Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

クシシュトフ・ペンデレツキの交響曲第4番を聴く

2023-05-21 19:50:53 | 古典~現代音楽東欧編
風邪を引き、熱はないものの咳が止まらず、
声も枯れて、満足に話もできない状態が、
10日間近く続きましたが、やっとなんとかという感じです。
この土日もゆっくりと家で休みました。

今回は1933年生まれのポーランドの作曲家ペンデレツキが、
1989年に作曲した交響曲第4番に触れる。
今回聴いたCDはアントニ・ヴィット指揮、
ポーランド国立放送交響楽団の演奏である。
この曲は、フランス政府から委嘱された作品で、
フランス革命200周年を記念して作曲されたようだ。
第一楽章アダージョは、トランペットの長い音と、
その中を低弦の動きのある音型で始まる。
重々しい感じの中、オーボエが旋律を奏で、
ティンパニの音はその雰囲気を打ち壊し、
金管楽器による荒々しい音楽になっていく。
それが終わると木管楽器と弦楽器による静かな音楽になり、
冒頭の低弦が示した音型が他の弦楽器で繰り返されて終わる。
第二楽章ピュ・アニマートは、弦楽器による音型が、
繰り返されていく中で、木管楽器も絡んでいき、
軍隊を思わせるような力強い旋律が奏でられていく。
金管楽器と打楽器がその旋律を主導していき、
次の楽章へと続いていく。

第三楽章テンポⅠは、フルートの旋律で始まる。
木管楽器と弦楽器中心に音楽は進行していく。
そのあと金管楽器が鳴り響いて盛り上がるが、
それが静まると再び木管楽器と弦楽器中心の音楽になる。
そして、ところどころで金管楽器が鳴り響く。
この楽章はこの交響曲の中では長大である。
ファゴットの音は無表情な感じでもあるが、
何かを語らずにはいられない感じである。
その旋律は様々な楽器に引き継がれていく。
第四楽章アレグロは、再び速い動きになり、
弦楽器中心に音型が奏でられていく。
中間の打楽器のリズムが繰り返されるところが印象的。
金管楽器も鳴り響いた後、再び弦楽器の音型が繰り返され、
金管楽器がそれに絡んで盛り上がったところで次の楽章に続く。
第五楽章テンポⅡは、打楽器の荒々しいリズムと、
金管楽器の鳴り響く音で始まり、それが終わると静まり、
ファゴットが奏でる部分になり、弦楽器も絡み、
最後はティンパニの音が響く中で静かに終わる。
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ヨゼフ・ボフスラフ・フェルステルの交響曲第4番ハ短調作品54「復活祭前夜」を聴く

2023-04-30 17:12:16 | 古典~現代音楽東欧編
今回は1859年生まれのチェコの作曲家フェルステルが、
1905年に作曲した交響曲第4番ハ短調作品54「復活祭前夜」に触れる。
今回聴いたCDはランス・フリーデル指揮、
スロヴァキア放送交響楽団の演奏である。
第一楽章モルト・ソステヌートは、
ティンパニの音と弦楽器で重々しく始まる。
暗く思いつめたような感傷的な主題が繰り返されていく。
もう一つの主題は対照的で明るい感じである。
展開部で最初の重々しい主題が繰り返される。
ドラマティックに盛り上がるところもあり、
ティンパニの叩く音に乗り行進曲風に進むところもあり、
静かな部分と盛り上がりの部分を繰り返していく。
最後のコーダの部分は力強く旋律が繰り返され、最後静かに終わる。
第二楽章アレグロ・デシーソは、金管楽器の奏でる旋律で始まり、
スケルツォ風に流れるような旋律が奏でられていき、
スラヴ風の民族的な旋律を感じさせるところがある。
ブルックナーをやや感じさせるところもある。
中間部の明るい旋律も自然を感じさせる。
冒頭のスケルツォ風の旋律が再び現れ、最後は力強い一音で終わる。

