで宮廷オルガニストとして務め、
その後ローマに行き、フレスコバルディに師事した。
トッカータ ト長調 FbWV.107などの作曲年代はわからないが、
ここではCDに収められている作品をとりあげる。
今回はヨーゼフ・ケレメンのオルガン演奏によるものを聴いた。
ただし、リチェルカーレ ト短調はレオンハルトのオルガン演奏による。

幻想曲 FbWV.201は、ドレミファソラの音階がオルガンにより示され、
それをもとにした主題が変奏されながら、展開されていく。
トッカータ ト長調 FbWV.107は、荘厳な感じで始まりながら、
中間部は対照的に明るく軽快で、最後は冒頭の荘厳さで終わる。
カプリッチョ ト長調 FbWV.507は、軽快な旋律がオルガンに現れ、
その後何部かに分かれる中で、対位法的な展開が行われていく。
トッカータ ハ長調 FbWV.109は、明るく軽快な短い音楽である。
トッカータ ヘ長調 FbWV.110は、壮大さを感じさせながら始まる。
いくつかの部分に分かれ、曲調は変化し、技巧的な部分も見られる。
対位法による展開はなかなかで、最後も壮大な感じで終わる。
リチェルカーレ ト短調は、深遠な感じで始まる音楽は、
対位法的な扱いに工夫がみられる曲である。
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ドメニコ・スカルラッティのチェンバロのためのソナタニ短調K.141を聴きながら二俣川から鶴ヶ峰まで

2009-07-27 05:52:23 | バロック音楽器楽曲・室内楽曲編
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1685年生まれのドメニコ・スカルラッティの作品である。
ナポリで生まれた彼は、オルガン奏者となり、
ヴェネツィア、ローマ、ロンドンで活動した。
その後スペイン宮廷で活動したようである。
555曲ものチェンバロ曲を残しているというのであるが、
その圧倒的な数もさすがであるが、今回作品を聴くにあたって、
スコット・ロスによる鍵盤楽器のためのソナタ全集のCDを開封するか迷った。
34枚のCDを開けるのであれば、全曲聴いたほうがいいのだが、
結論としては今回はやめて、別の機会にすることに決めた。
一日1枚聴いても一ヶ月以上かかるという作品の多さである。
今回はアンドレアス・シュタイアーのチェンバロによるものを聴いた。
単一楽章によるソナタ作品を17曲収めているものだが、
ここではその中から4曲ほど印象に残った作品をとりあげる。

ソナタニ短調K.141L.422アレグロの作曲年代はわからない。
激しい伴奏にのり、流れるように旋律が奏されていく。
チェンバロの技巧を発揮し、素晴らしいのだが、
ベートーヴェンのピアノ・ソナタを思わせるくらい
古典主義派への接近を感じさせるもので、
この音楽は、情熱的でドラマティックである。
ソナタニ長調K.119L.415アレグロは、
サン・マルコ図書館にある曲集の中の一つで、
1749年筆写されたものが残っているようである。
これは軽快な感じの曲であり、前曲に比べバロックらしさがあり、
一部古典主義的な部分を感じさせるところがないともいえないが、
華やかであり、生き生きとしたリズミックな作品である。

ソナタト長調K.455L.209アレグロは、
サン・マルコ図書館にある曲集の中の一つで、
1756年筆写されたものが残っているようである。
軽快で楽しい感じの曲であるが、とても技巧的である。
その主題が展開されていく手法は短いながらも素晴らしい。
ソナタニ短調K.517L.266プレティシモは、
サン・マルコ図書館にある曲集の中の一つで、
1757年筆写されたものが残っているようである。
速く流れていく音楽は晩年に近い作品らしく、
そこでみせる技法は素晴らしく、驚くべきものだ。
アンドレアス・シュタイアーの演奏もなかなかのものであるが、
この曲を聴いているとその後ベートーヴェンのピアノ・ソナタが、
登場してくる歴史的必然が納得できるような気にもなってしまう。
ここでは取り上げられなかった作品もみな素晴らしい作品で、
ドメニコ・スカルラッティの偉大さを感じるものばかりである。
そのうち全集をゆっくり聴いてみたいものだと感じたのである。
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