Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

横浜から関内まで歩く、そしてフェリックス・メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64を聴く

2009-03-31 07:03:10 | フェリックス・メンデルスゾーンの作品
昨日は横浜から関内まで歩きました。
今回聴いたのは1864年生まれのメンデルスゾーンの作品。
メンデルスゾーンはあまりにも有名なので略歴は省略する。
ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64は、1844年に作曲された。
今回のCDはナタン・ミルシティンのヴァイオリン、アバドの指揮、
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によるものである
第一楽章アレグロ・モルト・アパッシオナートは、
もの悲しげな甘いヴァイオリンの旋律が、
オーケストラの伴奏に乗って流れていく。
ソナタ形式で書かれたあまりにも有名なこの楽章は、
ヴァイオリンの技術を余すことなく発揮できる部分があり、
甘美でロマンティックに流れる音楽は申し分ない。
展開部ではヴァイオリン中心に二つの主題が変形され、
その最後にはカデンツァが用意されており、
独奏ヴァイオリンの高度な演奏技術が発揮される。
それが終わると再現部となり、最初の主題が現れ、
長いコーダがあり、最後の駆け抜けるような音楽で終わり、
そのまま第二楽章に切れ目なく入っていく。

第二楽章アンダンテは、ゆったりとした伴奏にのって、
ヴァイオリンが歌うような甘美な旋律を奏でる。
三部形式で書かれたこの楽章の最初の主題は、
平和に満ちあふれたような音楽で優雅である。
それとは対照的に中間部の主題は切なく感傷的で、
この対比もメンデルスゾーンらしい素晴らしい演出である。
最後に冒頭の甘美な主題が現れて優雅な中、静かに終わる。
第三楽章アレグレット・ノン・トロッポ-
アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェは、ソナタ形式で書かれている。
最初の独奏ヴァイオリンが奏でる旋律は感傷的であるが、
そのあとヴァイオリンで現れる主題は対照的に軽快で明るく、
もう一つの主題は管弦楽に現れる元気で溌剌とした旋律である。
この二つの主題をもとに展開部・再現部を経て、
軽快にそして堂々としたコーダで最後終わる。
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マックス・ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番ト短調作品26を聴きながら鶴ヶ峰から和田町まで歩く

2009-03-30 04:56:07 | 古典~現代音楽ドイツ編
昨日は鶴ヶ峰駅から和田町まで歩きました。
途中聴いたのは1838年生まれのブルッフの作品。
マックス・ブルッフはケルンで生まれ、
早くから音楽教師で歌手の母親から音楽教育を受け、
フェルディナント・ヒーラーなどに作曲を師事する。
41歳の頃にはロイヤル・リヴァプール管弦楽団の指揮者を務め、
54歳の時にはベルリン高等音楽院の教授に就任している。
ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調作品26は、
1864年から1867年にかけて作曲された。
今回のCDはチョン・キョンファのヴァイオリン、ケンペの指揮、
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団によるものである
第一楽章「前奏曲」アレグロ・モデラートは、
もの悲しげな短いオーケストラの演奏に続き、
独奏ヴァイオリンも哀愁漂う旋律を奏でる。
再びオーケストラのみの演奏が続き、
そのあと独奏ヴァイオリン中心に音楽が展開する。
とにかく甘美でロマンティックである。

第二楽章アダージョは、ゆったりとした音楽で、
ヴァイオリンの歌うような旋律は美しい。
それにしても何度も登場する下降する旋律は、
なぜかリヒャルト・シュトラウスのアルプス交響曲の
一部のフレーズを想起させるものだが、
アルプス交響曲の方が20世紀に入ってからの作品なので、
リヒャルト・シュトラウスが影響を受けたのだろうか。
第三楽章終曲アレグロ・エネルジーコは、
明るく軽快な主題が独奏ヴァイオリンに現れる。
この主題は印象的な旋律で、壮大な感じを与えてくれる。
とにかくヴァイオリンの演奏が甘美で魅力ある。
最後まで華やかさを失わず、明るく堂々と終わる。
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リヒャルト・シュトラウスのホルン協奏曲第1番変ホ長調作品11を聴きながら横浜から和田町まで歩く

2009-03-29 09:43:51 | リヒャルト・シュトラウスの作品
昨日は横浜から和田町まで歩きました。
昨日聴いたのは1864年生まれのリヒャルト・シュトラウスの作品。
今回からは協奏曲はドイツ・オーストリア編に入ることにする。
リヒャルト・シュトラウスは有名な作曲家なので略歴は省略する。
ホルン協奏曲第1番変ホ長調作品11は、1883年に作曲された。
ホルン協奏曲の中では有名な作品で、私の好きな曲の一つである。
ホルン奏者であった彼の父フランツ・シュトラウスのために作曲されたが、
父にとっては演奏が難しかったようで、初演はグスタフ・ラインホスのホルン、
ハンス・フォン・ビューローの指揮、マイニンゲン宮廷楽団で行われたようだ。
今回のCDはヘルマン・バウマンのホルン、マズアの指揮、
ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団によるものである