第三楽章アンダンテ・ソステヌートは、
ヴァイオリン・ソロと2本のファゴットの音でゆったりと始まり、
フルートやホルン、オーボエの音も絡んでいく。
また、金管楽器のコラール風の旋律も現れる。
ゆったりした中でも情熱的に盛り上がる変化もあり、
最後は弦楽器に美しく甘美な旋律が現れ、
それが繰り返され、盛り上がったあと穏やかになって終わる。
第四楽章レント・ルグブレ-アレグロ・モデラートは、
冒頭は第一楽章のように重々しい感じで始まる。
そして弦楽器中心に明るい旋律が奏でられ、金管楽器も絡んでいく。
徐々に盛り上がったあと、ヴァイオリンなど弦楽器のソロが入る。
金管楽器が鳴り響いたあと、いったん静かになり、
弦楽器の旋律と金管楽器の鳴り響くところがあり、
このあたりはブルックナーやマーラーを想起させる。
そのあとは力強い主題が繰り返される中でフーガ風に進んでいき、
ヴァイオリン・ソロと金管楽器の旋律が絡み合い、
主題を繰り返しながら、盛り上がりをみせていく。
そのあとオルガンの音が鳴り響き、宗教的な雰囲気が加わり、
ゆるぎない信仰心を示すかのように、主題が力強く繰り返されていく。
最後に金管楽器とともにオルガンが鳴り響き、盛り上がって終わる。
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クレシミル・バラノヴィッチのバレエ組曲「リツィタル・サルツェ」を聴く

2023-04-23 14:18:54 | 古典~現代音楽東欧編
今回は1894年生まれのクロアチアの作曲家バラノヴィッチが、
1927年に作曲したバレエ組曲「リツィタル・サルツェ」に触れる。
今回聴いたCDはクレシミル・バラノヴィッチ指揮、
ベオグラード・フィルハーモニー管弦楽団の演奏である。
バラノヴィッチはシベニクで生まれ、ザグレブでピアノとホルンを学び、
ウィーン国立音楽大学で1912年から1914年まで作曲を学んだ。
翌年からはザグレブ歌劇場の指揮者となり、
その後スロヴァキアでも指揮者としても活動したようだ。
そのあとはベオグラード中心に活動し、
ベオグラード・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者も10年以上務めた。
バレエ組曲「リツィタル・サルツェ」は6つの曲から成っている。
リツィタル・サルツェとは北クロアチアにみられる
ジンジャー・ブレッドのことで、赤いハート形などしており、
クリスマスなどの飾り物などにもする伝統菓子のようである。

第1曲「定期市にて」は、明るく弾んだ旋律で始まる。
やがて金管楽器も加わり、華やかな感じになり、
打楽器も加わり、騒々しい感じで盛り上がる。
それが終わると静まり、新たな舞踏的な旋律になり、
徐々に荒々しい舞踏へと発展し、最初の主題も現れ、
二つの主題をもとに徐々に熱狂的な高揚感をみせていく。
にぎやかな定期市の様子を描いているのだろうか。
民謡風の旋律も現れ、エネルギッシュで色彩豊かな音楽である。
終わりの方はヴァイオリンが奏でる美しい旋律の後、
再び金管楽器も加わり、リズミックな旋律が繰り返され、
次の第2曲「男女が登場する」に切れ目なく続いていく。
この曲の最初は、ゆったりとした旋律で始まる。
ロマンティックな旋律が弦楽器により奏でられ、
切れ目なく次の第3曲「リツィタルが命を得る」に移る。
これもゆったりとした旋律であり、ワルツ風である。
第4曲「2つのリツィタル・サルツェのパ・ド・ドゥ」は、
金管楽器と打楽器により荒々しく勇ましく始まる。
舞踏的な感じで盛り上がって高揚したあと、
後半は夜を思わせるようなゆったりとした旋律になる。
第5曲「教会の外側」は、トランペットの旋律で始まる。
打楽器も加わり、盛り上がりをみせていく。
ヴァイオリン中心の歌うような旋律が奏でられ、
徐々に高揚する中で終曲にそのまま続く。
第6曲「祝賀会」は、金管楽器と弦楽器による速い旋律で、
お祭り騒ぎのように盛り上がっていき、終曲らしい。
最後は盛り上がったところで力強く終わる。
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フラン・ロートカのバレエ組曲「村の悪魔」を聴く

