Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ジャック・イベールのフルート協奏曲を聴きながら、片倉町から新横浜まで歩く

2009-05-31 04:09:51 | 古典~現代音楽フランス編
昨日は片倉町から新横浜まで歩きました。
途中聴いたのは1890年生まれのイベールの作品。
彼の略歴は、器楽曲・室内楽曲編で触れたので省略する。
フルート協奏曲は1933年に作曲され、
翌年パリ音楽院管弦楽団の演奏会で初演された。
マルセル・モイーズに献呈された作品である。
今回聴いたCDの演奏はゴ-ルウェイのフルート、
デュトワ指揮、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団による。
第一楽章アレグロは、管弦楽の短い導入に続き、
独奏フルートがせわしい感じの速い第一主題を奏でる。
フルートとファゴットとの掛け合いはいい感じで、
とにかくフルートの技巧的な演奏を十分に聴くことができる。
最後も駆け抜けるように爽快に終わる。

第二楽章アンダンテは、弦楽器の伴奏に乗り、
フルートがゆったりと歌うような旋律を奏でる。
夜の情緒的な風景を想像させるような幻想的な音楽だ。
イベールらしさのみられる楽章で、
独奏フルートと独奏ヴァイオリンにより奏でられる
甘美な調べは心地いいものである。
最後は長く伸ばすフルートの音と共に静かに終わる。
第三楽章アレグロ・スケルツァンドは、
フルートの技巧的で速いフレーズが流れる楽章で、
鋭いリズムと変わる拍子が特徴的である。
フルート独奏のカデンツァ風の部分もあり、
活躍する場面は多く用意されている。
中間部はゆったりとしたけだるい感じもある。
再び冒頭の旋律が登場して軽快に音楽は展開し、
高度な演奏技術を披露するカデンツァを経て、
最後は華やかなコーダを経て終わる。
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フランシス・プーランクのピアノと管弦楽のための協奏曲嬰ハ短調を聴きながら、汐留から芝浦ふ頭まで歩く

2009-05-30 12:56:29 | 古典~現代音楽フランス編
昨日は汐留から芝浦ふ頭まで歩きました。
途中聴いたのは1899年生まれのプーランクの作品。
パリで生まれた彼は、幼い頃からピアノを学び、
1916年から作曲を始め、1921年から1924年の間、
シャルル・ケクランに師事したということである。
ピアノと管弦楽のための協奏曲嬰ハ短調は1949年作曲され、
翌年ボストンでシャルル・ミンシュの指揮で初演された。
今回聴いたCDの演奏はガブリエル・タッキーノのピアノ、
プレートル指揮、パリ音楽院管弦楽団によるものである。
第一楽章アレグレットの冒頭でピアノがする主題は、
哀愁漂うロマンティックな旋律であり、
ピアノ独奏が中心に音楽が展開するというよりは、
管弦楽が作り出す音楽に、
ピアノがそれに装飾を加えるといった感じである。
次から次へと溢れてくるように様々な旋律が登場する。
最後は冒頭の主題等主要な主題が再現され、
輝かしい感じで華麗に終わる。

第二楽章アンダンテ・コン・モートでは、
ゆったりとした牧歌風な主題を管弦楽が奏で、
独奏ピアノがそれを引き継ぐ。
それを打ち破るようなドラマティックな音楽に
なるところもあり、ユニークな音楽の発想は、
プーランクらしくて楽しい。
最後は冒頭の牧歌風の主題が登場し、
少し感傷的な部分もみせて静かに終わる。
第三楽章ロンド-ア・ラ・フランセーゼは、
流れるような軽快な旋律がピアノ中心に展開され、
いかにもプーランクらしい騒がしいところがいい。
フォスターのスワニー河の旋律をもじっているのか、
そんな旋律も出てきて面白いものである。
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ミシェル・コレットのフルート協奏曲第6番ホ短調作品4の6を聴きながら、三枚町から上星川駅まで歩く

2009-05-29 04:11:24 | 古典~現代音楽フランス編
昨日は雨の中、三枚町から上星川駅まで歩きました。
途中聴いたのは1709年生まれのコレットの作品。
時期的にはバロック時代の作曲家ではあろうが、
ブラヴェ同様にここで取り上げておく。
ルーアンに生まれた彼の経歴については、
詳しい記録があまり残っていないため断片的な部分しかわかっていない。
1726年にサン・マリー・マグドレース教会のオルガニストになったこと、
他カトリーヌ・モリセと1733年に結婚したこと、
その後も各地でオルガニストとして活躍したことぐらいはわかっている。
オルガニストとして活躍したのではあるが、
器楽曲以外に宗教音楽なども手がけているようである。
フルート協奏曲第6番ホ短調作品4の6は1729年頃に完成されたようだ。
今回聴いたCDの演奏はランパルのフルート、
レッパード指揮のスコットランド室内管弦楽団によるものである。