第一楽章アレグロはロンド形式の楽章で、
春の到来を思わせるようなおおらかで雄大な曲である。
短い序奏に続き、独奏ホルンが主題を吹き、
それを管弦楽のトッティで繰り返す。
そのあとはホルン中心にもう一つの主題が奏される。
これら主題はそのあとそれらを素材に展開される。
第二楽章アンダンテは、三部形式で書かれており、
ホルンが歌うような旋律をおだやかに吹く。
中間部の独奏ホルンが吹く旋律はゆったりとしていい。
シューマン風な明るさと影を見せてくれる。
第三楽章アレグロ-ロンド(アレグロ)は、
ホルンの吹く主題は明るく軽快で楽しい。
最後に軽快なテンポでホルンが吹き、
管弦楽も加わって堂々と終わるあたりは爽快である。
伝統的で保守的な作風であるが、若々しさがあり、
自然の雄大さを思わせるような名曲である。
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ルドルフォ・アルフテルのヴァイオリン協奏曲作品11を聴きながら

2009-03-28 07:15:10 | 古典~現代音楽ブラジル・メキシコ以外の中南米編
昨日も飲み会のためウォーキングを休みました。
昨日聴いたのは1900年生まれのアルフテルの作品。
マドリード生まれの彼は、スペイン内戦の時に、
メキシコに亡命し、そこで活躍した作曲家である。
ヴァイオリン協奏曲作品11は、1942年に初演された。
ここで聴く版はシェリンクにより1953年改訂されたものである。
今回のCDはシェリンクのヴァイオリン、バティスの指揮、
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団によるものである
第一楽章レチタヴィーヴォ-トランクィロ-アレグロは、
独奏ヴァイオリンから始まる斬新な協奏曲である。
スペイン風の舞曲的な明るい旋律はいい。
カデンツァでヴァイオリンのテクニックも発揮される。
最初の主題が再現され、最後は華やかに終わる。

第二楽章アンダンテ・カンタービレは、
ヴァイオリン中心に美しい旋律が奏される。
ゆったりとした中にスペイン的な部分も残しながら、
新古典主義的なところも見せて、面白い。
第三楽章アレグロ・ヴィヴァーチェは、
ヴァイオリン中心に明るく軽快な音楽が展開される。
ヴァイオリンの魅力を十分に伝える音楽であり、
豪快さとともにと新古典主義的な音楽が融合しつつ、
最後もリズミカルな音楽を奏しながら、華やかに終わる。

なお、今回とりあげた協奏曲中南米編の
CD等の情報は、以下のアドレスに載せてあります。
http://www1.ocn.ne.jp/~bocchi07/concerto-music-cd-latin.html
参考にしていただければ幸いです。
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異動が決まった日、そしてアルベルト・ヒナステラのピアノ協奏曲第1番作品28を聴きながら

2009-03-27 06:29:19 | 古典~現代音楽ブラジル・メキシコ以外の中南米編
昨日は、飲み会のためウォーキングを休みました。
4月からの異動先が決まって一安心だが、
ブログを今みたいに毎日書き続けられるかどうかは不安である。
昨日聴いたのは1916年アルゼンチン生まれのヒナステラの作品。
ヒナステラはブエノスアイレスで4月11日に生まれ、
ブエノスアイレス音楽院を1938年に卒業してから、
アメリカ合衆国に渡り、タングルウッドでコープランドに学び、
その後ブエノスアイレスで作曲家協会を設立し、
指導者としても活躍するとともに、55曲もの作品を残した。
亡くなったのは1983年6月25日スイスのジュネーヴであった。
ピアノ協奏曲第1番作品28は、1961年に作曲された。
今回のCDはドラ・デ・マリニスのピアノ、
マラヴァルの指揮、スロヴァキア放送交響楽団によるものである
第一楽章カデンツァとヴァリアンティは、
短い序奏のあと独奏ピアノが入り、
12音技法も取り入れた斬新な音楽である。
カデンツァ風の独奏ピアノ管弦楽が絡み合い、
荒涼としたクールな音楽が展開される。
最後は打楽器とともにリズムカルに、
荒々しさの中、盛り上がって突然終わる。

第二楽章「スケルツォ、幻想的に」は、
弦楽器中心に始まり、打楽器などが加わり、
幻想的な音楽が展開されていく。
独奏ピアノが煌めくような音を奏で、
そのあと管弦楽と絡み合いながら、
時に荒々しく激しく、時にリズミカルに、
そして幻想的な感じを一貫して見せていく。
第三楽章アダジシモートは、ヴィオラを中心に、
ゆったりと始まり、独奏ピアノが入り、
やがて激しさと静けさを繰り返しながら、
荒涼とした雰囲気を残しながら、弦楽器中心に
そして最後はピアノが残り静かに終わる。
第四楽章トッカータ・コンツェルタータは、
ヒナステラらしさがあふれたリズム感あふれる楽章。
エスタンシアなどにみられる民族主義的な部分が、
ここではみなぎっており、生き生きとして躍動感があり、
ピアノも打楽器のようにリズムを刻み、
盛り上がっている中で予期せぬところで突然終わる。
この終わり方も含めて、なかなかかっこいい。
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