2023-04-15 20:39:49 | 古典~現代音楽東欧編
今回は1883年生まれのクロアチアの作曲家ロートカが、
1935年に作曲したバレエ組曲「村の悪魔」に触れる。
今回聴いたCDはフラン・ロートカ指揮、
ザグレブ国立歌劇場管弦楽団の演奏である。
フラン・ロートカはチェコで生まれ、
プラハ音楽院でホルンと作曲を学んだ。
この時、作曲で師事した先生にはドヴォルザークがいる。
1909年からはザグレブに移り住み、そこで音楽の仕事を得て、
クロアチアの音楽教育にも携わり、指揮者としても活動したようだ。
バレエ組曲「村の悪魔」は7つの曲から成っている。
ストーリーは分からないが、各曲のタイトルで想像はできそうだ。
第1曲「悪魔は恋人ミルコとイェラに対して企む」は、
何やら大変なことが起きるかのように、
民謡風の旋律に乗って、騒々しい音楽で始まる。
それが静まり、弦楽器とフルートがゆったりとした旋律を奏でられる。
そして抒情的な旋律が弦楽器中心に奏でられ、
管楽器も絡み、最後は静かに終わる。

第2曲「踊り」は、駆け抜けていくような軽快なテンポで、
何かが迫りくるかのような緊張感がある。
民謡風の旋律が奏でられ、高揚したところで終わる。
第3曲「地獄」は、ファゴットの音で始まり、おどけた感じである。
ハンガリーの音楽を思わせるような舞踏的音楽である。
第4曲「魔女たちのサバト」は、ワルツを思わせるような音楽で始まるが、
どこか怪しい感じで荒々しさもあり、打楽器の音が悪魔的である。
サバトは魔女たちの集会だが、それを思わせるおどろおどろしさがある。
第5曲「魔女たちのどんちゃん騒ぎ」は、ファゴットの音で始まる。
そのあと民謡風の旋律が奏でられていき、舞踏的な音楽になる。
一方感傷的な感じのゆったりとした旋律も現れ、
二つの旋律が交互に現れて、絡んで盛り上がって終わる。
第6曲「光の回復」は、オーボエの音で始まる。
そのあと弦楽器が奏でる生き生きとした旋律が繰り返される。
第7曲「ミルコの地獄からの脱出、村人の歓喜」は、
苦悩を思わせるような地獄を思わせる音楽で始まり、
これとは対照的な力強い旋律が次に現れる。
舞踏的な音楽になり、徐々に盛り上がり、
最後は明るい音楽になり、高揚したところで終わる。
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イグナツィ・フェリクス・ドブジンスキの交響曲第2番ハ短調「性格的」作品15を聴く

2023-04-08 20:06:26 | 古典~現代音楽東欧編
今回は1807年生まれのポーランドの作曲家ドブジンスキが、
1831年に作曲した交響曲第2番ハ短調「性格的」作品15に触れる。
今回聴いたCDはヤロスワフ・ティエル指揮、
ヴロツワフ・バロック管弦楽団の演奏である。
ドブジンスキは当時ロシア領にあったヴォルィーニで生まれた。
幼いころからヴァイオリン奏者で作曲であった父から音楽を学び、
1826年からはワルシャワ音楽院で学んだ。
当時の音楽院にはショパンも同級生でいたようだ。
交響曲第2番で受賞し、1845年からはドイツへ行き、
ソリストとして活動し、歌劇や演奏会の指揮もしたようだ。
ポーランドに戻ってきてからは自分の楽団を創設し、
音楽教育にも力を入れ、教育機関も創設したようである。