第一楽章アレグロは、フルートと管弦楽により始まり、
それは華麗さを感じさせる宮廷的な音楽である。
速い動きの独奏フルートと管弦楽による旋律は、
少し哀愁を帯びてはいるが、気品のある曲である。
第二楽章ラルゴは、ゆったりとした牧歌風の音楽で、
感傷的であるが、たっぷりと歌うフルートの音が心地よい。
いかにもフランス的で宮廷的な音楽である。
第三楽章アレグロは、前の二つの楽章に比べると対照的で、
イタリア風のスタイルの音楽で、
弦楽器による前奏に続き独奏フルートが入り、
両者が絡み合っていく音楽となっており、
コンチェルト・グロッソ風に展開し颯爽と終わる。
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モーリス・ラヴェルのピアノ協奏曲ト長調を聴きながら、片倉町から和田町まで歩く

2009-05-28 05:14:23 | 古典~現代音楽フランス編
仕事が忙しい時にはそれを忘れさせるような元気な音楽がいい。
ここのところ遅くまで仕事をしなければならないことがあり、
肉体的にも精神的にも疲れてしまうことがあるが、
音楽を聴きながらのウォーキングはちょっとした気分転換になる。
昨日は片倉町から和田町まで歩き、
和田町の「炭や」に寄って、ちょっと一杯。
大きな仕事が一段落ついてほっとした気持ちであり、
だからこそ短い時間だが、ここで美酒に酔うことができた。
途中聴いたのは1875年生まれのラヴェルの作品。
ラヴェルは、フランス南西部のバスク地方のビアリッツ近郊の町、
シブールに生まれたが、その後一家はパリに移住した。
パリ音楽院でフォーレなどに師事し、音楽を学んでいる。
ピアノ協奏曲ト長調は1931年に完成された昨年で、
翌年1月14日にパリで初演されている。
その時のピアノは献呈したマルグリット・ロンであった。
今回聴いたCDの演奏はアルゲリッチのピアノ、
アッバード指揮のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団による。

第一楽章アレグラメンテは、弾けるような鞭の叩く音と、
フルートなどによって始まる軽快な音楽に続き、
独奏ピアノが入るが、その旋律はジャズ風でもある。
そこにアメリカ風な部分も垣間みることができる。
全体リズミカルで聴き手を飽きさせない工夫のみられる楽章である。
第二楽章アダージョ・アッサイは、ゆっくりとした中に、
ラヴェルらしい感性豊かな部分がみられる楽章である。
独奏ピアノで始まり、叙情的な旋律が奏でられていく。
フルート、オーボエ、クラリネットなど木管楽器が加わり、
弦楽器も加わり色彩豊かな音楽になっていく。
前楽章とは対照的な甘美で、きらめくようなピアノの音がいい。
アルゲリッチのピアノも繊細な感じの演奏で心地よい。
最後も穏やかな中、ピアノの音とともに静かに終わる。
第三楽章プレストは、うってかわって激しい音楽だ。
速い動きをするピアノの音と、金管楽器の荒々しい感じ、
しかしそこに諧謔的な部分を持ち、軽快に音楽は展開していき、
随所にピアノの技巧的な部分をみることができる。
それにしてもアルゲリッチのピアノはいいなあ。
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ミッシェル・ブラヴェのフルート協奏曲イ短調を聴きながら、三枚町から上星川駅まで歩く

2009-05-27 04:32:07 | 古典~現代音楽フランス編
昨日は三枚町から上星川駅まで歩きました。
今回からは協奏曲編最後のフランス編に入る。
昨日聴いたのは1700年生まれのブラヴェの作品。
時期的にはバロックに入る作曲家ではあるが、
クヴァンツと同時代に活躍した作曲家なのでここで触れる。
彼はブザンソンに生まれ、1723年パリに出てから成功をおさめ、
ヴェルサイユでも活躍したフルート奏者で、
ドイツのクヴァンツも彼を名手とたたえたようだ。
フリードリヒ大王にも招かれた人物である。
フルート協奏曲イ短調の作曲年代は1740年頃とされている。
今回聴いたCDの演奏はランパルのフルート、
レッパード指揮のスコットランド室内管弦楽団によるものである。

第一楽章は、アレグロは、弦楽器と通奏低音で始まる。
それは感傷的で哀愁漂う旋律ではあるが、
音楽自体はヴィヴァルディ風で軽快である。
独奏フルートが加わり、速く名人芸的な演奏が展開される。
さすがフルートの名手とあって、
フルートという楽器を知り尽くしている曲づくりである。
カデンツァを経て最後もヴィヴァルディ風に颯爽と終わる。
第二楽章ガヴォット1、2は、哀愁漂う弦の主題を、
フルートが引き継ぎ、その主題をお互いに受け継いでいく。
そのあと中間部には別の舞曲風の主題が現れ、
再び冒頭の哀愁漂う旋律が現れて終わる。
第三楽章アレグロは、弦楽器と通奏低音により、
軽快に流れるような旋律がテンポよく奏される。
その主題を独奏フルートが受け継いでいく。
曲はヴィヴァルディ風でありながら、
それにとどまらずフランス的な部分もあり、
フルートの名人芸的な演奏技術を発揮できる部分を
カデンツァでちゃんと用意しているところが彼らしい。
そのあとは弦楽器により華麗にそして爽快な感じで終わる。
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