Mars&Jupiter

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ウェーバーの歌劇「魔弾の射手」を聴きながら二俣川から西谷まで歩く

2008-01-19 07:27:49 | 古典~現代音楽ドイツ編
昨日は二俣川から西谷駅まで歩きました。
昨日聴いたのはウェーバーの歌劇「魔弾の射手」。
CDというメディアが発売されるようになった時期に、
歌劇で初めて買ったCDはクーベリックが指揮する
ウェーバーの歌劇「魔弾の射手」であった。
そういう意味で思い出のあるCDであるが、
今回本格的に聴いてみようと思って聴いた。

あらすじは射手として優れた能力をもつマックスが、
同じく優れた射手で、悪魔ザミエルに魂を売った
カスパールという人物にそそのかされ
魔弾(Freikugel)を鋳造するのに関わってしまう。
マックスを愛する婚約者アガーテは、
不吉な予兆から彼がそれに関わることを警告するが、
彼はそれを押しのけ、魔弾の製造に関わる。
彼がカスパールからもらった魔弾は、
婚約者アガーテを狙うものであることを知らず、
マックスは彼女自身を象徴する鳩を狙って撃ち、彼女は倒れるが、
隠者が指示したバラの冠をつけたことで彼女は守られ、
悪巧みをしていたカスパールが魔弾にあたり亡くなる。
隠者の進言によりマックスは1年間の謹慎。
その後問題なければ彼女アガーテとの結婚を許されるというものだ。
(かなり、多くの部分を割愛しました)
その中に出てくるアリアや二重唱、三重唱などすばらしく、
計算されたかのようによく作られている感じがする。
それだけでなく、ウェーバーがみせる技巧的な部分はすばらしく、
重厚な管弦楽から室内楽的なところまで自由自在に使いながら、
さまざまな場面で趣向を凝らしているところは立派である。

森の世界になってくると、私の研究分野とも絡んで、
関係する単語がやたら出てくるので親しみやすい。
Kugel(弾丸)、J醇Bger(猟師)、Schuss(射撃)など、
ハーバーフェルトトライベンではよく出てくる用語である。
だからかどうかは分からないが、以前よりもまして
聴くことに面白みがあったのである。
ちなみにカスパールがなぜ悪魔に魂を売ったのか、
この辺りは、この物語の本質であるにも関わらず分からない。
どんどん悪者になっていくカスパールにも、
その過程があったんだろうから知りたいものだ。
ウェーバーの時代の19世紀前半は森というものが、
人々の共通の財産ではなくなっていく時代の最初にあたる。
そういうことからも隠者が最後の方でいう言葉、
「ならば、試験射撃(Probeshuss)は今や、やらないほうがいい」
というのは時代の変わり目として考えると象徴的である。
コメント
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