Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

グスタフ・ホルストのバレエ組曲変ホ長調作品10(H43)を聴きながら、三枚町から横浜まで歩く

2010-11-30 05:24:21 | グスタフ・ホルストの交響曲・管弦楽曲
昨日は三枚町から横浜駅まで歩きました。
途中聴いたのは、ホルストの管弦楽曲である。
バレエ組曲変ホ長調作品10(H43)は、1899年に作曲された。
CDの解説によると、カール・ローザの管弦楽団のツアー中、
そして彼がサンスクリット語を学んでいた時期にもあたるのだが、
この時期に書かれ、初演は1904年5月20日作曲者自身の指揮で、
パートン基金コンサートで王立音楽大学の管弦楽団によって、
ロンドンのセント・ジェームズ・ホールで行われたらしい。
そして1912年出版に当たって改訂されたようだ。
今回聴いたCDは、ニコラス・ブライスウェイト指揮、
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団による演奏のものである。

第1曲「田舎の踊り(アレグロ・コン・スピリート)」は、
軽快な舞踏風のリズムに乗って、ホルンが旋律を奏し、
トランペットがそれを引き継ぎ始まる。
華やかさと明るさを感じさせる音楽は、二度繰り返され終わる。
第2曲「ワルツ(ワルツのテンポで)」は、叙情的な旋律が奏され、
フルートに引き継がれ、いったんテンポを落とし、
そのあと弦楽器中心に華やかなワルツの旋律が奏されていく。
ロマンティックな音楽で、フルートのソロが愛らしい。
最後は盛り上がりをみせて、堂々とした感じで終わる。
第3曲「夜の情景(アンダンテ・コン・モート)」は、
弦楽合奏のみの曲で、ヴァイオリン独奏が奏でる旋律が甘美だ。
北欧を感じさせるような幻想的な雰囲気を持ち、
ロマンティックな音楽で、中間部はやや感傷的である。
再び冒頭の旋律がヴァイオリン独奏で奏でられ、
最後は弦楽器で静かに消えるようにして終わる。
第4曲「カーニヴァル(アレグロ・モデラート)」は、
冒頭は打楽器と金管楽器により荒々しく始まり、
そのあとは舞踏会を思わせるようなにぎやかな音楽となる。
行進曲風な部分もみせながら、楽しい感じの曲である。
途中再び冒頭の荒々しい部分が現れ、再びにぎやかな曲となり、
最後は堂々とした感じで華やかに終わる。
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グスタフ・ホルストの「6つの歌」作品16を聴く

2010-11-29 05:28:54 | グスタフ・ホルストの声楽曲・合唱曲
昨日はいろいろ忙しく、ウォーキングは休みました。
今回取り上げるのは、ホルストの歌曲である。
「6つの歌」作品16は、1903年から1904年にかけて作曲されたようだ。
CDの解説によると、父が亡くなったあと、
そのわずかな遺産を使って、彼は妻とドイツで休暇を過ごすことにした。
そのドイツから帰ってみると、遺産はほとんど使い果たした状況であった。
それからはダリッジにあるジェームズ・アレン女学校の
声楽の先生としてしばらく招かれるようになり、
音楽教師としてのキャリアを積み、成功するようになったようで、
そんな時期に作曲されたのが、この作品のようである。
今回聴いたCDは、スーダン・グリットンのソプラノ、
ステュアート・ベトフォードによるピアノ演奏のものである。
第1曲「静かな朝(Calm is the Morn)」はテニスンの詩による曲。
その静かさを感じる朝は、人の死というものがみせる現実が、
そのような静けさを感じさせるのであって、
その死への諦めという心の静けさと符合しているようだ。
ピアノの前奏に続き、歌い出すソプラノの歌は、
さわやかな感じを思わせながらも、徐々にピアノ伴奏が、
そこに影を付けながら、曲に詩の中にある深さを加えていく。
最後はピアノのみとなり、静かに終わる。

第2曲「私の心は彼のもの(My True Love Hath My Heart)」は、
フィリップ・シドニーの詩による曲であり、ピアノの伴奏が美しい。
このあたりはホルストらしい部分かとは思う。
ソプラノの歌う歌はロマンティックである。
第3曲「もう泣かないで、悲しみの泉よ
(Weep You No More, Sad Fountains)」は、作者不明の詩による。
ピアノの伴奏が印象派風で、きらめく泉の光を描写しているかのようだ。
やさしく語りかけるようなソプラノの歌もいい。
第4曲「美しい優しさと優しい愛(Lovely Kind and Kindly Loving)」は、
ニコラス・ブレトンの詩による作品で、ロマンティックな歌である。
前の3曲はフランス的な感じがするが、これはドイツ歌曲風である。
第5曲「ゆりかごの歌(Cradle Song)」は、ウィリアム・ブレークの詩による。
軽快なピアノの伴奏に乗って、明るい歌が聴ける。
思わず母親の笑顔を想像させるようなかわいらしい曲である。
第6曲「平和(Peace)」は、アルフレッド・H・ハイアットの詩による。
再びこの曲はフランス風な歌曲で、深い味わいのある曲である。
柔らかに神様からの贈り物である一つの言葉が舞い降りてくる。
それは「平和」という何とも素敵な詩の内容である。
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グスタフ・ホルストの木管五重奏曲変イ長調作品14 (H67)を聴きながら、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2010-11-28 08:17:32 | グスタフ・ホルストの室内楽曲・器楽曲
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは、ホルストの室内楽曲である。
木管五重奏曲変イ長調作品14 (H67)は、1903年に作曲された。
CDの解説によるとこの作品は、しばらくそのスコアの存在が、
あやふやな状態になり、忘れ去られていたもののようだ。
1952年にその草稿にあたるスコアが発見され、
1978年ホルストの友人で民謡収集家のルーシー・ブロードウッドの
書類の中にフル・スコアが紛れ込んでいるのが分かり、
1982年にこの作品の初演が行われたということである。
翌年イモージョン・ホルストとコリン・マシューの手で、
編集された版が出版され、この時に最初の二楽章に大胆なカットがされた。
これは全体のバランスを考慮しての判断のようだ。
今回聴いたCDは、エリジアン木管五重奏団の演奏である。