第一楽章アンダンテ・ソステヌート-アレグロ・ヴィヴァーチェは、
ソナタ形式で書かれており重々しい序奏で始まり、
ベートーヴェン風に悲劇的な始まる。
弦楽器中心に徐々に明るくなっていくが、
主部の提示部に入ると、やはりベートーヴェン風なダイナミックな部分と、
シューベルトを思わせる軽快で流れる旋律が交互に現れる。
展開部の主題の展開のところも新鮮で、フーガ風に展開するところもあり、
シューベルトの後期交響曲のように大胆でなかなか聴き応えがある。
再現部を経て主題中心に盛り上がっていき、最後は力強く終わる。

第二楽章アンダンテ・グラツィオーソは、
のどかな感じのホルンの吹奏で始まる。
その旋律は木管楽器にも引き継がれ、
弦楽器も受け継いでいくが、明るさと影を交互にみせながら、
歌うような旋律が奏でられていき、再びホルンの吹奏が現れる。
それに弦楽器が支え、旋律は木管楽器に移る。
そして弦楽器中心に旋律を奏でていき、
それに木管楽器やホルンが絡んでいく。
美しい旋律であり、とても印象的な楽章である。

第三楽章アレグロ・マ・ノン・トロッポは三部形式で、
トランペットの3音と木管楽器で始まるメヌエットである。
優雅な感じの旋律が奏でられていき、主題は繰り返される。
明るく舞踏的で民謡風の旋律は親しみやすい。
中間部はクラリネットとヴァイオリン独奏が活躍する。
そして再び冒頭のメヌエット主題が繰り返されて終わる。
最後トランペットの3音で終わるところがなかなかいい。
第四楽章ヴィヴァーチェ・アッサイは、
弦楽器とクラリネットによる生き生きとした旋律で始まる。
主題が各楽器に引き継がれていくところが素晴らしい。
流れるように音楽が進んでいき、シューベルトの風である。
シューベルトの交響曲が好きな人であれば、気に入るのではないか。
最後は金管楽器が絡んでいき、最後は盛り上がって堂々と終わる。
この作品が受賞されるぐらい評価されたのも最もだと思う。
もっと評価されてもいい交響曲の一つであると思う。
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ベラ・バルトークのルーマニア民俗舞曲Sz.68 BB76を聴く

2023-04-02 09:13:32 | 古典~現代音楽東欧編
今回は1881年生まれのハンガリーの作曲家バルトークが、
1917年に作曲したルーマニア民俗舞曲Sz.68 BB76に触れる。
今回聴いたCDはアダム・フィッシャー指揮、
ハンガリー国立交響楽団の演奏である。
もともとピアノ作品として1915年に作曲されたものを、
作曲者自らが管弦楽に編曲したものである。
第1曲棒踊りは、揺れるような伴奏に合わせ、
弦楽器が奏でる旋律は少し物悲しい感じもある。
第2曲帯踊りは、木管楽器が奏でる少しおどけたような旋律がいい。
第3曲踏み踊りは、フルートの奏でる旋律が神秘的である。
第4曲角笛踊りは、ヴァイオリンの奏でる旋律が、
揺れ動く感じで、民謡の特徴を表現している。
第5曲ルーマニア風ポルカは、軽快な音楽で躍動的でいい。
第6曲速い踊りは、躍動的な旋律の2つの曲からなる。
踊りの高揚感を表すかのように盛り上がる最後がいい。
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ヨセフ・スク(スーク)の劇的序曲イ短調 作品4を聴く

2023-03-28 05:09:25 | 古典~現代音楽東欧編
今回は1874年生まれのチェコの作曲家スク(スーク)が、
1891年から92年に作曲した劇的序曲イ短調 作品4に触れる。
今回聴いたCDはペートル・アルトリヒテル指揮、
プラハ交響楽団の演奏である。
重々しく木管楽器と弦楽器で始まる。
やがてクラリネットやオーボエが奏でる旋律が、
弦楽器に引き継がれ、弦楽器が新たに力強い旋律を奏でていく。
この旋律を中心に他の楽器も絡みながら進行する。
またクラリネットから始まる旋律は、
牧歌的な旋律で、他の楽器にも引き継がれ、
やがて金管楽器も加わり、力強く奏されていく。
このあたりはドヴォルザークに似ていて、
彼自身がドヴォルザークに師事していたので、
その影響は強く出ていると感じる。
最後は金管楽器中心に盛り上がり、堂々と終わる。
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マノリス・カロミリスの交響詩「ミナスの反乱、エーゲ海の海賊」を聴く

