Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの交響曲第1番と交響曲第2番と交響曲第7番から交響曲第9番までを聴く

2022-12-31 23:04:07 | ベートーヴェンの交響曲・管弦楽曲
今日は交響曲第1番ハ長調作品21と交響曲第2番ニ長調作品36、
そして、交響曲第7番イ長調作品92から、
交響曲第9番ニ短調「合唱」作品125まで聴きました。
今回聴いたCDはベルナルド・ハイティンク指揮、
コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏である。
交響曲第9番ニ短調「合唱」作品12のみは、
ルチア・ポップのソプラノ、キャロライン・ワトキンソンのアルト、
ペーター・シュライアーのテノール、ロベルト・ホルのバス、
そしてオランダ放送合唱団が加わっている。
それぞれについて簡単に感想を書いていく。

交響曲第1番ハ長調作品21は、
第一楽章の序奏の部分のテンポがかなり遅い。
主部に入ってからの軽快な感じと対照的である。
第二楽章は軽快なテンポで、録音がいいこともあり、
弦楽器をはじめ各楽器の動きがよくわかる。
第三楽章も軽快できびきびとした演奏である。
第四楽章の序奏もゆったりと始まるが、
主部は生き生きとしてよく、各楽器の音のバランスもよい。

交響曲第2番ニ長調作品36は、
第一楽章の序奏は歌うように軽快に流れていく。
主部も明るく軽快に始まり、生き生きとして弾んでいて、
展開部もなかなかよく、飽きることなく、
一気に最後まで聴くことができる演奏である。
第二楽章は木管楽器の明るい音色の響きで始まるが、
時に影のある部分もあり、平和が長続きしない現状を、
思い起こしもするが、それでも人々は平和を求めている。
この時期はナポレオンが対外的にも和平を結んでいるので、
ヨーロッパ内は平和が保たれていた時期なんだろうなと、
ふと思いながら聴いてしまう。
第三楽章は音楽を聴きながら不安と理想について考えてしまった。
第四楽章は軽快に音楽が流れていく。
なかなか弦楽器のグルーブ感がよく、のってしまった。

交響曲第7番イ長調作品92は、
第一楽章の序奏の部分が力強く、木管楽器の響きもいい。
主部に入ってから主題を奏でるフルートの音もいい。
力強い演奏で展開部の流れるように各楽器に、
フレーズが移っていくところがいいと感じた。
金管楽器が鳴る音もバランスよく感じた。
第二楽章は淡々と進んでいき、深い感情移入はない。
しかし、曲の構造がよくわかる明快な演奏である。
第三楽章、第四楽章も軽快な演奏である。
第四楽章は特に各楽器の旋律のやりとりがスリリングで、
最後テンポアップしていくところがいい。

交響曲第8番ヘ長調作品93は、
第一楽章のテンポも自然で、力みのない演奏である。
第二楽章は軽快なテンポで明るい感じである。
第三楽章、第四楽章も流れるように進むが、
第一楽章の少し乗る気が十分に出ていない感じからすると
あとになればなるほど乗ってきている印象を受ける。

交響曲第9番ニ短調「合唱」作品125は、
第一楽章が淡々と流れていくように進んでいく。
打楽器や金管楽器の音も抑えられてバランスがいい。
第二楽章は軽快なテンポで、各楽器の統制がとれている。
よく打楽器や金管楽器が目立ったりするが、
むしろ弦楽器の動きに耳が傾く。
第三楽章は自然に流れていく中、
弦楽器が奏でる旋律がやはり美しい。
第四楽章も各楽器と合唱のバランスの良さに感心する。
最後の盛り上がりかたもなかなかいい。
マーラーやブルックナーの録音でなじみのあるハイティンクだが、
ベートーヴェンの交響曲も聴いてなかなかの名演を聴かせている。

今年退職後あっという間の1年であった。
毎日の生活に大きな変化はないが、
1日1日の体験を大切にしようと感じたことは確か。
来年に向けてはもっと自分の研究に力を入れていこう。
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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの交響曲第3番から交響曲第6番までを聴く

2022-12-30 22:30:56 | ベートーヴェンの交響曲・管弦楽曲
年末はベートーヴェンの交響曲を聴く。
今日は交響曲第3番変ホ長調「英雄」作品55から、
交響曲第6番ヘ長調「田園」作品68まで聴きました。
今回聴いたCDはサー・コリン・デイヴィス指揮、
BBC交響楽団の演奏で1970年代の録音である。
それぞれについて簡単に感想を書いていく。
交響曲第3番変ホ長調「英雄」作品55は、
第一楽章から颯爽とした感じで力みのない演奏である。
自然に流れていき、各楽器の音もバランスよく鮮明に聴こえる。
第二楽章も感情に流されることはないが、
演奏はダイナミックでドラマティックである。
第三楽章、第四楽章を聴いても見通しの良い演奏で、
各楽器の音の動きがよくわかるし、音量のバランスがいい。
終わり方もとてもスマートな感じがする。