第1楽章アレグロ・モデラートは、クラリネットから始まり、
ファゴットなど木管楽器が相次いで加わり穏やかな感じで、
さらにホルンが加わり、奥行きが増していく。
牧歌風な主題をもとに展開され、最後は平和な感じで終わる。
第2楽章アダージョは、冒頭でホルンが奏する主題を、
他の木管楽器が受け継ぎながら、それぞれの楽器が絡んでいく。
第3楽章メヌエット(カノン)とトリオは、クラリネットが奏でる旋律が、
古風で味わいのあるメヌエットで、それをフルートが引き継いでいく。
中間部のトリオは流れるように軽快で、これまた対照的でいい。
再び冒頭のメヌエットが繰り返されて終わる。
第4楽章エアーと変奏曲は、フルートが主題を奏して始まる。
そして他の楽器もそれを引き継いで曲は進行する。
そのあとは5つの変奏となっているようで、ブラームスを想起させる。
ドイツ的な部分を感じるが、管楽器の特徴をいかしたいい曲だ。
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グスタフ・ホルストの「ムーアサイド」組曲(H173)を聴きながら、二俣川から希望が丘まで歩く

2010-11-27 12:06:27 | グスタフ・ホルストの交響曲・管弦楽曲
熱もおさまったので、昨日は二俣川から希望が丘駅の間を往復しました。
途中聴いたのは、ホルストの吹奏楽のための作品である。
「ムーアサイド」組曲(H173)は、1928年に作曲された。
全英ブラスバンドのコンテストの課題曲として作曲されたようだ。
1928年9月29日クリスタル・パレス(水晶宮)でコンクールは開催され、
そこで異なる15のブラスバンドが演奏する自分の作品を
初演する場面をホルスト自身が会場で聴いたのだろう。
CDの解説を参考にすると曲はソロのコルネット、テナー・ホルン、
ユーフォニウムなどによる楽器編成となっているようだ。
この作品はその後BBCのワイアレス・ミリタリー・バンドの依頼を受け、
ミリタリー・バンド用に編曲に取りかかったが、
スケルツォを完成させ、夜想曲は38小節目のところで中断されたようだ。
今回聴いたCDは、エルガー・ホワース指揮、
グライムソープ・コリアリー・バンドの演奏である。

第1曲スケルツォは、民謡風の旋律が金管楽器により軽快に奏される。
中間部では低音に支えられ、おだやかな感じの別の主題が中心で現れる。
その間最初の主題の断片が背後で再び現れては消えていく。
最後は最初の主題が繰り返され、静かに終わる。
第2曲夜想曲は、最初はソロにより叙情的な主題が奏され、
それを他の楽器も受け継ぎながら展開されるが、
コルネットとテナー・ホルンの奏でる音が優しい感じに響いていい。
最後にかけていったん盛り上がりをみせ、ソロが活躍し、
第3曲行進曲は、軽快で華やかな旋律が全体で奏される。
そのあとは民謡風の旋律が現れ、親しみやすい。
中間部は穏やかな感じの旋律が現れ、最初の主題が繰り返されたあと、
イギリスらしい気品に満ちた音楽となり、華やかな感じで終わる。

ミリタリー・バンド用のものはペデルセン盤に入っている。
こちらの編曲版もなかなか 聴いてみると奥行きが生まれ面白い。
これは完成されている部分なので、夜想曲は途中で終わる。
さらに弦楽版に編曲された版としてはジョーンズ版がある。
これも、流れるような弦楽器の音が第1曲に合っている。
第2曲も弦楽器になると別の味わいを楽しむことができる。
中間部における各楽器の掛け合いの部分や、
盛り上がるまでのところがとても美しく感動的だ。
第3曲もまた編曲でこう変わるのかと思うほど面白い。
それぞれを比較して聴いてみると、その編曲の違いを楽しめる。
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グスタフ・ホルストのThis have I done for my true love作品34の1

2010-11-26 05:25:30 | グスタフ・ホルストの声楽曲・合唱曲
昨日は熱がやや下がったのですが、
大事を取ってウォーキングは休みにしました。
今回とりあげるのはホルストの合唱曲である。
This have I done for my true love作品34の1(H128)は、
1916年作曲され、中世の詩人コーニッシュの詩を使っているらしい。
意味としては「これが我が真実の愛に対してしたこと」ということか。
日本語訳のものがないので、この意味でよいかは自信ない。
今回聴いたCDはパウル・スピーサー指揮、
フィンジ・シンガーズの演奏による。
女声の独唱により最初「明日は私のダンスの日」という詩で始まり、
民謡風とも中世風とも思える旋律が続き、リフレインまで歌われたあと、
男女の合唱が入り、美しい旋律が歌われていく。
「歌え、おおわが愛を、おおわが愛を(Sing oh my love,oh my love)」、
「これが我が真実の愛に対してしたこと(This have I done for my true love)」
という句が何度も歌われ、最後は合唱全体でクレシェンドして終わる。
演奏時間は短いが、とても美しい、合唱曲である。
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