Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

スラットキン指揮のグスタフ・マーラーの交響曲第10番嬰ヘ短調(マゼッティ版)を聴く

2015-01-10 16:33:38 | グスタフ・マーラーとアルマ・マーラー
一昨日・昨日はウォーキングを休みました。
今回でグスタフ・マーラー特集は終わりにします。
今回取り上げるのはグスタフ・マーラーの作品で、
1884年から作曲され未完成に終わった交響曲第10番嬰ヘ短調である。
レモ・マゼッティ版によるものである。
今回聴いたCDは、レナード・スラットキン指揮、
セントルイス交響楽団の演奏による。
第一楽章アダージョは、弦合奏によってゆったり始まる。
一般的なデリック・クック版と多くは変わらないが、
感傷的な旋律が盛り上がって行く時の、
ティンパニの音が不自然な感じがする。
第二楽章スケルツォ第1は、三部形式の楽章である。
その旋律を受け持つ楽器の扱いが、
マゼッティ版では不自然でしっくりくない。
第三楽章プルガトリオ(煉獄)は、軽快な短い楽章である。
迷いをあらわすかのようなおぼつかない旋律と、
おどろおどろしさを感じさせる音楽である。
第四楽章スケルツォ第2は、ワルツ風の音楽である。
ここでも旋律を受け持つ楽器の扱いが不自然な気がする。
第五楽章フィナーレは、大太鼓の強打の一音で始まる。
フルート・ソロによる旋律や弦楽器で奏される旋律は、
この世を惜しむような感傷的で美しい音楽である。
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マゼール指揮のグスタフ・マーラーの交響曲第1番ニ長調「巨人」を聴きながら、緑園都市から二俣川まで歩く

2015-01-08 06:45:11 | グスタフ・マーラーとアルマ・マーラー
昨日は緑園都市駅から二俣川まで歩きました。
途中聴いたのはグスタフ・マーラーの作品で、
1884年から1888年にかけて作曲された交響曲第1番ニ長調である。
今回聴いたCDは、ロリン・マゼール指揮、
フランス国立管弦楽団の演奏による。
これは1980年代に交響曲全集を完成させる前の1979年3月に録音された。
第1楽章「ゆっくりと、ひきずるように~常に非常に気楽に」は、
長めの序奏が付いたソナタ形式で書かれている。
弦楽器が弾く長いイの持続音の上で、木管楽器が四度下降の動機を奏でて始まる。
あのあたりの木管楽器の動きはマゼール盤でははっきりつかめる。
ホルンの吹奏がこれに絡み、序奏が終わり提示部に入る。
四度下降の動機をもとにチェロが第一主題を朗々と奏する。
そのあと転調してから現れる第二主題により盛り上がりをみせ、
静かになったところで、再び提示部が繰り返される。
展開部では、さまざまな動機が変形されていく。
軽快なテンポの中、各楽器が歌うように奏していく。
奏者ものびのびと自然に演奏している印象を受ける。
再現部から最後まで速いテンポで進んでいくが、
ここでは金管楽器の音が抑えられていてややつまらない。
あっさりとした盛り上がりに欠けた感じで終わる。

第2楽章「力強く動いて、ただ速すぎずに」は、三部形式である。
ヴァイオリンとヴィオラが舞曲風の旋律を奏でていく。
中間部のトリオで甘美な旋律が奏でられ、再び冒頭の旋律が現れ、
金管楽器を中心に最後に盛りあがったあと終わる。
第3楽章「厳粛にそして荘重に、引きずらずに」は、三部形式である。
マゼール盤では四度の動機が乾いたティンパニの音で現れる。
この音は指定ではppなのだが、他の盤と比較すると大きすぎる。
はっきり聞こえすぎるのもどうなのだろうか。
そのあとコントラバス、チェロが哀愁漂う旋律を奏で、
これがカノン風に展開し、もう一つオーボエが奏する切ない旋律も現れ、
この二つの旋律を中心に音楽が展開される。
中間部に回想風の旋律も現れ、再びティンパニが四度の動機叩き、
二つの旋律が再び現れ、最後は静かな静寂に包まれていく。
第4楽章「嵐のように動いて」は、弦と金管楽器によって、
冒頭から嵐のような荒々しい音楽が奏される。
この音楽のあと弦楽器と木管楽器によって力強い第一主題が現れる。
この主題を中心に情熱的に展開され、盛りあがりをみせたあと、
ヴァイオリンによって回想風で甘美な第二主題が現れる。
音楽はこの二つの主題を中心に、盛り上がる部分と静かな部分を繰り返し、
徐々にクライマックスへと向かって、最後は力強く終わる。
しかし、なぜかこの演奏にはドキドキさせるような部分や、
ワクワクさせるようなものを感じさせない。
凡庸といえばそうだし、普通といえば普通。
リヒャルト・シュトラウスの管弦楽曲にみせたようなところはみられない。
終楽章に至って感じたマゼール盤の印象は全集盤で感じたことと同じだった。
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デイヴィス指揮のグスタフ・マーラーの交響曲「大地の歌」を聴きながら、二俣川から三ツ境まで歩く