2023-03-26 10:11:24 | 古典~現代音楽東欧編
今回は1883年生まれのギリシアの作曲家カロミリスが、
1940年9月16日に作曲を完了した交響詩、
「ミナスの反乱、エーゲ海の海賊」について触れる。
今回聴いたCDはバイロン・フィデツィス指揮、
ロシア国立シンフォニック・カペラの演奏である。
ギリシア生まれの作家コスティス・バスティアスの、
小説「ミナスの反乱、エーゲ海の海賊」に基づいているようだ。
この小説は1939年に出版されたもので、
これを読んだ作曲家が、インスピレーションを得たのだろう。
最初から金管楽器や打楽器による大音響で始まり、
反乱を思わせる騒々しい感じであるが、
それが静まるとギリシア民謡風の旋律が奏でられる。
感傷的な部分と情熱的なところが交互に現れながら進行し、
映画音楽を聴いているかのようで、ドラマティックである。
後半は木管楽器とはハープによる穏やかな音楽が続き、
冒頭の荒々しい感じとは対照的にのどかな感じで静かに終わる。
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カロル・カジミェシュ・クルピンスキのエレジー ハ短調を聴く

2023-03-21 21:30:16 | 古典~現代音楽東欧編
今回は1835年生まれのポーランドの作曲家クルピンスキが、
1819年に作曲したエレジー ハ短調について触れる。
今回聴いたCDはヤロスワフ・ティエル指揮、
ヴロツワフ・バロック管弦楽団の演奏である。
これは指揮者ティエルによる補筆完成版である。
クルピンスキは幼いころから父に音楽を学び、
12歳には教会のオルガン奏者となった。
1808年頃からは歌劇作品の作曲に取り掛かるようになった。
曲は重々しく悲劇的な旋律による力強い序奏から始まり、
ベートーヴェンのように壮大でドラマティックである。
盛り上がったあとに現れた旋律は、
フーガのように各楽器に引き継がれていき、
そのあとは伸びやかに歌うような旋律が現れる。
歌劇作品を多く残した作曲らしく、様々な旋律が現れる。
再び冒頭の重々しい旋律が現れ、続いて木管楽器が旋律を奏で、
力強い旋律と歌うような旋律が交互に現れ、
最後は金管楽器も加わり盛り上がりをみせて、力強く終わる。
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スタニスワフ・モニューシュコの「おとぎ話(冬物語)」を聴く

2023-03-18 22:00:25 | 古典~現代音楽東欧編
今回は1819年生まれのポーランドの作曲家モニューシュコが、
1848年に作曲した「おとぎ話(冬物語)」について触れる。
大オーケストラのための幻想的序曲と副題には書いてある。
今回聴いたCDはヤロスワフ・ティエル指揮、
ヴロツワフ・バロック管弦楽団の演奏である。
ショパンと同時代に生きた作曲家である。
指揮者としても活躍し、多数の歌劇作品を残している。
代表的な歌劇には歌劇「ハルカ」などがあり、
ポーランド・オペラの父とも言われている。
弦楽器が奏でる少し悲しげな感じの旋律で始まり、
その旋律を木管楽器など他の楽器が引き継いでいく。
行進曲風に進行していくところはシューベルト風でもある。
その後の軽やかに弦楽器によって奏でられていくところは、
明るくメンデルスゾーン風でもある。
序曲ということもあって様々な旋律が現れるが、
登場する旋律は親しみやすい感じのものばかりである。
その後弦楽器と金管楽器でドラマティックに盛り上がり、
最後は力強く堂々とした感じで終わる。
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