Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

エドヴァルド・グリーグの5つの詩 作品26より「早咲きの桜草もて」と「森の小道にて」を聴く

2023-08-31 22:58:03 | エドヴァルド・グリーグの作品
今日は1843年ノルウェー生まれのグリーグの作品で、
1876年に作曲された5つの詩 作品26から2曲を聴いた。
この2つの曲はパウルセンの詩に基づくものである。
第4曲「早咲きの桜草もて」で、今回聴いたCDは、
エリーザベト・シュヴァルツコップのソプラノ、
ジェフリー・パーソンズのピアノ伴奏のものである。
この詩は春の最初に咲く花を君にあげるよ、
だからこの花を受け取ってよ、
そして僕に君の優しさをくれないか、
という感じの意味の歌詞のようである。
ゆったりとしてドイツ歌曲風で甘美な曲である。
第5曲「森の小道にて」で、今回聴いたCDは、
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウのバリトン、
ハルトムート・ヘルのピアノ伴奏のものである。
夏の日に過ごした彼女との思い出に浸りながら、
でも心変わりした彼女の気持ちを知り、
失恋したことを悟る青年の歌といっていいだろう。
歌も物憂げな感じで過去のことに振り返っている。
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エドヴァルド・グリーグの叙情小品集第10集作品71を聴く

2023-08-30 22:27:31 | エドヴァルド・グリーグの作品
今日は1843年ノルウェー生まれのグリーグの作品で、
1901年に作曲された叙情小品集第10集作品71を聴いた。
今回聴いたCDは、アイナル・ステーン=ノックレゲルグの
ピアノ演奏によるものである。
第1曲「その昔」は、やや悲しげで懐古的な冒頭の部分と
中間部の北欧らしさのある舞踏的な速い旋律が現れ、
最後また冒頭の部分が繰り返される三部形式の曲である。
第2曲「夏の夕べ」は、ゆったりとしたテンポの中、
きらきらと輝くようなピアノの下降する音型が印象的である。
第3曲「小妖精」は、速く動くピアノの動きが、
素早く動きまわる妖精の様子を描写している感じである。
第4曲「森の静けさ」は、自然の中の森の美しい情景が、
浮かんでくるかのようで、優しく甘美な旋律が奏でられていく。
第5曲「ハリング」は、明るく軽快な旋律で始まる。
やはり北欧的な舞曲風の楽しい音楽である。
第6曲「過去」は、ゆったりとしたテンポで、
過ぎ去った日々を懐かしむような音楽である。
第7曲「思い出」は、感傷的な旋律で始まる。
ワルツのような音楽により華やかさと、
良かった時の甘い記憶を呼び戻している感じである。
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エドヴァルド・グリーグの「ハルフダン・シェルルフの像にて」EG.167を聴く

2023-08-29 18:58:39 | エドヴァルド・グリーグの作品
今日は1843年ノルウェー生まれのグリーグの作品で、
1874年に作曲された「ハルフダン・シェルルフの像にて」 EG.167を聴いた。
今回聴いたCDは、アイナル・ステーン=ノックレゲルグの
ピアノ演奏によるものである。
ハルフダン・シェルルフ(CDにはヒェ-ルルフと書いてある)は、
1815年に生まれたノルウェーの作曲家で、1868年に亡くなっている。
その後この作曲家の記念碑が製作され、
1874年9月23日に現在のオスロでその除幕式が行われた。
この式典に際し作曲された2つの男声合唱曲を、
ピアノに編曲したのが、この作品である。
第1曲ポコ・アダージョは、波のように繰り返される音に乗り、
ノルウェーの自然を感じさせる甘美な旋律が奏でられて始まる。
中間部で力強い感じの旋律が奏でられ対照的であるが、
再び冒頭の旋律に戻って終わる三部形式の曲である。
第2曲アンダンテは、メランコリックな感じの旋律で始まる。
これはこの作曲家への哀悼の気持ちであろうか。
そのあと第1曲の冒頭の旋律が奏でられて終わる。
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エドヴァルド・グリーグの「あなたの忠告に感謝する」を聴く

2023-08-28 20:28:40 | エドヴァルド・グリーグの作品
今日は1843年ノルウェー生まれのグリーグの作品で、
1870年から72年に作曲された「漁師の娘」からの4つの詩 作品21より、
第4曲の「あなたの忠告に感謝する」を聴いた。
今回聴いたCDは、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウのバリトン、
ハルトムート・ヘルのピアノ伴奏によるものである。
この歌はビョルンソンの詩によるものだが、
漁師の娘があなたの忠告はありがたいけれど、
私は舟に乗って船に出かけるわと言って出かける内容の曲。
ピアノ伴奏が荒れた波を描写している感じである。
その気持ちの吹っ切れた感じが最後のところに出ている。
1分ほどの短い曲であるが、伴奏が管弦楽版もある。
キルステン・フラグスタートのソプラノ、
ウォーウィック・ブレイスウェイト指揮、
フィルハーモニア管弦楽団の演奏のものである。
こちらの方が荒れ狂う海の描写や、
漁師の娘の狂気にも近い感じがうまく出ていていい。
この管弦楽版の編曲は1899年生まれで30歳にして亡くなった
ノルウェーの作曲家アルヴィド・クレーヴェンである。
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エドヴァルド・グリーグのヴァイオリン・ソナタ第3番ハ短調作品45を聴く

2023-08-27 11:53:50 | エドヴァルド・グリーグの作品
今日は1843年ノルウェー生まれのグリーグの作品で、
1886年から87年にかけて作曲された、
ヴァイオリン・ソナタ第3番ハ短調作品45を聴いた。
今回聴いたCDは、イェフディ・メニューインのヴァイオリン、
ロベルト・レヴィンのピアノ演奏によるものである。
第1楽章アレグロ・モルト・エド・アパッショナートは、
ヴァイオリンの悲しさを含んだ情熱的な第一主題で始まる。
第二主題は対照的で穏やかで優しい感じの旋律である。
展開部に入って各主題は変形されていくが、
そこには熟達した作曲技法がみられ、深遠な感じや、
ドラマティックな盛り上がりなど聴き応えがある。
再現部を経て、最後のコーダで盛り上がり力強く終わる。

第2楽章アレグレット・エスプレッシーヴォ・アラ・、
ロマンツァ-アレグロ・モルト-テンポⅠは、
ピアノが最初に奏でる抒情的な旋律が美しく、
グリーグらしい個性にあふれている気がする。
その旋律をヴァイオリンが引き継いでいく。
アレグロ・モルトの部分で軽快に奏でられる旋律は、
技巧的な部分でもあり、両者の掛け合いもいい。
再び最初のテンポに戻り、最初の旋律が奏でられるが、
この楽章は特に北欧の自然を感じさせる気がする。
第3楽章アレグロ・アニマートは、ピアノの伴奏に乗り、
生き生きとした軽快な旋律がヴァイオリンにより奏でられ、
それから両者の掛け合いにより曲が進行していく。
もう一つの旋律は対照的にゆったりとしている。
そして再び最初の旋律により両者の掛け合いが続き、
もう一つの穏やかな旋律も繰り返されたあと、
最初の軽快な旋律により両者で掛け合いながら、
最後は盛り上がって力強く終わる。
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