2015-01-07 06:23:42 | グスタフ・マーラーとアルマ・マーラー
昨日は二俣川から三ツ境まで往復して歩きました。
途中聴いたのはグスタフ・マーラーの作品で、
1908年から1909年にかけて作曲された「大地の歌」である。
今回聴いたCDは、ジョン・ヴィッカースのテノール、
ジェシー・ノーマンのソプラノ、サー・コリン・デイヴィス指揮、
ロンドン交響楽団の演奏による。
第一楽章「大地の悲しみによせる酒の歌」は、
ホルンの吹奏により始まり、テノールが歌いだす。
デイヴィス盤は録音がいいのもあってそれぞれの楽器の動きが分かる。
とても速いテンポであるが、流れるようでいい演奏である。
第二楽章「秋にさびしきもの」は、ヴァイオリンの奏でる旋律の上で、
オーボエが寂寥に満ちた旋律を奏で、メゾ・ソプラノが歌いだす。
ジェシー・ノーマンの歌はもちろん素晴らしいが、
特にそれに絡んでいく木管楽器の動きがよく分かっていい。

第三楽章「青春について」は、ホルンとトライアングルの音に導かれ、
フルートなど木管楽器が五音音階の旋律を奏で、テノールが歌う楽章である。
冒頭からして木管楽器の演奏の素晴らしさが際立つ。
第四楽章「美について」は、李白の採蓮曲をもとにした歌詞が歌われる。
デイヴィス盤は木管楽器の絡み合う部分がいいのはもちろんで、
ティンパニの音は程よく抑制されていて、しかしドラマティックである。
第五楽章「春に酔えるもの」の冒頭ホルンの木管楽器の活躍に始まり、
テノールが軽快に李白による詩を歌うが、絡む各楽器の動きもよくわかっていい。
第六楽章「告別」は、管楽器の素晴らしい演奏で始まる。
ソプラノが歌い出し、それにフルート・ソロが絡む音ががいい。
ソプラノの歌が弦楽器と木管楽器・金管楽器と絡みあいながら、
素晴らしい演奏を生み出し、最後の「永遠に」を歌って終わる部分もいい。
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プレートル指揮のグスタフ・マーラーの交響曲第6番イ短調を聴く

2015-01-06 06:50:28 | グスタフ・マーラーとアルマ・マーラー
昨日はウォーキングを休みました。
今回取り上げるのはグスタフ・マーラーの作品で、
1903年から1904年にかけて作曲された交響曲第6番イ短調である。
今回聴いたCDは、ジョルジュ・プレートル指揮、
ウィーン交響楽団の演奏による。
1991年10月10日に行われたコンサートのライブ録音のものである。
第1楽章アレグロ・エネルジコ・マ・ノン・トロッポは、
低弦の重々しい行進曲風のリズムで始まる短い序奏に続き、
暗い感じの第一主題がヴァイオリンにより奏される。
対照的な第二主題は情熱的でロマンティックな旋律である。
この提示部のプレートルの指揮は、きびきびとした演奏で、
なかなかいい軽快なテンポで、スコア通りの反復が行われる。
展開部は第一主題の変形による展開から始まり、第二主題も展開される。
ライブ盤らしい情熱的な演奏で、時々テンポが揺れるところもあるが、
気迫のこもった緊張感のある演奏で、聴き応えがある。
再現部から最後のコーダまで金管楽器中心に盛り上がり、
速いテンポで一気に聴かせていくところの演奏もいい。

