Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

オルフの「アフロディテの勝利」を聴きながら星川から横浜まで歩く

2007-11-30 07:51:18 | カール・オルフの作品
昨日は星川駅から横浜まで歩きました。
昨日は寒い一日であったにもかかわらず、
30分近く歩くと体は、ぽっかぽかで汗が出る。
かえって体が冷えるとよくないなあと思ったくらい。

途中聴いたオルフの「アフロディテの勝利」のCDは、ケーゲル盤。
さすがに、標準的なスメターチェク盤を聴いたあとに
ケーゲル盤を聴くと、その個性的な解釈に驚かされはするが、
一気に最後まで聴かせる説得力のある演奏で、録音もよい。
オルフの特徴であるリズムもはっきり聴こえ、
独唱者もいいし、全体的に申し分ない。

「アフロディテの勝利」の「祝婚歌」は、
最初バスの独唱が自由な歌い方で歌われる。
そして、合唱が「あらかじめアフリカの砂粒や
輝く星屑を数えておくがよい、‥‥(Ille pulveris Africi
siderumque micantium, subducat numerum prius.)」
と歌い始めるが、この歌が私は好きだ。
歌はいったん独唱者によってさえぎられるが、
「つとめにそそぐよう(exercete iuventum)」が歌われると、
再び合唱の歌が始まり、独唱者の歌とからみあいつつ、
音楽は盛り上がり、クライマックスに達する。

最後合唱で「つとめにそそぐよう(exercete iuventum)」と歌うと、
曲は「新郎・新婦の歌」となり、
男女の独唱者の二重唱が、お互いの美しさをたたえる。
そして終曲の「アフロディテの顕現」となり、
管弦楽は野性的な強烈なリズムを刻みながら、
合唱がアフロディテの出現への讃歌を歌い上げ終わる。
なかなかここまで聴くと、聴きごたえのある曲なのである。
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横浜から和田町まで歩く。そして、カール・オルフの「アフロディテの勝利」

2007-11-29 07:46:04 | カール・オルフの作品
昨日は横浜から和田町駅まで歩きました。
歩くところどころにクリスマスが近づいていることを
感じさせる光の装飾が目立ってきた。
今回のカール・オルフの「アフロディテの勝利」のCDは、
高校時代によく聴いたスメターチェク盤。
弦楽器のピッチの乱れなどが部分的にみられ、
よく聴けば気になるところはあるが、
全体的にみたときには悪くはない。

「アフロディテの勝利」の「婚礼の余興と合唱」は、
素朴であり、叙情的な曲でもあり、
流れていくように曲は進んでいく。
婚礼の宴の中での曲だからこそ、
続く曲も「いざ祝え、めでたや
(Io Hymen Hymenaee io
io Hymen Hymenaee.)」という言葉が
何度となく合唱によって繰り返される。

カール・オルフの「アフロディテの勝利」は、
「カルミナ・ブラーナ」、「カトゥリ・カルミナ」をあわせ、
勝利の三部作と呼ばれるが、最後を飾るだけあって、
なかなかいいとは思うのだが、
なかなか知られていないんだろうなあ。
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カール・オルフの「アフロディテの勝利」を聴きながら西谷から二俣川まで歩く

2007-11-28 07:13:22 | カール・オルフの作品
昨日は西谷駅から二俣川まで歩きました。
いつものパン屋でパンを買い、いつものコースを歩く。
途中聴いたのはカール・オルフの「アフロディテの勝利」。
今回のCDは、フランツ・ウェルザー=メスト盤。
録音は一番新しいので音はいいのだが、
演出がかっているような部分が少し気にはなる。
バリトンの人の声質が作品に合わない気がして残念である。

「アフロディテの勝利」の「花嫁と花婿」のシーンは、
この盤の演奏の中では気に入っている部分である。
特に、有名なサフォーの断片的な詩の箇所は、
現代音楽的な雰囲気を少し漂わせながら、
夕方の情景を幻想的に描いている。

