Mars&Jupiter

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アルマ・マーラーの歌曲集を聴きながら横浜から和田町まで歩く

2008-01-11 08:36:06 | グスタフ・マーラーとアルマ・マーラー
昨日は横浜から和田町まで歩きました。
途中聴いたのはグスタフ・マーラーの妻となった
アルマ・マーラーの歌曲集である。
アルマはツェムリンスキーに学びながら、
歌曲を作曲していたのだが、
マーラーは自分への手紙を書くことよりも
彼女が作曲に夢中になることが気に入らず、
一時作曲をすることを禁じたことがある。
結婚してから8年後にようやく彼女の才能を認め、
一部の歌曲の出版に力を貸すようになっている。

アルマの歌曲はグスタフ・マーラーと比べても
そのスタイルは全く違い、愛をとりあげたものが多い。
聴いてみるとその作風はワグナーのロマン派の音楽と
フランスの印象主義派の音楽を融合したようにも思える。
情熱的な歌と繊細な感覚のピアノ伴奏という感じである。
ただ、音楽として聴いた場合、確かに悪くはないのだが、
その後どんな作曲を生み出すかの発展性が見えず、
作曲家としては完成されたようにもみえる。
作曲された時期はそれぞれ違うのだが、
同じ音楽のように聴こえてしまうのは、
作曲家としての限界なのかもしれない。

取り上げるテクストとなる詩人は、
ハイネ、デーメル、ノヴァーリスなど有名な詩人ばかりである。
私が中学生の頃によく読んだのはノヴァーリスの詩だが、
彼の代表的な詩の一つ「夜の讃歌(Hymne an die Nacht)」を
テクストにして作曲しているところが嬉しい。
亡き恋人ゾフィーの影を追いつつ、
彼女への愛を歌うノヴァーリスの詩の世界は、
魅力あふれるのだが、そこに注目したアルマもたいしたものだ。
コメント
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