交響曲第4番変ロ長調作品60は高校時代に友人の家で、
発売されたばかりのこの録音のレコードを聴いた思い出がある。
第一楽章のゆったりと始まる序奏に続き、
あふれんばかりにみなぎる力で弦楽器が主題を奏で、
始まる感じが印象に残っていて、友人が勧めていた。
その時のことを思い起こすかのように生き生きとした演奏である。
流れるように音楽は進み、力強さとやさしさのメリハリを感じる。
第二楽章はゆったりと始まり、木管楽器の響きが美しい。
第三楽章と第四楽章は弦楽器の活躍が際立っている。

交響曲第5番ハ短調作品67「運命」は、
第一楽章のはじまりは特に変わったところはないが、
徐々に力がこもっていくなと感じたりする。
金管楽器と弦楽器が特に緊迫した感じを出している。
第二楽章は弦楽器でゆったりと静かに始まるが、
金管楽器が鳴り響くところは力強く対照的である。
第三楽章は金管楽器が鳴り響いて始まるところが力強い。
第四楽章も堂々として力強くなかなか素晴らしく、
金管楽器と打楽器の鳴り響く最後がいい。

交響曲第6番ヘ長調「田園」作品68は、
第一楽章の軽快で躍動的な始まりがいい。
展開部からの部分が特によく、流れるような進行がいい。
第二楽章は木管楽器の中での旋律の受け渡しが心地いい。
第三楽章以降も自然な流れで各楽器の音のバランスがいい。
第四楽章の荒々しさの中では弦楽器が動きのよさをみせる。
第五楽章でも弦楽器が流れるように美しい旋律を奏でていき、
金管楽器とともに盛り上げて、最後はさわやかに終わる。
一気に第3番から第6番まで聴いてみたが、
この時期のコリン・デイヴィスのベートーヴェンは、
なかなかオーケストラも含めいい演奏をみせていると思う。
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ヨハン・シェッレの「われらにみどり児生まれたもう」を聴く

2022-12-25 13:39:52 | クリスマス特集・その他
今日はクリスマスの日。
今回は1648年生まれのドイツの作曲家、
ヨハン・シェッレが作曲した「われらにみどり児生まれたもう」、
原題は“Unsistein Kind geboren”をとりあげる。
今回聴いたCDはローランド・ウィルソン指揮、
ラ・カペレ・ドゥカーレ、ムジカ・フィエタの演奏である。
弦楽器や金管楽器が伴奏する中で、5声が絡み合っていく。
曲調はルネサンス的な華やかさがみられる曲である。
イエスの生誕を祝うように明るく祝祭的な雰囲気に満ちている。
途中では独唱の部分もあり、多声の部分の前後とのコントラストがいい。
終わりの方では5声が絡み、それに弦楽器や金管楽器の音も絡み合い、
明るく華やかな中で穏やかに終わる。
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ジョン・タヴナーの「神はわれらとともに」を聴く

2022-12-24 15:08:27 | クリスマス特集・その他
今日はクリスマス・イヴの日。
今回は1944年生まれのイギリスの作曲家、
ジョン・タヴナーが1987年に作曲した「神はわれらとともに」をとりあげる。
今回聴いたCDはアンドリュー・ラップのバリトン、
スティーヴン・レイトン指揮、テンプル教会合唱団、
ホルスト・シンガーズの演奏である。
男声によるアカペラで始まる歌は、一瞬ギリシア聖歌を思わせるが、
そのあと少年合唱も入りクリスマスの雰囲気になる。
途中独唱者によりわれらのためにイエスが生まれたことなどが語られ、
そのあとは再び少年合唱などが加わり、盛り上がりをみせていく。
そして、「神はわれらとともに、キリストが生まれた」と合唱が歌ったあと、
壮大さをオルガンの響きが加え、合唱が再び加わったあと、
最後はオルガンの重厚な響きとともに曲は終わる。
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マックス・レーガーの8つの宗教的歌曲作品138の第3曲「夜の歌」を聴く

2022-12-22 21:26:07 | クリスマス特集・その他
今回は1873年生まれのドイツの作曲家、
マックス・レーガーが1914年に作曲した8つの宗教的歌曲、
作品138の中の第3曲「夜の歌」をとりあげる。
今回聴いたCDはゲオルク・クリストフ・ビラー指揮、
ライプツィヒ・トーマス教会少年合唱団の演奏である。
この作品は以前にも触れたように1914年に作曲され、
楽譜は彼が亡くなった1916年に出版されたようである。
ゆったりと静かにアカペラで歌われる旋律の歌詞は、
16世紀に活躍したペトルス・ヘルベルトの詩に基づくもので、
「夜が来た」という内容の詩から始まる。
5声部で歌われ、やがて盛り上がっていく。
宗教的な素朴な感じの合唱曲で、最後は静かに終わる。
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