Εσπερεは夕星であるわけだが、
その夕星が空に昇るころになると、
朝方からいろいろなところへ散っていった
羊や山羊の群れが戻ってくる。
同じように娘も戻ってくる。
女声合唱中心に歌われるこの曲は、好きな曲である。
「花嫁と花婿」のシーンの終わりは、
永遠を意味する「Εις άει」が両者の間で繰り返される。

「婚礼の呼びかけ」は、合唱と管弦楽による曲。
カール・オルフの独特なリズムが繰り返され、
音楽は徐々に盛り上がっていく。
「婚礼讃歌」もオスティナート的な伴奏にのって
最初静かに始まり、徐々に壮大な音楽になっていく。
このあたり、存分にオルフの世界をまさに満喫できるのである。
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カール・オルフの「アフロディテの勝利」を聴きながら二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2007-11-27 06:40:09 | カール・オルフの作品
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのはカール・オルフの「アフロディテの勝利」。
持っている4枚のCDのうち、ライトナー盤を聴きました。

「アフロディテの勝利」は1951年に作曲され、
1953年にミラノのスカラ座で初演が行われた。
カトゥルス、サフォー、エウリピデスの詩を用い、
古代ギリシア・ローマの婚礼の宴を描こうとしている。

最初の「乙女たちと若者たちの交唱」は、
幻想的な雰囲気から始まる。
合唱(コロス)と独唱者による音楽は、
オルフ独特のリズムの動きに従い、
婚礼を祝いながら徐々に盛り上がりをみせていく。
「夕星よ(Hespere)」という句が
何度も繰り返し登場し、印象的である。

次の「婚礼の行列と花嫁・花婿の到着」も
荒々しいというか勇ましい音楽で、
男女に分かれた合唱が交互に歌い、
これも終わりに向け盛り上がっていく。
高校の時にスメターチェク盤で、
初めて聴いた私はこの曲に魅せられた。
さすがカール・オルフらしい曲なのだ。
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カール・オルフの「カトゥリ・カルミナ」、カトゥルスの決心

2007-11-26 06:16:22 | カール・オルフの作品
昨日はカーサ・クラシカで行う
昼のライブを聴きにいったので、
ウォーキングの方はお休みしました。
今回はオルフの「カトゥリ・カルミナ」の
第3幕とエピローグをとりあげる。
聴いたCDはライトナー盤である。
第3幕の最初は、第1幕と同じく
「私は憎み、そして愛する(Odi et Amor)」で始まる。

第3幕ではレズビアを愛するカトゥルスが、
彼女を忘れようと、苦悩する。
彼女と別れようとする強い決心は、
「哀れなカトゥルス、いい加減にしろ、
お前の幻はすでに消えてしまったと思え。
(Ah, Ah Miser Catulle, desinas ineptire,
et quod vides perisse, perditum ducas.)」
で始まる合唱の中で確信へと向かっていく。
「さよなら、私の恋する人よ、カトゥルスは大丈夫、
もはやお前のあとを追いかけることはない。
(Vale,puella! Iam Catullus obdurat,
nec te requiret nec rogabit invitam;)」
のところにもうレズビアのことを忘れるんだという
カトゥルスの強い決心をみることができる。

曲はクライマックスへと向かい、音楽は盛り上がる。
カトゥルスのところにかけよるレズビアを、
カトゥルスは拒否し、二人は別れる。
曲はエピローグに入り、再び打楽器とピアノが入る。
「いつまでも、いつまでも、私はお前のもの!
(Eis aiona! Eis aiona! Tui sum!)」
というプロローグと同じ音楽が再現される構成は、
「カルミナ・ブラーナ」と同じなのだが、
エピローグは簡潔に、短く終わる。

「カトゥリ・カルミナ」にみせる愛の世界は、
「カルミナ・ブラーナ」の世界とは違って、
カトゥルスという個人を通しての、
恋と絶望と失恋、そして訣別という
リアリティをもったプロセスを演じていく。
それゆえ、より現代との共通点を持つのだろう。
オルフもここでは無伴奏の合唱を通して、
その感情的な世界を描こうとしたのである。
カトゥルスの恋する人を忘れようと苦悩する姿、
そういえば、昔そんなこともあったなあと思うと、
妙に共感してしまうのである。
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