Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ギョーム・ルクーの「アンジェ地方の民謡による幻想曲」を聴く

2017-05-30 06:41:07 | 古典~現代音楽ベネルクス三国編
今回取り上げるのは、1870年生まれのギョーム・ルクーが、
1892年に作曲した「アンジェ地方の民謡による幻想曲」である。
ギョーム・ルクーはベルギー生まれで、
パリ音楽院でフランクやダンディに学んだ。
24歳の若さで腸チフスにかかって亡くなった夭折の作曲家である。
今回聴いたCDは、アルミン・ジョルダン指揮、
モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏による。
軽快な木管楽器の旋律で始まり、
金管楽器その旋律を引き継いで盛り上げていく華やかな曲である。
弦楽器にみられるフーガ風の部分はフランクからの影響を感じる。
そしてフルートなど木管楽器による牧歌的な旋律が現れる。
そのあと最初の主題をもとに金管楽器と打楽器で盛り上げていき、
ワグナー風のロマンティックで耽美的な音楽になっていく。
その盛り上がりが終わった後は牧歌的な音楽になり、
弦楽器を中心に穏やかな感じになり、低弦が旋律を奏で、
最後はティンパニの音が鈍く鳴り響き、消え入るような感じで終わる。
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アンリ・ヴュータンの「アメリカへの挨拶」作品56を聴く

2017-05-29 07:09:58 | 古典~現代音楽フランス編
今回取り上げるのは、1820年生まれのアンリ・ヴュータンが、
作曲したヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲、
「アメリカへの挨拶」作品56である。
アンリ・ヴュータンはベルギー生まれで、
フランスで活躍したヴァイオリン奏者で作曲家である。
ヴァイオリン奏者としては各地に演奏旅行に行き、
その超絶技巧を聴衆の前で披露し、名声を得た一方、
1835年にウィーン音楽院に留学し、音楽理論や対位法を学び、
パリに戻ってからはレイハ(ライヒャ)に作曲を師事したようである。
今回聴いたCDは、ジェラール・プーレのヴァイオリン、
ピエール・バルトロメーの指揮、
リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏による。
「アメリカへの挨拶」作品56は、アンダンテ、アレグロ、
アンダンテの3つの部分で構成され、弦楽器のピチカートに始まり、
弦楽器が旋律を奏でて、それを木管楽器が引き継いでいく。
そのあと独奏ヴァイオリンが甘美な旋律を奏でていく。
そして金管楽器が高らかにファンファーレ風に旋律を奏でたあと、
弦楽器にアメリカ合衆国の国歌が奏でられて、
独奏ヴァイオリンもその旋律を奏でていく。
そして次に「ヤンキー・ドゥードゥル」の旋律が弦楽器に現れ、
独奏ヴァイオリンもその旋律を奏でて変形させていく。
最後はこの「ヤンキー・ドゥードゥル」の旋律と、
アメリカ合衆国国歌の旋律が重なりあい、盛り上がったところで終わる。
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ポーリーヌ・ヴィアルド=ガルシアの「16歳」を聴く

2017-05-28 18:48:17 | 古典~現代音楽フランス編
今回取り上げるのは、1821年生まれの女性作曲家、
ポーリーヌ・ヴィアルド=ガルシアが、
ルイ・ポメイの詩を歌詞として、
ショパンのマズルカ第31番イ長調作品50の2を、
1842年に編曲した作品「16歳」である。
今回聴いたCDは、カリーン・オットのソプラノ、
クリストフ・ケラーのピアノ演奏による。
ピアノの前奏に続き、歌うソプラノの歌は、
オペラのアリアの一部を聴いているようで、
その一方スペイン的な部分も感じさせて面白い。
微妙な年頃の16歳の女性の心理を歌う内容で、
大人の世界に興味を持ちつつも、
ダンスに夢中になっている少女の姿が描かれている。
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ピエール=オクターヴ・フェルーのセレナードを聴く

2017-05-26 07:02:22 | 古典~現代音楽フランス編
今回取り上げるのは、1900年生まれのフェルーが、
1927年に作曲したセレナードである。
フェルーはリヨン近郊のシャスレに生まれ、
ロパルツやフローラン・シュミットに作曲を師事した。
パリでは室内楽の組織の「トリトン」を創設し、
批評家としても活躍したが、
ハンガリーで自動車事故にあい、亡くなった。
今回聴いたCDはエマニュエル・クリヴィヌ指揮、
リヨン国立管弦楽団の演奏による。
第1曲子守歌は木管楽器の音に導かれ、
ゆったりと現れる弦楽器の波のような音型に、
金管楽器や木管楽器が絡んで始まる。
中間部では軽快な音楽になるが、
再び牧歌風の音楽になり、最後低弦の音で終わる。
第2曲パヴァーヌは金管楽器の鋭い音のあと、
木管楽器と弦楽器でゆったりとした旋律を奏で、
それに金管楽器が絡んでいく。
やがて打楽器がリズムを叩き、行進曲風になるが、
それが盛り上がった後は冒頭の部分が繰り返されて終わる。
第3曲スピリチュアルは金管楽器と打楽器の力強い音のあと、
木管楽器がゆったりとした旋律を奏でていく。
それに金管楽器と打楽器が絡み荒々しくなる部分もあるが、
基本的には木管楽器が奏でるゆったりとした旋律が中心となる。
最後は金管楽器と打楽器で盛り上がって終わる。
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モーリス・エマニュエルのある愉快な物語への序曲作品3を聴く

2017-05-25 07:06:24 | 古典~現代音楽フランス編
今回取り上げるのは、1862 年生まれのエマニュエルが、
1881年に作曲したある愉快な物語への序曲作品3である。
今回聴いたCDはエマニュエル・ヴィヨーム指揮、
スロヴェニア・フィルハーモニー管弦楽団の演奏による。
力強い音で始まり、木管楽器が流れるように旋律を奏でて、
弦楽器もそれを引き継いでいき、金管楽器や打楽器も絡んでいく。
中間部はゆったりとした感じで木管楽器や弦楽器が、
叙情的な旋律を奏でるが、それも冒頭の荒々しい音で中断されもし、
再び冒頭の感じが現れて、最後は盛り上がって力強く終わる。
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