第2楽章スケルツォも速いテンポで低弦とティンパニがリズムを刻む。
不気味でグロテスクな主題が奏されていくのだがあっさりとした演奏である。
トリオはかわいらしい感じの主題が流れるのだが、
テンポが揺れて自由に歩き回る子どもの様子が描写される。
トリオが終わると再び最初の主題が現れるが、この辺のテンポは遅いが、
徐々にテンポをあげていくところはなかなかいい。
テンポの緩急を繰り返しながらトリオの主題とも絡み合うところは、
ややテンポを揺らしすぎかなとも思うが、
そこはプレートルらしいところかもしれない。
最後は低弦と木管とティンパニが残り、静かに終わる。
第3楽章アンダンテ・モデラートは三部形式の楽章で、
ヴァイオリンが甘美な主題を奏でて始まる。
そのあと現れるイングリッシュ・ホルンが奏でる悲しげな旋律、
ホルンが奏でる牧歌風の旋律などを中心に曲は展開されていく。

第4楽章終曲は、序奏とソナタ形式の主部からなる。
チェレスタとハープによる分散和音に乗って、
ヴァイオリンが序奏の中心となる旋律を奏でていく。
金管楽器が加わり色彩豊かとなり、やがて主部に入る
このあたりもテンポの緩急の変化の幅は大きく感じる。
これに応えているウィーン交響楽団の演奏も素晴らしい。
第一主題と力強い第二主題が提示され、
これら主題をもとに展開部に入るが、
その中でハンマーを叩く音が何度か現れる。
ここでも自由自在にテンポを変えていくところがプレートルらしい。
曲は再現部を省略し、コーダに入っていく。
悲劇的に重々しく叩くティンパニと管楽器が鳴り響き、
最後は弦のピッチカートで弱々しく終わる。
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バーンスタイン指揮のグスタフ・マーラーの交響曲第9番ニ長調を聴き、二俣川からいずみ中央駅まで歩く

2015-01-05 06:23:09 | グスタフ・マーラーとアルマ・マーラー
昨日は二俣川からいずみ中央駅まで歩きました。
駅近くにある「ル・フォンティーヌ」まで歩き、
「絹」という小型のレアチーズとシューコロンを買って、
駅から電車に乗って帰りました。
歩いた時間はおよそ1時間半である。
途中聴いたのは、1860年生まれのグスタフ・マーラーの作品。
1909年から1910年にかけて作曲された交響曲第9番ニ長調である。
今回聴いたCDは、レナード・バーンスタイン指揮、
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるもので、
1979年にライヴ録音されたものである。
第1楽章アンダンテ・コモドは、短い序奏に続き、
提示部に入り第一主題、第二主題、第三主題が奏される。
録音は決していいわけではなく、ライヴ録音なので細かいミスもみられる。
これを聴きながら思いだしたのが、昨年ベートーヴェンの第九をNHKで聴いたのだが、
かつてそれ以前NHKホールで聴いたのがバーンスタイン指揮、
イスラエル・フィル演奏のマーラーの第九交響曲であったなあということだ。
あの時もバーンスタインの第九交響曲第一楽章でミスもあったものの、
その指揮ぶりに圧倒されたということである。
情熱ある演奏は展開部、再現部に入っても変わらない。

第2楽章「ゆるやかなレントラーのテンポで」でも、
力強い指揮ぶりがうかがわれ、第一レントラーの部分はその通りである。
軽快なテンポで最後まで流れるように音楽は進行していく。
第3楽章ロンド-ブルレスケ:アレグロ・アッサイは、
さずが凄みのあるバーンスタインらしい演奏で、
そのテンポも絶妙であるし、気迫がこもった演奏である。
盛り上がって終わるこのあたりもバーンスタインならではではある。
第4楽章アダージョは、ロンド形式で書かれている。
この楽章でも全身全霊を込めたような演奏である。
盛り上がる部分も心がこもっており、
このような演奏をする指揮者は今いるのかなあという気がする。
最後静かに終わる部分も含めて、やはり感動的な演奏である。
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